小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月21日

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江戸城天守閣】



家康「あのー 天海?
なんかさっきから ガコッとかゴシャッとか尋常じゃない騒音凄いんだけど」


魄哉「問題有りませんが外出たらくたばりますよ」書類書き書きっ

晴明「安心せい。
室内におれば何一つ心配無いわ」防御結界展開中。

家康「ねえ、城の敷地で何が起きてんの?」




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江戸城屋根の上】



粋「居た!あっちあっち Σどわあああっ!」

テオドール「Σ頭出したら危険に御座います!」ひいいっ

白「鬼に金棒じゃなくて鉄砲って厄介だな」むう。



粋「危ねかすった!
なんで鬼がんなもん持ってんだよ!」わたわた伏せっ

白「抜け荷しようとしてた船が襲われたって茨木童子が言ってたぞ」

粋「Σアイツが把握してんなら酒呑童子がどうにかしろよ!
鬼族の問題じゃねえの!?」


テオドール「いえ 鬼は単独主義らしいので。
大江山に自ら来る人はウェルカムですが
群れない人は 茨木さん達無関係だそうに御座います。」

粋「Σそうなの!?」

テオドール「各種習性御座いますからややこしいですねえ」うーん。



白「鉄砲くらい問題無いけどな
この朧車 防弾だし。」

朧車ガタタタタっ!

粋「さすがっつーか 何処から連れてきたんだよこんなの「VIP専用朧車だ」きっぱり。



粋「ああもう良いや 細かい事気にしてたらハゲる
えっとあの鬼 江戸城の敷地内に閉じ込めてる感じなんだよな?」

白「だな。なんか人間嫌いな奴らしいし」うん。

テオドール「いきなり将軍狙うとか凄いですねえ」うわあ


粋「一応確認するけど、江戸城の奴等は?」

白「そこは晴明が上手くやってると思う
ほら、 屋根から下薄い幕みたいなのあるし暴れて大丈夫だろ」

テオドール「器用な方に御座いますねえ
よいしょっと。」がしょんっ

粋「ん?何それ」



テオドール「挿音さんの試作品
対魔専用麻酔銃に御座います」ちゃきっと構えっ

粋「Σお前そんなの撃てんの!?」

テオドール「やり方知ってるだけに御座います。 期待はしないで下さ

Σうわー!反動凄いっ!!」ふっ飛び灰ざららっ

粋「Σ夜の吸血鬼の身体能力どうしたよ!!」


白(知ってた。)うん



テオドール「あくまで昼よりマシなレベルですから」ざらららら復活っ

粋「Σ意味有んのかそれ!」

テオドール「ほんのりと?」



白「よし 麻酔無視するぞ
俺ら撃てないし そもそも当たらないし
普通に追い付いて捕まえて泣かす。」

粋「Σえ いやあの相手飛び道具

白「朧車このままあいつ跳ねろ。」びしっ

粋「Σホンット歯向かう奴に容赦ねえええ!!」ひいいっ




白「ん? 朧車?」あれ?



朧車ぐらりっ

粋「へ?」



朧車の脳天に麻酔銃の跡っ

粋・テオドール(Σ跳弾!?)

白「?」


テオドール「Σひょっとして先程のですか!?私ですか!?」ひいいっ!

粋「あ!そっか
晴明の結界に当たって弾かれて威力倍増したのか!
んで!防弾ぶち抜いて朧車に」はっ

テオドール「Σなんて嫌なミラクル!!」


粋「ととととにかく降りよう!
危ねえけどこのスピードで屋根の上とか洒落になんね Σあだっ!鬼瓦で跳ねたっ」わたわたっ




白「なあどうやって停めるんだ?コレ」

粋・テオドール「」


白「困ったな
これで大破とかしたら俺らでもかなり痛いぞ」むう。

粋「Σ痛いじゃすまねーよ!!」ひいいっ

白「えーと。確かこういうのって はんどるっての有るんだよな?
どれだろう」きょろっ

テオドール「いえ、無いと思われます

うわどうし Σうわああ!ちょ天守閣ぶつかります!!」ひいいっ









天守閣】



女中トリオ「天海様ああ!江戸城の屋根の上に妖怪がああ!!」どたばたっ

魄哉「あー 大丈夫です。

夏の夜にモノノケは付き物です
こちらに害は御座いませんので しばし大人しく室内に居て下さいね」にっこり。

女中トリオ「Σ害無いんですか!?」えええっ



晴明「これで納得させてしまうこやつのタラシっぷりよ」うーん。

家康「信頼されてると言ってあげて。

てか ホントにここ大丈夫なの?」

晴明「案ずるでない
万一の事を考え天守閣にも防御壁張っておるわ
例え隕石が落下しても向こうが砕けるわ」ふふんっ

家康「防御全降り陰陽師って凄いねえ」へー。




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白「お。ほらほら
朧車の顔ぐりって動かしたらちゃんと曲がるぞ」おおっ

