小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月1日

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蒼月「今日から11月かあ」日めくりべりっ

家康「ため息つくと幸せが逃げてくよー」

蒼月「幸せ以前に来年の春拝めるか微妙なんだよ 爬虫類なめんなよ」ふかーいため息


シロ「だから厚着せいと言うに」むう

蒼月「着ぶくれみっともないから嫌だね」ふんっ
シロ「凍らせて良いか?」氷ぴきぱきっ


魄哉「まあまあ ほっといて問題無いですよ
いつも年越し頃には寒さに負けてこたつの主でそれ以外はどてら着てますし

さて、では江戸城行ってきますかね」よいこらせっ

蒼月「ジジイ 歳なのに元気だねー
年中袈裟じゃん絶対寒いだろそれ」見ててぶるっ

魄哉「世間一般のお坊さんは更に頭に防寒具ゼロですよ?」真顔。

蒼月「いや頭皮の話してないから」



魄哉「しゃーないですね
今日遅くなりますので晩御飯は彬羽君に寄せ鍋お願いしときます

部屋ごと暖まりますからそれまで正気保っといて下さいよ では行ってきます」すたすた

蒼月「Σおお やった!!」ぱああっ

シロ「現金な奴めが」むう。


家康「毎度色々お疲れさん
いってらっしゃーい」





粋「つか そんな寒い?」えええ

千様「11月って思うから余計にでしょうねー

ねえねえ、羽織沢山あったけどー 蒼月君もこう言うの着たら?」よいしょっと

蒼月「えー。 なんかモサッとしてダサくない?」

粋「お前はいちいち着付けユル過ぎんだよ」

蒼月「だってこっちのがモテんだもん」きっぱり


テオドール「ちなみにこちら おそらくそっちの数では勝っておられる白さんのお気に入りの羽織です」 これでもかと派手な大輪牡丹柄っ

蒼月「知ってるけど 間近で見ると凄いなこれ」うっわ


シロ「あやつの着物の趣味は特殊ではあるが
これは郡を抜いて派手と言うか」

粋「だから気に入ってんだろなあ」うんうん。


家康「モサッとしたのが嫌なら お前もこういう系統で行けばどう
蒼月「Σ一般人にはハードル高い高い!!」ひいいっ


シロ「なんだお前にも羞恥心があったのか」

蒼月「Σどういう意味だよ失礼だな!」むかっ



一同(・・あったんだ)わお。

蒼月「Σ皆して顔に出てるよ!!」




千様「でもねー。実際蒼月君が着たらちょっと微妙かもねー
ほら似合う似合わない以前にその人の系統って有るからー」

粋「系統?」

千様「ほら 白君はこう
お役者やってるだけあって存在感の塊じゃない?
だから これだけ大輪柄着ても柄に負けないって言うか
むしろこの柄従えてる感じがどうやってんのか着こなし的にめちゃ気になるんだけど。」

家康「いきなり千ちゃんのお洒落トークになったね」うわあ。

千様「普通負けるのよ 女でも負けるからこんな柄選べないのよ 何でなのあの子。」大真面目っ


テオドール「必要なのはその柄を選ぶ勇気と 堂々と着て歩き回る度胸という事では?」

千様「Σ難易度高っ!」くっ



蒼月「あの 話中ごめん

じゃ俺に合いそうなのってどんななの?」


家康「あーそこらは歳の甲で私が教えたげよ

えーとどれが良いかな?」ごそごそっ

シロ「宴会用のネタ法被は論外だぞ」

家康「Σわ、解ってるよ!?」ぎくううっ


千様「殿。」うわあ

蒼月「心底参考になんなさそうだね」ちっ



家康「じゃ真面目に!

