小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月8日

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彬羽「ったく あのバカ大将また散らかしやがって」ため息っ

一二三「あーあ。妖怪名簿バラッバラだべ」あちゃー



白「後半フリガナ無くて読めなかったぞ」ひょこっ

彬羽「Σ喧しい!漢字を覚えろ漢字を!
そもそも何調べてたんだ!」

白「それがな。調べてる間に何調べてたんだっけ?って」えーと

彬羽「・・大事じゃねえだろうな?」一抹の不安っ

白「さあ?」うーん。






テオドール「えーと。家康さんが物忘れした時はハサミに糸を巻き続けると思い出せるとか何とか」ハサミと糸っ

白「物忘れして何でそんなのやろうと思ったんだろうな?」糸ぐるぐるっ

テオドール「東洋の神秘に御座いますねえ」




粋「うちの兄貴が毎度毎度ホントごめん。」名簿片付けっ

彬羽「いやもう慣れた。
勝手に部屋入られて荒らされるのももう慣れた」遠い目。

一二三「名簿しかない部屋で良かったべな」うんうん。




テオドール「生活感の無い御部屋を目指してらっしゃるのですか?」

彬羽「いや 部屋に物置いて壊されるのもなと。」

粋「侵入されんの前提なのかよ」



一二三「思い出せただかー?」

白「んー。」 糸ぐるぐるぐるぐるっ

粋「もはやハサミ見えなくなってます兄上」




テオドール「しかし 彬羽さんも御人好しと申しますか
流れでお手伝いで、これだけの名簿作ったりあれやこれやの手配や相談。
つくづく面倒見の良さが突き抜けてらっしゃいますねえ」苦笑

彬羽「流れでではあるが 一応正式に副官認定はされてるからな」




粋・テオドール「Σえ」


彬羽「おい、お前 言ってなかったのか?」

白「ちょっと待て 糸巻く所がもう無くて大変「諦めろ 脳の中身なんぞとっくに耳から出てんだろ」ハサミ取り上げっ


糸ばらばらばらっ


粋「はいはいどうどうどうっ
忘れた事はしゃーないから!多分その内出てくっから」どうどうっ

白「せっかくここまで巻けたのに」むかっ

テオドール「当初の目的まで忘れておられますね」おやまあ。




一二三「ん? なんだべ正式にって
彬羽さん 役職持ちだったんだべか?」

彬羽「じゃなきゃさすがに出雲の神の集まりやらに顔出せねえだろ?」

テオドール「Σ日本の神様セキュリティゆるっゆるだと思ったらそういう事で御座いますか!」おおっ



家康「そういや色々顔パスみたいだし
そっかー。 モノノケ大将のお手伝いじゃなく正式な副官として認識されてるならそりゃそうかー」わははっ

粋「いきなり生えてきていきなり話入んなビビるから」



家康「いやー他所の副官事情とか気にならない?
ちなみに私が天海に軍師お願いした時は了承して貰うの命懸けだったけど お宅はどんなの?」興味しんしんっ

彬羽「いや お前らが逐一血生臭過ぎるだけだからな?
つかなんで人間のが物騒なんだ」



家康「うちの軍師が物騒だからです」キリッ

彬羽「そうか。物騒なの連れてるなら常に背後には気を付けろ」

家康「Σえ。」


魄哉「ふっ。」軽蔑の眼差しっ

家康「Σいや違う 陰口とかじゃなく「さーて政務片付けますか」すたすたっ


粋「うわー こりゃ気まずい」

一二三「大丈夫だべ。魄哉さんがイラついてる時にいつもより多目にサンドバックになるだけだべ」うん。

粋「Σ大丈夫じゃねえだろ!」

一二三「家康さんなら耐えれるだ」きっぱり。




テオドール「で、彬羽さんの時はどんなだったので御座いますか?」わくわくっ

彬羽「家康スルーか。

まあ何だ 言う程大した事は無いが
ほれ、大将があの通り
アホだろ」 指差しっ

粋・テオドール(Σ意地になって糸巻き直してる!!)



