小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月17日

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【割烹 春一】




ひな「えーと?」

庵「何事 これ?」困惑っ


シロ「俺もよく解らんが
副官会議 なるものらしい」うーん。


朱禅「あれ?お前今日休みじゃなかったっけ?」

彬羽「今日は客の方だ 気にするな」

ひな「お客さんなら無視しちゃいけなくありません?」えー。



魄哉「まあ、端から見たら異質な組み合わせでしょうねえ」

茨木童子「そりゃ鬼と坊さんとデカいのだしな。」うんうん

彬羽「俺は鬼と僧侶並に異質なのか」



ひな「気にするなって言われてもめちゃめちゃ気になりますよね」ひそひそっ

庵「そもそも集まってあれやこれや言うメンツでも無いでしょ
何かヤバい事でもあんのかな」ひそひそ



魄哉「いえ お昼休みなんでちょっと気晴らしに散歩してたら 偶然出くわしまして」

彬羽「だな。休みなんでやることも無くブラブラしてたらな」うむ

茨木童子「同じく なんとなーく人里降りてきてブラブラしてたら偶然

シロ「待て 最後おかしいだろ」



ひな「あら?確か京の大江山住まいですよね?ブラブラするには距離有りすぎませんか?」

茨木童子「そこはほら 鬼族の本拠地だし、何ぞあった時の為にって専用の朧車VIP券が」ゴールドカードっ

彬羽「待てこら そりゃボスの酒呑童子に渡してた物だろが」


茨木童子「あいつに持たしてると即無くすから。
別に本人しか使っちゃダメとか書いてないしな」真顔。

魄哉「子供のポイントカード使い倒すお母さんですか」うわあ

彬羽「酒呑童子も大概だが お前も大概「有るなら使わないと勿体無い」きっぱり。




朱禅「メンツの割には話の中身が所帯染みてんなあ」うーん。

庵「なにげに凄いの揃ってるんだよね
荒くれ者の鬼族No.2に、徳川の影の支配者にー 日本の魑魅魍魎の大将の補佐官でしょ」



シロ「そのメンツでポイントカードの使い方で揉めとるが?」


彬羽「確かに使っても構わねえが 必要ならお前のも手配するからそっちにしろ
色々しめしがつかねえだろ!」

茨木童子「いやうちの大将半裸が個性みたいなアホだしな
物持ち歩く習性が無いし紐付けて首からぶら下げさせるか?」うーん。

魄哉「これから冷えますし 腹巻きくらい着て頂いた方が良いですよ?」えー。


庵「いや何の話これ」





魄哉「茨木君も苦労しますねえ

あ、他お客さん来ないでしょうし笠取って良いと思いますよ」

朱禅「泣くぞ オーナー。」


彬羽「お前 それツノ隠してたのか」

茨木童子「思ったより隠れないから次からは虚無僧風にしようかなーって
いやハロウィンシーズンで良かった良かった」笠よいしょっ

シロ「大江山の鬼共 ハロウィン知っておるのか」

茨木童子「鬼は祭好きなんだよ
そういやカボチャくり貫くのあれ難し
朱禅「カボチャの種類が違うなそりゃ」

茨木童子「Σえ」

彬羽「いや気張れば出来る 腕力でゴリ押せ」

ひな「彬羽さんじゃないとキツイと思いますそれ」きっぱり。



魄哉「ツノ大きいと目立つから大変ですねえ」のほほーん。

茨木童子「いや生まれつきだと結構平気かな

ツノで大変と言えば」ちらっ

彬羽「だな。
なんで生まれた時からツノ有るのにうっかり人前で出したり 隠すの忘れてたその辺走り回るかあの阿呆は」


