小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月4日

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【割烹 春一】


お客の子供「びえええええ」うわーん。


庵「あれ? お客さん 大丈夫ですかー?お客さん?


え Σぎゃー!ひなひなひなひなっ!!
」わたわたわたっ

ひな「Σえ?え?何です!?」



庵「産まれる って」顔面蒼白っ

ひな「」






彬羽「Σおい産まれるって!?」

朱禅「妊婦だ妊婦!!
ボサッとしてねーで飛天呼んでこい!」

彬羽「Σあいつは外科と漢方だぞ!?」

朱禅「俺らよりはマシだろが!とっとと空路で行ってこい!!」くわっ


彬羽「空路って。」困惑っ

シロ「飛天が来たら目撃者全員の記憶消して貰えばよかろう
えーと 氷か氷はいるのか」おろおろうろうろっ

ひな「冷やし過ぎない程度で!!」

シロ「Σ心得たあっ!」びくっ





がららっ

粋「あっちー腹減ったー」

白「あれ?なんだ 取り込み中


朱禅「よっしゃあ人手来たっ!座敷に運ぶの手伝え!!」 くわっ

白・粋「Σえ」


テオドール「あの、何事ですか?」おそるおそるっ

庵「妊婦が産気付いた」きっぱり。

テオドール「Σええええ!!」

ひな「そこで灰にならないで下さい!邪魔です!」くわっ

テオドール「Σはいい!」しゃきっ




白「運んだけど 産婆とか言うの呼ばなくて良いのか?」

ひな「産婆のミツさん只今お盆帰省中なんです」タスキ括りっ

粋「Σえ。じゃどうすんの!?」

ひな「今彬羽さんが飛天さん呼びに行ってますので それまでどうにか繋いでみます!」

テオドール「Σ出来るのですか!?」



ひな「とりあえず 手洗わないとダメですよね?」えーと。

白「ダメだと思う」うん。


一同(Σいろんな意味でダメだーーっ!!!)血の気サーっ




入り口がらすぱーん!!

彬羽「拉致って来たぞ!!」ぜーぜー。

飛天「はいはい野次馬の皆さんごめんよー
ちょっと記憶飛んでくれな」

忘却香のビンはらららっ





ひな「良かった!
じゃ私お手伝いに徹します

庵さん布取ってきて!ありったけ!!!
白さんは上の子見てて!粋さんお湯沸かして!テオドールさん えーと。そこらで大人しくしてて下さい!!」


テオドール「了解致しました!」正座っ




朱禅「あの 俺は?」

ひな「色々邪魔そうだからテオドールさんの隣で。」

朱禅「えええー」




シロ「そしてお前は水を飲め。」湯呑みっ

彬羽「暑すぎんだろ。そりゃガキも大人しく入ってられねえての」ぜーぜー。





白「えーっと」おろおろおろおろおろっ

子供「びえええええ。」

粋「あー 兄貴代わるわ
子守りならバイトした事有るしよ」



シロ「Σおい熱湯用意するなよ!
湯の温度は何度だ!」

飛天「熱めの風呂くらい」手消毒中っ


シロ「よし!ちゃっちゃと沸かせ!」どたばたっ


朱禅(大丈夫かコレ。)心臓ばくばくっ







間。







飛天「んー。破水してすぐならもちょいかかるかな
とりあえず診てみないと」



彬羽「で、お前産婆の真似事なんざ出来るのか?」ひそっ

飛天「んー。知識だけはどうにか
さすがにやった事は無いけど やるしかないだろ」袖まくりっ

彬羽(Σんなノリで良いのか!?)



庵「あれくらいの性格じゃなきゃ医者なんて勤まんないんだろね。

よっしゃ!はいよ奥さん この紐つかんでねー」


妊婦「あ、あの」ぜーぜー


飛天「ん?あーこれでも医者だから安心して赤ん坊生むのに専念して「いえそうでなく。」

飛天「ん?」


妊婦「出来たら女医さんお願いしたいんですけど」ぜーぜー。

飛天「まあそうですよねー」ああうん。

彬羽(この状況で妊婦逞しいな。)



妊婦「落ちぶれたとは言え武家の娘。
亡き夫の忘れ形見を無事に産んでやりたいのは山々ですが 武家の誇りも捨てたくは無く」くうっ


庵「なんか語り出したけど。」

ひな「陣痛紛れて良いんじゃないですかね」



妊婦「我が儘を申しているのは百も承知です
可能なら 可能ならですので」ぜーぜー。

ひな・庵(この流れじゃ是が非でも変えてくれと言ってるも同じだって。)


