小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月9日

f:id:t00c:20211007094611j:plain






粋「よっしゃあ!秋祭りー!!」ひゃほうっ



石燕「元気っすねー」徹夜明けぼーっ

千様「粋君お祭り好きだからー。」のほほんっ



粋「ほら兄貴 祭行こうよなあなあっ」

白「子供じゃ無いんだから1人で行けば良いだろ
俺昼から芝居小屋出だし」ごろーん。


石燕「この人が体力温存したがる辺り
芸能の世界って大変っすねえ」

千様「まあ 町の方って元役者志望の人がやってる道場多いらしいし」御茶ずずー

石燕「Σどんな業界なんすか!?」



家康「数十キロの衣装着こんだ上で汗ひとつかかないで演じるわけだし そりゃそうか」うーん。

小太郎「鍛えてるどころの騒ぎじゃないよな」わおんっ



粋「えー 頼むからさ。俺1人じゃちょっと」

白「何がそんな困るんだ」むう。




テオドール「秋祭りって夏祭りとは違うのですか?」わくわくきらきらっ


粋「財布 的な?」目そらしっ

白「・・・。」




千様「いってらっしゃーい あ、綿菓子買ってきてねー」手ふりふりっ







白「不便だし
お前も芝居小屋で適当なバイトするか?」しぶしぶ

テオドール「Σえ! 私に出来る事があるのですか!?
大道具のお手伝いしたら指打ちつけて 裏の木材置場で埋まって幕間に片付けしてたら客席に落下しましたが!?」えええっ



白「・・・・・・・・・・雑用で良いか」うん。

粋(すっげえ考えたな。)



白「そっちでつつじに頼んどく」

テオドール「あの 知らない日本語なのですが、雑用とはどの様な職種で?」真顔。

粋「下僕と大差ねえから今のまんまで良いんだよ」うん。


テオドール「で、もう一つ疑問なのですが
お祭に行くのに誘うお相手もお友達も特におられないので「うっせえ黙れ」


白「一二三も連れてくれば良かったな」すたすた。



粋「良いんだよ!ったくどいつもこいつもすぐにそっち方面にしたがんだよ!

行事ってのは家族と楽しむのも有りなんだよ!つかそっちのが健全

白「家族が良いなら爺呼ぶか?」

粋「Σえ」ぎくっ


テオドール(あのパワフル過ぎるお祖父様に御座いますか)うっわあ



白「あの爺 初対面で酒呑童子と飲み比べし始めたのはさすがにびひったよな」うんうん。

粋「うん。意気投合してて なんか悲しくなったよな

もう寂しいボッチで良いっす」ずーん。

テオドール「相当苦手なので御座いますねえ」おや

粋「はた迷惑な方向で全力疾走過ぎんだよ うちの祖父さん」思い出しげんなり。



白「祭に来てまで辛気臭いな」しれっ

粋「Σわざとやってねえ!?」

テオドール「あ、えーと変な流れ作って申し訳御座いません

ほらあちら人集りが出来ておりますよ? 何で御座いましょうか?」



粋「へ?
あー 神輿だ神輿。

この辺のはあっちこっちの祭のがまぜこぜになってるから
ほら、ああいう派手なのとか
こっちのでかいのは 力自慢が集まって持ち上げんだよ」

テオドール「Σえ。これ人間の力で上がるんですか!?」えええっ

粋「上がるから凄えよなあ
ほらあの辺のガタイの良い集団 アレじゃねえ?」



ガタイの良い兄ちゃん「Σうっお 御無沙汰しております!!」45度の御辞儀っ

白「ん?」


粋「Σなんで!?」えええっ



白「ああ。昔俺の草履に五寸釘仕込んだ奴か」手ぽん。

ガタイの良い兄ちゃん「Σその節は誠に申し訳御座いませんでした!!」ひいっ

粋「Σ例の兄貴の見習い時代に虐めて来た命知らずかよ!!」



ガタイの良い兄ちゃん「弟さんですか
恥ずかしながら 兄上にきっちりシメられた上、芸の腕でもボロ負けして向いとらんと思い知りまして
今じゃ町はずれで道場開いておりますわ」はっはっは。

粋「うん。その方が向いてそう」うっわー


ガタイの良い兄ちゃん「天職に巡り合えたのもあの時容赦なく万倍返しされたおかげと思っとります
あ、この後の演し物に 皆も出ますんで良かったら上達ぷりを見てやって下さい
では、出番ですんで失礼」ぺこりっ


白「ケガするなよー」

ガタイの良い兄ちゃん「うっす!」ぺこっ



粋・テオドール(双方割り切り凄っ)




