小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月31日

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千様「ちょっと白君これどっちのだったかしらー? あら寝てる」

蒼月「さっき帰って来た所だからねー
お疲れなんでしょ お役者業も大変だね」


粋「で、姉ちゃん 何がどっちのって?」


千様「えーとね。洗濯物紛れ込んでたんだけど

このド派手な羽織 白君のかなー?って」総漢字柄っ

粋「うん、確かに派手=兄貴だけど ジャンルが違うかな つか何それ怖えよ」



挿音「あ、わり それ俺のだわ」

千様「いったい何が書いてんのコレ?」

挿音「あ?見て解んねーかよ。般若心経だよ」

粋「すんげー納得した」うん。


シロ「何故にヤンキー元ヤンはあの手の物を好むのであろうな」ふむ。

千様「粋君は別に好まないわよねえ?」

粋「・・ごめん。嫌いじゃ無いけど着る根性はねえんだよ」目そらしっ



挿音「言う程か? この世は諸行無常だろがよ。」キセルすぱーっ

蒼月「背中に天上天下唯我独尊って書いてた人は違うね」ああうん。




白「うるさい。」むすーっ

挿音「しゃーねえだろ
居間で寝といて文句言うなや 踏むぞ」


テオドール「騒音が気になられるのでしたら棺桶御貸ししますか?」

白「んー。いい
部屋で寝る」すたすたっ


千様「あら?相当御疲れ?」

彬羽「いや 今日は夜予定が有るからな
あいつの場合睡眠不足が何より堪えるみたいだし それに備えてんだ」

粋「ん?夜って言うと」


蒼月「Σまさかの夜は墓場で運動会!?
この時期やったら凍えるよ!?」ひいいっ

彬羽「いや何でか今年は平均気温が 夏→冬→秋の順で来てるからな

また冬に戻る前に今年の分片付けておかねえといけねえんだ。」困惑っ



テオドール「確か どんちゃん騒ぎの合間に新入りさんの名簿作ったり、妖怪間人間とのトラブルなんかの話も聞くって催しに御座いますね?」

粋「そうそう 妖怪ってのは強い奴に従うが基本だからよ
拗れる前に 大将の兄貴にどう折り合いつけるかズバッと裁いて貰おう的なよ」

彬羽「アレで言ってる事の筋は通ってるからな。
やらなきゃ揉めるしで 定期的に開催してるってわけだ」

挿音「ほー。お前らも大変だな」キセルふーっ



テオドール「しかし 何故に夜に御座いますか?
眠くて大変に御座いますよね?」

蒼月「吸血鬼がそれ聞く?」うわ


粋「真っ昼間に墓場で妖怪バカ騒ぎとかド偉い事になると思わね?」

テオドール「夜見られた方が怖いような」えー。

彬羽「夜なら酔っぱらってフラついてた奴の見間違いでごり押せる」きっぱり。


蒼月「皆が皆バケモノに友好的じゃ無いからね
リスクは出来るだけ避けようって奴だよ」

テオドール「成る程。」ほうほう



粋「あれ?お前も日が沈んだら眠くなる体質じゃ
Σあ!俺代役無理だから! 前一回やったのでホント無理って思い知ったしっ」ひいいっ


彬羽「頼まねえから安心しろ
俺も少し仮眠をとるか」すたすた。

テオドール「昼光性は大変に御座いますね
おやすみなさいませ」



粋「うわ良かった 俺出なくて良さそう」ほっ

蒼月「アンタさ 1人前云々の前にお化けがお化け怖がるのどうにかしなよホント」

粋「こればっかはなあ。
鏡子とかなら平気なんだけどな」うーん。



鏡子「コマさんから伝達!
敷地内に不審者発見 追跡中との事ですっ」居間の鏡にどろんっ

粋「Σうっおう!」びくううっ

挿音「鏡子でも結構ダメじゃねえか」


鏡子「?
えーと。見つけ次第排除しますとの事ですので皆さんお気をつけて下さい」

千様「え。気を付けるって Σはっ!」



コマ『発射口 及びその他システム異常無し
ランチャー発射 可能。命中率75パーセント

ふぁいや!』



ずむっ!!

