小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月4日

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障子ばきゃっ

杜和「うりゃ! 兄様おられますか!?」くわっ


家康「Σうわああなになになになに!?」ひいいっ

白「今居ないぞ」茶菓子ぼりぼりっ



小太郎「あれ? 挿音なら久々実家遊びに行くって言ってたけど?」わおんっ

杜和「ちいっ!やはりまだお帰りではありませんかっ」舌打ちっ

家康「あ、入れ違いでは無いみたいだね」



一二三「どしたんだべ? お急ぎだなあ
あーあ。髪の毛ぐしゃぐしゃだべ ちょっと座るだよー」

杜和「Σあら私とした事がっ
赤兎でかっ飛ばして参りましたのでついつい」

一二三「お姫様なんだからキレーにしとかねえとダメだべ」櫛で整えっ

千様「一二三ちゃん 落ちつきっぷりがもはやお婆ちゃんね」あらまあ。

小太郎「幼児だよな?確か」うーん。



蒼月「いやお姫様 障子蹴り開けたよね? 」

家康「見なかった事にしよ
んで、挿音に用事?
実家の方に何か忘れ物でもしてったとか?」

杜和「それですの!!」くわっ

千様「あいつ結構うっかりよねー
んな必死になるような何忘れて帰ったの?」




杜和「こちらのどう見ても 置き忘れたらヤバげな密書ぽいのをうちの玄関にっ」手震えっ

白「うん。密書ならお前らでも開けちゃダメだな」納得。

杜和「Σでしょう!?なんかマル秘とかマークついてるんですの!
こんなの置き忘れがバレたら兄様絶対怒られますわよね!?」必死っ



千様「えーと。殿?」チラ見

家康「んー 私政治関係はもう天海に丸投げしてるし
杜和姫泣いちゃうから 日向ぼっこしてて知らなかったで行くよ」

小太郎「お。さすが」わんっ




杜和「助かりますわっ!
えっと 一刻も早く見つけて渡した方がよろしいですわよね?」

蒼月「えー何処居るか解んないじゃん
此処で待ってたらその内帰って来るよ?」



家康「Σあ ダメかも
確か今日は何処ぞに潜入任務あるから 夕飯要らないって言ってたし」はっ

蒼月「潜入任務って んな接待有るから遅くなるわ的なもんなの?」わお。



杜和「あの、私どうしたら?」

白「それ嫌なら俺預か「無くしそうでめちゃ怖いんで結構ですわ」きっぱり。



テオドール「まあまあお茶でもお飲みになって落ち着いて下さい」紅茶こぽこぽっ

杜和「あら西洋茶」おおっ



家康「さて、杜和ちゃんが若干鎮静化した所で どうしよう?

うっかりミスは確かに本人の責任だけど 今回ばかりは天海にバレる前にどうにかしたげたいなあ」

蒼月「あの人が帰って来るまでジジイから密書隠しときゃ良いんじゃないの?」

小太郎「仕事に関しては真面目だから 任務中に無くしたのがついて自己申告してバレそうだけどな」わおんっ

千様「あらー やっぱ早い方が良いのねえ」ふむ


テオドール「あのー 紅茶はそういう男前に飲むものでは」冷や汗っ

杜和「冷や汗止まらなくて喉乾くんですの。」ごっきゅごっきゅ


白「どの辺居るか見当がつけばな」うーん。

蒼月「いや相手は忍だよ?
尾行するの一番ムズい奴じゃん」

小太郎「だなー
犬使われても良い様に あえて川とか通って痕跡消すし」うんうん


粋「忍者すげー
手懸り残さねえのか

ん?手懸り? 」ふと

杜和「何ですの!?」ぴくっ



粋「いや大したことじゃねーんだけど
今回って 暗い所で作業するとか言うから
同行に提灯お化け雇って無かったっけ?」

白「あ。そういや紹介頼まれたな」うん

杜和「確かこちらに 霊視する激ヤバ絵描きさん居らしましたわね?」くわっ
家康「いや怖い怖い怖い
確かに居るけど落ち着いて 石燕ちゃんビビっちゃうからね」どうどうどう。






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【某山中】



赤兎の蹄ぱからっぱからっ




杜和「本当にこちらなのですね!」

石燕「たたた確かにこっち Σあだっ ちょ馬荒いっ!!」ひいいっ

杜和「これぐらいで泣き言言ってたら振り落とされますわよっ」

石燕「Σ大名家の姫様っすよね!?
なんでんな歴戦の武者みたいなんすか!」

杜和「近頃の男は鍛え方が足りないんですの!!