粋・テオドール(死ぬかと思った) 冷や汗びっしゃり。


白「コレ上手く使ったらあいつ捕まえられるかな?」ふむ。

粋「Σいや降りよう!?
1個1個片付けようよ なあ!」

白「ぶれーき ての見あたらないし
この速さで飛び降りたら危ないぞ?」

テオドール「高確率で瓦で大根おろしになりますね」背筋ぞわっ



粋「Σとか言ってる間に前 このまま行ったら屋根無いいいー!」ひいいっ

白「えーと。 あれ?さっきどっちに傾けたっけ?」えーと。

テオドール「Σお箸持つ方です!そっちに首をこう




ごきっ


白「あ、首のスジやっちゃったか」

粋・テオドール「Σうわ いった!!」ひいいっ


白「ごめんな 朧車。」


ガタゴトガタゴトゴシャシャシャッ!!

粋「Σそういうの後にしてとにかく避けるか着地か だああ絶対頭パカーン!て行く!!」頭かかえっ

白「けど、これ以上無理矢理動かしたら朧車の頭もげると思うぞ」

粋「Σうっお!朧車兄貴がごめん!ホントごめーん!!」ひいいっ


テオドール「はっ!そうだ
朧車さんて 体内は防弾加工では有りませんよね!?」はっ

白「? 何する気だ?」



テオドール「噛りついたらビックリして起きませんかね?」真顔。

白「麻酔ってそういうんじゃないと思う」うん。

テオドール「でしたらこの際クソ不味そうでも良いので吸血鬼として死ぬ前に1度でも吸血を」くわっ

粋「Σお前も大概ひっでえなあ!!」







彬羽「遅いから見に来てみりゃ
何やってんだあいつ等。」うーん。


晴明「呼び出しすまんな
あの童子共ではちと頼り無いと思ってのう」ひょこっ

彬羽「いやあっちのが歳上 いや何でもない。
呼ばれて正解だ」げんなり。





粋「南無南無南無南無南無。」手合わせっ



白「あれ?バカラスだ

調度良い、停めてくれ」

粋「Σへ!?」

テオドール「Σちょ 彬羽さん!危険です!そこ退いて下さいいいい!!」ひいいっ




彬羽「お前な。

毎度毎度毎度毎度騒ぎ起こすのも大概にしろ!!」

朧車ぐわしいっ!!

粋・テオドール「Σえ!?」



ぎゃりりりりががががががっ!!!

しゅううううっ





白「お。停まった。」ひょいっ


粋・テオドール(Σ怖ああああっ!!)ひいいっ



彬羽「ったく ケガしたら仕事に響くだろが」手はたきっ

晴明「呼び出しといて何だが 思ってた数倍ゴリラよの」引っ




粋「え、えーと 助かったのかな?

Σはっ! やべ 鉄砲持って逃げてる鬼がっ」はっ

彬羽「こいつか?」

鬼白目っ

テオドール「Σどうやって捕らえたのですか!?」えええっ

彬羽「普通に銃曲げて殴ったが?」

晴明「普通って何じゃい」


白「やっぱ始めからお前に任せときゃ良かったな」むう

彬羽「ふざけるな こっちは明日早朝から仕込み有るんだぞ」

粋「そっちのが重要かよ」

彬羽「この程度お前らがヘマしなきゃ良いんだろ」きっぱり。

テオドール「銃火器持った相手に躊躇ゼロなの彬羽さんくらいに御座いますよ」苦笑。







家康「お?結界消えた
片付いたの?」屋根によじよじっ

晴明「お主が危険地帯にポンポン出てくるのはどうかと思うが?

片付いたと言えば片付いたが」うーん。

家康「ん?」



晴明「やはり外は面白いのう。」くっくっく

魄哉「散々文句言ってる割に 自ら首突っ込んでんですよね毎度」

晴明「いや こげに面白い見世物平安京には無かったでの」ごきげんっ


彬羽「誰が見世物だ」むっ

白「お前のそれ もう見世物だと思う」うん。





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