小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月9日

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千様「あらー 中身与一さん?」

石燕(与一)「ん?バレたか」

シロ「醸し出す雰囲気が別物だからな
それより 先ほど石燕が仮眠すると言っておったのだが?」ちらっ


石燕(与一)「最近締め切りがどうしたと抜かして全くこちらに体の所有権来んのでな
寝てる間に乗っ取ってやったわ!!」どやあっ


シロ「だろうな。居候決め込んでおきながら心底図々しい幽霊め」ジト目。

千様「それ 石燕さん全然休めてないわよね?」うわあ。


シロ「言っておくが、 体を共有しておる以上後々の疲労困憊はお前にも降りかかるぞ。」お茶ずずー。

石燕(与一)「Σはっ!」


千様「与一さん。ホント先の事考えられない子ねえ」ほろり。



蒼月「バーカ。」けっ

石燕(与一)「Σ捻りの無い罵倒!」

シロ「良い天気なのに外に出れんのでイラついておるのだ
関わると絡まれるぞ」

焔「ほうほう。そいつは良い事聞いた」にょきっ


千様「Σげ。お爺ちゃん まだ居たの!?」

焔「げって事はねーだろ
おい。蛇っ子 良いもんやろう」ごそごそっ

蒼月「んー何ー?
何貰っても冬場の俺には宝の持ち腐れなんだよー」コタツでごろーん。

シロ「やさぐれとるなあ。」

千様(てかお爺ちゃんって妖怪の世界じゃめちゃ偉い人じゃなかったかしら?この態度いいの?)うーん。



焔「じゃじゃーん。家の中でも静かに楽しい 雅な横笛「要らない。」即答っ


シロ「とりつく島も無いな。」うむ。

千様「なんでいきなり笛?」


石燕(与一)「Σん?ちょっと待て!それはまさかっ」

焔「お。さすが気がついたか」にやり

蒼月「ん?」



石燕(与一)「Σやっぱ静様の笛かああ!!
貴様そんな色欲蛇に渡す等汚らわし
蒼月「え?何? こいつが言う静って まさか静御前? マジで?」きらーん。

石燕(与一)「Σうおしまった!!」ひいいっ



シロ「Σ落ち着け墓穴掘り倒しとるわ!」

石燕(与一)「おのれ 妖怪めがああっ!!」弓きりきりっ

千時「こらっ 室内で飛び道具はやめなさい」めっ




蒼月「ふむふむ。つまりー
これはマジもんの静御前の愛用の笛なんだね?」ほうほう。

焔「だな。
そういやあいつと同時代の人間か。」ふむ




蒼月「同時代ってか 密かに青臭い青春してたに1票。」

千様「あー 成る程そういう」あらまあ。

シロ「Σいや上司の嫁だろが!?」

焔「成る程な だから物陰からそっとガン見しまくってたとかそんな あー想像つくから青春だよなあ」うんうん
石燕(与一)「貴様らそこになおれ。」弓きりきりっ



粋「Σうおう何事!?」びくっ





間。







白「えっと。
つまり じじいが持ってきたのは 与一が昔ストーカ・・
上司の嫁の使ってた笛なんだな」ふむ。

石燕(与一)「8割どころか9割モロ言ったな」むかっ。

シロ(否定はせんのだな。)ふむ。



蒼月「だねー。
正確には嫁って言うか妾?あの時代だから居ても普通だけどさ

成る程ねー。そんなら貰っとこ」にまにま。

石燕(与一)「Σんなっ!

