小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月30日

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白「此処か」ふむ。

テオドール「また御立派な門に御座いますねえ」ほう。

白「何処か入りやすそうな所は」きょろっ

粋「あー大丈夫大丈夫
カラスからちゃんと策貰って来たから

すんませーん!こちらの奥様へのサプライズで お知り合いの方から出張公演頼まれたんすけどー!」


奥方「え!何々っ Σきゃー!桔梗ちゃんっ」きゃああっ


テオドール「白さんの表の顔 フルに御利用なさってますねえ」うわあ。

粋「太鼓持ち歴長くて良かった」ふっ



白(あれ? つまり俺なんかやらなきゃいけないのか?) ※もちろんノープラン

粋「兄貴なら行ける 頑張「お前後で泣かす」





間。





テオドール「あっさり入れましたね
しかし 該当の部屋は何処に御座いましょう?」ひそっ

粋「んー。今回兄貴はあのおばちゃんに離して貰えなさそうだしなあ
俺らでどうにかするしか無いけど 俺霊感ゼロだし頼んだ由緒正しい吸血鬼。」

テオドール「Σええええ!?」



奥方「お付きの人達賑やかねえ」あらあらっ

白「座敷芸 投扇かな」鉄扇じっと見。



粋「あ、やべえ 死人が出る」

テオドール「どこ飛んでくか解らない奴に御座いますね 急ぎましょう」冷や汗っ






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テオドール「離れも見ましたが違う様です!」たたっ

粋「こういうのってなると奥の間か離れと相場が決まってるはずなんだけどなあ

こっちもハズレだったし何処だ?」うーん。


テオドール「あの、本当にこの家なので?」

粋「そりゃ話の出元が晴明だし 間違いねーと思うけど
うわやべえ マジで詰んだか」むう。


テオドール「あの、白さんの方から何か多数の方の悲鳴が聞こえておりますが」

粋「Σこ、こっちが片付き次第俺がフォロー行くから! マジで急ごう!!」ひいいっ

テオドール(何人か細切れになってなければよろしいのですが)うーん。





「コソコソと何をしておるかあああ!!」

粋・テオドール「Σうっぎゃああああ!!」ぎくうううっ




石燕「なんちゃって あっしっす。」へらっ

粋「Σえ!お前なんで!?」心臓ばくばくっ

石燕「彬羽さんが政務の手伝いで来れないってんで やっぱ不安と加勢頼まれたんすよ」

粋「Σおおお!カラスさすがっ」

石燕「いやー忍び込むまではドキドキだったんすが 影薄いせいか見事に誰にも気付かれなかったっすねえ」ふっ

粋「・・ど、どんまい」なんか納得。




石燕「さーてと では探し物を
あーこりゃ外から解らない様に何重にも封印されてるぽいっすねえ」おや。

粋「マジか そりゃ俺らにゃ解らねーわ」

石燕「言っても素人細工っすけどね
んじゃ久々ガチ霊視いきやす!」目くわっ


粋「いやお前いつからプロに

ん?」足元じゃりっ


灰っ。


粋「うん。今のは怖かったよな 」あーあ。





石燕「よしゃ居た! 粋さんここの壁に穴を!!」

粋「Σへ!?」

石燕「隠し部屋っす

どこかに入り口有るかもしれないんすが あっしの目じゃバケモノ本体しか解らないっす!」



粋「え? えええ でも他所ん家だぞ」たじっ



テオドール「うりゃっ」

ばきゃっ
粋「Σ躊躇ゼロ!!」

テオドール「おや確かに壁が薄いですね
私でも簡単穴開きます」ほう。

粋「Σさっきまで灰だった癖に怖えよお前!!」

テオドール「Σお黙んなさい 白さんはノープランで芸しながら時間稼ぎしてるので御座いますよ!
お可哀想に御座いましょうが!!」くわっ

粋「Σその辺ブレねえなホント!」




石燕「確かにちゃっちゃかやんないと後で燃やされると思うっすよ?

