小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月29日

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家康「殴られ屋?」

挿音「だよ。
このクッソ治安悪い町でそういうの居たら事件に発展しかねーし。
町のチンピラ共からも かえって殴りにくいとかって苦情来ててよ」キセルすぱーっ


シロ「合法的に殴りに行けるとはしゃぐかと思えば
案外マトモなのだな。チンピラ共」ふむ。

小太郎「素人さんに手を出したら親分が怖いからだぞ」わんっ



挿音「人をそっちの者みてえに言うんじゃねーよ。根性焼き入れっか?」ああん?

小太郎「Σぎゃああ!消えないハゲが出来るううう!!」ぎゃいいんっ!!


千様「動物虐待やめなさいよー」もー。

小太郎「ぎゃいんぎゃいんっ!」ひいいっ

家康「あーよしよし
いらん事言うから

で、なんであっちはあんななってるの?」



粋「あのなあ おっさん。
怪我してまで稼ぐのはどうかと思うぞ? ほれ奢るから食え食え」饅頭っ

殴られ屋「施しはいらねえよ!!」けっ



挿音「お節介が出てきちまったから余計に他所でやれとか蹴散らしやりにくくなったつーか。どうするよコレ」うーん。


一同(要するに オッサン説得手伝えってか)うわあ。


白「殴られ屋?」はて。

シロ「打たれ強さに自身が有る奴が 代金と引き換えに黙ってぶん殴られてやるという
ストレス発散系の仕事だが、相手が悪ノリでもしよう物なら非常に危険な仕事なのだ。」

白「よく耐えれるな」ふむ。

家康「お前は脊髄反射でカウンター決めちゃうもんねえ」苦笑。





粋「ちげーよ施してねーわ。
俺次男坊だし 美味しい物は皆で分け合いましょうって母ちゃんの教えだし

それとも何だよ?俺に亡き母ちゃんの教え破れってのかよ?」

殴られ屋「Σう! しゃーねえありがたく貰ってやらあ!」ぎくっ




家康「あ。上手い」おおっ

白「あいつあの頃三歳くらいだったのに覚えてるのか」饅頭もぐもぐ。

シロ「うむ。あやつが金持ってたのに驚いたが饅頭買ってきたのはお前か。」納得。

白「お前らのも有るぞ」

千様「白君が食べ物買う時 絶対皆のも買ってくる謎解けたわ」ほろり。





粋「でさー。オッサンにも色々事情有るんだろけどさー
殴られ屋って実際手っ取り早いと思うよ?
でもよ この町マジでヤバイ奴多いからよ
命無くしちゃー金も使えなくねえ?」

殴られ屋「ヤバイ奴ねえ?兄ちゃん世間を知らねえな?
儂は今はこんなだが 戦にも参加しててよー。ほら、天下分け目の関ヶ原
あれの生き残りよ。そこらのガキに小突かれたくらいどうって事ねーんだわ」どやあっ




家康「関ヶ原かあ」※最前線で暴れた馬鹿殿。

挿音「まー凄かったけどよ」※敵陣単騎駈けした忍


シロ「生き残っただけでは説得力が霞むな」うむ。




粋「いやそりゃ凄いけどよ
その そんだけの武勇伝有るなら他で何なり仕事探せんじゃね?

