小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月23日

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【またしても江戸城





白「聞いてくれ 迷わず1人で天守閣まで行けた。」きらーん。

シロ「そうか。かなりの進歩だが頼むから1人でうろつくな方向音痴が」真顔。



小太郎「天守閣って そんな迷うか?」わおんっ

千様「一番大きい廊下さえ選んで行けば1本道なのよねー」

白「Σ!」

粋「解ってるなら教えてやっててくれよ」


白「お前だって厠どこか解らなくて漏らしそうになっ「Σ何で矛先俺!?
ちゃんとその辺の人に聞いて行ったし!漏れてねーし!!」



彬羽「しかし天守閣か。
あまり仕事の邪魔するなよ」

白「途中で女中達にも言われたなそれ」うん。

シロ「お前どれだけ徘徊しとるのだ。」



白「そう言えば 何回目かに迷った時に
なんかやたら豪華で派手な簾とか合る部屋にでっぷりしたオッサンが

家康「うん。影武者のたっちゃんだね。
世間一般ではその人が『徳川家康』だからね?」

シロ「Σいや警備はどうした!?」


白「後からわやわや来てつまみ出された。」えへん。

粋「あっちこっちがすっげえパニクってそう」うわあ。


彬羽「警備もくせ者相手しか想定してないだろからな。
悪気ゼロの迷子が紛れ込んでるとは思わなかったか」うーん。

シロ「頼むからうろつくな 傍迷惑極まりないわ」

白「それさっきも聞い「大事な事は何回も言わねば覚えんだろがお前は!!」



千様「よし白君 ちょっと手首にこれ結んどきましょ」

白「ん?なんだ」

千様「鈴。
迷子の回収も楽だし、警備の人達も見逃さないわっ」どやっ

小太郎「んな猫じゃないんだからさあ」わおんっ



白「そうか。お揃いだな」

ねこ「にゃあんっ」ゴロゴロっ


一同「Σまさかの気に入った!!」



家康「てか猫ちゃんと連れて来てるんだね」うんうん。

白「屋根無くなってる家に置いてけないだろ。
ちゃんと魄哉に許可貰ってるし」

ねこ「にゃんっ」

千様「で、殿の城なのに 知らされても無いのねえ」

家康「別に良いけどね。畳ばりょばりょにはしないでね?」

ねこ「にあー。」



挿音(結構頻繁に座敷犬上げてるし今更じゃねえの。)

小太郎「俺肩身狭いぞ」わおんっ






ーーーーーーーー





天守閣 天海の部屋】




魄哉「んー。疲れましたねえ」肩ごきっ

蒼月「そだね。あ、これ記入漏れだよ」手伝い黙々。

魄哉「おや ホントですね。助かります

しかし どうしたんですか? 自分から手伝いしてくれるとか
「ちょっと色々あって皆の目が痛いんだよね!!」くわっ


魄哉(昨日何かあったんでしょうか?)ふむ。

蒼月「良いからほら 手伝うからバイト代弾めよ」ふんっ

魄哉「ま、良いですけどね
で、石燕さんはなぜ此処に?

石燕「知らない人間がうじゃうじゃ居て落ち着かないんす。」部屋の隅っこ。



蒼月「アンタさ。気が散るんだよねー」

石燕「Σだから隅っこに居るんしょが!
人間は怖いんすよ!ちょっと周りと違うとすぐ迫害するしこれ見よがしのヒソヒソジロジロ
だああ人の居ない所で絵描きたいいいっー!!」頭かかえっ


魄哉「トラウマフラッシュバックしてるみたいなのでそっとしといてあげましょう」

蒼月「マジで人間なのに1番人間に馴染めないよねこの人」ドン引きっ




魄哉「ま、賑やかな中仕事するのも馴れてますし

邪魔さえしなければ




ガタンっ!!


蒼月「・・押し入れ?」

石燕「・・Σあれ?なんかデジャブが!」





押し入れの襖がらっ


魄哉「頭打ちました?」

晴明「Σだから何故にこっちまで押し入れに繋げるのだ!」頭ずきずき。

魄哉「自由に出入り出来ると勝手に城内うろつくでしょう?

どうせ僕に用事なんですから 仕事部屋のが良いかと思いまして」

晴明「だから押し入れはやめろと言うに!

