小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月10日

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大江山





シロ「と言う事で ひとつ手合わせ頼む。」きりっ

酒呑童子「なんで俺らが子守りせんにゃならねーんだ。」




粋「それがよ。
なんか実戦経験が欲しいとか言ってそこらの道場破りまくったのに まだ足りないらしくてさ
隙有らば襲ってくるしでちょっと危ねえんだよなあ。」

白「お前ら暇そうだし頑丈そうだし調度良いかな?って」

酒呑童子「Σ暇でも無いし調度良くもねえわ!
何で俺らが手前のガキの面倒みなきゃならねえんだ!!」



シロ「いや。俺はそいつらと血縁関係無いのだが?」怪訝っ

酒呑童子「Σえ、白髪だからてっきり」えええっ

茨木童子「その理論だと日本の人間八割親子兄弟になるだろ馬鹿野郎。」きっぱり



白「あれ?俺子持ちだと思われてたのか?」はて。

テオドール「年齢的に無理が御座いませんか?」うーん。

酒呑童子「いや平安京の頃の人間なんて10歳そこらでガキ作ってたしよ」



シロ「ちょっと待て。俺は何歳児だと思われとるのだ。」むかっ
元服済。

茨木童子「えーと。ほら種族で結構変わるから解らない かな?」察し。

粋(やっぱちっさいからだろな)うん。



茨木童子「じゃ再確認。
関係性は?」

シロ「一応師事していたはずなのだが、何も教えてくれんので 最早不意討ちかますだけと化しておる」ふんっ



酒呑童子「拾ったんなら責任持って世話しろよ」

白「俺加減下手だから大事故起きかねないんだぞ」むう。

テオドール「基本皆さんそんな感じなのでお相手出来ないそうなのです。」

茨木童子「あー。確かに」納得

酒呑童子「言っとくけど俺も出来ねえぞ
ガキ相手なんて出来るわけがな
シロ「Σだからガキではないと言うとろうが!!」むかああっ







一二三「シロさん ホント熱血だなー」おにぎりもぐもぐ。

彬羽「だな。
はた迷惑だが室内で暴れられるよりはマシだ」


酒呑童子「Σこら黒いの! 人の山にガキ何匹連れて来てんだ!
鬼の山だぞ此処はっ!!」

彬羽「仕方ねえだろ。
気候が良いんだ何処なり連れてけと煩いんだ。」真顔。



茨木童子「あれ?向こうの関係性は?」

粋「あー。向こうは血縁関係無いけど親子みたいなもん」

茨木童子「・・あー。成る程
紫の上 Σぐほあっ!!」

酒呑童子「Σ茨木ーーっ!!」ひいいっ



一二三「彬羽さん。空でもお重投げたらお行儀悪いだよ」もぐもぐ。


テオドール「毎度コントロール抜群に御座いますね。」わお

粋「兄貴の捕獲で慣れてるかんなあ」あーあ。




白「冗談でもそのネタ言うとめちゃめちゃ怒られるぞ。
弁当箱で済んで良かったな」

茨木童子「Σ毎度これ以上の何かされてんの!?」えええっ

酒呑童子(総大将どっちだよ。)ドン引きっ





シロ「このように見事に化け物だらけなのでな 俺もひ弱なままでは居たくは無い。
しかし もはや手合わせ出来る者もおらず、皆相手にもなってくれんのだ

申し訳無いとは思うが ひとつ頼めんだろうか」むう。

酒呑童子「お前なあ
戦国の世も終わったのに強くなってどうすんだよ 仕官でもす
シロ「向上心だ。」きっぱり。



テオドール「熱血に御座いますねえ」

粋「氷使いなのにな。」うんうん。

白「それで冷え性だから悲しいよな
冬とか1番にシモヤケなってるし」うん

シロ「カナヅチの水神に言われたか無いわ」けっ

茨木・酒呑「Σえ!?」






彬羽「落ち着け。お前も悪い」首根っこひっ掴み

白「あいつ1回泣かす」じたばたっ



テオドール「Σえ。秘密だったのですか?」ひそっ

粋「兄貴プライドめちゃ高いから」あーあ。


一二三「怒っちゃダメだべ。
おにぎりあげるからどうどうだ。」よしよし





茨木童子「よし。このまんまだと悲惨な事になりそうだし いっちょお相手するか。」

シロ「Σへ?」

茨木童子「へって。 いやそれ希望だろ?」

シロ「いやその、 お前は隻腕である事だし
あっちのが色んな意味で打ち込みやすいのだが?」指差しっ

酒呑童子「この憎らしさ やっぱ手前のガキじゃねえの?」

白「微塵も似てないだろ」ふんっ

テオドール「まあまあ。」苦笑




茨木童子「いやそりゃ失礼だろ。
片手だからって遠慮は無用

さあ、隙が有るなら打ち込んで来てみろって。有るならなー?」ふふんっ

シロ「む? そこまで言うなら
後悔するでないぞ」ちょっとカチンっ




一二三「あれ?茨木さん素手だべ
大丈夫なんだべか?」

酒呑童子「あー大丈夫大丈夫
あれでも鬼族のNo.2だぞ」


茨木童子「あ。鬼切は無しでな」真顔。

シロ「Σいくらなんでも真剣ではやらんわ!」