一同「Σぎゃーー!!」風圧ぶわわっ!

挿音「Σこら 素性突き止めるまでは仕留めんなよ!!」






襖すぱーん!

彬羽「煩い。」


粋「Σまずそこ!?」 部屋の中ひっくり返りっ

彬羽「いい加減慣れた。
すまん。少し棺桶貸して貰えるか」

テオドール「か、構いませんが彬羽さんだと蓋閉まらないと思われますよ?」よろろっ

彬羽「・・だな。」※2メートル




蒼月「優先順位そっちが先なんだねお前。」廊下まで吹っ飛ばされっ






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【某寺 墓地】




ろくろ首「あらーお久しぶりっ」

1つ目小僧「今年はもう無理かと思ったよねー」わははっ

子泣き爺「秋何処行ったかと思ったのー」うんうん。




テオドール「皆さんの社交場としての役目も有る様に御座いますね」ほー。

彬羽「だな。
ほれ次 新参はもう居ねえか? 」

テオドール(受付がびっくりする程似合われませんね)うわあ。




白「今回皆特に何も無かったみたいだな
暇だ」あくびっ

彬羽「急に冷えたからな
皆寒さで出歩く事も少なかったんだろ
その分こっちも楽だがな」名簿チェックぱらぱらっ

テオドール「あ、やはり冬はこれもやらないので御座いますか?」



白「真冬の夜中に夜通し酔っぱらいとか何匹か死んじゃうだろ」

彬羽「常に暇持てましてるのが一般の妖怪だからな
遊び場提供すると色々ヤバいぞ」真顔。

テオドール「Σめちゃ納得致しましたっ!」ひいっ




彬羽「しかし 毎度運動会というか宴会だな」ため息。

白「妖怪って酒好き多いもんな」うん。

テオドール「あの、気のせいで御座いましょうか
何か混ざっておられませんか?」

酒呑童子「おら次ー!じゃんじゃん持ってこーい!!」わははははっ


白「いつの間にか居るな」うん。



彬羽「Σ手前なんで いつの間に入り込んだっ!」

酒呑童子「はあ? 人聞き悪いな
妖怪が妖怪の社交場に顔出して何が悪いよ
出禁くらった覚えもねえぞー」ひっく。

白「出禁前に呼んでも無いけどな」

酒呑童子「あー なんだよ。
鬼は仲間外れかよ ちっと自分に反抗的なのはハミゴですかー?」ああんっ

テオドール「相変わらず絡み方がクソウザい御方ですね」はんっ

酒呑童子「なんでコイツ 俺にはこんなキツイんだよ」一気に酔い冷めっ


彬羽「有る意味忠犬だからだろうな」


酒呑童子「Σく!このチワワがっ」

テオドール「チワワで結構!彼等は貧弱でもプライドと我の強いのが特徴に御座いますっ
ちょいと小突かれたら即死でも 何も考えず泥棒に食らい付くのがチワワに御座いますからね!!」どやっ

酒呑童子「Σいや自分を大事にしろよお前ら!」



白「バカラス 教えたろ。」

彬羽「何故バレた「こんなマニアックな豆知識お前しか居ない」きっぱり。




白「で、 ホントは何の為に来たんだ?
酒有るって言われてもお前が自分から来るとか思えないし」

酒呑童子「ち、バレたか
いや 茨木の奴がよ。 大江山の鬼一同昔はワルだっけど 友好的になろうとしてるからよろしく的なのアピールして来いってよ」ちっ

彬羽「それでなんで初手でケンカ売った手前。」

酒呑童子「しゃーねえだろ!
山の植物全部でトゲトゲの塀みたいなの作りやがって 閉め出し食らったんだよ!!
俺納得してねーし! けど今山入れねーんだよ!!」くわっ


テオドール「茨木さん 植物操作能力の使い方が独特過ぎやしませんか」うわあ。

彬羽「お前 鬼の頭なのに扱い酷すぎやしねえか」引。



白「何でも良いけど 他の奴に迷惑だから変な絡み方はやめろよ」むう。

酒呑童子「えーどうしよっかなー? 」にやにや


テオドール「酔い潰してその辺放置致しますか?」

彬羽「さらっと凍死狙うな 落ち着け」



酒呑童子「だいたいよー こんな人間の真似事みたいなのしてよー
バケモンが名簿とか作ってどうすんだよ「お前も 下っぱの鬼の名前とか覚えれてないだろ」

酒呑童子「・・いや そうなんだけどさ」うん。


白「覚えられてないの気分悪いぞ
けど覚えられないからまとめとくんだ」どやっ

彬羽(俺が教えたのまんま言ってやがる)




