小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月6日

f:id:t00c:20210405133719j:plain





蒼月「恒温動物にゃ解んないよ!何さ人の気もしらないでっ いいよいいよお望みどおり出てってやるよ!バーカバーカ
見てろよ何処ぞのマダムのヒモになってやるーーーッ!!」だっ

魄哉「あーもう勝手にしなさい。」げんなり。



千様「蒼月君どしたの?」

魄哉「寒の戻りで一気にクソ寒くなったんでキゲン最悪なんですよ」はーやれやれ。

家康「それはいつもの事だけど
なんか外行っちゃったよ?寒いと動けないからイラついてんのに何してんのあの子。」

魄哉「養ってくれるマダムでも探しに行ったんじゃないですか?
全く コタツの周りちょっと掃除したくらいであんなにキレなくても」ぶつくさっ


千様「養ってくれるオカンなら此処に居るのにねー オスだけど。」

家康「あー、コタツで寛いでる時にそれちょっと嫌なのは解る解る
いや掃除しなきゃ畳ザリッザリになるのは理解してんだけどね」うーん。


粋「つかんな奇特なマダムその辺に居ねーだろ」

白「動けなくなる前に帰ってくりゃ良いけどな」せんべいぽりぽり。


魄哉「掃除した所なんでこぼさないで下さいね」

白「ごめん。ザラメこぼれた」

魄哉「Σアリがくるー!!」ひいいっ



千様「探しに行く?」

家康「んー。今日寒いしねえ」うーん。

粋「あいつの扱い酷くね?」

家康「基本ワガママな子供だもん
さほど遠くに行かないでしょ」





ーーーーーーーーー




【裏山】




蒼月「なんで誰も追っ掛けて来ないの?」むすっ

小太郎「めんどくさい彼女みたいな事するなよ」ドン引きっ


蒼月「だってだってだって!
俺蛇じゃん? 寒いとくたばるじゃん?
そんなのが寒い中飛び出してってんだよ!なんで誰も追っ掛けて来ないの 何!?皆厄介ばらいしたとかそんな感じなの!?」むっかあああ

小太郎「めちゃ元気だろ。
お前がそんなだから追っ掛けて来ないんだと思うぞ」わんっ

蒼月「すっごくすっごく寒いのに 誰も迎えに来ないから帰るに帰れないで 此処来たんだよ!

遭難したら野生の鹿とか熊とかと仲良くなって暖を取れって師匠も言ってたし!」野良犬軍団に埋まりっ

小太郎「お前 こういう時は白を師匠呼びするよな。」わおんっ

蒼月「俺なら鹿はまだしも熊は無理だもん」うん。

小太郎「甘いぞ 野生の鹿は蹴りヤバイぞ
絶対真後ろに立つなよ」

蒼月「Σマジで」



小太郎「てかさ。俺も夕方には家帰るぞ。
お前はどうするんだ?」わおんっ

蒼月「Σうっ! 狼の癖にこの飼い犬っ」

小太郎「その犬の群れのおかげで凍えなくて済んでるんだろ

帰らないなら帰らないでコイツらと一緒に居たら凍えないで済むだろうけど
食べ物は自分で獲るんだぞ?」

蒼月「食べ物って?」



小太郎「えーと。狩りの初級なら まずはトカゲかな?
あの辺の背の高い草の所とかに居るし」

蒼月「Σえ」

小太郎「えって何だよ お前蛇だろ?
食べても問題ないだろ」わんっ

蒼月「いや。そう言われりゃそうなんだけどさあ」冷や汗


小太郎「じゃ あっちの沼の蛙とか「嫌だよ」即答。



小太郎「アレもコレも嫌だ嫌だって! じゃあ何なら食べるんだよ!! お前でも獲れそうなのコレぐらいなんだぞ!」がうっ

蒼月「なんでツルッとかヌメッとかそんな感じのばっかなんだよ!
もうちょい他の有るだろ! そっち方面は生臭そうだしなんかパス!」必死っ


小太郎「お前なー 蛇が生臭いとか良く言えるな

えーとツルッもヌメッもダメなら

バッタとかトンボ?」わおんっ

蒼月「ごめん。サクサクッも無しで」



小太郎「Σ無茶言うなよ! お前長距離獲物追うのとか出来ないだろ!
そう言うのは小物チマチマ獲るしか無いんだぞ!」

蒼月「いや、本性に戻れば一応狩りは出来るんだけど」

小太郎「ん? だけど?」




蒼月「追うんじゃなくて 相手が油断してる所に巻き付いてバキボキって絞め潰したりとかそんなのだから こういう見晴らし良さげな地形はちょっとねー」

小太郎「なら普通に蛇の谷行けよ あっちだぞ。」

蒼月「Σ追い出そうとすんなよ! やだよあいつ等色んな意味で冷たいんだもん!」

小太郎「心も皮膚も冷たいのはお前もだろ!
だいたいそんな危ないの 今のうちの群れには置いとけないっ!!」がうっ

蒼月「今の?

