小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月25日

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魄哉「あれ? 相変わらず建て付け悪いですね
よっこら うりゃっ!


はい。こちら今月のお米ですよー」

晴明「結界を蹴破るな 足癖の悪い」



魄哉「いきなりご挨拶ですねえ
無くなったら不安だし早め早めに持ってこいって言うから 多目に持ってきたんですよ?」米俵ごっそり担ぎっ

晴明「1人で消費出来るかそんなもの。」

魄哉「余裕あって良いじゃないですか」しれっ

晴明「良くないわ だいたいお前が先月の補給忘れておったから神経質になっておるのだろう」


魄哉「はいはいそこはすみませんでしたって。
ほらここ置いときますよ
ったく好き嫌い言ってないでちゃんと穀類採ってくださいよ いい歳こいて偏食とかみっともない」米俵どさっ

晴明「いやそんな所置かれても運べんわ」きっぱり。


家康「えー。そこは式神とかに運んで貰えば


晴明「おい。ここにホイホイ人間入れるな」

魄哉「そいや殿人間でしたね」おや。


家康「え?私ダメなの?」

晴明「ダメと言うかだな。
ここ自体が お前の軍師のうっかりミスで出来た謎空間の上 国を守護する私の結界内だからな?
普通の人間が気軽に近寄るとどのような影響が出てしまうか」うーん。


魄哉「あ、その点大丈夫です
この前のほら白君達やらと一緒に うちで居候してますけどオバケ1体も見えない霊感ゼロで
そっちの才能マイナスな人ですんで」

晴明「あーそれは問題なさそうな」ほう。


家康「別にんな才要らないけど 見下されてる気がするのなんで?」

晴明「結論から言うと赤子の方がその点上だから。だの」ふふんっ




魄哉「うちの殿ビビりなんで 赤ちゃん以下で結構です

えーと。こっちなら良いんですか?」米俵よっこらせ

晴明「Σえ」

魄哉「? 御自分で運べないんでしょう?

貧弱な野狐 なんですから」

晴明「ヒヨコに言われたく無いわ」むかっ




魄哉「はいはい。スタミナ無いのは昔っからですもんねー
土間に置いとき ん?」

晴明「ちっ。」舌打ち

家康「?」




魄哉「また漬け物とお菓子と干物ばかり食べましたね?」ジト目。

晴明「好きな物食べて何が悪い」開き直りっ

魄哉「Σ年寄りの偏食やめなさい! ポックリいっても知りませんよ!!」



家康「なに?うちの軍師、陰陽師時代もオカンだったの?」

晴明「だの。口うるさくて敵わんわ」ため息。



魄哉「逐一言わないと栄養素足りないでしょうが
全く いくつになったんですか ああもうこっちもこんなに散らかしてっ」



晴明・家康(数百年オカン気質変わらんのも凄いなあ)しみじみ。

魄哉「何ですか。洗い物有るなら今のうちに出して下さいよ」むかむかっ

晴明「いや、式神にやらせるので良い」良心の呵責っ



魄哉「ん?

