小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月9日

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粋「あー 足いってー」ごろーん。



千様「昨日捻ったの まだ治らないの?」

家康「普通1日そこらじゃ治んないよ」苦笑。



白「え。」びっくり。

家康「そりゃお前なら治るんだろうけどね」ああうん。


粋「兄貴の体質羨まし過ぎる」ずーん。




襖がらっ


挿音「おう。昼飯どうするよ?
親父が今まだ仕事中


粋「Σぬぐああああ!!!」じたばたっ
家康「Σ足元足元足いいいーーーっ!!」ひいいっ



挿音「お。悪い
最近よくお前践むな」

粋「Σ『践むな』じゃねえよ!
忍なんだろ足元気を付けろよ!!」涙目っ

挿音「あ?家でまで気使えってか?
践まれたくねえならその辺転がってんなや」キセルすっぱー

粋「Σ転がりたくて転がってんじゃねえよ!!」




千様「あらー?ひょっとしてアタシ達のせい?」

家康「あー。普段私らがゴロゴロしてるからねえ」うん。



蒼月「つか足それ ブランブランになってない?」

粋「捻りたてみたいにガクガクする」よろろっ





間。






魄哉「こんな事もあろうかと 飛天君に出して貰ってました鎮静剤で大人しく寝ておりますので
皆さんお静かに。」しー。

小太郎「鎮痛剤じゃないんだな。」わおんっ


魄哉「あの子ほっとくとウロチョロしますからねえ
無理矢理大人しくさせるくらいで丁度良いんですよ」お茶ずずー。

千様「飛天君の鎮静剤ねー
良く効きそうだわ」ふむ。

家康「てか鎮静剤ならお前も作れるんじゃないの?
薬の配合いけるでしょ?」



魄哉「僕の作る物は体に優しく無いもので ねえ。」目そらしっ

白「大人しくなっても胃袋溶けてそうだな。」うん。

蒼月「大人しいってか 絶命してるよねそれ?」

挿音「ノリ的にはそんな感じじゃね?」

魄哉「効き目重視にしちゃう癖がどうにも。」苦笑

蒼月「Σ目的も良いけど少しは手段選べよ!!」ひいいっ

家康「いや、そんなのやってたら戦国生き抜け無いって」

蒼月「Σ時代に作られた性格破綻かよ!面倒臭いなっ」

魄哉「破綻してます?」あれ?

白「結構してる」うん。



魄哉「うわマジですか。
きっぱり言われるとショックですねえ」ふむ。

千様「アタシからしたら ケガ践まれた上鎮静剤射たれる粋君のがショックだと思うわー」

魄哉「目的重視の性格破綻野郎なもので。

しかし、あの子も稽古とか出来なくて辛いでしょうねえ」

白「どうだろ。あんま真剣にやってる気しないし」

千様「へ?そうなの?」

蒼月「えー何?
散々1人前になりたいとか言ってる癖に やる気無いの?あの人」

家康「そもそもが お兄ちゃんがやってるからやってみようってノリで見習いになったんだよね?役者業」ふむ。

千様「狭き門みたいだし 心折れちゃってるのかしらねー?」あらあ




魄哉「ふむ。
やはりと言うか何と言うか
そもそもあの子が目指してる物は役者では無いからかもしれませんね」

蒼月「へ? よく兄貴みたいな一人前にって言ってんじゃん?」



魄哉「それです。
粋君は役者と言うより白君になりたいんですよ。」

白「無理があるだろ」きっぱり。


蒼月「Σどんだけお兄ちゃん大好きなんだよあの人!」ドン引きっ



魄哉「そもそも精神年齢低いですからねえ
てか、始めて会った時より内面幼いくらいです

僕が考えるに」

家康「考えるに?」


魄哉「3歳辺りで行方不明になっていわゆるスラムでどうにか生き延び からの今です。
子供らしい生活など出来なかったでしょうし、あの子は今、こういう『ファミリー』の中で 子供時代をやり直してるのではないかと」

