小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月22日

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【まだまだしつこく江戸城(大破した家修復中)】





襖すぱーん!



小太郎「Σぎゃいいん!何だ!?」びくっ

シロ「家康?何事だ 顔色が物凄いが」



家康「ごめん。腹切って詫びるね」正座っ

シロ「Σ待て待て待て待て!! 何があった!!」ひいいっ

小太郎「Σそれ彬羽の刺身包丁おおお!」ぎゃいいんっ






間。





彬羽「城の中で腹切りとか 何考えてんだ手前は。」包丁拭き拭きっ


小太郎「あの、違う意味で家康死んじゃうぞ?」わおんっ


シロ「生きとるか?」

家康「後頭部蹴っ飛ばされるとは思わなかった」ぐったり。

彬羽「当たり前だ 人の商売道具で何してくれてんだ。」ちっ

家康「Σ私の命の軽さ!!」



シロ「侍にとって刀が命。 みたいな物か?」

白「さあ?

どっちにしてもイエヤスイエヤス 此処で叫んだらダメだと思うけどな」

一同「Σあ。」







お客人にお茶持ってきた女中「・・家康?」

粋「すんません!アダ名です!!」ひいいっ

家康「名前にヤス入ってるもんで! 悪ノリすみませーん!!」冷や汗どぱっ


女中「はあ。
天海様のお知り合いですし その点黙って起きますね」にっこり。

一同(いい人で良かった!!)おおっ


女中「(犬が喋ってた気がするけど 腹話術かな?何かの一座っぽいし)

では、失礼いたします」ぺこり。

粋「お茶どうもっ」ぺこりっ




シロ「行ったな」ほっ


千様「自分の城なのに正体バレたら困るって面倒ねえ」むー。

家康「影武者が『徳川家康』って事になってるからねー」ほっ


粋「あれ?姉ちゃんどこ行ってたの?」

千様「蒼月君がまーた女中部屋に忍び込もうとしてだから

ちょっと大声で 変な病気ばら蒔くんじゃないわよー。とか妨害して来たわ」ふっ

一同「Σえげつない!!」



石燕「あの、蒼月さんに布団部屋取られたんすけど
やっぱこう言う所落ち着かないっす。」びくびくっ

小太郎「いじけたな。」あーあ。

粋「女の前で恥かかされるとかあいつにゃ死活問題だろなー」うわあ。

石燕「天井が高い」おそるおそるっ

白「病院連れてった時の猫みたいだな。」




シロ「アホは放っておけ。
それより家康 何故に腹切り等しようとした?」


一同「Σあ。忘れてた」

家康「本気で腹切りたくなってきた。」わおー。


挿音「そこは俺が説明するわ

ぶっちゃけ 銃スられたんだよ」キセルすっぱー。


一同「Σえ!」

家康「勿論弾付きでね
あははホントどうしよう。あれで死傷者出たりしたら面目無くて彬羽包丁貸して」

彬羽「Σ何でコイツに拘んだ!!」

家康「私刀持てない体だもん! お前のそれなら手入れ行き届いてるから比較的痛く無さそうだし!
無理に刀持ったら自己防衛モード入って人斬りになっちゃうけど良いの!?」



石燕「豆腐のメンタルで戦国生き抜くとこうなるんすか。」うわあ

小太郎「戦場じゃぶっ壊れなきゃ生きられなかったんだろなあ」うんうん。





白「で、盗った奴は?」

挿音「今忍軍あげて捜索中よ。

けど、単なるスリじゃねえぽいしなあ」

千様「って言うと?」

シロ「そうか。こんなだが家康は各種武芸かなりの腕前だったな。」ふむ

挿音「おうよ。素手でもウチの新入りくらいなら投げ技で瞬殺よ?

