小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月15日

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【芝居小屋】


テオドール「いきなり涼しくなりましたね
日本の気温は常にこんな適当なので御座いますか?」へぷしっ

粋「いや今年は異常気象な
常に適当って兄貴じゃねーんだからさ」講演後の客席掃除っ



皐月「こら雑用2人 さぶいんなら厚着して作業しーや」すたすた。

粋「へいへい」掃き掃除ざっざっ

皐月「どてら着るか?」むっ

粋「Σさすがに早えし動けねえよ!」


テオドール「はー 雑用にまでお心遣いを。
良い職場に御座いますねえ」じーん。

つつじ「いやー 年末な雑用はん忙しなるからなあ」にょきっ


テオドール「Σ!?」心臓ばくばくっ

つつじ「おやすんまへん。わて常に足音無いんどすー」わははっ

粋(アサシン時代の癖全っ然抜けてねえ)うわあ。



皐月「ちゅー事で
年末年始は稼ぎ時やからな 雑用も使いっぱエゲつないで!
死にとう無かったらこの時期風邪とかひくな。毎年新入りが病院送りになるからな!」くわっ!

テオドール「Σまさかのゴリゴリ体育会系に御座いますか!?」ひいいっ

粋「うん。体育会系の意味多分間違ってるなお前」ああうん


テオドール「あれ? 体力勝負=体育会系では?」
はて。

粋「あのな それなら徳川の奴等も体育会系になんだろ」

テオドール「違うので御座いますか?」えー。

粋「Σあ。向こうはガチの体育会系か!
え?いやまて? 体育会系ってなんだっけ!? 」あれっあれっ?


皐月「うん掃除はもう良えからはよ帰って寝え。」

つつじ「今日も忙しかったからなあ
元から悪いドタマの働きが更に鈍うなって 可哀想になあ」あーあ。

粋「心の底から気の毒そうに言うのやめろ 地味に傷つく」



皐月「ちなみに演技やで。」

テオドール「おちょくりのクオリティが高う御座いますね
プロとはお凄い」



つつじ「こっちのプロは職場で爆睡こいとるけどな」

白「ぐう。」すやー


粋「あのー、 兄貴なんでわざわざ人がハケた後の舞台で爆睡こいてんの?」

皐月「なんやろ?1日やりきったどーって気分堪能しとるんか
もしくは征服感の堪能?」はて。

つつじ「毎度毎度片付けの邪魔なんよなあ」頭ぺちぺちっ



テオドール「よくこんなフルオープンの所で眠れますねえ
私未だに 棺桶の中でないと熟睡出来ないのですが」うーん。

つつじ「いやアンタはそれでええやろ
うっかりその辺で熟睡こいて朝日射したら灰になりますえ?」

テオドール「Σはっ!その為の棺桶で寝る習性に御座いますか!?」目からウロコッ

つつじ「Σなんやと思っとったん!?」




皐月「なんやろ、年末そこら灰まみれになる予感しかせえへんな」

粋「まあ、あいつはすぐ復活するから 」

皐月「それ論理的にどうなん。

ま、ええわ とりあえず年末に向けて何やかんやせないかんから お兄ちゃん連れて帰ってやー
今日もう閉めるで」鍵っ

粋「Σえ、もう閉めんの!?」

テオドール「起きられますかねえ 白さんもしもーし」

白「ぐう。」びくともっ




粋「えっと 兄貴って寝起きキゲン悪いっつか寝ぼけぷりが凄いんでその 色々責任とれないし命の危険が

つつじ「年末前に職場燃やしたら兄弟揃って本気で首取りに行かせて貰いますどす。」居合いの構えっ






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【割烹 春一】





晴明「なんじゃ お前もう上がりか?」

彬羽「基本夕方までなんでな。
今日の営業分は仕込み終えてる 問題ねえ」

朱禅「お。毎度さすが
おつかれー」おでんぐつぐつっ



庵「ほら カラスだから
夕方には家に帰る習性がね」

晴明「ほー成る程。
では私もこの辺でおいとまするか
座敷童子も寝よったしな。」よっこらせっ


庵(Σおんぶに躊躇がない!!)

ひな(Σ見た目は若いけどやっぱりこの人もおじいちゃんっ!)


