小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月2日

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【妖怪横丁】




粋「うわ 相変わらずすっげえなあ」うへえ

テオドール「人の世界のハロウィンはなんやかんやで作り物だったと痛感致しますねえ」ほう

粋「いや思い切り本物のお前参加してたよな?吸血鬼。」

白「この国のと海外の奴等とは雰囲気違うからな」すたすた。




テオドール「で、今日は何事に御座いますか?
彬羽さんには絶対教えるなと念押されましたが」

粋「兄貴 頼むから変な事すんなよ?
目離すなってあいつに怒られんの俺なんだよ」

白「変な事じゃないない
今回は真面目な話だけど バカラス居たら惨劇起きるからだ」

テオドール「と、申しますと?」はて。


白「前に此処で無許可で一二三の抱き枕売られてたの覚えてるか?」

地獄太夫「燃やしても燃やしても切りが無いと主さんに言われてんして 片っ端から業者調べ上げて来んした。」どろんっ


粋「Σうわ絶対カラス呼べねええ!!」ひいいっ


テオドール「あー。白さん初め皆さんのも売られておりましたね
さすがは日本妖怪のリーダー 人気者に御座いますね」悪気無しっ

白「うん。忘れろ」きっぱり



地獄太夫「で、主さん 交換条件と言いんすか
あちきのは処分しない方向で「駄目だ 買うな。」

粋「あの、そういうのは買う奴が居るとまたどんどん出てくるから」あーあ。



テオドール「しっかし 子供さんのその様な物何が楽しいので御座いますかね」うーん。

地獄太夫「昔からそういう御人は一定数おりんすよ?」

粋「Σそなの!?」えええっ

地獄太夫「あちきが花街に居た頃は常識にござんした
職人さんには幼好みが多い とよく揶揄されておりんしたなあ」

粋「へー。」引。

テオドール「勉強になりますねえ」うわー。




白「他人の好みはどうでもいいけどな

本人に断りなくそういう物をしかも子供の出すとか一二三が見たら大変だから 作ってる奴片っ端からびんびんに泣かすぞ」くわっ


テオドール「一二三さん可愛がってるだけにお怒りが。」苦笑

粋「言ってる事は間違ってねえけど なんかこう止めなきゃいけない気もしなくないなあ」うーん。



地獄太夫「ちなみにこちら 主さんバージョン新作

火炎爆発ぼんっ!!

粋「Σ隠滅早え!!」

テオドール「Σこちらもしつこく新作作られてたので御座いますか!」ひいっ



地獄太夫「あら、わちきとした事が。火に油にござんすな

無許可が駄目なら公式で出してくりんせんか?」むー。

白「絶対嫌だ」ぷんすかすたすた



テオドール「女の方って逞しいですね」うわー

粋「あの手のって 大概年齢制限有るのにな。
メンタルつっえー」



地獄太夫「仕方無うござんす
その分御本人にベッタリすればよごさんすな」にまにま。

テオドール(なぜこの系統の方にばかりおモテになられるのでしょうか)うーん。


粋「しかしすっげー裏路地だなあ
俺此処のこんな奥まで来た事ねえや」きょろっ

地獄太夫「そりゃ悪い事する輩のアジトは 表から出来るだけ遠くと相場が決まってござんす

もうちょいにありんすよ」ふわふわっ


テオドール「おや? 此処の扉何で御座いますか? 何か書いて御座いますが」はて。



白「妖怪横丁の最深部だ
入ったら生きて帰れないぞ」しれっ

テオドール「Σ横丁に最深部とか有るので御座いますか!?」ひいいっ

粋「Σうわ怖っ!
『コノ先 入ル者ハ命ヲ捨テタト思エ!』って
書き殴りがまた怖ええええっ!!」ひいいっ



地獄太夫「こういう町なんかには必ず掃き溜めみたいな物が出来てしまうのがこの世の決まり

あちきもこの中までは調べる気が起きんせんしたわ」

粋「え?え? 中で何が起きてんの?
兄貴なら知ってるんじゃ」


白「知らない方が幸せな事もこの世にはあるんだぞ?」
粋「Σ無表情で言われると怖えんだけど!!」ひいいっ

白「無表情は元からだ。」



テオドール「成る程 知らない方が良い事
自分のマニア向け抱き枕が売られてるのと同じに御座いま「言うな。」

地獄太夫「ほんのり主さんが可哀想になってきんしたし
さっさと目標ぼーんとやって終わらやんしょう」そそくさっ







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【常春の里】



翡翠「Σだあああまた逃げられたっ!!」 頭かかえっ

夕霧「うわ。また良くできたカカシだね
わざわざ作ったのかよあの王サマ」あーあ。

カカシ「カタカタっ」

旭「カカシっつーか 軽く動いてるな」うーん。


翡翠「ああもう!このパターンと言うことはまた外にっ
人の世界は何が有るか解らんと言うのにっ!!」

旭「ほっとけよ 飽きたら帰ってくんだろ」

翡翠「Σ我が主を野良猫みたいに言うな!!」くわっ

夕霧「いやどっちかと言えば 確信犯の家猫?
翡翠ちゃん落ち着いて 僕も探すの手伝うからさー」




翡翠「毎度毎度毎度毎度 何がそんなにお気に召さないのですかああーーっ!!」絶叫っ


旭(部下の過保護じゃね?)






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【妖怪横丁際深部】




朔日「いやー驚いたね
妖怪横丁の奥に住んでるのが人間だとはねえ」ほう

最深部住人「こっちにも理由があんだよ
つーかよ アンタんな小綺麗な格好してると身ぐるみ剥がされっぞー」


朔日「ご心配有り難う 自分の身くらい護れるから問題ないよ

いやーしかし覗きもしてみるもんだねえ
こんな所が見付かるとは
まま外のお酒でも」

最深部住人「Σおお!こりゃ珍しい物をっ!!
ん?アンタ妖怪?」ごきげんっ

朔日「みたいな物だね
生肉は好みじゃないから安心を。」


最深部住人「はー成る程 毛色が違うはずだ
此処はよ 色んな意味で人間の枠から外れちまった奴等の最後の砦よ

2度と人間の世界にゃ戻れねえが とりあえず命は長らえるって奴よ」酒ぐびーっ

朔日「ほうほう
つまり妖怪側の上の人達の恩情 かな?」

最深部住人「そんなもんだろね
人間に追われる事はねえが 出たくなっても外は妖怪の群れだ 2度と生きちゃ出らんねーし
日々の食い物すらどうするかだけどよ」へらへらっ

朔日「ふむ。それにしちゃ明るいね」ほうほう

最深部住人「そりゃー住めば都って奴よ

アンタみたいな根性ある奴を仲介にして 外と商売すりゃ結構どうにかなるしよ

ま、コレみたいに無許可のヤベエ物だがよ」何処ぞの抱き枕の絵原本っ


朔日「・・あの その絵柄の子に見覚えが」

最深部住人「アンタ妖怪だろ?そりゃ知ってるだろよ」きっぱり



朔日(成る程 出所は此処か
しっかし コレは怒るのも無理ないねえ)実物見て物凄い納得。

最深部住人「ま、こんなしょーもないもんでもよ
俺らにとっちゃ命綱よ」わははっ


朔日(本人にヒントあげるべきか 黙っててあげるべきか 悩むなこれは) うーん。






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