小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月26日

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蒼月「あーもうやだやだやだ何でまた寒くなんのー!」

家康「天気は良いんだけどねえ」うーん。




粋「たっだいまー。 あれ?また蒼月ゴネてんのかよ」

千様「季節にフェイントかけられたってキレてるわ」うん。

白「誰に向けて怒ってるんだろ」はて。




蒼月「この世の全て?」こたつでムスッ

粋「寒いだけでスケールでけえな」うわあ。



シロ「全く軟弱な。」ため息。

一二三「仕方ないべー。蛇さんには命に関わるだ」

彬羽「ふむ。成る程」本ぱたん。



家康「お前この喧しい中よく本なんか読めるねえ」

彬羽「集中すればどうって事ねえ
おかげで謎が解けた」

千様「謎?」


一二三「てかこの本何語だべ?」あれ?

シロ「Σうお!ホントに何語か解らんっ!!」



彬羽「日本語に訳すと『一卵性双生児の特徴と特性』とかそんな感じだ」

蒼月「何? 謎って俺の事?」

白「何だ何だ? 蒼月が寒がりで根性ないのは双子だからなのか?」興味しんしんっ



彬羽「脳がオーバーヒートする覚悟は有るか?」

白「難しいんだな。パス」あっさり。

粋「お前、兄貴のあしらい方ホント上手いよな」複雑っ




蒼月「つーかさ。何書いてるか知らないけどそれって人間の世界での話じゃん?

お前が小難しいの好きなの知ってるけどさ
そんなのに気軽に当てはめないでくれる?
俺って生まれからイレギュラーなんだしさ」ははんっ

彬羽「だな。根性も堪え性もねえが、何処から来るのか解らん自信とナルシストぷりで幸せそうだし深く考える必要も無いかもな。「根性無くないもん。」




家康「で、何?
結局何が納得だったの?」

彬羽「いや、知らない方が良いかも知れない上
知った所で何だって話だしな。バイト行ってくる」すたすた。

千様「Σえー!何 教えてくれないの!?気になるー」

彬羽「じゃ、自分で読んどけ」きっぱり。

千様「Σ読めるワケ無いでしょー!」





蒼月「アンタも元ボンボンだったよね?
何語かくらい解らない?」

シロ「いや、どの辺りの言葉なのかすら解らん」うーん。

白「結局気になってるんだなお前。」

蒼月「だって思わせ振りとかモヤッとするじゃん!
何!?俺の特性って何だよっ!!」





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【割烹春一】





ひな「いらっしゃいませー あら?」

魄哉「お邪魔します。ふきのとうの天ぷらが限定メニューで入ったと聞きまして」

ひな「はーい。まいどです
ふきのとう1つお願いしまーす」にこにこっ

朱禅「はいよ!塩と天つゆ先によろしくっ」厨房がちゃがちゃっ



彬羽「おい、あの本なんだが。」ひそっ

魄哉「あ、読みました?
てか読めたんですねやっぱ」

彬羽「大概苦労したな 何なんだありゃ」

魄哉「いわゆる滅んだハイテク王国の遺物ですよ
昔そこに滞在した時にお土産で買ってたんですがねー
いやー 今読み返すと中々に興味深いと言うか何と言うか」

彬羽「土産で学術書買うとかどんなセンスだ「あの頃は錬金術師で食べてましたからねえ」

彬羽(Σどの時代がさっぱり解らん!!)


