小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月22日

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粋「あー 行きたくねー。」どんより



家康「あれ?お兄ちゃんに虐められるから出勤拒否?」あちゃー。


白「濡れ衣だ。」猫撫で撫で

猫「にあっ」


粋「いっそ兄貴のパシリでこき使われてる方が良いっての
てかそれ プライベートと大して変わらないし」ため息。

白「よし 10秒以内に四ツ葉屋のモナカ 数量限定こしあんのな。「兄上無理です。すんませんでした」



千様「あら?じゃあ今日はいつもの見習いのお仕事じゃないのー?」

白「今日は見習い連中は他所の店に貸し出される日だ
役者業だけでなく色々学んで来いって事らしい」

家康「へー。そんなのあるんだ。」ほうほう

千様「つまりー 他の業種のお手伝い?
何やるの?」



テオドール「めちゃ解りやすく言うと ホストに御座います。」お茶じょぼぼっ

家康「Σなんで!?」

白「愛想悪かったら役者業なんて出来ないとかそんなのらしい。」むう


彬羽「手前が言うかそれ。」きっぱり


一同(Σ確かにトップからして愛想ゼロ!!)



白「あれ?居たのかバカラス」

彬羽「今日は昼までだ」

シロ「この暑さでぶっ倒れられる方が店としての損失が大きいと思われたらしくてな。」うむ。


家康「ん?お前も一緒?」

シロ「途中で焦げん様に見張って帰れと放り出されたわ」むう。

千様「割烹も大変ねー」



粋「あの兄貴 他の仕事も試してみろってんなら 明らかに人手足りてないのが

白「行き先決めてるの俺じゃないぞ
勝手に変えられるわけないだろ」むう。

粋「Σううっ!」

家康「まだ割烹のが合いそうよねー」うんうん。



粋「だあああなんで寄りによって!!
なんで一番苦手な所行くかな 誰だよこんなの決めたの!!」うがああっ

白「吠えるな。
一番高いの出して来た所に決まってるだろ。」

粋「Σ俺ら売られた!?」えええ!?

彬羽「落ち着け。お互いにとっていい宣伝になるって話だろが」




魄哉「荒ぶってますねえ」うわあ。

粋「Σあ! ちょこういうのお前嫌いだろ!?
ほらほらほら町の風紀を乱す事になりかねねーぞ!!」

蒼月「必死かよ」うわあ。


魄哉「しかし 女性が息抜き出来る所って少ないのでね。必要なお仕事だとは思うんですよ」うーん

粋「Σまさかの寛容!!」がーん。


彬羽「潔癖なお前にしては珍しいな。」ちょっとびっくり。

魄哉「いえね。今のこの国の男女の分布を見ますと
こういう町には 家と田畑を継げなかった農村の次男三男それ以下が出てくるじゃないですか?