ひな「あ、これ各大将さんの愚痴言う集まりですね」納得。



シロ「まあな 群れのボスがどれもこれも問題しか無いからな
副官共も大変であろう」哀れみの目。

庵「Σあ、という事は」はっ



魄哉「どこも大変ですよねえところで死なない程度で後遺症の出ない 精神的に来るタイプの拷問器具良いの知りません?」


ひな「あー いつも以上に来てますね」うっわ

シロ「Σ家康今度は何をした!!」ひいいっ





彬羽「いや精神的に追い詰めるとそっちで後遺症は残るだろ」

茨木童子「うんうん。
気持ちは解るけど そこは鉄拳制裁と怒声で結構利いたりするから穏便に行こう」

彬羽「おい、それで三秒で忘れるバカはどうしたら良い」

茨木童子「あー やらかす度怒るしかないだろな」うーん。

魄哉「あの子は忘れてるんじゃなく解っててやってるんだと思いますよ?」

彬羽「Σ心底タチ悪い!!」




割烹一同 (過激な子育て相談室みたいになってる!!)


朱禅「えーその何だ 言って副官なんて世話焼ける大将のおもり役だろ?」

シロ「限度がないか?」

ひな「この国 あっちもこっちも大丈夫ですかねー」うーん。

庵「こうやってストレスと殺意溜め込みながらでも副官が頑張ってるなら大丈夫じゃないの?」



ひな「ホント大丈夫ですかね これ?」



茨木童子「ちなみに胃薬は 食前より食間に飲むタイプのが俺らみたいなのには合ってるぼいぞ」自前の胃腸薬っ

魄哉「あ、やっぱですか
飛天君にそっち出して貰いますかねえ」うーん。

彬羽「それなんだが1日何回が限度だと思う?」

茨木童子「あーそれ難しいよな」

魄哉「胃が溶けるくらいなら多少回数はボケた事にして誤魔化し


シロ「Σ副官既にボロッボロだぞおい!」

庵「Σ思ってた数倍酷かった!!」ひいっ





朱禅「こちら店からのサービス 胃腸に優しい薬膳試作品な。」きりっ

魄哉「Σさすがのお気遣いっ」おおっ


朱禅「おう、完成したら定番料理に入れとくわ」ふっ

茨木童子「へー。なんでこの店イマイチ流行らないのか不思議な「ありがたいトドメやめようか」




シロ「まあな。あ奴等に今倒れられたら色々ヤバいからな」うむ。

ひな「躾のなってない大将さん達野放しは怖いですねえ」うんうん。



魄哉「酷い言われぷりですが 間違ってないのが悲しいですね
あ。これ荒れた胃に染みます」じーん。

彬羽「お前の所なんて 家康一切政務出来ねえだろが
野放し以前の問題だろ」

茨木童子「そちらさんも大概だろ
総大将殿この前うっかり町1個消す所だったって聞いたぞ」

魄哉「Σえ 何ですかそれ」

彬羽「すまん。後始末に追われて言い忘れてた」

魄哉「それなら仕方ないですが
君も大変ですねえ」苦笑

彬羽「いつもと言えばいつもの事だが たまにまだ酒呑童子のが脳ミソ入ってんじゃねえかと思わなくもない」茶ぐびー。

茨木童子「ここ数日の急な冷えに半裸貫いて腹痛起こしてるバカですが?」ふっ

魄哉・彬羽「やっぱ腹巻きつけさせろ。」



魄哉「なんですかねえ
僕らの役目って 補佐って言うより後始末役と言うか何と言うか」苦笑

彬羽「正直耐久力の問題だな」うむ。

茨木童子「何となく俺だけ苦労の方向が違う気が」あれ?
彬羽「やめろ お前は深く考えたら敗けだ」



魄哉「耐久力ですか
あー 確かに殿が錯乱して銃乱射したとしても
数発くらいなら耐える自信は有りますねえ」

茨木童子「まあ、こっちもやられる前にやればなんとか?」ふむ。



シロ(えらく話がズレて来たな)