おい!こんなのに渡したら静様が出てきにくいだつが!
せめて性別をどうにか
焔「いや。物に宿って時代越すとかお前くらいだからな?」

石燕(与一)「へ?」きょとん。

蒼月「ん?何? お前みたいに霊媒体質の体を媒体にして静ちゃんの幽霊出てくるとか思ったの?」


石燕(与一)「普通ではないのか?」

白「お前くらいしか知らない」うん。

石燕(与一)「Σなんと!」


シロ「アホの一念岩をも通すという奴か」うーん。

千様「あーでも ちょっととは言え憧れの静さんに逢えるかもとか思っちゃったわねえコレ」あらー



粋「えーと。その
ほら 蒼月媒体にされても気色悪いだけだしさ

思い出は綺麗なまんまの方がいいし なあ?」

シロ「最もだが。どんな慰め方だ」


与一(石燕)「慰めが下手過ぎてもうどうでも良くなったわ」けっ

蒼月「うん。つーか俺も嫌だよそんなの。」うんうん。




千様「よーしよしよしよし! 強がらなくても良いのよお姉さんの胸で泣きなさーい!」がばっ

石燕(与一)「Σやめんかああ!!」ひいいっ


蒼月「千ちゃん それ中身は馬鹿ガキだけど器は三十路男だからね。」


白「で、じじい。なんでわざわざ蒼月にそんなの持ってきたんだ?」

焔「いやーそれがよ
あの時代のもんがこんだけ綺麗に残ってるのも珍しいしよ
勿体ねえし使いそうな奴にと思ってなあ」

蒼月「いや俺笛吹けないよ?
静ちゃんのってんなら貰っとくけど。」

粋「ん?お前静御前知ってんの?」

蒼月「会った事ないし 人間の時代で言われても俺が生まれてた頃かもピンと来ないけどさー

イメージ的に絶対凛々し美人だと思うんだよね」ふっ

シロ「時代はどうでも良いが 静御前の知識は有るのだな。」



白「どすけべ蛇太郎。」真顔。

蒼月「Σセンス無いアダ名と罵倒どっち!?」

白「感想。」


シロ「結果として与一への嫌がらせ以外の何者でも無いな。」うーん。



蒼月「あー大丈夫大丈夫。静ちゃんのって言っても昔の話でしょ?
間接チュー とか思ってないから安心しろよ?」にやにや

石燕(与一)「ほう、針ネズミになりたいと見える」血管ぶちぶちっ



千様「やめなさいっての。」




焔「持ってきたのまずかったか?」あちゃー

白「まずいな。」うん。

粋「石燕と蒼月が普段から合わねえからなあ。」うーん。




焔「しゃーねえ

なあ蛇っ子
持ってるだけじゃなんだし使えるようになってみろよ」

蒼月「ん? 吹き方とかよく解んないんだけど
わざわざ覚えるのもねー」




焔「そうか。あの義経も牛若時代からピーヒャラしてたらしいし 昔からモテる男は雅楽が出来るもんなんだがなあ」


襖ガラッ

蒼月「ジジイー 笛教えて。アンタなら出来るだろー」

魄哉「Σえ!?ちょ持ち帰りの仕事中なんで「片手間でも出来んじゃん 教えてさっさと。
あ、要点だけで完璧に吹けるコースでよろしくー」



粋「Σ行動はやっ!」

シロ「ま、まあ何だ

遺品を無下に扱われるより良いのでは無いか?
確か芸を愛する人柄だったのであろう?」おそるおそるっ

石燕(与一)「そう考えればそうなのだが。

せめてあの助平蛇意外ならまだマシだったのだがな」ふかーいため息。

千様「あの子今更取り上げようとしたら反抗するわよ?」



白「で、何で蒼月なんだ?」

焔「ん?そりゃ他の奴なら鈍器にして壊しちまうだろ?」

石燕(与一)「Σ確かに!」ひいっ




白「で、本当のところは?」ずいっ

焔「Σお前ホント勘が良いな!」


石燕(与一)「へ?」





ーーーーーーーーー





小太郎「なあなあなあ!蒼月がその辺の低級霊や餓鬼使役してんだけど!!」ぎゃいいんっ

一二三「あと、ちっさい妖怪なら 動きも操れるみてえだ!!」

家康「私には何も見えない 見えないいい!!」座布団かぶりっ



彬羽「何だ 幻術がパワーアップしてねえか?」困惑っ



焔「格下相手なら吹いてる間下僕に出来るぽいんだよな。あの笛」

白「なんでよりによって蒼月に渡したんだ」むう。

焔「能力的に一番向いてねえか?」

粋「はた迷惑極まりねえよ。」




石燕(与一)「静様 いったいどんな怨念込めておられたんですかっ」どよーん。

焔「楽器ってのは たまに持ち主の怨念つーか性格が染み付いて魔具になるんだよなあ」

千様「知らなきゃ良かった女の1面見ちゃった感じねえ」あーあ。

シロ「本当に気合いの入った女だったようだな」うーん。




蒼月「うわコレおもしろっ」ぴーひゃらぴー。

家康「Σぎゃー 何かが足を上ってくる!!」ひいいっ

千様「Σこら殿いじめないの!」




魄哉「まっさか 即刻吹き方マスターするとは。」

挿音「やる気さえ出しゃあ天才なんだよな アレで」キセルすぱー。




蒼月「よっしコレならいける!
ほらちゃっちゃと中身モヤシ絵師と代わんなよ!今日こそ泣かしてやる!!」びしっ

石燕(与一)「Σお前っ静様の怨念の力を借りて恥ずかしく無いのか!」

蒼月「無い!!」きっぱり!



挿音「蒼月敗北フラグじゃね?」

焔「だな。『格下』にしか効かねえつってんのによ。」

白「蒼月の特技全部そんなんだな。」うん




魄哉「だからこそ頑張れば凄い事になるんですがねえ」

家康「あの子は性格に難有りすぎなんだよ
あの何も憑いてない?」びくびくっ







焔「あ、そうそう
吹いてる間はだから 息継ぎ大事だぞ」


蒼月「Σぶはあっ!!」けほっ

石燕「おや。真っ赤な顔して 毛程も効かないっすね」ふふんっ




白「敵討ちやる気満々だな石燕」うん。

シロ「与一の奴 思ったよりグッサリ来ておったのだな」納得。





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