白「ん?」

一二三「なあ。なんで糸巻いてるだか?」

白「ん? ・・なんでだ?」はて?




粋「えっと。そもそも何でお前 その話に乗ったよ?」冷や汗っ

彬羽「アホ過ぎてだな」きっぱり。

テオドール「あ、やはりほっといたら色々心配と思われた感じで?」




彬羽「いや 本人に
『頭遣うの苦手だから 脳ミソくれ』とか言われてな

仮にもその脳ミソで出した答えがテロリストで前科有りだから断ろうとしたんだが」うーん。

粋「ストレート過ぎていっそ潔いよ兄貴」うわー。




彬羽「『テロリストやってたのはお前で脳ミソ事態は悪くないだろ
悪い事したと思うなら この世の破滅を防いで償え』とか無茶言い出してな」思い出し頭痛っ


テオドール「ご自分の脳ミソだと この世が滅びかねない自覚は有ったのですね」なるほど。

粋「あの、それ世間一般じゃ 脅迫って言わねえ?」



彬羽「という事で 前科とこの世の存亡を引っ張り出されて断るに断れなくなったと言うか」

粋「うちの兄貴がホントすみません」ぺこり。

彬羽「いきなりの敬語やめろ」

粋「こんなもん敬語にもなるわ!!」



テオドール「確かに比喩ではなく破壊神に御座いますからね 正常な判断をくれる補佐が必要と自覚なさっていたのかもしれません

こんな感じに御座いますが」

白「なあ。糸無くなったんだけどな。」糸巻きこんもりっ

テオドール「かしこまりました。それで完成に御座います」

白「何がだ?」

テオドール「えーと、何で御座いましょうねえ。」





粋(誰だよ兄貴に現世の断罪者なんてとんでもない権力与えたの!!)改めて背筋ぞわっ

彬羽「まあ 変な事にならねえ様に見張るのが 俺の本来の役目らしいがな
名簿は二の次だ」

粋「マジでホントにきっちりしっかりよろしくお願いしますっ」45度の御辞儀っ



テオドール「ん? ちなみにその前科についてですが

日本ではそういうの有っても問題なしで御座いますか?
いわば神々直属の公務員で御座いますよね?」



彬羽「そのアホがゴリ押した。」きっぱり

白「他に俺がキレたらとめれる奴居ないし」しれっ

一二三「Σあれ?話聞いてたんだかっ!?」



白「あのな一二三 こういうのは普段ボケーッとしてたら 責任感強い奴にあれやこれや押し付けられて便利なんだぞ」しーっ

彬羽「Σん? お前まさか
待てこら何処から演技だ!?」はっ

白「アホなのは間違い無いぞ」どやっ

テオドール「御自分で言われますかそれ」


粋「Σあ、確かに
ちょいちょいめちゃ鋭い つか何気に筋道たてて物事考えれるよな兄貴」はっ!

白「気のせいだ」きっぱり

粋「Σえ。嘘っ

うわ どこからホント!?怖ええええっ!!」ひいいっ






石燕「プロのお役者は怖いっすねえ」おやまあ。

一二三「気分が乗ると脳ミソ元気になるタイプだべかなー?
んで、石燕さんどしたべ?」

石燕「資料として白さんに妖怪名簿貸してくれって頼んだんすけど音沙汰無いもんで」

一二三「あー 物忘れは本物だべな。」あちゃー



白「ま、どっちにしても お前は里を追放済みだし
辞めても嫌でも逃げる所無いんだけどな」ふふんっ

彬羽「Σこの悪魔が!!」


テオドール「その辺はきっちり計算済みなので御座いますね」

粋「やべえ。 兄弟なのにマジで兄貴が解んねえ」冷や汗っ




一二三「えーと。色々やらかしちゃって立場ねえ彬羽さんに気い使って 立場あげたってのではねえんだか?」

石燕「んー。この人っすし
どうなんすかねえ」苦笑。






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