その上殺気に反応して頭動くより先に発砲する様親父に仕込まれてっからなあ。」

コマ『からくりの様ですね』カタカタっ

家康「うん。コマちゃんの言葉解らないけど 多分同感」ふっ




彬羽「じゃ、それを奪還するまで このバカ殿は軍師の所に置いとくか
ほっとくと何するか解らねえ」

家康「Σぎゃー!天海に言うのだけは勘弁して!」ひいいっ

シロ「お前まさかそれが怖くて腹斬ろうとしとったのか!?」

家康「普通に斬った方がマシ! 皆はあいつの怖さ知らないからっ Σあ。ちょっとこら縛るんじゃないのっ」じたばたっ


挿音「つー事で妖怪軍団も行けそうなら加勢頼むわ
俺もこのアホ放り込んだら現場で指揮取ってくら」家康ずーるずるっ

彬羽「いやせめて犯人の手懸かりをだな。」

挿音「ほれ。忍軍に配った犯人の特徴一覧

Σこらてめ逃げんじゃねえ!!」

家康「Σぐほあ!!」


石燕「殿様の扱いじゃないっすねえ」うーん。



彬羽「成る程。こりゃその場に居ても捕まえられね無いか」特徴一覧ガン見っ

白「何でだ?」

彬羽「善は急げだ。暇な奴は全員来い
追い追い説明する」すたすた。



石燕「?あっしも行った方がいいんすかね?」

千様「んー。どうかしら 銃だし
妖怪の人達加勢に来るなら後方支援で役に立つかもしれないけどー。」うーん。

シロ「ここで一人留守番するか?」

石燕「協力致しやす!」しゃきっ






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彬羽「普通に考えてだ。
家康から何かスリ盗るなんざ 世間一般の子悪党に出来る芸当じゃねえ

つまり、それなりの武芸者 しかもかなりの腕と思われる」

粋「あーそっか。
妖怪ならある程度気配消せるかも知れねえけど 銃盗ろうとかも思わねえよな」うんうん。

千様「そういう物?」

石燕「基本的に妖怪は金物はあんま好かないみたいっす。
火薬はもっと好かれないっすね。
あんなの使う人外なんて魄哉さんしか知らないっすよ」

シロ「成る程。そして この記述。
つまりは忍の類と見るべきか?」特徴一覧じーっ





彬羽「だな。 見付けた様だな。」うむ。


小太郎「火薬と金物と家康のにおい!あいつだっ」わんわんっ

白「早いな 忍者か」小太郎おんぶで屋根の上すたたたたたっ




千様「Σ見付けるの早っ!!」

粋「Σ俺出番ねえ!!」







彬羽「良し そのまま追い込め!」



小太郎「そのままさっきの所にって」わんっ

白「さっき?何処だっけ?」はて。

小太郎「Σだああ方向音痴の記憶力ミジンコーーッ!」ぎゃいいん






粋「あれ? 何か方向ちがくね?」

シロ「安全の為に忍軍の奴等が控えてる所に追い込む手筈では?」

彬羽「察した。」ちっ

一同「Σあ」




千様「ちょっとどうするの!?あんま追い込んだらそれこそあの子らに向けて発砲するかも!」ひいいっ

石燕「白さんなら銃弾くらい溶かすんで平気っしょけどね。
バリッバリの民家の上っすし」うーん。


粋「うわやべ俺も行ってくる!」屋根にひょいっ



シロ「俺は足場がアレでは足手まといになるだろうな」くっ

千様「ねえ、彬羽君が行った方が早くない?」

彬羽「町中で飛び回れねえだろ。
背丈と体重はある程度比例するからな」

石燕「ボロ長屋の屋根くらい余裕で踏み抜くんすね。」納得。






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【長屋屋根の上】



犯人(だああしつこい! 何だあの犬背負った白髪!
白髪?いや何か頭に え?ちょ鬼!? なんで銃取り返しに鬼来んの!?)混乱っ




粋「よっしゃ追い付いた!! 兄貴そっちじゃねえ こっちこっち!!」ずざざっ

犯人「Σ増えたー!!」ひいいっ



粋「Σぎゃっ 雨上がりで滑 だああああーーっ!!」

ずるずざざざざっ


どたーん!!


