小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月8日

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屋台のおっちゃん「あー幽霊船ねえ
最近出るって噂だねえ

海賊の次はこれかよって まーた客遠退くし おかげで商売上がったりだよ」ため息たこ焼きじゅわわ

白「何も居なくても冬の海は客来ないと思うぞ。
とりあえずお代わり」たこ焼きはふはふっ



家康「この海何か悪いもの憑いてんじゃない?
お祓いしてあげれば?」

魄哉「下手に一部分を清めると そこだけポカッと穴空いたみたいになって もっとヤバイのがなだれ込んで来る事も珍しくありません

よって 責任持てないので致しません」きっぱり。

彬羽「そりゃ良いが
なんでお前が来てるんだ?
化け物関係ならこっちの管轄だと思うが」


魄哉「いえね。目撃者から今回の幽霊船の話を詳しく聞きますと どうも乗組員は結構自我保ってるぽいんですよね

いわゆる根性入った幽霊です。
結構見た目は崩れちゃったりしてるぽいですけど ギリギリ人間とも言えなくも無いかもしれないので話し合えばどうにかなるのではと



粋「あ!やっべ 厠の鍵が壊れちまったー うわどうしよ閉じ込められたー」棒読みっ

シロ「明らかに自分で中から押さえておるな」

彬羽「コイツはコイツでなんで着いてきたんだ。」


屋台のおっちゃん「おう兄ちゃん あんま簡易便所で遊ぶなよ
そこにはお花って幽霊が居るらしくて たまに引きずり込みに来「Σすんません!空きましたあっ!!」扉ばーん!




家康「あの。本気でヤバイ?ここ」おそるおそるっ

魄哉「嫌なら朧車さんの中で待ってて良いですよ?」

家康「Σ朧車さん肉食なんですけどね!!」




彬羽「で、どうやって幽霊船を探す?」

白「ん?そこはほら あっち
霧かかってる中 ひしゃく持ってる影見えるだろ?」

魄哉「あー 船幽霊さんの船で乗っけてって貰うと」


家康・粋(来なきゃ良かった。)ずーん。




屋台のおっちゃん「おっちゃんはたこ焼き売れれば幽霊でも何でも良いや」じゅうう。

白「あ、おっちゃん居るの忘れてた」

魄哉「ここで商売してるだけありますねえ」






間。






彬羽「ふむ。幽霊船とは言うものの船はボロいだけで 普通に実態有りか」足元ぎしっ



粋「あ、あの船幽霊と幽霊船の違い解らないんだけど」がくぶるっ

白「乗せといて貰ってて失礼だぞ」むう。

彬羽「船幽霊は海の人間の幽霊。もしくはそれだったもの。
幽霊船は 船事態が幽霊。もしくは正体不明の船の事だ」


家康「ああああのっ!船幽霊さんがなんか袖離してくれないんだけどっ」ひいいっ

魄哉「おや モテて良かったですね。」にっこり

家康「Σすみません!確かに年上好みですが住んでる世界が違うと思うんです!!」必死。


粋「Σすげっ、この状況でちゃんとした断り方してる!!」

魄哉「腐っても殿ですからね
さ、行きましょうか

こういうのは中心部に胆となる幽霊なり何なり居るものです」すたすた。

彬羽「だな。
これだけ頻繁に人前に出てくるとなると 何か言いたい事が有るって事だろうしな」すたすた。


家康「お前達怖いもの無いの?」鳥肌っ


白「よくよく考えたら お前が一番何しに来たんだろだな。」うん。






間。



彬羽「清々しい程何も出て来なえな。」うーん。

魄哉「少しくらい襲撃有っても良いと思うんですがねえ」はて。

粋「Σやる気満々なだけかよ!!」

魄哉「入口解らないから横からよじ登って勝手に乗り込みましたしねえ
そこは船乗りなら普通怒ってくるんではと。」

彬羽「中心部って行ってもな
これだけ朽ちてる上だだっ広いと 探すのも面倒だろ
向こうから来てくれりゃそれに越した事は無い

コイツもさっきから何度もはぐれかけてるしな
行ってる側からうろちょろするな」紐ひっぱりっ



家康「ついに紐つけられたの?総大将。」

白「だってガイコツ有ったから」むすっ

粋「なんでガイコツ見て寄ってくんだよ」


魄哉「命綱ですよ
船だけにね」にっこり。

粋「沈没してねえ?それ」




魄哉「しかし ホントに静かですねえ。

案外意思持ってるのは船とか?」ふむ。





白「バカラス ごー。」びしっ

彬羽「浸水しなきゃ問題ねえよな?」

床板べりんっ


粋「Σ船壊すなああ!!」ひいいっ




魄哉「・・・・ふむ。

応答無し。 船が本体ならキレて何かしてくると思ったんですが」うーん。



家康「私、除霊とか対魔ってもっとデリケートな物だと思ってたよ」

粋「見事に力技しかねえよな」うん。



魄哉「うーん。 出て来てくれないと此方もどうしようも無いんですよねえ
害は無くともあんまり海辺ちょろちょろされると漁師さん達ビビりますし 放置も出来ませんし」うーん。