小豆洗い「あの、なんか 緊迫してませんか?」ひそっ

彬羽「いや 気にするな
鬼と言っても天の邪鬼みたいな奴だから アレが正常だ」しれっ

酒呑童子「Σさらっと種族変えんな! 俺は正直だっつの!!」むかっ


テオドール「おや。皆さん動揺が
空気が悪くなって参りましたね」


酒呑童子「おいこらお前 何で卒塔婆引っこ抜いた
そりゃ人間共の墓の備品だぞ 死者への冒涜っつーかだな「つまりこれでぶっ叩かれるのは嫌なので御座いますね?言い感じに凸凹ついておりますし絶対痛いですよね?」きらーん。

酒呑童子「Σんな物気分悪いに決まってんだろ!」


彬羽「おいやめとけ。
お前の力じゃ腕のが折れる」

酒呑童子「Σ理由そこ!?」


テオドール「いえもう無理です この方ホンット嫌いに御座います
骨折なんぼの物に御座いますかチワワの根性思い知れ!!

ひっく。」

酒呑童子「Σお前も酔ってんのかよ!!」ひいいっ




白「落ち着け酔っぱらい2匹。」

卒塔婆でべいんっ

酒呑童子「Σあだっ!?」

テオドール「Σだっ!」べしゃっ



白「誰だ 未成年に酒飲ましたのは」むう。

ろくろ首「Σえ。やば未成年!?
うわやだ私です すみませーん。」あちゃー




白「よし 落ち着いたし。バカラスそろそろ終わりにしようか」

彬羽「だな。
特にやる事もねえ様だし
何より冷えてきた」ぶるっ

白「よし、酔っぱは帰れ凍えるぞー。
皆 また来年な」ちゃっちゃっと撤収っ









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大江山




酒呑童子「は、腹の具合がっ」ぎゅるるるるるつ

茨木童子「酔いつぶれて其処らで寝るからだろ」あーあ。

酒呑童子「Σ酔いつぶれてねえよ!
何かこう あれ?俺なんであんな所で寝てたんだっけ?」ん?


茨木童子「・・そういや 飲み過ぎると脳細胞やられるって聞いた事が」冷や汗

酒呑童子「Σえ? えええ!?」ひいいっ






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テオドール「き、気持ち悪っ」うぷっ


家康「そうか テオちゃんもついに二日酔いデビューかあ」うんうん

千様「言っとくけど故意に未成年に飲ませたら犯罪よー?」



粋「ちなみにどのくらい飲んだのお前」

テオドール「へ? えーと
試しにと勧められてお猪口一杯だけ と。」頭ずきずきっ

小太郎「いろんな意味で飲んじゃダメな奴だな。」わおんっ




蒼月「なんでこの家 酒乱か弱いのしか居ないの?」

白「俺ザルだぞ」

蒼月「Σ極端から極端っ!!」




玄関がらっ

挿音「おーい 暇な奴ら手貸してくれや
ハロウィンでハメ外し過ぎた馬鹿野郎共の処理おっつかねーわ。
道端で寝んなっつーの 財布抜くぞアホ共が」けっ

家康「あの、人間だから駆除しちゃダメだよ?」

挿音「あー? 仮装してっから見分けつかねえな」キセルすぱーっ



白「人間のバカ騒ぎのが妖怪より酷いって凄いな」うわー。

彬羽「だな。化け物でも極力周りに迷惑かけねえんだがな」引。





石燕「本物がドン引きするハロウィンすか」苦笑。

テオドール「日本人って恥とかそういうの大事なのでは」うぷっ
千様「個人差でかいわね。」うん





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