こちらの包み紙コレ何ですかねえ?」

晴明「Σはっ」ぎく。

家康「あれ? これ大通りの饅頭屋のじゃない?
この前外に引きずり出されてた時のかな?」

魄哉「いえ。 その時のならもうちょっと紙がよれてるはずでしょう
日持ちするものでも有りませんし

偏食に加えて何処からお取り寄せしたんですか?」

晴明「Σ結界内でお取り寄せ等出来るわけなかろうがっ」





ちりーん。


家康「Σあ。」察し



白「あれ? お前らも来てたのか」

魄哉「成る程 君ですか」納得。



粋「芝居小屋再開って事で差し入れめちゃめちゃ貰ったんで、ここにもお裾分けしよってなってさ。」

白「美味しい物は皆で分ける物だし」うん。

家康「ちょいちょい感覚がお兄ちゃんだよね お前」うんうん。



白「普段から頼まれてるしな

閉じ込められてて食べるくらいしか気分転換出来ないから 差し入れとか欲しいって」

魄哉「誰がいつ閉じ込めたんでしょうね?」ほほう。




晴明「ちっ バレたか
お前が健康健康とうるさいから コッソリ隠れてやるしか無いのだぞ」扇ぱたぱた

魄哉「Σアンタ引きこもった上、食と住保証させといてそれですか!?」

晴明「お前らの国を守護しておるのだからそれくらいの保証は当たり前であろう?」ふんっ



白「?」

家康「えっと あの人のワガママはあんまり聞かない方が良いみたいだよ
ちゃんと御飯食べなくて不健康だって怒られてるから」苦笑。

粋「いいトシした爺さん2人の会話じゃねーだろそれ。」


晴明「こらそこのボンクラ将軍 余計な事言うな」

家康「Σ今の世の中知らない人にボンクラと呼ばわり無いんですけど!?」

魄哉「ボンクラはボンクラですが、引きこもり爺よりマシです!!」くわっ

晴明「Σお前が普段散々愚痴っとるから知っとるわ!!」



粋「何だこの戦い」うわあ。

白「年寄り面倒臭いな」うん。





焔「お?この声」ひょこっ

晴明「ん?」


焔「おお!やっぱそうか まだ生きてたかー」おおっ

晴明「おお お前こそ
いや何処から入ってきた」


一同「Σえ?」



焔「孫共の使ってるマヨイガは俺の自宅だもんよ
もはや便利な乗り物だけどなー」わははっ

晴明「おお。お前の孫だったか

似てないな」ふむ。

焔「御前の所の子孫よりはマシだっての」

晴明「いや数世代後の子孫とか ほとんど他人ぞ?」


白「じじい?晴明知ってるのか?」きょとん。


焔「あー。お前らそりゃ生まれて無かったもんな」
爺ちゃん昔こいつの所で式神やってたんだよなー」あっはっは

晴明「いやー。使い勝手悪い悪い
こいつばかりは契約したの後悔したわ」遠い目


魄哉「Σえ。そうだったんですか!?」

晴明「御前も会った事が有るはずだが?」

魄哉「へ?


Σあーーっ!! まさかあの時のド派手な!!」


粋「ド派手?」

焔「爺ちゃん昔派手っハデだったからなあ」

白「誰か解らないくらいの派手ってどんなだ」


晴明「西洋で言う ろっけんろーるのような物だ

あれが黒歴史と言う物よな?」ぷーくすくす。


焔「つか、会った事有ったっけ?記憶にねえわ」きっぱり。

魄哉「ええ 僕も結構目立つはずなんですけど」

家康「白のお爺ちゃんだもん。しゃーないよ」



晴明「しかし 御前に孫か

そう言えば しばらく呼び出し応じないと式にあるまじき前降りからの
ある日突然所帯持つので寿退社とか あの時はさすがにドン引きしたわ」遠い目。

焔「あーそんなのも有ったなあ」うんうん。

魄哉「ひょっとして主力の式神に逃げられたとか 荒れてたアレですか?」

晴明「荒れておったか?
そもそも契約したのなら 上司に相談か報告くらいせんか。」

焔「しゃーねえだろ
うちの嫁 自分より強い野郎にしか嫁がねーとか言い張ってて 色々命懸けだったんだあん時は」





家康「なんか同窓会始まっちゃったんだけど。」

粋「だなあ。話入れねー」うーん。

白「何時代の話なんだろな」うん。


焔「つかこの棒何だよ? なんで上二股でメザシ刺してんだ?」

晴明「ああ、それは この性悪の嫌がらせでな
北の方の狐狩りの罠で 飛び上がってメザシを取ろうとすれば前足が挟まると言う」

魄哉「結構かかりますよね。」ふふんっ


家康「Σかかるの!?」

晴明「血とは恐ろしい」ふっ。

焔「あれ?ひょっとして昔散々悪口聞かされた しょーもない嫌がらせしてくる性悪の同僚か?」

晴明「それだ。」びしっ

魄哉「Σ性悪に性悪とか言われたくないんですけど!!」

晴明「阿呆か 人の家の前にあんなもの仕掛ける時点で性悪だろが!」

魄哉「毎度毎度かかるのも問題だと思いますけど!?」






白・粋(家主が居ないからマヨイガが動かない)げんなり。

焔「何だよお前ら 爺ちゃん置いて帰んなよ?」



白「つまらないから帰りたい。
なんか此処 加齢臭するし」きっぱり。


晴明・魄哉・焔「Σ!!」ぐさああっ




魄哉「・・いいトシだし もうちょい僕らも落ち着きますか」どよーん。

晴明「まあな。 生物である以上仕方無いとは言えるが 言えるが。」ずーん。

焔「爺ちゃんコレでも 歳にゃ見えねえって言われるんだけどな?」ふっ





白「会話から加齢臭するって意味だったんだけどな。」

家康「うん。そう言って ドキッとしたよ」心臓ばくばく。

粋「高齢者より先に臭いチェックしてたな お前。」




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