小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月1日

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【芝居小屋】



シロ「何故 この様な事になったのだろう」憮然っ



見習いA「Σうえ! 桔梗さんの親戚ですか!?」ひいいっ

見習いB「あー。髪白いのなのは血筋なんすねー
いいなー。何もしなくてもキャラ立ちする人は」ふんっ

見習いC「Σばっ!すすすすみません!命ばかりはお助けを!! 」ひいいっ


シロ「あのアホ めちゃめちゃ嫌われビビられとらんか?」



粋「しゃーねえよ。実力がもの言う世界だもんよ
妬みそねみは当たり前。でもって上の奴に逆らったら生きてけねーよ。」

シロ「ふむ。で、 何故に俺は連れて来られたのだ?
雑用でも足りんのか?」

粋「えーと。それが話すとややこしくなんだけど」うーん。

シロ「?」


粋「めちゃ簡単に言うと
一二三拾って来てからカラスが凄え親バカ化して その上できっちり教育もしてんだろ?
で、あれ? そいや自分もシロ拾って来たけど 躾とかした事無いなーって今更ながら思い立ったらしくて「待てコラ。俺のターンでいきなり犬の躾ぽくなっとらんか?」


粋「細かい事は気にすんなよ
で、ガキってどう扱えば良いか解らなくて皐月にちょろっと愚痴ったら
『社会勉強させたらええんちゃうん?』とかってな。

で、 職場見学でもさせとくべきかーと」



シロ「つまりは思い付きか。」

粋「うん。いつものだ マジで毎度ごめん。」



シロ「見学と言っても俺は役者になる気は無いのだがなあ」うーん。

粋「その辺あの兄貴が考えてるワケねーって。
まあ、せっかくだし裏見て回れば?
普段は関係者以外立入禁止でレアだぞ」


シロ(さっさと帰りたいが 江戸城までだと朧車乗らねば戻れんしな。
それまで時間潰すか)ため息。




新入りC「あああのー 宜しければお茶をどうぞ」おそるおそるっ

シロ「む?
いや俺は厳密には親戚と言うか
その前に何故にそんな怯えておるのだ?」




新入りC「その あの方は役者としては一流ですが
そのプロあるあると言うか 実の弟と言えど見習いには容赦ない方ですし」びくびくっ

粋「ちなみにコレ うっかり兄貴の裾踏んでスッ転ばした俺がぶん投げられて突き破った跡な。」壁の穴指差しっ



シロ「心配するでない
あやつが厳しいのは身内にのみ。と言うか 弟以外にはむしろ穏和だ」肩ぽん。

新入りC「Σえ!うっそ」

シロ「事実だ。何だかんだで命の保証出来んからと俺も剣術の稽古つけて貰えんしな」むう。

新入りC「ええええ!めっちゃ怖い人って聞いてたのに!!」カルチャーショックっ!




新入りB「え?何? いきなり俺らの所にガキ送り込んで 何かと思ったら良い人アピール?
うわートップは大変だね。」ははんっ



シロ「さっきからなんだアレは。」

粋「いや何か。この世界あるあるの何か出来るわけじゃねーのに 謎に自信とプライドだけ高い半人前。」

新入りB「Σ手前に言われたくねえよ七光り!!」

粋「んだコラなめんなよ! こっちは自信もプライドもねえんだよ!!」くわっ

シロ「Σ悲しい争いするなそこ!!」




粋「だいったいなあ!七光り有ってもずーーっと見習いの時点で気付けや!!
この世界誰の身内だろうと 腕がなきゃ1人前と認めて貰えねえんだよ!光りたくても光れねーわ!!」くわっ



見習いA、C(頑張ろう。)うわあ。



シロ「お前 自分で言ってて涙目「Σ泣いてねええ!!」涙目っ

見習いC「えーと その、なんか悪かったよ」ちっ。





皐月「なんや。 思わん所で職場の空気和ませとるな。」

つつじ「せやなー。この業界 ドロドロが当たり前や思っとったけど 案外話せば解るもんどすななー」ほうほう。




見習いトリオ「Σひいいっ こんちゃーす!!」45度のおじぎっ


シロ「Σどこの体育会系だ!!」

粋「この世界礼儀正しくが基本なんだよ
特に上下関係は軍隊並に厳しいぞー」

シロ「いやその軍隊で 上の者の悪口言ってる奴も居たが?」

粋「あいつも絶体本人の前では言わねーよ?
つーか 見習い内での会話なんて上の奴等の悪口合戦

つつじ「なんや あんさんわてをボロクソ言うとんか?」

粋「Σえ」ぎくうっ

皐月「ホンマ嘘つけへん奴っちゃなー」あーあ。




見習いC「あああの!普段確かに悪口は言ってますが この人絶対にお兄さんの悪口だけは言わな
粋「Σ怖いなりに庇ってくれようとしてんだろけど 逆効果ーーっ!!」ひいいっ


つつじ「つまりわては言われとんやな」ふむ。

皐月「あの子 ええ奴やねんけど 気い弱すぎてこの世界でやってけるか心配やなー」むう。

シロ「思ってた数倍大変そうだな。」うーん。





見習いA「で、お身内とはどのような?
思って居たより歳上の様ですが?」おそるおそるっ

見習いB「あー。確かに
子守り必要なトシじゃねーし職場に連れてくるとか無いよな
何?三人兄弟とか?」

粋「こんなギャンギャン煩い弟いらねーわ。」きっばり

シロ「終いにゃ斬るぞ
いやそれが 連れて来られたのはいわゆる気まぐれでだな
その、どう続柄は説明したら良いか」むう。





白「隠し子だ。」ひょこっ

見習いトリオ「Σ!!?」



シロ「Σこらああ 何をバカな事をっ!!」

白「よし、びっくりしてる。
ウケたウケた」すたすた。






つつじ「あん人 下の子等で遊ぶから無駄にビビられんのよなー」ほんまにもー。

皐月「役者は人を上手く騙してナンボやって奴やしな」うん。




粋「Σウケたは良いけどいいの!?変な噂たつんじゃっ」ひいいっ

白「変な噂立って荒れるのは売れてる証拠だぞ」しれっ

粋「Σそれで良いの!?」





シロ「お前ら 強く生きるのだぞ」


見習いC「ははははいっ!!」混乱っ

見習いA「いえそれより。 え?マジで?」困惑っ

見習いB「いくつの時の子だよ
トップぱねえええっ」冷や汗っ






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