晴明「? なんじゃ娘共」


朱禅「そっか。お前が一二三おぶってる時は 馬鹿力とガタイのせいで荷物乗っけてるくらいにしか見えねえもんな」しみじみ。

彬羽「んな噛み締める物か?」

朱禅「なんだろな 秋ってのはこういう何でも無い様な日常の1コマが染みるって言うかな」ふっ


ひな「すみません。そろそろ脱皮の時期なんで ちょっと神経質なんです」

彬羽「Σ脱皮するのかこいつ!」

ひな「ヘビですから」きっぱり



晴明「片割れの方が脱皮しまくっとるからなあ
こちらは人に馴染み過ぎて蛇の性質まで失ったかと
庵「おじいちゃん御孫さんズレてるズレてるずり落ちてる」

晴明「腕が痺れた」ふっ

彬羽「限界早いな」

晴明「こちらはお前らみたいな体力馬鹿では無いのでの
すまん 慣れとるなら代わってくれんか」


彬羽「ったく 仕方ねえな。」ひょいっ


朱禅「お前は風情が無「黙れ。早く脱皮しろ店長」



晴明「ではまた近い内お邪魔するぞ

はー。腰に来た」パキポキッ

ひな「はーい お待ちしております」にこにこ。

庵「思ってた数倍お爺ちゃんだなあ」うっわー








彬羽「手前 少しは運動したらどうだ
食うかゴロゴロしてるかだから体もなまってんだろ」すたすた。

晴明「運動は体質に合わん」きっぱり

彬羽「どんな体質だ」

晴明「子供とは言えひょいひょい担いですたすた歩けるデカブツには解らんわ

近頃特に運動すると 3日後辺りに辛くな「Σただの老化現象だそれは!!」





晴明「お。あれは」ガン無視っ

彬羽「Σこら誤魔化すな 血液ドロドロになるぞ年寄り!!」

晴明「耳元でうっさいわ
自ら面倒な真似するくらいな血管詰まった方がマシぞ

で、何しとんのだお前ら」


粋「Σえ。 いやその 兄貴起こすの怖くって」木箱背負いっ

テオドール「納屋の木箱に肩紐つけたら良い感じになりましたっ」どやっ



晴明「成る程 箱の中で爆睡しとるな」蓋ぱかっ

彬羽「これ 知らねえ奴が見たら拐かしか何かと思われんじゃ無いのか」うわ


粋「いや拐かしってんなら ガキんちょ担いでるお前のがヤバくね?」

テオドール「ああ、そう言えば前に一二三さんと一緒の時 同心さんに職質されておられましたね」

晴明「Σぶっ」

彬羽「Σ笑うくらいなら手前のガキは手前で持て!!」むかっ

粋(座敷童子よく起きねえな)


晴明「しっかし こんな所に詰められてよく眠れるのう
なんじゃ、ツノがあって箱の中とか竹くわえさせたくなるな」くっくっく

粋「なんねーよ。」

テオドール「熟睡しちゃってツノ出てしまわれてたので蓋しているので御座います」苦笑

彬羽「そういう事か」成る程



粋「あーでも、さすがに重っ
カラスさ 座敷童子しょってるならついでに兄貴も持ってくんね?
ほらこんな事も有ろうかとヅラあるからツノなら隠せ「Σ嫌に決まってんだろ!何歳児だそいつは!!」

テオドール「御安心を。脳の中身は幼児と変わりません」きっぱり

粋「Σお前懐いてる割にちょいちょい酷いよな!」







間。







千様「あら? お揃いでお帰りなさい
一二三ちゃーん 彬羽君帰ってきたわよー」


一二三「わーいお帰りなさい お疲れ様だー!

Σえ!?」ぴたっ


彬羽「ん?どうした」


テオドール「あ。コレまずいのでは」はっ

粋「Σへ?」



一二三「彬羽さんの浮気ものーーっ!!」うわあああんっ

彬羽「Σこら待て どういう意味だ!!」


晴明「あー 他所の幼女お持ち帰りしたと思われたか」あーあ。

座敷童子すやぴー。


彬羽「Σその言い回しやめろ!」

粋「いや、一二三的には合ってんだろ多分」




白「なんだ煩いな」箱ぱかっ

テオドール「おはようございます
結局の所 紫の上で合ってるので御座いますか?」

白「ん?何がだ?」



シロ「うお!どうした一二三っ」

一二三「彬羽さんが知らない幼女連れこんでるだ!浮気だべっ!」びえええっ

シロ「Σはあああ!?」


小太郎「Σえ!? 親子みたいなもんじゃなかったのか!」ぎゃいんっ

蒼月「バカラスお前っ」引きっ


彬羽「Σこら蒼月手前はわざとだろ!
誤解を招く言い方やめろこらああああーーっ!!」





家康「なんか知らないけど
晴明さん 何か仕掛けた?」

晴明「ち。バレたか」扇子ぱたぱたっ

白「? なんだバカラス 狐に化かされたのか」ふーん。

粋「あの、兄貴 そろそろ降りてくんね? いい加減肩辛いっ」肩紐食い込みみしみしっ






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