蒼月に会いそうなのはずばりシンプル!!」単色羽織どやあっ


蒼月「えー。つまんない」

家康「Σネタはダメなのに真面目だとつまんない!?」がーん。


シロ「いや 柄の話では無いか?」

テオドール「こちら見た後だと 何でもシンプル過ぎに見えてしまいそうに御座いますからねえ。」牡丹の羽織っ


蒼月「なんかこう人と違うのが良いんだよねー」

家康「我が儘だなあ

んーでも蒼月 あんまわちゃわちゃしたの合わないんだよね
あ、無地で変わった色とか 蒼月「採用。」



粋「それで良いんだ」えええっ

シロ「人と同じ物が嫌なだけか」

千様「確かに柄物よりは無地とかのが似合う子よね」うんうん。


蒼月「そりゃ素材が良いからね
馬鹿殿。無地で奇抜な色の良いの有る?」

家康「待ってね 探してみるから」がさごそっ





彬羽「Σげ!なんだまた散らかしやがって!!」

白「あ、俺の羽織こんなところにあった」ひょこっ

テオドール「Σぎゃ申し訳御座いません!
お探しでしたかっ」




白「ちょっと出掛けて来る。」ばさっ。すたすた

一同(ホントすっげえ派手。)しみじみ。




彬羽「なんだ?羽織選びしてるのか?」

家康「うん。蒼月のね
お。コレとか良いんじゃない?」

蒼月「Σお! 良いね
この色外で着てる人あんま居ないね」わーい。

家康「よしゃ気に入ったんならあげよ
私そんな奇抜なの着ないし」

蒼月「・・加齢臭染み付いて無い?」
家康「泣くよ?」




千様「蒼月君寒がりなのにお洒落に煩いから大変なのよー」はーやれやれ

粋「で、 まさかの家康がセンス悪く無いって言う」

彬羽「そりゃ家康は育ちは悪く無いしな
しかし 羽織なんざ真冬でもそうそう使わねえだろ」


家康「Σそう言えば お前も年中着流しのみ!!」

蒼月「Σなんで!?なんで寒くないの
何 筋肉で寒さから護られてんの!?」ひいいっ

彬羽「Σ俺は化け物か!!」

シロ「落ち着け ここには化け物しかおらん」きっぱり。



家康「ん?」あれ?

千様「殿はもう化け物の括りで良いと思うわー」



彬羽「しかし羽織か
自分が着ないから興味無かったが また色々種類が有るんだな」ふむ。

テオドール「で、御座いますね。
あの牡丹柄には最初驚きました」しみじみ。


粋「あー あれな
兄貴牡丹好きなんだよ」

蒼月「へ?ジジイじゃ有るまいし 園芸の趣味あったっけ?」

粋「そっちじゃねーわ」


千様「あらー じゃあお花が好きなの?
意外と可愛い趣味あったのねー」のほほんっ

粋「いやそれはそれで有ったら嫌なんだけど。

なんかこう 牡丹のあり方?的なの
多分魄哉辺りがしみじみ語ったの聞いたんだろけどさ」

テオドール「と、申されますと?」ふむ。

粋「俺も又聞きだけど
確か 普通に枯れて茶色くなって萎むんじゃなく、枯れる前にそのまま花が丸ごと落ちるとか」えーっと。


シロ「ふむ。最後は他者に見苦しい所を見せず自ら落ちるか
なんとも潔いな 」ほう

蒼月「ふーん。 よく解んないけど 変なプライド有るあの人らしいかもね」




彬羽「いやそれ 椿だろ」

家康「だよね。」うん。

粋「Σえ。」



テオドール「ああ! 首がボタッと落ちるから牡丹と覚えてしまわれたとか?」手ぽん。

千様「Σ多分それなのが悲しいっ!!」



蒼月「・・ホントあの人らしいね。」うっわー

シロ「ボケの花の柄で良いだろ あのアホは」ため息。



家康「まあまあ 良いんじゃない?
それで似合ってんだから結果オーライで」

テオドール「ちなみに家康さんはお気に入りとか有るので御座いますか?」


家康「ん?これ
いやー着やすくってさー。」 でかでか葵の御紋っ

彬羽「騒ぎになるから外で着るなよ」引。





間。





石燕「うーさむさむっ
夕方になると冷え

お、蒼月さん火鉢・・・」

蒼月「何だよ?」



石燕(単色赤紫の羽織で背中丸めてると どっかのお婆ちゃんにしか見えないっす!)

蒼月「ん 何?
どしたのお前」はて?

石燕「けど、正直に言ったら拗ねるんすよね この人」ぼそっ

蒼月「Σ何が!?」





家康「基本室内の子な事忘れてたよ」うーん。

千様「火鉢の前で丸まってたらそりゃそれぽいわ」うん。




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