小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月19日

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江戸城




魄哉「よっし 除霊完了です!
お疲れでした」

石燕「まーた今回は凄かったすねえ しんどっ」へたっ。


挿音「おーお疲れ
ほれ、終わったってよ」

家康「うわっ!ちょい待って 私天井裏は慣れてなΣあーっ!!」どすっ!


蒼月「何してんだよ どんくさいな」見下しっ

家康「Σしゃーないでしょ!私は忍でも人外でも無いんだよ!?」

石燕「あっしも人間っすけどね」

魄哉「いえ石燕さんは普通じゃ無 てか今回石燕さん居ないと最後の方処理出来ませんでしたからねえ」


家康「ん? そいや何が起きてたの?
なんか偉い事になってるのは何となく解ったけど」

蒼月「雑魚片付けて終わりかと思ったらさー 微妙に知恵の有るのが此処の使用人に取り憑いたんだよ」

家康「あー。あれそうだったんだ」ほうほう




魄哉「で、普通の人間殴るワケにもいかないんで
石燕さん異常視力で霊と人との境界線を見極めて貰い、そこに与一さんが寸分違わす破魔矢打ち込んで綻びを作る
で、僕がそこ掴んでひっぺがす。と言った感じですね」

家康「職人技ってか サラッと物凄い事してるよねお前達。」うわあ



挿音「で、お前は何してたんだよ?」

蒼月「ん?」

魄哉「あー 蒼月君は


蒼月「量は有るけど全体的に薄味だよね。」げふっ

挿音「成る程 露払いか」納得。

家康「どんだけ食べたの 悪霊を。」



蒼月「ちなみにうちの相方は江戸城の皆に催眠かけるのにブースターとして呼んだんだよ 騒ぎになるし。
ほら 人間相手だといちいち目を合わせなきゃいけないからさあ」

朱禅「場内全員にガンつけて回れって そうそう言われねーよなあ」うんうん。



挿音・家康(この城警備大丈夫か。) 一抹の不安っ




魄哉「しっかし最近この手の多いですねえ」うーん。

石燕「春先はオバケも活発になるんすかね?」

魄哉「んな虫や蒼月君じゃないんですから」あははっ

朱禅「サラッと虫と同扱いされてっけど?」

蒼月「いつもだよ。」けっ



家康「また変な呪いのアイテムでも抱え込んでるんじゃないの?」

挿音「もしくは その手の物が有象無象を引き寄せてる とか。か?」

魄哉「最近は思い当たるの有りませんねえ
此処は元々霊場ですし 幕府が恨み買いまくってるんでオバケが寄って来やすいのは当たり前なんですが

ひょってしてサボりですかね」ふむ。

蒼月「ん?誰がサボり?」





魄哉「はいちょっと失礼 入り口開きますよー。」床に陣書きっ

蒼月「Σちょいきなり「大丈夫です。破魔的な物では無いので

はい。開いた どうせですから皆さんもどうぞ」

朱禅「いや。どうぞって」

家康「あ。天海飛び込んだ じゃ大丈夫だね」ひょいっ

蒼月「Σ霊感ゼロなんだから少しは超常現象警戒しろよ!」

石燕「嫌な感じしないんで大丈夫っすよ
よっこら Σあー!足が着かないっ」わたわたっ

朱禅「Σえ。ちょ 足首掴まな Σぎゃー!まだ午後の仕込みが終わってないのにっ!」引きずり込まれずるんっ

蒼月「Σお前は違う意味で気を付けろよモヤシ!!」ひいいっ






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家康「ねえ、床の下になんで空が在るの?」見上げっ

挿音「ホンット色々無茶だよな」

魄哉「僕の存在自体が無茶ですからねえ」すたすた
ホムンクルス


蒼月「何?ここ春? やたら暖かいんだけど」きょろっ

魄哉「ここには四季など有りません

