小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

1月11日

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【割烹 春一】




庵「いよっしゃああ! 雪かき終わりっ!」
すっっきりっ。

粋「Σ女のやる仕事じゃねええ!!」ひいいっ



庵「お。らっしゃい
今日彬羽もシロも休みだし 私がやるしか無いでしょが」汗ぬぐいっ

粋「いやそりゃそうだけどさ
あれ? 兄貴先に昼休み行ったはずだけど

別に使っても良くね?」

庵「いや、お客お客。
なんで下僕なのにちょいちょい兄ちゃんの扱いおかしいの」



粋(野良から拾われて教育したのがあのフェミニスト生臭坊主だし
頼めばやってくれると思うけどな)うーん。

庵「ま、片付いたし気にしない気にしない

それにほら 今取り込み中だし」

入り口がららっ

粋「取り込み中?」




ひな「ーーと言う事で 甲斐性無しの所に来ちゃったのが運の尽きですかねえ。」ため息。

地獄太夫「おやま。あちきには惚気に聞こえやんすが?」くすくす。

皐月「ええやん。なんやかんや三食ご飯食べれるなら問題無いわ。あ、お茶おかわりー」


粋「お前ら何してんの?」


ひな・地獄太夫・皐月「女子会。」きっぱり。



白「そうか。皆苦労してるんだなー」お茶ずずー。

粋「兄上、毎度毎度女子会に普通に参加しないで下さい」ドン引き


皐月「何やろな。 途中で口挟まんから置いとったら愚痴吐くのに調度ええねん。」

地獄太夫「主さんはまっこと聞き上手でありんすな。」にこにこ。


粋(Σいやそれボキャブラリー無い上 話聞いてないだけ!!)



庵「ちなみに私は今回ひなのガチの愚痴りが怖かったんで 表に逃げてついでに雪かきコース。」ふっ

粋「女子会って何だっけ?」

地獄太夫「平たく言えば井戸端会議の室内版にありんす。」

皐月「外寒いから井戸の端は無理やな」うん。


粋「いや お前らは井戸の端とか駄目だろ 目立ってしゃーねえわ」



ひな「目立つのは地獄太夫さんだけでは?」はて。


皐月・地獄太夫・庵(一人だけ異常に話の内容がエグ過ぎるんだよなあ)