粋「トラウマは払拭出来てねえみたいだけどな」




テオドール「グダッてしまったので 僭越ながら。

お二人共よろしゅう御座いますね
それでは試合開始っ!!はいゴー!」くわっ


茨木・シロ「Σえ」

テオドール「Viel Glück!!」ノリノリっ

茨木・シロ「Σなんて!?」えええっ




一二三「テオさんケンカ出来ねえのに試合観戦は好きなんだべな。」

粋「あー。典型的な格闘技は好きな奴な」うんうん。

酒呑童子「お。律儀に始まった」おおっ





彬羽「ん? こりゃまた鬼らしくない真似を」ほう。

一二三「?」

白「茨木なんかイライラする動きするな?」

酒呑童子「お、さすが気付くの早え。」おおっ



テオドール「え、えーっと?」はて。

粋「ケンカしねえんじゃ解らねえよな」うん。




テオドール「解説お願いします」がっくし。

彬羽「一言で言うと 相手の手を全て邪魔して潰してんだ」

酒呑童子「片腕ねえ分器用さでカバーしてるから怖えよなあ。」はっはっは


テオドール(全っ然解りません)うーん。

粋「えっとほら
例えばぶん殴ろうとしたら前に出なきゃいけないだろ?棒立ちだとヘナチョコになるし

茨木の場合は そこで避ける受け止めるじゃなく、相手が踏み込みたい場所に先に踏み込んじゃうって感じかな」

テオドール「Σえ。 それやられたらわちゃわちゃしませんか!?」

酒呑童子「だから 防御も最小限で済むし片手でもさばけんだろ?
正面からボカスカやんじゃなく あいつがまずやるのは相手の弱体化よ」

テオドール「Σ成る程!!」おおおっ

粋「全部動き読まれて1番嫌なタイミングで踏み込まれるんだよ
ありゃ相手したくねー」うへー

一二三「短気な人だと即負ける奴だな」ほえー。

テオドール(Σ一二三さんの方が理解している!?)ガーン。




白「1対1でしか使えないけどな?」

酒呑童子「おう。だからケンカは良いけど戦は駄目なんだよあいつは」


彬羽「成る程。 やたら争い避けるのはその辺か
本来直感のみで戦う妖怪としては異端の人間式の武道
テオドール「あ。シロさんキレました。」


シロ「だああ! イラつくわあああ!!」ぶちーん!!

彬羽「Σ沸点低すぎだろ!!」


粋「Σやべえ茨木逃げろ 氷!足元足元っ!!」ひいいっ

茨木童子「Σえ?ええええっ!?」





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テオドール「最大の攻撃キャンセル。顔面に掌底クリーンヒット致しましたね」うっわー。


白「鼻血止まったか?」

シロ「Σ喧しわ!!」ぶしゃっぼとととっ

粋「興奮するととまんねーぞ。」あーあ。


茨木童子「あー びっくりした」ふう



彬羽「手前は剣術の腕より精神鍛えろ」

シロ「Σうっ 反論出来んな」ちっ




酒呑童子「つーか反則じゃねえ?
ガキの躾ちゃんとしとけよ」むすっ

白「お前こんがらがってるだろ 俺の子じゃないってば」

酒呑童子「あれっ?」


茨木童子「まあ俺も氷使うなとは言ってないし。」あっさり

テオドール「心広すぎや致しませんか?」えええ。


シロ「いやすまん。そういう事ではなくキレたら勝手に出るのでそのな」気まずっ

茨木童子「Σやっぱ躾けといてください大将殿っ!!」ひいいっ





一二三「けんど人は見かけによらねえだな
茨木さん細っこいしケンカ出来るイメージ無かっただよ」ほえー。

茨木童子「うっわ悪気無いのが辛い。
仮にも鬼だしなあ それに必要だし仕方無いんだよ」苦笑。

粋「必要って?」

白「ケンカ出来ないとなめられるとかか?」




茨木童子「いや、うちの大将脳ミソ筋肉だから
アホな事した時俺がどうにかしなきゃいけないだろ。」遠い目。

彬羽「まさかの対酒呑童子用の戦法かあれは。」うわあ


シロ「成る程。確かに短気で短絡的な相手には効率的か」ふむ

白「お前が言うのかそれ」

シロ「Σ喧しわ!!」ぶしゅっ!

テオドール「Σあああ!せっかく鼻血止まっていたのにっ」




彬羽「どこも副官は苦労するって事か
おい酒呑童子。お前も馬鹿やるの大概に ん?」



酒呑童子「しかし嬢ちゃん根性有るよな
お。アメ有るけど食う?」

一二三「わーい! 食べるだー」きゃっきゃっ


彬羽「手前は変質者か まずは服着ろ露出狂が。」
酒呑童子「Σはああ!?嫌な言い方すんな こっちは冬でも半裸だっての!!「尚更変態じゃねえかあああ!!!」しゃあああっ!





テオドール「あ。翼出ましたね」

粋「一二三絡むと怖えからなあ。あのカラス」あーあ


白「よし避難だ。力押し2人のケンカ怖いぞ」すたすた

茨木童子「あいつあんなだけど子供好きなんだよなあ」あちゃー

シロ「鬼族ギャップだらけだな。」鼻栓っ






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