何なら知り合い当たるけど?」

殴られ屋「は?誰に物言っとるんじゃ兄ちゃん」

粋「へ?」


殴られ屋「何処でも断られたから自分の身しか売れる物が無いんじゃろがい!!」くわっ

粋「Σぎゃーごめん! 傷口抉るような真似してマジでごめん!!」ひいいっ





白「始めからそう言えば良いのに。
意地っ張りだな。」饅頭もぐもぐ

家康「プライドだろうねえ
てか 私らいつまで物陰から見てれば良いの?」

挿音「俺だって行き場のねえオッサン 蹴り出すような真似はしたくねえからなあ
粋の奴の説得でどうにかなんなら それに越した事はねえしよ。」

シロ「いや、説得要員なら 魄哉なり蒼月なり彬羽なり 頭の回る奴等の方が」

千様「蒼月君はオッサンの為に動く子じゃないしー 後2人はお仕事ね?」

挿音「そういう事だ。」キセルふー。





白「で、何なら出来るんだ?」

殴られ屋「打たれ強い 。 しかない!」どやっ

白「・・・・。」えーと。



家康「光の早さで首突っ込んで音速で玉砕したね。」うわあ

シロ「手先が器用くらい言ってくれれば 芝居小屋の雑用で紹介出来るとか思ったのだろうがなあ」うーん。





白「負けた。」むう。

千様「白君は説得向きじゃ無いものね」よしよし。

家康「んー。けどこれ幕府側としても考えなきゃいけない事かもねえ

戦じゃ活躍出来たけど 今の世に順応できない人も居るって事だし」

挿音「とは言っても 逐一そこまで面倒見きれねーだろ?」

家康「けど、ちゃんと天海に報告しとかなきゃね。」真顔。

千様「あ、殿は何もしないのね「出来るわけ無いでしょ」きっぱり。





白「あれ? なんか喧嘩してないか?」

小太郎「Σえ!?」




殴られ屋「そういう事なんだ!やるなって言われても儂にゃ他に生きてく術が無いんじゃ!!
いらんお節介はやめろ 見下されてるみたいで腹立つ!!」

粋「Σ饅頭食い終わるなりそれ!?」



家康「うわ。逞しっ」



粋「けどオッサン! ホントにさ
今はそれで日銭稼げてても もうちょいトシ食ったら頑丈でも無くなるんだぞ!
ここなら口入れ屋行けば仕事斡旋して貰えるし マジで体力勝負なだけの仕事だって「喧しわヤンキー小僧!
それで今度も断られたらどうすんじゃい!
こちとらもうプライドズタボロなんじゃ!!」



千様「おじさん もう考える余裕が無いのねー」あらあ。




粋「いやだから!プライドどころか体もズタボロなったらもう救い様の無い満身創痍になっちま「とっくに満身創痍じゃい!! どんだけ殴られても知るかボケエ!!」けっ


白「自棄糞だな。」ふむ





ばきゃっ

ゴトッ がらがらがらっ


粋「オッサン。この町で殴られ屋やったらこんなになんだぞ?」

石灯籠叩き割りっ


殴られ屋「」





家康「あー 間違っちゃ居ないねー」うん。

シロ「殴りに来た客が俺等の関係者なら アレでも温いくらいだな」うむ。

千様「彬羽君や魄哉がストレス発散しようとしたら オジサン原型残さないで飛び散るわよねー
まずやんないけど。」うんうん。





粋「口入れ屋行く?」

殴られ屋「行く。」頷きこくこく。



小太郎「Σあ。凄い 納得した」





挿音「なんだ最初から殴りゃ良かったのかよ。」キセルすっぱー。

白「お前が行くとただのカツアゲになると思う」

家康「うん。私なら泣くね」うんうん。






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江戸城





女中「あら? 新しい人ですか?
よろしく御願いしますね」

元殴られ屋(Σ何がどうしてこうなったーー!?)





魄哉「助かります。
見張りって結構な体力勝負なんで

やぐらの上が職場です。で、何か異変を感じたら近くの者に知らせて下さい。以上が業務の説明です」にっこり。

元殴られ屋「Σえ!そんだけ!?」

魄哉「雨の日も台風の日も毎日ですもん。
なかなか出来る人居ないんですよねー
あ、お給金こんな感じで」そろばんパチッ

元殴られ屋「Σうおお!頑張らせて頂きます!!」ピシッ




女中「あの、天海様?」

魄哉「しー。関ヶ原の同志優遇です」

元殴られ屋「Σえ゛」





魄哉「適材適所。東軍か西軍かは聞かなきゃOKでしょう。」しれっ

挿音「ホント仕事がはえーわ。」うん。





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