小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月4日

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【割烹春一】



朱禅「へいらっしゃ ん?お前かよ」

白「一応客だぞ」むう。

ひな「はいはーい。すみませんっ」

どんっ!

朱禅「Σぐほあ「いらっしゃいませ
何にしましょ あら?」


晴明「江戸前を1つ」びしっ。

ひな「お友達ですか?」

白「年寄りに駄々こねられて連れて来るしかなかった」むう


シロ「Σこら!店長を突き飛ばすでないわっ」

庵「あーあ。ぬか床突っ込んじゃった
生きてる?」

ひな「知り合いだからってお得意様をぞんざいに扱うから。
あれ? ちょっとホントに生きてる?」ちょいちょいっ



彬羽「お前 結界から出て大丈夫なのか?」

晴明「案ずるな
1日2日なら式だけでも持つわ。今すぐ此処が魑魅魍魎に飲まれる事は無い。」ふふんっ


庵「あーダメだ店長打ち所が悪いわ
彬羽厨房よろしく」朱禅回収ずーるずるっ


晴明「いや。大丈夫なのかアレは」



ひな「大丈夫です。調度お医者様いらしてるので

飛天さんすみません ちょっと診てやってくださーい。」


飛天「・・おう。」どよーん。

白「医者が悪霊みたいになってるけど良いのか」うわあ。



晴明「陰の気の塊じゃな。
軽く祓うか?」

白「一応妖怪だし やったらマズイと思う」うん。

飛天「それだよ!一応妖怪だから困ってんだよ!!」びしっ

白・晴明「は?」




飛天「その実は。
今度新米の医者に色々と教えてくれって幕府の方から言われててさ」ため息。


シロ「すまん。語り始める前にうちの店長診てくれんか」

飛天「あーはいはい。 よっこら せい!!」どすっ

朱禅「Σぐほあっ!」げほっ

シロ「渇の入れ方が荒い!!」ひいいっ


白「これを人間に教えるのか?」うーん。

晴明「やめとけ。人なら裂けとる」きっぱり。

飛天「いやコイツは頑丈だから適当で
人間相手にはちゃんとやるっての。」

朱禅「Σ俺もちゃんと扱って欲しいんだけど!!」げっほげほ

庵「うん、化け物で良かったね」しみじみ。




飛天「そのさー 診療所に2、3日通いで助手させながら教えろって話なんだけどさ」ふう。

白「何事も無かったみたいに話すな」

晴明「これが医者とは昔なら考えられんな」ふむ。

庵「いや、今でも無い無い」



飛天「話聞けよ
で、その教えなきゃいけない新人が女なんだよ
女医。」げんなり。

晴明「そこは男として喜ぶべきではないか?」

シロ「黙っとれ ムッツリ爺」


晴明「子供じゃの
生き物には雌雄が有るのじゃ 至って自然な事なるぞ」扇ぱたぱたっ

白「見てのとおり子供だぞ」うん。

シロ「Σやかましわ!!」むかっ



飛天「この際俺の感情はポイだ
それ以前の問題だっての」

晴明「なんぞ問題が有るのか?」おや


飛天「えーと。どこから説明したら

あれ?そもそもアンタ誰?」あれっ?