なんだいつもの所から入ろうとしたら『この道封鎖中』とか張り紙しておるわで此処しか出る所無かったぞ!」ぷんすかっ


石燕「晴明さんって 鬼門みたいに現世とちょっとズレた所で守護結界張ってんすよね?」

蒼月「だね。
異空間に張り紙ってマジで何。」



魄哉「僕らは人外と絡む機会が多いんです
城内の皆のように 対処法を知らない人達をあれやこれやに巻き込まない為です
我慢して下さい」

晴明「それは良い、何故に毎度押し入れなのだ?」

魄哉「とりあえず荷物ぶちこんどくには最適でしょうが。」

晴明「本音が出たな ヒヨコめが」イラッ


蒼月「良いから仕事しろよクソジジイ。」


魄哉(まさかの蒼月君に言われた)ずーん。

蒼月「Σ凹むなよ! 至って普通の感想だろ!!」



晴明「で、家吹っ飛んだそうで 皆が来ておると聞いたのだがの?」

石燕「いえ誰に聞いたんすか。」


ちりーん。


焔「俺だ。」襖すぱーん!

蒼月「Σだーもうこっちからも何か来た!!」

魄哉「Σマヨイガポンポン繋げないで下さいってば!!」

焔「遊びに行ったら半壊でほぼ建て直しだったけどよ。どしたよアレ」マイペース。

魄哉「Σ人の話聞いてください!!」


晴明「成る程奴等は客間かの
さてどの部屋か」すたすた。

蒼月「Σめちゃ勝手知ってる!!」

石燕「既に城内知り尽くされてるっすねえ」うーん。


魄哉「あーもう。あっちもこっちも。」脱力っ


焔「何か知らねえけど 襖開けたら大工のおっちゃん等と目合ったからそっと逃げて来たわ」

石燕「あー。 確実に大騒ぎっすねえ」

焔「いや、一瞬だったし見間違いとか思われてねえかな?」

蒼月「巨体、赤髪、声デカイ見間違いとかそうそう無いと思うよ?」



魄哉(胃薬飲んで来ますかねえ)げんなり。







女中A「天海様 失礼します」

襖開けっ


女中B「あれ?」

焔「ん?」


女中C「こんな派手な人居たっけ?」

女中A「Σ馬鹿っ
しーっ!失礼でしょ」

女中B「ねえねえ、そういや今一時的に来てる人達って何人だっけ?」ひそっ

女中C「え、知らない。」


焔「俺が言うのも何だけどよ
この城色々ガバガバ過ぎねえか?」

魄哉「だからどうにかなってんですよ。」ふっ




女中A「ま、いっか

本日もお仕事お疲れ様です。
後少しでいつものお時間となりますので お知らせに参りました。」

魄哉「おや、もうそんな時間ですか
いつもお知らせありがとうございます。」



女中B「では、私達は持ち場に戻ります」お辞儀っ

女中C「後でお茶菓子持ってきますねー」
女中A「Σ勤務中に上司に手を振らないの!!」

襖すぱんっ



焔「ほんっと緩いな。」再認識。

石燕「いつものって何すか?」

蒼月「あー アンタ昨日まで布団部屋に籠ってたしね。」


魄哉「一言で申しますと 座り仕事でガチガチの体をほぐす為のお掃除タイムです。 ぶっ通しで机に向かってるより効率上がるんですよコレが。」

石燕「意識高い系の企業か何かっすか?」うわあ。


魄哉「別にお掃除で無くても良いんですがね
やっぱ1度キッチリ机の上や周りを片付けると その後も仕事しやすくなりますしねー。」

蒼月「さっきの子らのは この時間までに今やってるの中断してねってお知らせだよ

あー めんどくさっ」片付けてきぱきっ

石燕「その割に手慣れてるっすね」

蒼月「そりゃよく手伝いに駆り出されてるもん」




石燕「すると、皆も今頃お掃除の準備してんすかねえ。」ふむ

蒼月「いやあの人等此処で仕事してないでしょ」


焔「周りがやってる中寛いでらんねえだろ。
流されてやってんじゃねえのか?」

魄哉「あー有り得ますねえ
あ、ちょっとこちら持ってて下さい」書類どささっ

焔「Σうお! 俺も強制参加か!?」

魄哉「立ってる物は殿でも使え。が徳川のモットーです。」きっぱり。

石燕「めっさしっくり来るっすねえ」うんうん。


焔「嫌なタイミングで来ちまったな。
さっさと帰 ん?何だ 鈴の音?」ぴく



白「迷った。」むすーっ

魄哉「流されてお掃除頑張ろうとはしてくれてたみたいですね」うわあ。

蒼月「つーか。今日此処来るの何回目?」

白「バカラスが道迷いそうになったら とりあえず解る所に行けって」むう。

焔「孫よ。室内で遭難すんな」




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