蒼月「めちゃめちゃ重い分析出たな。」うわあ。



千様「てか毎度思うけど 3歳って1人で生き延びれるの?」

蒼月「だね。あの人妖怪混じりなのに基本は人間だし」うーん。

白「その辺のしぶとさは血筋だと思う」うん。

家康「あー お前も五歳か六歳でヒグマと素手でやりあってたみたいだしねえ」うんうん

蒼月「ヒグマって蝦夷のじゃないの? この前バカラスが一二三ちゃんに教えてたよ?」


白「ヒグマは頭狙うな
めちゃめちゃ石頭だから 少しくらい殴っても突進してくるぞ」真顔。

家康「ね? そこらに居るツキノワグマじゃないっぽいでしょ?」

蒼月「Σ蝦夷のヒグマと格闘する幼児!?」ひいいっ

千様(この子泳げないのにどうやって海渡ったのかしら?)うーん。







挿音「つまりは ガキが大きくなったら何になりてえとか言ってるのと同じかよ?」ガンスルー。

魄哉「おそらくは。

言うなれば目キラッキラで 父上の仕事の後継ぐとか言ってる子のノリですかねえ?」うーん。



白「俺は兄なのか父親なのか。」真顔。

家康「混乱しないで、普通にお兄ちゃんだから。」

蒼月(なんでこんなんに憧れたんだろ。)うーん。




魄哉「と、まああくまで僕の推論ですがね
当たらずとも遠からずだと思いますよ。」

千様「確かにねー。粋君だから抵抗無かったけど、アタシも姉ちゃん呼びされてるしー

よくよく考えたら粋君て彬羽君とタメくらいなのよねー 」


一同「Σうわ キッツ!!」ひいっ

魄哉「君達 本人居ない所で勝手に置き換えてビビるのやめなさい。」

家康「解ってる時点でお前も想像したよね?彬羽バージョン」

魄哉「・・・してませんよ?」

一同「絶体嘘だ!!」



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【その頃 割烹春一】


ひな「あら?彬羽さんどうしました?」

彬羽「すまん。一瞬何かとてつもない悪意を感じた。」大根ぺしゃんこ。

シロ「大根を握り潰すくらいのか?」引っ


庵「悪意?風邪?」はて。

朱禅「それ悪寒じゃね?」





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粋「あー良く寝た

あれ?俺いつから昼寝してたんだろ」あくびっ

蒼月「あー 薬切れるのは人より早いんだ」

粋「へ?」




魄哉「何度でもやり直せば良いじゃ無いですか
うちに居る以上 みーんな我が子ですから」慈愛の微笑みっ

粋「Σ何この見守りオーラ!!」

千様「あんた自分の推測で涙ぐんでんじゃないわよ。」うわあ。

家康「基本がオカンだからねえ」うーん。

粋「あの兄貴? 俺が寝てる間に何これマジで。」

白「俺は一番お前が解らない」むう。

粋「Σだから何の話!?」


家康「どんどん混乱が拡がってく」わおー。





玄関がららっ



飛天「こんちゃーす。」すたすたすた

挿音「おう。上がる前に声かけろや。」

飛天「ごめんごめん急いでたんで

『総大将』 ちょいちょい」手招きっ

白「ん?」



飛天「実はさ 診療所にお前の所とは違う芝居小屋のそこそこ流行ってる奴が来ててさ

頑固な生霊ついてて瀕死だからちょっと落として貰えないかな?」

白「頑固な汚れみたいに言うな」



飛天「だってさー 生霊だぞ?役者だぞ?
完全にそっち関係のドロドロだろ 説得出来る気がしねーもん。

お前も役者ならその辺慣れてるかなーって。
無理矢理剥がすと生霊の持ち主が血反吐吐いて絶命しちゃうしなあ」うーん。


蒼月「さらっと凄い事言うなアンタ」

飛天「実際凄まじいんだよ
医者が仏さん出すわけにゃいかないだろ。」



粋「うえ、他所の店って生霊つく程ドロドロなのかよ。」

魄哉「ドロドロでなくても 相手、主に女性の情念が強すぎると 1ファンが生霊になる事も有りますねえ」苦笑。

粋「Σげ それ人気出たら終わりじゃねえの!?」ひいっ

飛天「うん。だからお宅の兄ちゃんに相談してんだよ」



千様「白君 生霊とかついてる?かなりの人気役者さんよー?」あら?

蒼月「一体もついてないよ。
人の情念くらいじゃこの人には憑けないんじゃないの?」




白「単純に 来たら全員追い返してる」きっぱり

魄哉「Σ生霊って言葉もろくに通じないはずなんですけど!?」





粋「兄貴 マジで凄いな」しみじみ。

家康「確かにあの強度は凄いけどね。」うーん。


蒼月「でも、あの人みたいになりたいか?って聞かれたら正直嫌だよね」

挿音「基本常識通じねえアホだからな。」うん。




飛天「ちなみにこちらがその生霊さんな。
患者玄関に置いてるから。」

生霊ドンドロドンドロ。

粋「Σうっぎゃあああ!!!」ひいいっ


白「だから何で怖いんだ?」

粋「Σだから何で平気なんだよ!!」




魄哉(足して2で割ったくらいで丁度良い兄弟ですねえ)うーん。





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