あ。ちょ あんましがみつかないで下さいましっ
どさまぎで抱き付いたら引きちぎって捨てますわよっ!!」くわっ

石燕「Σしがみついて無いと落ちちゃうんすけど!?」

杜和「男なら気合いでどうにかなさいませ!
兄様なら疾走してる赤兎の上で大立ち回り出来ましてよっ」

石燕「Σんな徳川忍軍頭目引き合いに出されても!!」ひいいっ



杜和「あ。ヤバ
頭低くして下さいませっ」

石燕「へ? Σどっわああ!!」

矢かすりっ!


杜和「また面倒なのに見つかりましたわね」ちっ

石燕「え!ちょ何なんすかあの人等っ」

杜和「大名家の姫が1人でうろちょろしてるとどうしてもこうなりますのよ
後、私 跡取りの日之丸がまだ元服してないので所謂後見人と申しますの? 立場ある身ですのでもう色々と」ふーやれやれ

石燕「Σんな人が1人でウロウロしちゃダメっしょ!!」

杜和「息苦しいのは嫌いですの
さて、赤兎行きますわよ

かっ飛ばしますわ!!」

石燕「Σえ」




杜和「そおれっ!!」

ぐんっと超加速っ

石燕 「Σだあああ!!無理っ!落ちるっすううう!!」ひいいっ



がしっ。





石燕「・・・・Σはっ」冷や汗たらーり。


杜和「齋藤家の家訓は有言実行!!」

渾身の海老反り頭突きゴシャアッ!!


石燕「Σぐほあっ!?」



杜和「全く これだから兄様以外の男は

ん?」あれっ

石燕「」頭ぐらぐら ふらっ

杜和「Σえ。失神!? ちょ落ちますわよっ!」わたわたっ



石燕(与一)「よし!喧しいのが黙った!!」どろんっ

杜和「Σ急に雰囲気変わってられません!?」びくっ

石燕(与一)「ん?話すのは初か。
こいつの中に居候しておる那須与一直実である。
面倒なので後からこやつが起きてから聞いてくれ」適当っ



杜和「何となく察しましたわ
サナダムシみたいな物ですわね」ふむ

石燕(与一)「若干ムカつくが動じぬ辺り助かるぞ

さて、中より見ておったので状況は把握しておる。
少し速度を落とせ 奴等の追って来る気を削いでやろう」

杜和「あ、その弓何かと思ったら
こちらの方のでしたの。

速度落としても赤兎は不器用な子なので揺れますわよ?
相手に当たりますかしら?」

石燕(与一)「問題ない 中から見ておったと言っておろう

いやはや流鏑馬なんぞ死後如何程ぶりで有ろうな」ふふふふふふふっ



杜和「あら、存外頼もしい」あらまあ。







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シロ「で、苦労して届けた密書は所謂フェイクだったと。」 あーあ。

挿音「さすがに本気でヤベえもん持ち歩かねえっての
けどまあ、いらねえ心配かけて悪かったな」

杜和「兄様が怒られないのならそれで良いのですわ」ぐっったり。



千様「杜和ちゃんさすがにお疲れ?」あらあ。

家康「いやその それがね」うーん。



白「山の中で気性荒い馬で大暴れしたから酷い足腰筋肉痛で立てないって「格好悪いんででかい声で言わないでいただけます?」半ギレッ


蒼月「あーあ。女の子が腰痛めるとか大丈夫?」あちゃー

杜和「立てませんわ」ふっ


粋「ん? あれ
暴れ馬に慣れてる杜和でこれって 石燕大丈夫なのかよ?」

家康「いやーそれがねえ」苦笑





石燕「すんません。
さすがに厠の中じゃその辺寄っ掛かってどうにかするっすから」ぐでん。

彬羽「気にするな ガリガリなんで持ち運びに全く問題ない」

ひょいすたすた。


一同(Σ要介護!!)




杜和「ま、宿主はあんなですけど
憑いてる幽霊さんは しっかりした御方ですわね

兄様程では御座いませんが」ふっ

蒼月「あれ?杜和ちゃんがその人以外を褒めるとか珍しいね」あははっ



一同「・・・。」

蒼月「ん?」



挿音「・・・。」キセルの灰とんっ。






挿音「あーそういや
与一の奴に杜和が世話になった礼言って無かったわ」すたすた。

千様「Σ絶対手出しとか出来ないから落ちつきなさいよ馬鹿兄貴!!」ひいいっ

家康「Σ杜和ちゃんばっか目立つけどお前も大概そのっ アレだよね!?」





テオドール「フラグ立ったと思われますか?」

白・粋「絶対無いと思う。」


テオドール「で、ございますよね」うんうん。




杜和「確かに弓の命中率は兄様の急所破壊に匹敵しますけど
スタミナ無いのは男としてどうかと思いますわよね」

シロ「そりゃ本体は妖怪オタク絵描きだからな」うむ。

一二三「つまりは かっこええの基準が挿音さんなんだなあ」ああうん。



一同(あ。脈無し 良かった。)ほっ





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