晴明「今か。」うわあ

白「相当ヤバイんだな。」うん。



彬羽「簡単に説明するとだ
俺とそいつ つまりカラス天狗は絶滅危惧種でな
特に俺らの世代は流行病で他に居ない つまりだ」酢飯混ぜ混ぜっ

飛天「里の年寄り共に知られたら よっしゃフラグ立った!とか抜かされて
その新米さらわれて神隠しとかそんなに事して 勝手に挙式あげられるっ!」冷や汗どぱっ

白「カラス天狗って 頭いいんじゃ無かったのか」うわあ。

飛天「Σだって俺の父上もやってんだよ!
双方同意でだけど!!」机だんっ


シロ「更に言うと こやつはこんなだがカラス天狗の里の頭でな」

飛天「出稼ぎしてます」ふっ


晴明「成る程 だいたいの事情は飲み込めた」ほうほう。

白「言っとくけど人さらうのアウトだぞ
お前の親みたいに合意なら良いけどな」むう。

飛天「だよなー。
その辺破ったらこの国の妖怪全部にケンカ売る事になるし そっちのが大事になんだよなあ」うーん。

晴明「年寄り共にきっちり言って聞かせたらどうだ?
一族の頭ならそれくらいの権限有ろう「年寄りって 都合悪くなるとボケたフリすんだよな。」ふっ

シロ「その辺はどこも同じか」うわあ。

ひな「かれこれ数時間思案してますもんねえ」うーん。

彬羽「立派な営業妨害だな」きっぱり。




晴明「成る程 頭の子を残しとかねば後々争いの種になる
年寄り共の気持ちも解らんでもないか」ふむ。


白「あ、バカラ
江戸前俺もな」

彬羽「Σいっぺんに言え!!」



晴明「ちなみにアレとは兄弟か?」

飛天「いんや。よく言われるけどイトコっす
似てんの顔だけ顔だけ」


晴明「ほうほう。成る程

で、お前は人の血入っとるな?」

飛天「Σうお!解る!?」びくっ

晴明「そりゃ私も狐と人の子じゃしな。」

白「お。人混じり三人揃った」※父上平和主義の竜神



ひな「あら。おめでたい?」

庵「一匹でもめちゃレアじゃなかったっけ?」

シロ「同じ場に居る等物凄い確率だろうな」うむ。



晴明「という事でだ
私ももはや血薄くなりすぎて人と変わらぬ子孫がおるので言えるがな

次に人混じり つまり4分の1妖怪なんぞ産まれたら かなりの確率でカラス要素無くなるぞ」びしっ

飛天「Σえ!そうなの!?」

晴明「私を見よ 2分の1なのに尾さえないわ」どやっ


白「え。でも大きい音立てたら耳が動「言わんで良い」

庵「Σえ。動くの?」


ひな「そーれ。」
がっしゃん!

彬羽「Σ鍋を投げんな!!」


飛天「Σあ。跳ねてる髪動いた
え?耳?え そこっ?!」




晴明「まあそういう事だ
仮に人をさらって来たとて 産まれた跡継ぎはかなりの確率でカラスの頭には成りえぬ体と言う事だ。
それこそ跡目関係荒れるであろうよ」

飛天「はー。成る程」ふむ

シロ「そう説明すれば里の年寄り共の暴走も防げるのでは無いか?」

飛天「うんうん。マジでそうだよ
うわー。助かった!誰か知らないけど」わははっ


晴明「私の知ってるカラスの首領はもう少し利口だったがのう」うーん。

白「あれ? うちのじじいと同じくらいなら
それ飛天の父親じゃ無いのか」はて。

晴明「Σあいつ人の娘さらったのか!?」ひいっ



シロ「やりたい放題なのは血か。」納得。

庵「いや、その辺はこっちにも似たようなの居るしさ」チラッ

ひな「あら?私はさらわれてませんよ?
むしろ押切りました」さらり。

朱禅「うん人前でやめようか 凄い恥ずかしいから。」




白・飛天・晴明(またお仲間産まれる予感。)



白「で、まだか?」

彬羽「Σ手前が後から注文追加するからだろが!!」こんもり酢飯混ぜ混ぜっ

晴明「いやどんだけ食べるんじゃ」

シロ「それでは足りんレベルだな」うむ。

晴明「ほー。若いのう

あ、そうそう

お前は既に人混じりで薄いかも知れんが カラスの種を残す事が重要ならイトコの方が早めに嫁をとってだな

彬羽「Σふざけるな!こっちはとっくに追放済みだ!!」きしゃああっ



晴明「やんちゃでもしたか?」

白「やんちゃ過ぎてテロリストだから帰れないんだ」うん。

晴明「あー。それは なあ」目そらしっ






飛天「さーて。じゃ 新米の件ちゃっちゃと日にちとか相談するかな
近くに医者増えたら俺も楽出来るし」すっきり。

ひな「あのー。ちょっとはワクワクとか無いんですか?」

飛天「へ? あー

無いな。」きっぱり




庵「清々しい程興味ゼロ」わお。

晴明「最近の若いのは淡白よなあ」





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