庵(どんだけ疲れてんだろこの人等。)目そらしお膳拭き拭きっ





彬羽「・・・。」頭かかえっ


魄哉「すみません。君の場合は耐えられたら奇跡でしたね」ああうん。

彬羽「頑張りゃ数秒 いや数十秒行けるか」くうっ

茨木童子「地獄の業火に数秒もつのか」うわ




魄哉「・・皆 強く生きましょうね」ふっ

彬羽「だな。」どんより。

茨木童子(やっぱ俺だけ深刻度が違う気がする)うーん。


彬羽「いや俺がお前なら とっくに胃袋大破してるな」

茨木童子「Σ心を読まれた!?」ひいっ






挿音「おー 親父居た居た

なんだこの店 空気悪いな煮こごりみてーじゃね?少しは換気しろよ」うっわ

朱禅「Σ俺らのせい!?」

挿音「ん?違うのかよ

まあいいや ほれとっとと帰らないと昼休み終わんぞ
天海様がサボりとかシメシつかねーぞ」

魄哉「Σげ もうそんな時間ですか!?」



庵「そういや昼休みだったんだっけ」なんかホッ

シロ「何とも重苦しい休憩だな」うむ。



挿音「つーか変わったメンツだな

あー・・ 愚痴合戦か」察し

彬羽「偉く察しが良いな」

挿音「解らいでか。」きっぱり


茨木童子「ん? そういやこの人も忍軍の頭だとか聞いたような」ふと。

魄哉「ですよ。
あれ? うわ僕お財布何処入れました!?」袖ひっくり返しっ

じゃらじゃらじゃりりりっ ごとんっ!


庵「Σなんか凶器山程出てきた!!」ひいっ

朱禅「いやもうツケでいいから」引。



彬羽「天海坊も大変だな。」しみじみ

シロ「Σあんなものが政務に居るのか!?」




茨木童子「素朴な疑問。
忍頭は補佐とか要らねえの?」挙手っ

挿音「ん?
あー 結構危ねえ仕事だからな
ケガやらヘマした時の為に そりゃ予備要るかと思わなくもねえんだがよ」

庵「いや予備って。」



挿音「なんか全員 精神ヤられて即辞めちまうんだよなあ」キセルふー。


魄哉・彬羽・茨木童子「・・・。」




挿音「つーか親父まだかよ
ほれツケで良いって言われてんだしとっとと戻れや 蹴んぞコラ」

魄哉「Σあだっ ちょっ仕事上は上司なんですけど!!

すみません 先戻りま Σ痛しつこいっ!」





彬羽「・・ひょっとして 俺等はまだマシな方なのか?」困惑っ

茨木童子「さあ? 少なくとも あの人の副官はやりたくない かな。」うーん。



ひな「追い詰められた時は 自分より不幸な人を見ろって言いますからねえ」あらまあ。

庵「それ 偉い歪んでない?」えええ。

ひな「そういうの考える余裕ない人向けです」きっぱり。

シロ「全ては心の持ち様と言うことか」うーん。






入り口がらすぱーん!


白「やっと昼休みだ」ツノ出しっぱ

粋「Σ兄貴 頭頭あたまーーっ!!」ひいいっ

テオドール「なななんでも御座いませんよ!! 」番傘で隠しっ



白「なんだ来るなり痛い。」たんこぶ。

彬羽「毎度毎度毎度毎度 学習能力皆無か手前は」げんこつ。


テオドール「結構町の皆さん また芝居小屋の衣装のまんま徘徊してるってノリに御座いますけどね」ほっ

シロ「慣れとは凄いな」



粋「あ。茨木

向こうででうずくまってた酒呑童子が 腹の薬まだ?ってよ」

茨木童子「Σあ。忘れてた」


朱禅「Σ一緒だったのかよ!!」






庵「ひょっとして 皆言う程困ってなくない?」あれ?

ひな「ですよー。
思い詰めなきゃ いい感じにバランス取れてますよね」にっこり


シロ「要するにお前らも大概頭おかしいのか」

彬羽・茨木童子「Σえ」


粋「あの、なんでもいいけど 早く腹の薬持ってってやれよ?」





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