小太郎「Σ粋落ちた!!」ぎゃいいんっ

白「何しに来たんだあいつ。」


犯人「Σいきなり自滅!?」ひいいっ




小太郎「ん? 白たんま。あんまり刺激するなっ」わんっ

白「俺は普通に追っかけてるだけだぞ」すたたたっ

小太郎「今あいつ 懐に手入れようとした
粋が飛び込んで来たので動揺してる。早くどうにないと町中でバンバンやらかしかねないぞ」

白「お前よく見てるな」

小太郎「犬は空気読む生き物だからな
出来るだけ刺激を与えないで早く捕まえないと!」

白「いっそ燃やすか?」ぼぼっ

小太郎「Σここ民家の上!!」ぎゃいいんっ



犯人(Σなんか知らないけどヤバイ予感がっ!
でもって 何で息切れしないで着いて来れるんだよおおお!!) いっぱいいっぱい。





挿音「おう。遅くなったわ」しゅたっ

犯人(Σ増えたあああ!!)ひいいっ


白「あ。こっちで合って「全然逆方向だ馬鹿野郎」



長屋の住人「なんだなんだ?」

わらわらっ




小太郎「Σ今出たら不味い! ここでプチって行ったりしたらああっ」ぎゃいいんっ


挿音「いんや。問題ねえわ」






蒼月「え。何?
それ何を構えてるの?」ぷーくすくすっ

犯人「Σへ? えええ なんじゃこりゃああ 」蛇にょろーん


白「幻か。」

挿音「おう。なんかいじけてて布団部屋から引きずり出すの手間取ったわ」はーやれやれっ



小太郎「俺らから見たら普通に銃向けられてるのに よく平気だな」

挿音「内心ビクビクだろうからよ。マジで発砲されたら加勢頼むわ」

白「俺当てにされてるのか。」むう

蒼月(Σいや気付いてよ怖っ!!)


犯人「ぎゃー!蛇が増えた」ひいいっ



野次馬「?」がやがやっ


挿音「あ。すんませーん

捕り物っすー もう終わるんでもちょち下がって下がってー」覆面装置っ

白「馴れてるな公務員。」

挿音「そりゃあな。忍なんてこんなもんよ」

小太郎「ホント忍ばないよな 徳川忍軍」わんっ

挿音「結果出しゃあいいんだよ

ほれ 野郎共取り押さえろや」

忍軍「承知。」わらわらわらわらわらっ


犯人「Σぎゃーまた蛇がああ」ひいいいっ



小太郎(何か可哀想になってきた。)



白「けどよく蒼月連れて来れたな
変な病気とか大声で言われて心折れ「思い出すからやめてくれる?」

挿音「おうよ。マジでいじけて出て来ねえからよ
診療所でそっちの病気持ってねえか検査して貰って きっちり御墨付き貰って来いやって言ったんだけどよー」

蒼月「Σ知り合いにんな検査されてたまるかああ!!
つーか声でかいよバカ!!」ひいいっ


野次馬ざわざわっ






白「そんな相談されるの飛天も嫌だと思う」真顔。

蒼月「Σ俺でも嫌だよ!
なんだよ協力したのに! 馬鹿野郎ー!!」だだっ



白「あ。そっち滑


ずるんっ!

びたーん。



小太郎「Σあ、脇腹打った。」






千様「えーと。 アタシのせい?」

シロ「その何だ。飛天に頼んで診断書だけでも出して貰ってやっては」

彬羽「日頃の行いからして無いとも言えねえだろ。」きっぱり





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江戸城 天海様の部屋】


魄哉「銃見つかったらしいので 犯人さんに目的と所属聞いて来ますねー」すたすた。

家康「はい・・・」ボロッ




忍軍下っぱ(惨い。)ドン引きっ




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