魄哉「聞いたことありません?数百間目撃され続けたサンジェルマン伯爵って

彬羽「Σアレお前か!!」

魄哉「実は外国で爵位持ってるんですよねえ」あっはっは。

彬羽「Σいや驚いてんのはそっちじゃねえ!!」



ひな(彬羽さんが仕事サボって駄弁ってる)あら。

朱禅(まあ きっと政務の相談とか受けてんだろうな
真面目だし)うんうん。

庵(お水持ってったら 完全にただの駄弁りだったけど黙っとこ)うん。




魄哉「で、それはさておき

アレやっぱ当てはまるんですかねえ」厨房チラ見。

彬羽「だろうな。
考えてみれば 色々とな」チラっ


朱禅「?」













焔「ほー。『一卵性双生児は片方が生物として長けていて片方が生命としてやや劣る傾向に有る』ってか」

粋「Σ爺読めんの!?」えええっ

焔「年寄りなめんなよ

昔の語学辞典持ってきたんだよ」ボロッボロの辞典。

白「調べながら良く読めるな」




家康「えー。びっくりするくらい何もかも瓜二つの双子とかも居るよ?」

焔「そういうパターンも有るだろな
コレは あくまで上手く二等分されなかった場合の話だそうだ。」ページめくりっ

シロ「上手く分けられないとは?」


焔「一卵性双生児ってのは 本来1人として生まれるはずだったのが スパーンと2人に割れちまって生まれた奴等なんだよ

つまり材料は1人分なんだな」

家康「あ、そう考えたらきっちり分身みたいな双子のがレアなのか。」ふむ

焔「おうよ。自然界において全く綺麗に真っ二つとか難しいだろ? お前らだって目測で何かを完全に2つに分けるとか出来ねえだろ?
多少材料の偏りくらい出てくるっての」

千様「成る程ねー

片方が お味噌多め、片方が唐辛子多めみたいなものかしら?」

焔「イメージ的には多分合ってるけど
その2つで何作る気だよ ねーちゃん。」

千様「アタシ料理できない上 濃い味好きなのよ。」ふっ

焔「おう。高血圧に気をつけてな」




蒼月「なーんだ。つまりー
俺のがうちの相方より優れてるって話だねー

ならそう言えよあのバカラス。なんだ俺の凄さ解ってんじゃーん?」ふんぞり返りっ


粋「いや言いたくねえだろ。こんなの」ドン引きっ

焔「まあ面倒臭いっちゃ面倒なガキだな。」納得。




白「あれ?」ふと。

一二三「どしただ?」

白「蒼月の言ってるのだと あいつが言ってたのと違う気がする」

シロ「ん?解読に必死で聞いておらんかったが
彬羽は何と言っておったのだ?」






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彬羽・魄哉(めちゃめちゃ地味だけど どう考えてもこっちのが生き抜く力は有る!!)

朱禅「お前らホントどしたの?」




彬羽「金銭感覚現実的、質素倹約、社交性有り、将来を見据えて人間の中で生きると選択、そして店長、店の維持の為資格取得 か。」しみじみ。

魄哉「内縁とは言え 事実上奥さん居ますし

地に足着きまくってるんですよねえ 蛇ですが。」ため息。




彬羽「いやその、あいつはあいつで 化物としては才能豊かだが な」うーん。

魄哉「根性も根気も無いんで 何一つ実りませんがね」ふっ

彬羽「いや 本人に生活能力ゼロでも何かの庇護が有れば大化けすると言う可能性も その。」

魄哉「庇護ってか こっちのメンタルが介護要りそうなんですけど。」




朱禅「あのー。なんか大変そうだから コレ店からのサービスな
ほら、彬羽も座れよ」おそるおそるっ



彬羽・魄哉(Σこの決定的な差!!)

朱禅「Σいちいち驚愕の表情やめろ!!何!?マジで何なの!?」ひいいっ



魄哉「大丈夫です。拾っちゃったからにはちゃんと面倒見ますので」肩ぽん。

朱禅「Σなんで俺が慰められてんの!?」

魄哉「いや、お前よくあんなのの面倒見てたな とな。」


朱禅「え!?うちの兄弟の話!?
なにっ あいつお前らがガチで悩むレベルの何かしたの!?」

彬羽「言うなれば お前が餅米で向こうは調味料のみって所か」

朱禅「Σ俺味付け無しかよ!!」




庵「えーと。薄く伸ばして焼いたらせんべい?」

ひな「あー。確かに軽い塩味くらいは欲しくなりますね」うん。

朱禅「Σなんか傷ついた!!」がーん。




魄哉「なんか有ります?調味料のみで作れる料理。」

彬羽「無いだろ。有っても健康被害半端なさそうだな。
炭水化物が使えねえなら カブや大根なんかでもも代用出来ない事は無いが」うーん。

魄哉「・・あー 晩御飯何にしますかねえ」


庵「あ。逃げた」






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