石燕「湿気で紙がシナシナっすねえ」むう。
千様「アンタ確か湿気てもヨレにくい紙持ってたわよね?」
魄哉「あの、なんで知ってるんですか?
所謂書類用なので絵に向くかは疑問ですが 試してみます?
ちょっと今仕事から手を離せないんで 机の左の紙棚の引き出しの一番下です」お仕事どっさり。
石燕「書類用紙用の棚あるんすか
うわ 見習わないと」うーん。
蒼月「アンタの部屋汚いもんねー」あははっ
石燕「汚いっつか
いきなり乱入してきた白さんが一歩目で紙踏んづけて滑ってクルンって行って勢いそのままそのまま柱に頭打ち付けたんで安全面ヤバイんすよねえ」
粋「兄貴 だから人の部屋に入る時は一言かけろって。」
白「入るぞって言ったぞ」後頭部ずきずきっ
石燕「開けながら言われても反応出来ないっすからね?」
シロ「そうか成る程。
何故か石燕の着物だけ洗濯物が多いと思った」やれやれ。
白「転んだ表紙に墨ひっくり返したからな」うん。
石燕「硯直撃してお花畑が見えたっすねえ」しみじみ。
粋「Σ思ったより大事だった!」ひいいっ
石燕「大丈夫っす
打たれ弱いんで生きてりゃラッキーくらいなんすよ
それより硯真っ二つになったんで ちゃんと良いので弁償して貰えるそうで
結果オーライっす」ほくほくっ
一同「Σ逞しい!!」
千様「石燕さん、もっと自分の体大事にしましょ?」
石燕「労るとどんどん虚弱になってくっすよ?」
千様「Σう゛」
白「けど良かったな
魄哉が傷口縫えて」
石燕「そっすねー
さすがは戦国軍師 慣れたもんっすね」
魄哉「軍師と軍医は違うんですがねえ」うーん。
シロ「ん?なんだ 結構なケガだったのか?」
白「部屋が赤と黒でいい感じに染まってた
ホント悪かった」うん。
粋「どんだけ血噴射したんだよ」うわあ。
千様「あら これちょっと縫い目細かくない?
糸取る時大変じゃないの?」
魄哉「Σしまった! さっきまで雑巾縫ってたんでついそのノリで!!」はっ
粋「Σ頭皮を雑巾扱い!!」ひいいっ
魄哉「すみません
糸抜く時頑張りますので」冷や汗っ
石燕「も、もう生きてりゃなんでもいいっす」
シロ「さすがにどもったな。」うむ
粋「そりゃ絶体痛えもんよ」うわあ。
魄哉「すみませんねえ。ホントに
あ、汗かいて不衛生になりがちなので傷口おかしかったらすぐに僕か 診療所行って飛天君に診て貰っ「絶体痛いんで江戸城にでもおしかけるっす」きっぱり。
白「飛天信用無いな」
シロ「腕は良いが荒いからな
頭なんぞ何されるか解ったもんでは無いわ恐ろしい」
家康「Σえ! ハゲてないよ!?」
魄哉「Σ言ってません言ってません!
何過敏になってんですか!ヤバイんですか!?」
蒼月「あ、ごめん
さっき暇だったから 最近後退してない?とか毛根ヤバイとか
からかいまくったかも」しれっ
家康「Σかもじゃないよ! てっぺん薄いとか言うから鏡子ちゃんに確認して貰ってたよ!!」
白「鏡子なら実際薄くても気を遣って大丈夫って言うだろな」うん。
家康「Σ確かに
え。ちょ天海私頭ヤバ「あーこれは 御愁傷様ですねえ」南無南無。
家康「Σえええええ!!」がーん。
千様「殿、からかわれてるわよ」
シロ「寄りによってなんで其奴に聞くのだ」
家康「だって 自分じゃ鏡で見れないし
普通に考えて私と同じくらいかそれより背丈無いと見えなくない?」
千様「人選の問題よ
てか座ったら皆見えんのよ
はいはい。大丈夫河童じゃないわよー」
石燕「つーかお侍さんって 兜で頭蒸れるからはじめからてっぺん剃ってんじゃないんすか?」
家康「Σわ 私は殿だからあんまりそういうのは要らないかなって」ぎく。
魄哉「下手に剃ると生えてこないって聞いてから剃るの嫌がって今に至ります」ため息
シロ「こんなのがよく天下取れたな」ドン引きっ
魄哉「始めから剃っとけば将来ハゲてもそんな傷付かないで済みそうなんですがねえ」うーん。
家康「運命から目を反らして生きたくないよ」きりっ
粋「なんでちょっとドヤってんだよ。」
千様「そういやハゲって遺伝するのよねー
殿の血縁ってお年寄りどうだった?」
家康「えー?