あ、与一さん。ここなら石燕さんから出ても大丈夫ですよ」

与一「おっ 本当だ」どろんっ

石燕「おや。あっしの外に出るの久々っすねえ」ほう。




蒼月「ん? つまりここって鬼門内?」

魄哉「近いんですが 別物なんですよねえ」うーん。

石燕「結局何なんすか? こんな所初めて見るんすけど」


魄哉「それが 実験してたらちょいミスで空間どーんと作り出しちゃいまして
僕も何がなんだかよく解らないという。」

蒼月「Σうっかりで空間作るて何!?」

魄哉「何せ僕の存在自体が無茶「それはさっき聞いたよ!!」

家康「あのさ。何作ろうとしてたのか知らないけど
失敗でこんなん生まれるなら 今度ミスったら世界がひしゃげかねないから 少し自重しようね?」

魄哉「自分でも思いました。反省してます」



朱禅(そもそも何を作ろうとしてたんだ。)引。




魄哉「という事で 作ってしまった物は使わないと勿体無いので有効利用してるわけです」

家康「うん。ポジティブ

で、最近江戸城がオバケホイホイなのと此処とどんな関わりが有るの?」


魄哉「正確にはオバケ撃退機能が弱まってるって事なんですよね

ですんで 管理人を」きょろっ

蒼月「管理人?」





安倍清明「なんじゃピー助
来るなら事前に知らせろと言っておるだろう」

一同「Σオーラで一発で解るの来たー!!」ひいいっ


魄哉「だれがピー助ですか」イラッ

清明「鳥だろう? ピヨ太郎のが良かったか?」にやにや

魄哉「相変わらず鬱陶しい狐ですね」ちっ



蒼月「あれ?でも確か安倍清明って寿命でとっくにあの世じゃないの? ジジイ言ってたじゃん」

魄哉「あーそれですか。

嘘です」きっぱり

蒼月「Σえ」

清明「我が母は妖狐ぞ?言わば半妖 人間と同じ寿命なわけが無かろう?」ふふんっ

蒼月「え?え?でもジジイ 昔を懐かしんでたよね?
完全に故人の扱いだったよね?」

魄哉「そりゃ世間的には死んだ人ですからねえ
色々やらかしてますし 生きてるの内緒なんでお芝居してました。」しれっ

蒼月「Σうそっ騙された!?」がーん。


清明「性格の悪いのは相変わらずよな」ぷーくすくす

魄哉「化かすの得意な狐に言われたか無いです」きっぱり。



挿音「あー成る程。 こりゃ仲悪いわけだ」キセルすぱー。

与一「タイプは違うが 見事に似た者同士だな。」うむ



家康「あのー天海?
私もこの辺のは全く聞いて無いんだけど
確かに丸投げしてるけどさ。報告くらい貰えないとちょっと悲しいと言うかさ」



魄哉「Σあ。やば 忘れてました」はっ


清明「似てる似てると言われるが 私はあんなボケてはおらんと思うぞ?」

朱禅「Σ俺に同意を求められても!」びくっ

石燕(瞬時に一番弱気そうな人を見抜く辺り やっぱいい勝負っす)うん。



挿音「ほれ説明は後だ後。遊びに来たわけじゃねーだろ
あー清明サンだっけか? アンタが此処の管理人で 江戸城の化物遠ざける役目ってのは把握したし納得なんだがよ」

清明「ほう。理解が早いな」ふむ

挿音「最近 江戸城がバケモンパラダイスなんだよ
で、 何か変だって駆除がてら俺らが来たっつー流れな」

清明「ほうほうそう言う事か」ふむ。




朱禅「あいつすっげえな
アレ安倍清明だぞ?」ひそひそっ

蒼月「あの人この世に怖いもんないもん。
ぶっちゃけ俺もあの人にだけは嫌味言わないようにしてるもん」ひそひそっ


石燕「珍しく双子仲良く怖いんすね」ほう。

与一「そりゃ妖怪からしたらそうであろう。」うむ

家康「うん。与一ちゃん鏡見てから物言おうか」

与一「む? 私は普通に映らな Σあ」

蒼月「アンタもこっち側なんだよ 気付けよバカ。」




清明「ふむふむ。
言っておくが私は手を抜いておらんぞ?