粋「つか兄貴 ホント何でこんなサバトに混ざってんだよ」

白「座ってたら茶菓子くれるから」もぐもぐ。

粋「Σ餌でつられて魔女の集会参加するなよ!!」

白「魔女って確か使い魔を「Σ妖怪のボスが使い魔なっちゃ駄目!!パワーバランス崩壊すんだろ!!」



庵「もはや何の話だ」

皐月「つか誰が魔女やねん」

地獄太夫「ほんざんす。
あーしかし わっちはどちらかと言えば魔女なのかも知りんせんなあ」うーん。


白「お前は年期と気合い入った幽霊だろ」

地獄太夫「それは西洋では魔女ではありんせんか?」

白「・・・どうだっけ?」はて。


庵「彬羽居ないとグッダグダなのはこの店だけじゃないのかあ」うーん。

皐月「あっきー あっちでもこっちでも責任重大やな 。
茶碗蒸しおかわりー」


ひな「ですねえ。
正直バイトの彬羽さんにあれもこれも頼りきってる現状も私としてはどうかと思うんですよ

現にお休みの日はこうして女子会の名目で貸し切りにするって護りに入ってごまかしてますし」うーん。

庵「Σえ。これそうだったの!?」

ひな「ぶっちゃけ団体さんが来てくれても 私達じゃさばききれませんからねえ」ため息。

白「バカラスがシロの育成頑張ってるのはそれか。」ふむふむ

ひな「そうなんです
しかしそれも結局 全部お願いしている状態
有能だからって丸投げしてるのは いかがな物かと


ねえ?」




朱禅「・・・精進します」


庵「Σ店長居たの!?」

粋「Σ声消え入りそうっ!!」ひいいっ


皐月「おらんかったら私誰にオーダー頼んどんねん。」



白「あ、それで 俺がめちゃめちゃ怒られてるみたいになってたのか」ふむふむ

ひな「ぶつけ所が無いとなかなか本音って出せないじゃないですか」

庵「いや夫婦喧嘩なら2人でやんなよ」引。



ひな「喧嘩じゃないんです!
ただその色々モヤってるのを吐き出したいけど
面と向かって言うのも 内容的にこうっ」


白「面と向かって言われた方が 傷浅かったと思うぞ」きっっぱり。

ひな「Σえ。」


地獄太夫「皐月さんが主さん置いとけ言わはった理由が納得行きんしたわ。」あらまあ

皐月「言いたい事はズパッと言うからなコイツ」うん。



ひな「え、でもコレって内容的に

無能 って言ってるような物ですし
喧嘩になるんじゃ?」

白「それで喧嘩になるなら後ろで瀕死になってないと思うぞ」




粋「おーい。メンタル生きてるかー?」

朱禅「・・・辛い」ずーん。




皐月「なんや 女子会って呼ばれたけど、私ら単に夫婦喧嘩ならんようにって要員か」

地獄太夫「良いじゃござんせんか
どっちにしても面白うありんす。」くすくす。



ひな「え、えーと。

私どうしたら良いんですかね?」

皐月・庵「知らんがな。」


粋「この姉ちゃんも大概ボケてるよなあ」うーん。

白「悪気無い時が一番怖いタイプだな」うん。




地獄太夫「まあまあ。本音を聞いて喧嘩になってないのならそれで良いじゃござんせんか」

庵(Σおお!さすが伝説の花魁っ)おおっ


地獄太夫「足りない所が有るなら そこはやんわりと、しかししっかり教えてあげればよござんす。
それが夫婦と言うものではござんせんか?」

ひな「た、確かにっ」おおっ



白「お前なんで照れてるんだ」

朱禅「いや、夫婦ってズバリ言われるとその」照れ照れっ

皐月「事実婚やろ。」

庵「なんでこっちだけエンドレス新婚気分なの」



地獄太夫「そして、男さんを掌で転がしながら良い方へ良い方へ 自分の思いどおりへと導いて行くのが女の役目であり、醍醐味にありんすえ?」くわっ

朱禅「Σあのごめん!!途中までは良かったんだけど変な事教えないでくれるかな!?」 ひいいっ

白「やっぱ魔女か。」



地獄太夫「という事で 主さん
わっちなら主さんの人生をより良い方へと全力サポート Σ速い」

庵「残念。 裏から逃げたよ」くっくっく。



地獄太夫「おんや?なして裏口の戸を開けてござんすか?」

庵「さあ? 誰も逃走の手引きとかしてないよー?」ふふんっ



皐月「こらそこ いきなりドロドロの女のバトルすんな。」


粋「Σあ。俺 置いてかれた!?」はっ

朱禅「Σ遅っ!!」



地獄太夫「ほんに毎度毎度邪魔ばかりしはりますなあ
御自分からは何もしんせんのに 人の邪魔ばかり、毎度お疲れさんにござんす」ふんっ

庵「うっさい。下手に近寄ると向こうに不運が行く体質なんだってば!!
何もしないんじゃなくて 出来ないのほっとけ!!」けっ


皐月「ん? じゃいおりん その体質無かったらお色気猛アタックでもしとんの?」

庵「Σえ!?」

地獄太夫「おんや それこそあちきの勝ちにありんすな」くすくす

庵「Σどういう意味だああ!!」ぶちーん!!





朱禅「お前も巻き込まれる前に帰れ。」しゃきっ

粋「うん。そうすっけど
何?女共の喧嘩してる間に何かあったの?お前ら」

ひな「いえ、何だかんだで頼りになる旦那様だなーって」照れっ

朱禅「上級の調理試験受けるわ 俺」きりっ

粋「すっげえ単純だな お前ら」うわあ。






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【芝居小屋 楽屋】




白「昼 食べ損ねた」ぐうううううううっ

つつじ「Σはああ!?もうすぐ午後の幕開くで!

え。ちょ あんさんが飯抜きて途中でしおれるんちゃうの!えーとえーと ほれ!スルメでも齧っとき!!」どたばたっ


白「女って怖いな」ぼそっ

つつじ「Σ何で飯食えんかったんかめちゃ気になるっ!!だああけど時間ないっ」ひいいっ




白「今日の不運はコレか。」ため息スルメかじかじ。





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