で、男女比ガタガタ。結果として男性向けの娯楽は増えるのですが
反対に数の少ない女性が楽しめる物がとても少ないんですよねえ。」

千様「いきなり真面目な話になったわね」うわあ。



魄哉「女性が楽しめる物と言えば 芝居小屋とそういう所くらいの物。
そういう意味では良い修行になるかもしれませんよ?」

粋「う。 んー そう考えたらそうなのか」しぶしぶっ



テオドール「御役者も大変なのですね」ふむふむ。

家康「あのーテオちゃん これ。」おそるおそるっ

テオドール「御安心下さい 死人が出るので日本茶は諦めました
国から持ってきました紅茶に御座います。」

蒼月「Σ棺桶の中に詰めて来たの!?」

テオドール「荷物は一つにした方が便利でしょう?
御気分でこちらの砂糖等を入れて頂き


どぽどぽどぽどぽっ

家康「Σ砂糖入れすぎー!」ひいいっ

白「甘い方が良いだろ?」真顔。

テオドール「お好きな様に飲んで頂ければよろしいかと。」にこにこ

家康「Σ良いの!? 溶けきらないでジャリジャリ言ってるよ!?」


彬羽「風味も何もあったもんじゃねえな。」ドン引き




白「まあ頑張って来い。
気合い入れろ。」砂糖ジャリジャリ紅茶ずいっ

粋「Σ兄上無理です飲めません!!」ひいいっ




蒼月「アメとムチは良いんだけど たまに来るアメがえげつないなあの人」うげー。

シロ「ただの砂糖だからな。」うむ




千様「頑張ってねー アタシも後で様子見に行くわー」

粋「Σぎゃー来んな来んな!!身内は絶対嫌だあああ!!」


千様「え?ダメなの?」えー。

魄哉「キツ過ぎるんでやめたげて下さい。」





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【夕方】





千様「粋君 帰ってこないわねー」

シロ「ふむ。暗くなって来たな
大恥かいてそこらで泣いとるのでは無いか?」洗濯物取り込みっ

家康「いくらなんでも そこまでデリケートじゃないでしょ
案ずるより産むが易しって言うし」へらっ




玄関がららっ


白「あれ?あいつまだか?」

小太郎「Σあれ!?一緒じゃないのか!?」

白「俺は普通に出だしな。」

テオドール「芝居小屋には戻って来られておりませんでしたよ?
あれ?確か 今日は粋さんのが早く終わるはずでは」


彬羽・蒼月「散歩にでも行ってくるか。」

石燕「変な所で気遣いかぶってるっすよ」

蒼月「Σはああ!?違うし!
俺はちょっと散歩のふりして遊びに行こうかなって!!」

彬羽「Σ一緒にすんな!俺はようやく外が涼しくなって来ただろうしってだな!「湿気でムッシムシだよ馬鹿!
言い訳苦しいんだよ 1人で探しに行ってろよ!」


家康「蒼月 お前もさっきツケの件で出禁倉ったって言ってたよね?」

蒼月「似たような店沢山有るもん」ふんっ





魄哉「まあ確かに あの子が帰って来ないとか気になりますねえ
いつもなら遅くなるならちゃんと言って出掛ける子なのに」ふむ。

千様「年頃の男の子がそれってのもある意味問題じゃないかしら?」

魄哉「そういう子なんですから仕方有りません

何か有ったんですかねえ そっちの仕事はトラブルが付き物と言いますし
ちょっと徳川忍軍召集してきま
家康「落ち着いてお母さん。」






玄関がららっ


粋「たっだいまー」


小太郎「Σおおっ!帰ってきた」わんっ

家康「声のからして元気そうだね
あー やっぱ案ずるより かあ」ほっ

魄哉「遅かったですね
やっぱり大変だったんですか?」

粋「いやその。思ったより変なのじゃねーし 結構どうにかなったって言うか」

蒼月「いやどんなの想像してたんだよ。」



粋「でさ、なんか居酒屋系にした方が流行るんじゃね?とかオーナーが言い出して
店の方向転換するから うちで働かねえ?とか引き抜きしつこくて帰れなくてさ。」


蒼月「何したんだよアンタ。」

粋「いやなんか そんな感じの接客?」



千様「どんなか想像つかないんだけど。」えええ。

魄哉「相手を緊張させないとかその辺の才は有りますからねえ この子」苦笑。

家康「あー。馴染み易すぎてめちゃ話しやすい居酒屋店員みたいになっちゃったか」あちゃー。



粋「今の時代 そういう店こそ必要だ!とか何とかオーナー変に燃えちゃってよ
断るの大変だったよ あー疲れた」うちわパタパタッ

シロ「ある意味凄いな」困惑っ

テオドール「お店のジャンル変えてでも欲しい逸材ですか 才能に御座いますね」関心っ



白「お前そっちのが絶対向いてると思う」ずばり。

粋「Σ酷っ!!」



小太郎「ホント容赦無いよなー そりゃ確かに万年見習いだけど

・・あれ? 凄く惜しい話だったんじゃ?」わおんっ

魄哉「こういうのは本人の気持ちが大事ですからね
向いてる向いてないの問題じゃないですよ

さーて。ではご飯にしますか」よっこらせっ





粋「てか兄貴。向かえに朧車寄越すのはやめてくんね?
有りがたいんだけど人に見られたらちょっと」

白「うまく出来るとか思って無かったからな。
泣きながら失踪されても何だし」しれっ



彬羽「お前心っ底変な所過保護だな。」



蒼月「皆俺がワガママな末っ子とか言うけどさ
あっちのが絶対ガキ扱いされてるよね?」

シロ「うむ。精神年齢がな」

石燕「本物のお子様に言われちゃうんすね それ。」納得。




千様(まだまだ当分見習いで居そうね この子。)うーん。





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