考えてもみろ 余生をのんびり過ごすは良いが
この微妙に現世とズレた世界で1人 うつつを抜かす事等有りはせぬ
つまり 魔除けするくらいしか無いのだ 手を抜くのはくたばった時くらいであろうよ」

魄哉「あー。ですよねえ

やはり他に何か原因が有るのでしょうか。」ふむ。

清明「軸がズレておるので そっちで何か有っても私には解らん

あ、そうそう。最近そっち何か面白い事は有ったか?」

魄哉「いやアンタ 子孫居るんですからまずそっちの様子聞いたらどうですか 薄情な」

清明「いやいや何百年後の子孫なんぞ血が薄まり過ぎて顔も見たことない遠縁レベルであろう
そもそもお前こそいいトシ通り過ぎとるのにまだ子供すらおらんとは「ほっといて下さい。」


挿音「おいこら横道に反れんな爺共。」イラッ

家康「天気良い日の年寄りって どうでもいい事延々話しちゃうんだよねえ」うんうん。



石燕「こんな所に独りじゃ暇っすよね
あ、瓦版持ってるんで 良かったらどうぞっす」がささっ

清明「Σおお!これはっ」おおおっ



家康「あ、石燕ちゃんが心を開いてる」

与一「偉人ではなく大妖怪とみなされたようだな。」うむ。




魄哉「また忘れる所でした
んー。じゃあ 戻って原因探しますかねえ」うーん。

清明「Σえ。もうか」

家康「あのー。なんかこの人可哀想なんだけど」


清明「可哀想だと 何を滑稽な

私は静寂を好んで此処の番人をかって出たのだよ。
何を哀れまれる事などあろう」ふっ


魄哉「あーはいはい。今度は珍しいお菓子でも持って来ますから「出来ればこの瓦版なる物も頼む」きりっ



一同(面倒臭い爺が2人。)うわあ



清明「しかし 私の護りを持ってしても防げぬとは
よほどの者が頻繁に穴を開けておるのかもしれぬな。
気を付けるが良い」

魄哉「穴ですか
そんな事が出来る人が居 ん?」





ちりーん。



白「なんか繋がるの時間かかったな。」はて。

粋「Σうお何だ此処!! 春!?早くねっ
あ、外国!?」



一同「お前らか。」納得。


蒼月「マヨイガってこんな所にも繋がるの?」

粋「いやどんな所だよ
カイコがお前らの気配探って案内してくれたんだよ
ほら今度の町内会のドブ掃除当番。忘れないようにな」掃除当番の札っ

家康「帰ってからで良くないそれ?」





白「ん?誰だお前」

清明「人に名を訪ねる時は自分から名乗るべきでは?」ふふんっ

魄哉「あーその子そんなんですがめちゃお偉い子なんで 名乗ってもドヤ出来ませんよ」




家康「成る程ねー。お前らがマヨイガ繋げまくってガンガン出入りするから」あちゃー

挿音「まあ穴だらけだよな。考えりゃ」納得。

粋「いやそもそも何ここ 何あのデカイ鳥居と光ってる地面」はて。

石燕「その辺見たなら何となく解りそうな物っすけどねえ」うーん。





朱禅「あれ?
安倍清明が此処に居るの内緒だったんだろ?

なんで俺等連れてきたんだよ」

魄哉「そこは爺だから爺の気持ちが解ると言いますかね」

朱禅「へ?」


魄哉「たまに話し相手になってあげて下さい

今日もほら 久しぶりのお客さんでめちゃはしゃいでますし」






白「でな。これくらいの子犬だったのが裏山でおっきな犬に育ってな」

清明「ほうほう。私も犬は嫌いではないな
よし茶を淹れてやろう まあゆっくりしていくが良い」いそいそっ




石燕「伝説の人も 基本は寂しいお爺ちゃんなんすね」うーん。

粋「つーか。誰あれ?」







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