小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月4日

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蒼月「ーーって話でさ

あの角の銭湯の女湯 上の通風口から覗いてるすっごい大女が出るんだってさー」

魄哉「・・うわ、コメントしづらい
個人の趣味嗜好は自由ですが 覗きは傍迷惑ですね」うーん。



千様「えー。銭湯ってそんな人の届く様な所に通気窓あるの?やーね」うわあ

蒼月「いや届かないはずだよ?
何なら 男が手伸ばしても届かない高さだったよ
だから凄い背丈だなーって 噂になってんだよね」


魄哉「手、届かなかったんですか?」

蒼月「Σだから見てないよ!覗いて無いよ!?」ぎくっ

シロ「どさまぎで試みたな」引。

粋「オスとしちゃー正しいけどよ
社会的にダメなのは控えろよ頼むから」



家康「お前ね。理性って言葉知ってる?」

蒼月「蛇に言うなよ。存在が卑猥と誘惑の象徴だよ?」どやっ



魄哉「しょっぴかれたら 知らない子ですね。で押し通しますからね」きっぱり。

蒼月「Σえ」



シロ「なぜに助けて貰えると思ったのか」

千様「蒼月君だものね。」うん。





粋「しっかしよー
蒼月も何だかんだで170くらい?は有るよなあ
それが腕伸ばして届かねえってその覗き、カラスより背丈あんじゃねえの?」うーん。


蒼月「あ。ホントだ」彬羽の隣で腕伸ばしっ

彬羽「俺は物差しか何かか?」

白「この家ででかいのって言ったらお前だろ」




家康「この大きさ この国の人間の骨格じゃ無いよね?」おや?

魄哉「ここ数年 穀類中心、町の長屋でせせこましく暮らしてるせいか民衆の平均身長下がってますしねえ」ふむ。




石燕「妖怪っすか?」

白「風呂覗く女妖怪って居たっけ?」

彬羽「んな奴居たら絶対忘れねえだろな。」うーん。


魄哉「単にホルモン異常なのかもしれません
覗きは純然たる趣味か解りませんが こちらで一応調べます? 」

家康「だねえ。
番所が取り押さえたら 単にそう言う趣味の女の子でした。とかだったら恥ずか死しちゃいそうだし。妖怪だったらだったで問題がねえ」



粋「なんか 凄い調べんの抵抗有るなあ」うーん。

シロ「うむ。色々とな」






ーーーーーーーーーーー





【銭湯 裏側】




挿音「お、足跡有らあ。
確かに普通の女よりはデカ目か?」ふむ。

千様「えー。足の大きい女も居るのよー?大きいからって男と決めつけたら今時フルボッコよ?」

挿音「Σしょっぱなから面倒くせえな!」



魄哉「オーナーさんに許可頂いて来ました
しばらくお客さん入れないので きっちり調べて下さいとの事です」

家康「あー 相当お困りだったんだねえ」

魄哉「そりゃ あの高さから目がギョロリとか お客さん阿鼻叫喚でしょうよ」通気窓見上げっ



彬羽「踏み台とかの跡はねえのか?」

挿音「それらしいのはねーな。

で、この周りの足跡は 多分騒ぎで来た店の奴等の足跡だろうし

あー、やっぱ覗きで前に体重のかかってる足跡はこの1種類だな」指差しっ

粋「あ、そっか
背丈足りてても覗き込もうとしたらそりゃ前のめりになるか」ふむ。

挿音「おうよ。足跡はそれだけで色々語ってくれんだよ」

シロ「ほう。さすがは忍だな」感心っ



白「じゃ、聞くけど

こう、肩車してる普通サイズの人間って可能性は無いか?」

挿音「ん?
あー そりゃねえな
ここの土は水はけ悪いせいか柔けえんだわ
2人が肩車してってんならもっと抉れてんだろ 重心も定まってるしこりゃ1人で間違いねえだろな」

千様「へー。じゃ、ホントにとんでもなく背の高い人が居るのね」ふむふむ。



石燕「人じゃ無いとしたらどっすか?

噂になったり店主さんが困るくらいの頻度。
そんな頻度でんな目立つ背丈の人がウロウロしてたら目立ち倒すっすよね?」

粋「Σあ!確かに」

白「だな。バカラスもめちゃ目立つし、迷子になっても目印になるとか言われてるのに」うんうん。

彬羽「そりゃ手前しか言ってねえだろ。」きっぱり。

魄哉「ふむ。あやかし物の怪の類いなら 普段は普通サイズに化けられる者も居ておかしくは無いでしょうしね。」

挿音「ま、どっちでも良いがよ
早く取っ捕まえてやめさせねえと この銭湯潰れちまうぞ
あっちこっち老朽化進んでんのに修繕も出来ねえくらい困窮してるみてえだしよ」


魄哉「ですね。

しかし、どうしましょう
覗かれるの女湯ですよね?
営業中に僕らがウロウロするわけには。」うーん。




千様「じゃ、他のお客立ち入り禁止にしてる間にアタシ入っとくわ
アンタら覗くんじゃ無いわよー」すたすた。

家康「Σこらこらこら!千ちゃんそれはちょっ」

千様「まどろっこしいのよ! ほらちゃんと不審者見張りなさいよ 覗いたら誰であろうと熱湯攻撃よっ」


一同(Σ逞しいっ!)






間。







千様「ちょっとおおお!なんで覗き来ないのよおおお!!」きいいっ

魄哉「Σその言い方はどうなんですか!?