飛天「それが産婆が今留守で 出来る女も居ないし
ほら、見ての通り小娘しか居ないしでどうにもなあ」うーん。





彬羽「言ってる場合か ガキが最優先だろうが。」

妊婦「Σ!?」びくっ

飛天「落ち着け。妊婦脅すな。」



白「コイツも子持ちだからな。
子煩悩だから子供の命一番に考えちゃうんだ

とにかく出さなきゃ誇りも何もお前も危ないし 細かいのそれからで良いと思うぞ」

妊婦「確かに。」くうっ

ひな「さらっと子持ちにさせられましたね」

彬羽「いやもうそれでいい。」諦めっ

テオドール「あれ?一二三さんて 彬羽さんの娘さんでは?」おや。

彬羽「Σ俺はいくつだと思われてんだ!?」

朱禅「血縁関係無えのに 子煩悩過ぎんだよお前は」





妊婦「あの。後ろ揉めてますけど」ぜーぜー。

白「状況が状況だから気が立ってるんだ」きっぱり。


ひな「あの白さん?お湯は」

白「今シロが温度調節してる 熱すぎた」

庵(こっちも実はパニックか。)

テオドール「平常運転の演技 さすがプロです。」





粋「えーと。テオで良いや
ちょっとお使い頼むわ 上の子かーちゃんかーちゃんて泣いててよ
子供の喜びそうな菓子とでんでん太鼓辺り買って来てくれ 」

テオドール「了解しました!」おおっ

白「財布な」ぽいっ


テオドール「Σおもっ!」ずしっ

粋「いや。全部使わなくて良いからな」

テオドール「こんな大金手が震えるのですが
とにかく行って参りますっ」ひいいっ




ひな「力仕事入りそうなら頼むから。」

朱禅「うん。俺 あいつより役に立たないのかあ」正座っ





飛天「Σあ。こりゃもう出るや」

一同「Σ!?」



ひな「はい!手伝えない人は外出てー!!」しっしっ







間。






白「オギャーての聞こえないな?」戸に耳ぺったり。

彬羽「そりゃそんなすぐには無理だろ」




粋「はいはい。今かーちゃん頑張ってるからなー」太鼓でんでんっ

上の子「きゃっきゃっ」砂遊びっ

白「あれ?あの砂」

朱禅「この状況に耐えかねたお宅の吸血鬼な」うん。

白「子供泣かないなら良いか。」うん。




シロ「湯はこちらに置いとくぞ!どんどん沸かして置くからな!」大声っ

庵「はいよよろしくー!」


白「あ。俺もやらないとか」

粋「兄貴も火力落ち着いてなー
シロにゃ室内冷やして貰うのもして貰わねーと」でんでんっ


シロ「適温が解らんのだが」うーん。

粋「めちゃ力むだろうし 少し寒いくらいで良くね?多分」


彬羽(色々と全く解らん)困惑っ

朱禅「安心しろよ 俺のが万倍役に立ってねーわ」ふっ。








庵「はいよ お湯来たよー」どんっ!


ひな「どうしたんです?」

飛天「うーん。それがさ」汗ぬぐいっ

妊婦「な、なにかっ」うーんうーん。




飛天「発育良すぎんのかデコ引っ掛かってる」困惑っ

ひな「Σえ。」

飛天「こりゃ早く出してやんねーと
ほれ。奥さん頑張れ!」








粋(長えな。)太鼓でんでーん。

白「なんか 引っ掛かってるって言ってる」戸に耳引っ付け

彬羽「Σげ」

テオドール「あの、お湯こぼれますよ」おろおろっ


朱禅「Σだああ!こういうの無理!!
なんも出来ねーとか無理いいっ!!」うがあかっ

上の子「Σうわーん!」びえええっ

朱禅「Σごめーん!!」ひいいっ



彬羽「お前ちょっと外出てろ」

粋「うん。その方が良さそうだな
ちょい散歩してこい」

白「自分の子供生まれる時はパニクるなよ」

朱禅「Σえ」

白「どうせ その内生まれるんだろ?」

朱禅「・・・あー うん。そうだよな」


テオドール「余計凹まれましたね」おや。






【割烹春一 表】



朱禅(確かになあ。 その内そういう事もあんだろなあ
人間と化け物じゃ生まれる確率低いって言うけど あの兄弟もそれで産まれてるもんなー

あー俺頼りねえ。色々大丈夫かよ)頭抱えっ





「あれ? 朱禅君 閉め出しですか?」

朱禅「へ?」はっ!