ん?何かあんの?」




小太郎「奥に居る 飼い主を事故で亡くした花子が出産間近。」わんっ

蒼月「え?何 お前の子?」



小太郎「皆ー。その蛇食っていいぞー」わんっ

蒼月「Σぎゃーたんまたんま冗談っ!!」ひいいっ

小太郎「俺の子のわけないだろ!
俺はちゃんと人間の彼女居るし「Σまずそれがおかしいんだよ馬鹿!」
小太郎「Σ蛇の癖に人間にしか興味ないド変態に言われたくな Σあっ」




野良犬一同(うちのボスも同じなんじゃ)きゅーん。




小太郎「うわ。蒼月と一緒か」ずーん。

蒼月「犬の癖に肩落として落ち込むなよ!失礼だな。」



小太郎「そ、その
とにかく お前本気で家出するんなら狩りは自分でやれよ?
春はベビーラッシュだから お前養ってる余裕うちの群れには無いからな」

蒼月「ちぇー。そのテンションで言われたら養えとか言えな「どのテンションでも犬に養って貰おうとするな」がうっ




蒼月「ま、確かに 良く見たら子犬もちらほら居るし
トカゲでも何でも自力で獲らなきゃ子犬以下か。」うーん。

子犬「きゃうん?」トカゲ差し出しっ

蒼月「あの ごめん。生はちょっと。」



小太郎「いや 生に決まってるだろ
。」

蒼月「Σえ!味付けは!?」

小太郎「Σそんなもん有るわけないだろ!?」ぎゃおんっ


蒼月「ええええ。マジ?
え?これから先 味のついてない生肉しか食べらんないの?」がーん。

小太郎(帰った時に皆に回収頼むつもりだったけど 早めのが良さそうだな
完っ全に飼い慣らされて 野生無理だこの蛇。)うーん。



蒼月「うわ、マジか
何だよ 鬱陶しくても味ついた物食べれるだけでもあの家マシだったかなあ。 」

小太郎「ついてってやるからごめんなさいするか?」

蒼月「嫌だ。」きっぱり。


花子「くーん。」

蒼月「ん?

さっきの妊婦犬じゃん。何?」



小太郎「『甘えベタな子可哀想に。
何なら生まれてくる私の子供達の兄弟として生きる?』とか言ってる」

蒼月「Σ気持ちはありがたいけど色々無理が有る!!」

小太郎「花子は子供産む前から母性本能爆発してるからなあ」うーん。


蒼月「え、えっと。
その俺 蛇だし
ほら生まれてくる赤ん坊に危害加えないとも限らないし 関わんない方が良いよ?」しどろもどろっ

花子「きゅーん?」


小太郎(ストレートな好意には ストレートに返せるんだな)ふむ。



蒼月「え?ちょっと犬 マジでどうしよ
なんか 花子ちゃんそれでもウェルカムな感じなんだけど」冷や汗ダラダラっ

小太郎「『そんな言いにくい事わざわざ言う子がそんな事するはずが有りません
さあママの胸に飛び込んでらっしゃい。』てさ」わんっ

蒼月「Σ飛び込めるか!!」

花子「わんっ」ぷるぷるっ

蒼月「Σ花子ちゃんも無理に二足歩行やめて!子犬出ちゃう!!
てかなんで言語しっかり理解してんの!」 ひいいっ




小太郎「Σあ。 蒼月 そっち絶壁

蒼月「Σへ? 」 足ずるんっ


花子「Σキャワンッ!」





蒼月「Σうっぎゃー!!」


ひゅーん。



小太郎「Σ蒼月いいいっ」ぎゃいいんっ

花子「きゃおおおーーん!!」







ーーーーーーーーー





白「で、調度下に お前が居たのか」ふむ。

犬神「わんっ!」尻尾ふりふりっ

小太郎「犬神でかいから 皆と同じ目線になるには絶壁とかの下に居ないと無理だからな
運が良かったー」わんっ


千様「モフモフで暖かいしー
蒼月君 命拾いしたわね」

シロ「それは良いが何故にベタベタなのだ?」怪訝っ

小太郎「あーそれは 犬神が虫か何かと間違えてパクって」わははっ

一同(Σ唾液!?)後ずさりっ



粋「いや、それにしてもさ」



蒼月「うーん。 犬臭い」うーんうーん。


粋「この寝言はどうよ?」

小太郎「ちょっと噛みたくなるな」うん。


シロ「ほれ、いつまで伸びておるか! 氷浸けにするぞ!」頭ぺしっ

蒼月「Σふぇっ!?
え?何!? 俺何 Σうわ犬くさっ!!」


白「犬神噛んで良いぞ。」

犬神「わんっ」


蒼月「Σぎゃー!何!?何か知らないけどごめんごめんごめーん!!」ひいいっ



魄哉「全くもう 君のおかげで大騒ぎですよ。」ぶつくさっ

蒼月「あれ?ジジイ

Σえ!何その手! 何が有ったの!?」

魄哉「僕の血じゃ有りません」ふきふきっ

蒼月「へ?」



家康「はーい。元気な男の子が3匹。女の子が2匹でーす」

子犬わっさわさ。

粋「おおおおおー!!!」感激っ


白「お前が落っこちたショックでいきなりメス犬産気付いて大騒ぎだったんだぞ。」

蒼月「Σ花子ちゃーん!!」ひいいっ

魄哉「犬とは言え妊婦にショックを与えるとは何事ですか
しばらく晩御飯 君の好きなのは無しですからね 」ぷんすか!



一同(解りやすいな このオカン。)うわあ。



蒼月「うん。何なら1週間野菜炒めでも何でもいいや」ボソッ

魄哉「Σ!?」びくっ




シロ「おい、何が有ったのだ?」

小太郎「んー。箱入り蛇にサバイバルはキツかった って事かな?」わおんっ



蒼月「えっと 今度来る時は皆に何か美味しい物持ってくるね。」

花子「わおんっ?」手舐め舐めっ





粋・シロ「蒼月が壊れた。」変な汗ぶわっ

白「落っこちた時頭でも打ったのか?」

犬神「きゃんっ」首傾げっ


小太郎「えっとその
何て言うか あいつはストレートに優しくしてやればさほど反抗しないと
魄哉「無理です。」即答。


家康「これからも時々プチ家出しそうだなあ」うーん。

千様「えー。犬と蛇の親子?」あらまあ。




白「今更か?」

魄哉「なんですか?」※こっちは鳥。





>サイトトップに戻る