皆散らばって見張ってんですから静かにして下さ Σあづーー!!」ひいいっ

家康「Σ千ちゃん落ち着いて!天海覗いて無い!! 喋りにくいから通気窓の下に行っただけだからっ!」





挿音「エサが悪いんじゃねーの?」

彬羽「そう思うなら本人に面と向かって言ってこい」

挿音「くたばれってか?」



皐月「いや、思うなら言えばええやん。
男がこんなとこで陰口とかカッコ悪いで。」



彬羽・挿音(Σなんか生えた!!)びくっ

皐月「皆して何しとんの?」

粋「えーと。 そのかくかくしかじかで」



皐月「へー。

ひょっとしたらボンキュッボンよりロリのが好きなんかもしれんで?

よし私も入ったろ」すたすた。


シロ「Σこんな女しかおらんのかあああ!!」ひいいっ

魄哉「お願いですから皆もっと自分を大切にしてくださいっ!!」



皐月「よしゃータダ風呂タダ風呂 お邪魔すんでー」


白「何か逞しい事言ってる」

粋「アレは女とカウントしない方がいんじゃね?」





家康「えーと。 せっかくだし
犯人来るか様子見てみる?」

シロ「かかると思うか?」

魄哉「こういう事件の場合 犯人の気持ちになって考えたく無いんで何とも」うーん。






間。






一同(かかったし。)ずーん。

大女「小さい 可愛い。羨ましい」しくしくめそめそ。


粋「あーそういう事か」納得。


白「なんだ 女に興奮する女じゃ無かったのか」ズバッと。

粋「Σ兄上少しはオブラートに包んで!!」


大女「Σ違います!
世間一般の女の子は小柄で良いなーって
やっぱりあれくらいの背丈のが 可愛いよなあって思って 気がついたら恨めしくてついっ」


彬羽「ガン見した所で何も変わらねえだろうが。」

大女「男には解らない! そこそこデカくてもむしろステータスな男には解らないっ!!」きいいっ


シロ「完全にヒスッとるな」うわあ。

魄哉「コンプレックスが生んだ犯罪ですか
これはやりにくい。」うーん。




石燕「あの、お姉さん
質問なんすけど 何って妖怪なんすか?
こちらの人等が知らないって 相当レアだと思うんすけど。」ちょっとわくわくっ

大女「Σなにこの人流れガン無視!?」

家康「ごめんね、石燕ちゃん妖怪マニアなもんで。」



彬羽「ひょっとしてお前高女か?
身の丈八尺程。数の少ない神出鬼没の妖怪
覗きのイメージが先行して今まで出てこなかったが。」

大女「多分 それ?」首かしげっ


シロ「己でも解らんのか。」

彬羽「少数の奴等には良くある事だ

特に単独行動をとってる奴は自分が物の怪である事しか解ってないなんてのも珍しくはない」


粋「え?マジで

じゃ、うちの兄貴も知らない?」

大女「へ? 有名人?」はて?

家康「この国の妖怪のボスだよー。」

大女「Σえ。」


白「女妖怪はあんま喧嘩しないから有る有る」うん。

シロ「心底野生動物なのだな 妖怪社会。」うーん。



彬羽「とにかく覗きはやめろ迷惑だ
これ以上苦情が出たら 処罰対象になるぞ。」

大女「Σええーっ!?女が女覗くのもアウト!?」

白「店潰れるからダメだ」きっぱり。


大女「うう。可愛いもの見て私もあんなに小さかったらって空想して 癒されたかっただけなのに」さめざめ。

家康「Σうわ。なんか可哀想な事に!」



石燕「良いんじゃないっすか?
小さいにはちっさいの良さ。大きいには大きいの良さがあるんすよー?」

大女「へ?」

シロ「Σちっさいでこっちを見るな!!」



石燕「えーと、正確には高女さんっすよね?
頭身高くてカッコいいじゃないっすか
ちょっと次描く絵のモデルお願い出来ないっすかねー」

大女改め高女「Σへ? ええええええ!?」ぱああっ



魄哉「あ。上手くまとまりましたね。」

家康「さっすが石燕ちゃん」あっはっは。

挿音「妖怪相手なら口説き文句まで言えんのかよ あのコミュ障。」キセルすっぱー

粋「Σえ。アレ口説いてんの!?」

家康「女の子の容姿誉めまくるって 結果的にそうじゃないの?」







白「それは良いけど、後々どうするだろうな。」

魄哉「Σはっ!」変な汗どぱっ

家康「お前達は思考が一気に飛びすぎね。」



小太郎「ひょっとして 付き合いでもしたら責任取るのが当たり前って考えかな?」わんっ

シロ「そもそもモデル頼む=付き合う事にはならんだろ。」

挿音「てかお前どこ行ってたんだよ」

小太郎「Σ表で野良犬のふりして見張ってろって言ったくせに!!」ぎゃいんっ

挿音「やべ。忘れてた」





高女「で、モデルってのはどういうモデル?
あ、ひょっとして きゃーそういうモデル?」ノリノリっ

一同(Σ確かに色々面倒くさそうっ!)ひいっ



白「言っとくけど 女は怖いぞ?」※ストーカーホイホイ。

石燕「言葉の重みがエグいっす。」







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コマ『お留守番ですか?』筆談っ

蒼月「ちょうど良い所に! コマちゃんちょいほどいて!!
あんの糞ジジイ スマキの上にお札ベタベタって鬼かよ!!」じたばたっ

コマ『何処に向かわれる気で?』筆談。

蒼月「女湯。」きっぱり


コマ『要請を却下します』カタカタカタカタっ

蒼月「Σぎゃーっ つい本音がっ!!」じたばたっ






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