どうだろ皆あんまり長生きしてないからなあ」うーん。
千様「物凄くごめんなさい。」
彬羽「で、このハゲ話 いつまで続くんだ?」
蒼月「ジジイが飽きるまで?」
石燕「あ、そういや紙貰って来るって話っしたね。
やば忘れてたっす」そそくさっ
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【魄哉の部屋】
石燕「えーと左の一番下 ここっすかねー?
あれ? 違う
しかし物多い部屋っすねえ」うーん。
鏡子「何をお探しですか?」どろんっ
石燕「あ、鏡子さん調度いい所に
魄哉さんから湿気に強い紙持ってって伊井って言われたんすがね
どの棚なんしょ?」
タンスから棚から謎のぶちこみ収納ずらりっ
鏡子「もうほぼお仕事関係の倉庫ですもんねえ
紙でしたら そちらの小さいの
そうそう、その棚のはずです」
石燕「お!あった!
さすがっすねー」
鏡子「そりゃここで仕事されてる間終わらない愚痴聞いてますから」苦笑
石燕「・・物ごっつい悪霊とかにならない用お気をつけて。」
鏡子「たまーに闇に呑まれそうになりますが 頑張ります」ふっ
石燕(道理でこの部屋 空気が淀んでると思ったっす)苦笑。
がたんっ
鏡子・石燕「Σ!?」びくっ
がたたっ
石燕「押し入れ っすね?」ちらっ
鏡子「あ、まさかまた 鬼門開けっ放し!?」
石燕「Σそういや押し入れに鬼門開けてんでしたねあの人!!」
鏡子「うわうわっ 早く皆さんに知らせないと!
また餓鬼の大運動会がっ」
どろんっ
石燕「Σいやこれ違うっす! その手の物とは気配がって移動はやっ!
え?確かここの鬼門って妖怪温泉と繋がってて
ΣまさかVIPの川の主とかが出口と間違えてうっかり!?」 ひいいっ
晴明「いやそんな間抜けな主おらんだろ。」
押し入れの襖がらっ
石燕「Σアンタっすか!!」
晴明「あいた。烏帽子が引っ掛かるわ 面倒くさい
何故にこのような所に出入口をつけたのやら。」裾ぱたぱたっ
石燕「出入口って 押し入れっすけど」
晴明「ぽんぽんこっちに来るなら 人に見られん所に繋げたからそこ通って来いと言われてな。
しかし、また悪意のある設置だの」不服っ
魄哉「面倒なのが出てくる所は一纏めにしておいた方がいいじゃないですか。」
晴明「誰が面倒か」
魄哉「そこなら間違えて入り込む人も居ないでしょう?
安全面も考慮したんです」
粋「あのー。入り込みそうなの居るんだけど」チラ見
白「ん?」
鏡子「あら晴明さん?
きゃーどうしましょ てっきりまた鬼門開けっぱと思って皆呼んで来ちゃいました!」
晴明「いや、実際開けっぱなしだったぞ?
狭い所で全部押し戻すのは大変であったわ」ふーやれやれ
石燕「Σ中でゴソゴソしてたんそれっすか!?」
魄哉「いやー僕最近閉め忘れ多いんで
その辺の所踏まえて一所に纏めたってのも有るんですよねえ」
晴明「指差し確認しろ モウロク爺」ふんっ
魄哉「こっちは多忙なんですよ同期の桜」けっ
家康「はいはい年寄り同士のケンカは長引くよー
ねちっこくなるからそれくらいにしなさいって。」
蒼月「ねちっこく虐められてる奴が言うと説得力有るね」
晴明「殿様に言われたんでは仕方ない
さて、では気を取り直して遊びに行くぞ」わくわくっ
白「また食べ歩きしたくて出てきたんだな」
粋「てか、兄貴にガイド頼むのはやめてた方が良いぞ マジで。」
彬羽「いや。今日外行くのは無理じゃ無いか?」外指差しっ
雨どじゃーーー。
魄哉「梅雨入りだそうです」
晴明「帰る」押し入れがさごそっ
蒼月「Σはやあっ!!」
晴明「そうか 梅雨か
そう言えば この国には四季って物が有ったな」ふかーいため息
白「お前の結界の中いつも晴れてるもんな」うん
魄哉「なんか哀れですし お昼くらい食べてきます?」
晴明「お前の飯は所帯染みてて好かん。」きっぱり
魄哉「よし表出ろ。」
シロ「いや外雨だと言うに。」
家康「部屋干しベタベタじめじめで嫌な季節だからねえ。」うーん。