ーーーーーーーーー






朱禅「はいごめんよ!産婆代理ゲット!!」

魄哉「頭が引っ掛かっていると。そのままじゃいきんでも出すのは難しいです
あ。タスキ貸りますよ」袖くくりっ



飛天「Σお前出来るの!?」おおおっ

魄哉「長生きしてるんで何度か立ち会った事が有ります

あ。僧侶ですので何もお気になさらずに」にっこり。

妊婦「」ぐったりぜひゅー。



庵「良いから早くどうにかしたげて!」半泣きっ

魄哉「良し。ではお母さん頑張って下さい
もう一息です
赤ちゃんぐるっと回りますよー はい息吸ってー」











白「あ。オギャーって」おおっ

粋「よっしゃああ!!」上の子高い高ーいっ

彬羽「やっとか。」ホッ

テオドール「」灰ざらららっ

シロ「ふっ。大層な物だな」 ばたーん。


白「めちゃめちゃ気温頑張ったな」うん。

粋「だな。コイツも大概不器用なのにな」上の子よしよしっ






ひな「はーい。元気な男の子ですよー」にこにこ。



飛天「うわ来てくれてマジで助かった」へたっ

魄哉「よく経験無しであそこまで頑張りましたよ
大丈夫ですか?」手ふきふきっ

飛天「足立たねーわ」ふっ

庵「めちゃめちゃ気張ってたんだね お疲れ」冷たい麦茶っ


ひな「よしよしよしよし。こっちもお手柄っ」

朱禅「偶然だけど。良かったー」ホッ






ーーーーーーーーーーー




家康「へー。大変だったねえ」うわあ。

千様「てかアンタ凄いわね
アタシその場居ても役に立つ自信ないわ」わお。

魄哉「昔あちらこちら放浪してましたからねえ
医者の居ない部族とかざらでしたし
そうなると その場に居る者でどうにかするしか無いんですよね」苦笑。

蒼月「いやそれでも普通野郎はやんないだろ」引。

魄哉「やらなきゃ母子共に危険ならやるしか無いでしょう」きっぱり。



石燕「この人が何でも出来るのって」うわー。

小太郎「度胸の塊だからだろうな」わおんっ




千様「で、皆気疲れて寝てるのねー」

魄哉「ですね。
でもって 母上さんにその子の名付け頼まれたんですがどうしますかねえ」うーん。

蒼月「あ、そっか。父親居ないんだっけ」



家康「ま、それでも強い子には育つと思うよ

なんたって産まれる時にどんだけの瑞獣、神の眷族が大騒ぎしたんだって話だし」

石燕「そう考えたら聖徳太子どころじゃないっすね」うわあ。



千様「アンタ1人でも大概めでたいのにね」ああうん。

魄哉「僕はキメラですが?」えー 。※鳳凰

蒼月「充分だろ。とんでもないのに取り上げられてんじゃん。」うわあ。




家康「ふむ、めでたい子供かあ

ねえねえ天海 私も名前案出して良い?」

魄哉「はい?」

家康「んで聞くけど 確か私の影武者のたっちゃんの子供
あの子らに跡継ぎの話断られたんだよね?」

魄哉「ん? 殿 まさか」え?え?




家康「無理強いはしないけどー
その子がある程度大きくなったら 2代将軍なって頂戴て話出さない?
なんか上手く行きそう」へらっ

魄哉「Σノリ軽っ!!」




千様「跡取りってこんな感じで決めていいの?」

石燕「どう考えてもダメっしょ。」



家康「お前の事だから袖すり合うも多生の縁とかって
家没落しても妻子が生きてける様な政策なんか捻り出すんでしょ?

どうせ援助するならそのついでって事でー
私身を固めるつもり無いし」

魄哉「・・考えときます」ため息。






石燕「まあ誰が将軍でも 魄哉さんが政治はやっちゃうんでしょしねー」

千様「お堅い事程 適当なくらいがちょうど良いのかもね。」うん。





魄哉「あれ?僕いつまで天海やってれば良いんですか?」はっ

家康「さあー?」へらへらっ

千様「アンタも殿に関わっちゃったのが運の尽きよねー」





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