小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月24日

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大江山





茨木童子「お。牛舎だ 今時珍しっ」おおっ

酒呑童子「昔はよく見たもんだがなー
何処のお偉いさんだよ 鬼の住み家によ」酒ぐびーっ


茨木童子「で、どうする?」

酒呑童子「あ?どうするとは?」はて。




茨木童子「果敢にも鬼の棲み家で1稼ぎしようとしてるド根性な山賊が遠目に見えるんだけどなー」

酒呑童子「人間共命知らず過ぎねえ?」うっわ

茨木童子「さてどうするかね
俺らは別に助ける義理はないワケだけど」

酒呑童子「そもそも人間共にケンカ売るなって何処ぞのアホ大将が勝手に決めやがったから調子乗られてんじゃねえのか

こっちが何もしねえと思ってよ」けっ


茨木童子「で、どうするよ?」

酒呑童子「あー知らねえ知らねえ 助ける理由もねえし」すたすた。



茨木童子「あ。言い忘れてたけど
伝令用にカラス副官の舎弟カラス1羽この山居るからな?」

酒呑童子「Σ脅しのつもりか!それとも監視か!?」

茨木童子「さあ?何か有ったら伝書鳩代わりに使えって言われてるけど「今すぐ焼き鳥にしちまえ!!」


茨木童子「知ってるか?人間共の間では 使者を斬るのは宣戦布告なんだそうな。」

酒呑童子「斬らずに丸焼きすりゃ良いじゃ「調理法の問題じゃねーわ
腹ペコかお前。」



酒呑童子「だーもう うざってえなあ!
じゃあもうお前やれよ!」

茨木童子「お? やって良いのか 鬼族の頭」おおっ

酒呑童子「良いって言われたくて ネチネチやってんだろが
俺は知らねーぞ」ふんっ


茨木童子「バレたか。山の中で何かやらかすからにゃ一応でも頭の許可取っとかないとな

牛車の紋見覚えが有るし、人間共のトラブルに首突っ込むからには報告しとくか」手紙さらさらっ


酒呑童子(穏健派面倒くせー)ため息。


茨木童子「さて、じゃコイツをお前の主の所まで頼んだ」手紙くくりつけっ

カラス「カー!」ばささっ


酒呑童子「おいおいやる前で良いのかよ?
つーか そんなのしてる間に牛車囲まれてんぞ」ちらっ

茨木童子「知らないんじゃ無かったっけ?

そこはほら こっちのが地形的に良いんだよ」

酒呑童子「地形?」はて。





茨木童子「ほれ どーん!」


タケノコ にょきききっどーん!!!


山賊「Σぎゃーーっ!?」ひいいっ

酒呑童子(Σ新技嫌な使いこなし方してる!!)



茨木童子「もうちょい高速成長させたら揃って串刺しとかもいけるんだけど、こっちのねぐら真っ赤に染まるのもなー」うーん。

酒呑童子「いやお前 発想が怖えわ」引。



茨木童子「しっかし 加減するとやっぱ頑丈なのが残るか
よし。しぶといのは頼んだお頭」

酒呑童子「待てこら 俺は知らねえつってんだろ」イラッ


茨木童子「ちなみにタケノコは酒のツマミに良いぞ」真顔。

酒呑童子「Σ餌で釣ろうとすんなああっ!」
茨木童子「こいつらの肥料になるか?」うぞうぞっ
酒呑童子「Σまた変な植物増えてる!!」ひいっ

茨木童子「知ってるか? サボテンには知能が有るらし「Σ知らねえし知りたくもねえわ!!」


茨木童子「という事で ちまちましたのは任せた
サボテンに襲われたくなったら頑張れ!」びしっ

酒呑童子「Σどんな脅しだ!
畜生 お前らがしょうもない真似すっから!」ヤケクソどどどっ


山賊「Σうおおお何か来たっ!!」ひいいっ






茨木童子(ここんとこストレス溜めてたみたいだし 発散しといて貰わないと下の鬼達が怯えるんだよな)ふーやれやれ。

下っぱ鬼「あの 茨木さん
結局谷が血の海に」おそるおそるっ

茨木童子「Σあ。思ったよりイライラ凄かった!?」わお






酒呑童子「よっしゃあ! 殲滅完了!」わはははははっ

茨木童子「Σ返り血えぐい!!」


酒呑童子「人間ごときが俺様の縄張りで好き放題やるからよ ざまあ見ろ

ん? あれ?」きょろっ

茨木童子「ん?」

酒呑童子「襲われてた牛車何処行ったよ?
牛ってそんな早く歩けたか?」はて。

茨木童子「え?お前が悪鬼丸出しで暴れてたから その辺隠れてんじゃ?」



下っぱ鬼「あ、あのー」おそるおそる指差しっ

茨木童子酒呑童子「ん?」




牛車の有った所 べしゃべしゃ水びたしっ




茨木童子「・・Σえ。これまさかっ」背筋ぞわっ

酒呑童子「え? 何?」え?え?






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彬羽「一応確認するが
平家ってのは 滅んだんじゃなかったか?」茨木からの手紙ぺらり。


家康「ん?そだよー」

石燕(与一)「間違いないぞ。私はその戦に参加しておったしな

生き残った奴等も次々海に飛び込み悲惨極まり無い状況だったなあ」遠い目。









茨木童子「え?これ お祓いした方が良い?」困惑っ

酒呑童子「俺ら鬼だぞ んなもん効くのかよ」ええー。

茨木童子「いやでも 夜中にその辺で琵琶ベンベンやられても困るし つか鬼でも怖いってそんなの」

酒呑童子「・・うろ覚えだけどよ その話耳を引き千切られるんじゃなかったか?」えーと。

茨木童子「Σ腕の次は耳!? 俺これ以上欠けるの!?

よしあいつ等にお祓い頼もう!!」ひいいっ








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