さて、人が来る前に」よいしょっと。


粋「やっべ大声出しちまった
急がねえと お!」



ちっさい座敷童子「?」


粋・テオドール「Σ居たーーっ!!!」おおおっ

石燕「しーっ!」





座敷童子「どちら様?」


石燕「お嬢ちゃんを助けに来たんすよ
無理矢理ここに括られてキツかったっしょ?
ホントにこれだから人間は。」はーやれやれ

テオドール「座敷童子が居る家は裕福になると言いますからねえ」



座敷童子「あ。そこ近寄ると妖怪は消し飛ぶよ」

テオドール「Σ危なああっ!!」後ずさりっ

石燕「マジで洒落にならん事してるっすね
この家の奴ら」うっわー


座敷童子「逃げられて他の家を裕福にするくらいなら消し飛べと言う意味らしい
つくづく業の深い生き物よ」ふっ


粋「嬢ちゃんトシいくつだよ」うわあ。

座敷童子「おなごに歳を聞くな
さてはモテんなお主」

粋「Σぐ!!」

テオドール「妖は見た目=実年齢では御座いませんからねえ」うわあ。



座敷童子「そこの人間 お前もこれ以上近付くな。
人間でも無理に通ろうとすれば皮膚が焼けて爛れ落ちるぞ」

石燕「ほう。そんならこの家の人等はどうしてるんすか?」

座敷童子「ん?」

石燕「座敷童子さんも生き物っす 食料無いと生きてけないっすよね?
飼い殺しにされてる以上 何か差し入れとかされてるはずなんすが

そんな危険な所に食器上げ下げ。普通に考えて使用人の人は此処知らないっしょ? 」


座敷童子「なんじゃコイツは
えらい手馴れた人間だな」ちょい引きっ


粋・テオドール「妖怪オタクです」きっぱり。

座敷童子「人間のオタクは怖いな」成る程


石燕「つまりは何らかの被害受けない方法が有るんすよね?」ずいっ

座敷童子「こら危ない
助けてくれようとしておるのは有り難いがな
そりゃ無理な話だ。無効化する符はここの女房が肌身離さず持っていて 手に入れるのは不可能なのだ」




石燕「白さんて色仕掛け出来る人っしたっけ?」真顔。

粋「Σお前は人の身内に何やらせる気だああっ!」

テオドール「Schäm dich! Schmutzig!
Fahr zur Hölle!!」ひいいっ!

石燕「何言ってるか解んないんすけど 凄い罵倒されてるぽいのは理解したっす」




座敷童子「気持ちだけありがたく頂くから 帰れお前ら」きっぱり。

粋「Σ座敷童子ドン引きしてんぞおい!」

テオドール「Brunnen Σじゃない!

え、えーと日本語っ」わたわたっ




石燕「じゃおふざけこんくらいにして
粋さん この結界ぶち破って貰えるっすか?」真顔。

粋「Σ人の話聞いてた!?」

座敷童子「バケモノが触れれば消し飛ぶと言うに
非常に弱い気配だが そいつも妖怪だろう?
命を無駄にするな」

石燕「大丈夫っすよ
ほら 粋さんはバケモノっつっても伝説の幻獣っす
今は人間ベースとは言え そこらの妖怪とは質が違うんすよ」

粋「いやでも 質って。」困惑っ

石燕「妖怪オタクの知識疑うんすか?」

粋「うわ信憑性しかねえ
えー でもなあ」たじっ


石燕「あのお兄さんの弟で普通のバケモンのはずないっしょが。」

粋「それもそうか」納得。

テオドール「Σ効果がてきめんに御座いますね!」おおおっ









〈その頃のお兄ちゃん〉



白(もうネタ無いぞ)むう。


部屋ズッタズタっ

奥方「さ、 さっすが桔梗ちゃんだわあ
凄いスリル」腰抜かしっ



ずんっ!



白「!?」

奥方「Σえ!?地震!?」ひいっ







石燕「大変だー ざーしきわらしがにげたぞー!」

奥方「Σえええええっ!?」ひいっ


白(凄い棒読みだ。)うわあ


主人「Σちょ お前 座敷童子って符はどうした!
?」どたばたっ!

奥方「Σええ!?ちゃんと此処に
ちょい待って 今の声誰!?」

主人「Σはっ!何故座敷童子の事を!?」パニック!




白「えーと。 なんか大変みたいだから 俺この辺でな」すたすた。

奥方「Σああちょっ 桔梗ちゃんまた呼ぶからねっ!!」

主人「言ってる場合か!!だいたいお前が昼間から芸人呼んで遊んどるからこんな事に(略)






白(最後まで騙しきったし まあいいか) プロのプライドっ






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魄哉「すみませんでした。
全く人間が一番えげつない」ため息。

座敷童子「こちらもバケモノだと思うのだが?」あれ?

晴明「そやつはバケモノの癖に人間の政治の現責任者なのだ」

座敷童子「ほう。それはまた難儀な」ふむふむ




家康「いやー皆お疲れ様
ホントごめんねえ」苦笑。

粋「いやお前のせいじゃねえだろ
バケモノと同じで人間にも色々居るって話だし」

テオドール「で御座いますねえ。 このような幼児に何と言う 幼児?」あれ?

座敷童子「気にするな」ふっ



石燕「つか大丈夫なんすか?
白さん呼んだタイミングで壁壊して座敷童子奪還とか。
よくよく考えたら 色々ヤバいんじゃ」

魄哉「あ、そこは大丈夫です

妖怪監禁して財を成していたとか表だって言えませんし それにです」

粋「それに?」


魄哉「あんま騒ぐ様なら 『危ないお薬でもやってたんじゃないですか?ぷーくすくす』とかって上から調査の人等入れたらそっちの噂でかき消えますよ」にっこり。

晴明「相変わらず邪悪じゃな。」うっわー。





座敷童子「なんだろう
あの人間共よりこちらのが恐ろしい」むう。

白「俺もこいつが怖い」うん。




家康「で、座敷童子ちゃんこの後どうするの?」

座敷童子「そうじゃな 住みやすいボロ屋が有ればな」うーん。



晴明「こやつの家ならボロい上 言葉どおりのお化け屋敷じゃが?」

魄哉「あれでも最近建て直ししたんですよ」えー。

座敷童子「すまん、パスで」きっぱり。




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