テオドール「えっと
この後のと言うのは?」

粋「えーと何だっけ?今年から何か新しいのやるんだよな?」


白「そういや町内会長に頼まれて

どこかの民族の祭の真似事提案したとか魄哉が言ってたな」ふむ。

粋「うわもう嫌な予感しかしない」わお。

テオドール「Σあ!凄い 本当にあの巨大お神輿上がってますよ!!」おおおっ

粋「Σうお マジですっげ!!」おおおおっ




茶屋の娘「お連れさん達の分も御茶用意しときます?」

白「だな。絶対喉カラッカラになって来るし」うん。





間。





テオドール「はー成る程 夏祭は夜店や花火やでのんびり楽しむ物
秋祭りは大きい作品、アクロバティックな出し物を楽しむお祭りに御座いますね」御茶ぷはーっ

粋「地域によって違うけどな だいたい合ってるかな」うーん。

テオドール「しかし 夏祭=お盆で
御先祖様の霊をお迎えするので御座いましょう?
なら夏こそ派手な出し物のがよろしいのでは?」はて。

白「夏にあんな神輿担いでたら死人出るぞ」きっぱり

粋「閻魔のおっちゃんの仕事増えまくるよな」うん。

テオドール「Σそんな理由で内容違うのですか!?」えええっ


白「知らないけど ずっと続いてるって事はこれが合ってるんだろ」

粋「あ、続いてるって言えば

さっき言ってたどっかの部族の出しもん?あれどうなんだろ
定着すんのかな」団子はむはむっ

テオドール「伝統行事に他所の部族のぶちこむ辺りが日本と言いますか。
どんな物なのでしょうね」ふむ



白「言ってたら始まるぽいぞ」





ひな「えーでは 簡単な説明を。

こちらのお神輿とお神輿に渡しましたこちらの板
人1人がギリギリ渡れるかという木の板の上で 参加者の方々にはトーナメント方式で打ち合いをして頂きまーす」


粋「あいつ何してんの」わお。

白「店の名前入った前掛けしてるし 宣伝かねて引き受けたんだな」うん。

テオドール「商魂逞しいですねえ」うわあ





ひな「なお。武器は双方 こちらが適当に用意した木の棒を御利用下さい
降参もしくは落下で試合終了となりまーす
あ、足元めちゃ滑るのでご注意を」



粋・テオドール(Σ本気でどこの部族の祭!?)

白「町内会長 なんでこれオッケー出したんだろ」うーん。




テオドール「なかなかにワイルドに御座いますねえ」うっわあ

粋「さっきの兄ちゃんも出るんだろけど
うわ 出る奴相当の脳筋かバカだろこれ」うええ

白「飛び入り可って言ってるぞ
お前行かないのか?」

粋「Σ確かにバカだけどこう言うバカのジャンルじゃねえわ!!」





シロ「ふはははは!まさかの第一試合かっ
誰であろうが容赦はせぬぞっ!!」神輿の上っ



白「あ、見慣れたバカが居る。」

粋・テオドール(Σ人外とやりあってる奴が出るべきじゃない!!)



テオドール「こ、これは シロさんが出るのなら相手が可哀想では。
ほら、剣術では既に大人顔負けですし」うわあ

白「そうでもないと思うぞ」

粋「へ?相手誰?」背伸びっ



つつじ「おんやお相手坊かいな。
なんや しばいたらイメージ悪くなってまうなあ」おやまあ。

シロ「Σげ」



粋「何やってんだ。元凄腕アサシン」引。



白「忘れてたけど つつじはこいつがグレまくってた時からの唯一のダチだぞ。」

テオドール「そ、そうで御座いますか」うわあ

粋「Σこのタイミングで言うそれ!?」

テオドール「ボッチでなくてよう御座いましたね」

粋「Σ目を反らすなああ!!!」ちくしょおおっ






ひな「はーい では1戦目


開始!」


ゴッ!

シロ「Σぐは!!」 どさあっ

テオドール「Σ容赦ゼロ!!」ひいっ


白「りんご飴買って帰っといてやるか」うん。

粋「あいつガキ相手に大人げねえええ」




つつじ(Σあかん 殺気感じたら脊髄反射でしばいてまう
このまんまやと客商売としてイメージ最悪過ぎ

ん?)


白「ん?」


粋「あれ?あいつ俺らに気が付いたのかな」

テオドール「? 何かヒソヒソされておりますね?」おや。



ひな「はーい ではここで飛び入り参加。
イベント戦としまして芝居小屋コンビによるタイマンでーす」

白「へ?」

粋・テオドール「Σ巻き込まれた!?」ひいいっ



シロ「ふっ あやつめ
つい本気で俺をしばき上げてしまったので
話題性の有る1戦にて マイナスイメージをかき消そうと言う事か」よれっ

粋「いやお前 ふっ飛ばされてたけど大丈夫なのかよ」

シロ「剣先が見えなんだ ベテラン相手はまだまだか」ふっ

粋「うん。全く問題ねえな」ああうん。




白「これ 出なきゃいけない流れかな?」うーん。

テオドール「みたいに御座いますね
うわ。視線が一気にこちらに」わお。


つつじ「ようよう考えたら わてらキッチリ勝負つけた事無いやん?
これを機会にいっぺん本気でやりましょか

その度胸があんならどすけど?」にやり。

白「よし棒寄越せ」すたすた。

粋「Σ兄上乗せられてる乗せられてる!!」ひいいっ


ひな「はーい。頑張って下さい」にこにこ



テオドール「白さんが負けるはずは御座いませんが 頑張ってくださいませっ!」おおおっ

シロ「見取り稽古とさせて貰おう」ふっ

粋「Σお前ら少しは状況考えろよ!
こんな所で化物丸出しのやり合い見られたらっ




ガタイの良い兄ちゃん「うおお!頑張ってくださーい!!」

ガタイの良い兄貴軍団「兄さんファイトー!!」うおおおっ



粋「Σまさかあれ兄貴にシメ返された奴等!?」ひいいっ

テオドール「やはり負ける気がしませんね」ふっ









【秋祭実行委員会本部(町内会)】




魄哉「一般人が参加出来なくなっちゃうんで来年から無しにしましょうか。
あ、 凄い 落ちかけた反動で板一周して戻りましたよ」

町内会長「いやー 見世物としちゃ面白いよ?
なんなら芝居小屋にお願いして毎年やろっか?」わははっ


魄哉(Σ秋祭に毎年人外バトルですかっ!?)えええっ




>サイトトップに戻る