白「あれ?コレなんだろ」

彬羽「おい、お前もチョロチョロするな」


魄哉「ん?ちょっと見せてください

コレはもしや」はっ

家康「ん?何それ」

魄哉「おそらくですが

お!コレまだ動きますね」

粋「え。すっげー こんなボロボロなのに」へー。


彬羽「何に使う物だ?」ふむ


魄哉「まあ見てて下さい

あーあー てすてすっ」

ガガッ



粋「Σうお!声が響くっ!」

彬羽「拡声器か。」ほう


魄哉「成る程 ボロボロで確証は持てませんでしたが
この装置となるとやはりこの国の船では無かったんですね」ふむ

家康「え。外国の幽霊船?」

魄哉「みたいですね
ほら ここサビをはたいたら国名出てきました

あー 『Tell the sailors.』」ガガッ

白「何て?」

彬羽「『船員に告ぐ』だな。」

粋「そっか。外国のじゃ幽霊も日本語解らねーよな」ふむ。



魄哉「『Blow up the ship if it doesn't come out within 10 seconds.
』」
ピーガガッ
彬羽「Σ待て待て待て待てええ!!」


粋「何言ったんだろ」

白「バカラスがビビるレベルだってのは解った」うん。




幽霊船員達「Noooooooーーっ!!」どたばたっ


家康「Σぎゃー!めちゃ来たああ!!」ひいいっ



白「何て言ったんだ?」

彬羽「10秒以内に出て来ないとこの船を爆破する とよ。」

粋「Σ幽霊より怖えっ!!」ひいっ



魄哉「さーて。お話聞きますか」いそいそっ

家康「自分達の船爆破しようとした奴の話聞いてくれるかな」びくびくっ

白「逆らったらヤバイのは解っただろし
行けると思う。」うん。





間。





魄哉「ーーと言う事で 嵐に遭遇し海流に流され此処まで流され 力尽きたものの、国王陛下に頼まれた御手紙を届ける任務が心残りでこの世に留まり

しかし帰り道も解らずウロウロしていた。と言う事らしいです。」

彬羽「成る程。この辺りは海流が複雑だからな」ふむ。


家康「国王さんの手紙ってのは?」

魄哉「それが奇跡的に形を留めてるんですよ
大事に箱に入れて保管して置いたからでしょうねえ

こちらは まあ王様はの子孫になるとは思いますが僕が責任を持ってお届けしますかね」


粋「へー。
そっか アンタら よ、良かったな」ひきつり笑いっ

白「人の後ろに隠れて話しかけるな」むう。


魄哉「I am a diplomat in this country.
This will be delivered responsibly.」にっこり。

幽霊達「ΣWoohoo!!!」ヒャフー!



家康「なんかまとまったらしいねー」おおっ


彬羽「そりゃ良いが あいつは何時から外交官になったんだ?」

粋「あ、そう言う事言ってんの?
天海やってる時点でまあ色々兼任でいんじゃね?」


幽霊「Sunkus!Sunkus!」握手がっしゃがしゃ!

白「?
えーと。 何言ってるか解らないけど
これで幽霊船騒動も終わりかな?」

粋(Σ幽霊 握手激し過ぎて骨ボロボロ落ちてる!)ひいいっ


魄哉「ですねえ。
これで彼等もようやく長い任務から解放されます」にこにこ。

家康「Σうわ!ちょっ足元光り始めた!」


魄哉「この船が形をギリギリで保って居られたのは 任務遂行の為の彼等の強い念ですからね
それが必要無いとなれば 彼等と共に塵へと返るのは必然です」

彬羽「ん?ちょっと待て。

ここ 海の上だろ」

一同「」






白「この船は俺が指揮する

まだ満足するな。消えたら頭ズドンと行くぞ」

幽霊達「ΣNOOooooooo!!」 ひいいっ




粋「無茶言ってるし幽霊なら撃たれても痛く無くね?」

家康「気迫に負けてんだろねえ。てか私の銃返して」

魄哉「カナヅチ必死ですね」あーあ。




白「逃走経路を用意しろ 船長の頭が吹き飛ぶぞ」真顔っ

彬羽「Σシージャックやめろ!何処で覚えてきたこの馬鹿!!」

魄哉「てか既に頭蓋骨バッキバキですよその方。」


船長幽霊「You are a demon!」nooooo!











挿音「親父達戻って来ねえなあ
やっぱ俺も同行するべきだったかなー

なあ、たこ焼き屋のおっさんよ そいつら出たの何刻前よ?


あれ、おっさん? 」きょろっ




足元に小さな墓ちょこん





挿音「・・へ?」背筋ぞわっ







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