小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月23日

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家康「えーと 本日は誠に申し訳無いんだけど
町に紛れ込んだ子泣き爺を捜して貰いたいんだよ。」

一同「Σなんでまた!?」




彬羽「それがな。
既に徳川の上の方は仕事量が年末ラッシュだ」

蒼月「うん。常にラッシュ来てるけどね」うんうん。


家康「それでね。
ほら、普通に考えて子泣き爺にしがみつかれたら どうにかして振りほどくでしょ?人情的に」

小太郎「まあ怖いもんな」うん。




彬羽「今年のこの辺の道の整備は既に完了してんだ。」

家康「でー。石になってる子泣き爺が振りほどかれまくったらね。そこいら無事で済まないって言うかね」

シロ「つまり、子泣き爺を放置しとくと、整備したての道がボコボコになりかねんと言う事か」納得。


粋「しっかし子泣き爺か
兄貴の鶴の一声でどうにかなんねえの?」

彬羽「それが出来たらやってるに決まってるだろ

そもそも子泣き爺はこの辺の妖怪じゃねえ。
さほど人に迷惑かける奴でもねえから大将と言えど面識も無いはずだ。
一体何しに来たんだか」




家康「ちなみにその大将は 高いところからめちゃ捜してくれてるよ」指差しっ

粋「Σうおおおめちゃ屋根の上ぴょいこら走ってる!!」ひいいっ

シロ「Σおいこらやめさせろ! 人に見つかったら偉い事になる!!」


挿音「問題ねえわ
人間ってのは手前の頭より上ってのは意識しねえと見えねえんだよ。」キセルすぱー

小太郎「Σ忍の説得力!」

粋「いやいや!万一大工のおっちゃんとかに見られたら」あたふたっ

挿音「そんときゃ役者なんで役作りと筋トレ兼ねてーとかって適当に言い訳しとけよ。
マネージャーなら頑張れや」ちっ

粋「Σ無茶ぶり半端ねえ!」



家康「けど実際あれが一番早そうなんだよねえ」


石燕「大丈夫っすよ。
普通の人間じゃアレが白さんって認識出来ないっす
忍並に動きまくるんで目玉ついてかないっすよ」霊視発動中っ

挿音「お前の目ん玉 ホント便利だな」




家康「じゃ皆は人海戦術
石燕ちゃんは 妖怪っぽい空気の淀みとかあったら彬羽に教えてね」

石燕「了解っす」びしっ



蒼月「ねえ。冷えてきたから帰っていい?」

シロ「Σ爺捜したくないだけだろお前は!」

蒼月「美人捜すなら頑張れるけどさー
モチベ上がんないから余計寒いよ」

挿音「つか何でお前まで来てんだよ」

蒼月「皆出掛けるって言うから面白いかなって。」

家康「うん。冬眠しちゃうから早く帰って帰って」


一同(微塵も戦力にならないと判断したな。)うん。



家康「じゃ私ちょっと天海心配だから江戸城行くねー
報告待ってるよ」すたすた







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【路地裏】



白「なんで誰も子泣き爺見てないんだろ」うーん。


納豆小僧小豆洗いその他付喪神軍団わやわやっ



石燕「あ。白さんだったんすか」ひょこっ

白「あれ?石燕」

石燕「いやー。なんか妖怪の気配あったんで ターゲットなら彬羽さんに知らせなきゃと。
成る程 こんだけ居たら妖気もぱないっすねえ」うんうん

白「人におぶさって来る妖怪なんだぞ
お前 やられたらすぐポキッと行くだろ危ないな」むう。


石燕「そん時は 中身与一さんに交代してヘッドショット決めて貰うんで大丈夫っす。」真顔。

白「子泣き爺にヘッドショットする気かお前。」

石燕「与一さんなら石でも砕けるっしょ」



白「・・・・ドヤって出てこないな?」

石燕「Σあれ!?さすがに無理だったっすか!?」あれっ




小豆洗いしゃかしゃか。

白「ん? 何だそれ
落とし物?」

石燕「うん?これ傘っすねえ。頭にかぶるタイプの。
新品ぽいっすが こんなん落とすっすかねえ?」



付喪神えいさほいさっ


白「ん?ワラ?
ちょっと待て これって。」

石燕「おや これは正体見たり枯れ尾花っすかねえ」ほう。




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江戸城




女中「あの 天海様
少し御休みになった方が」おろおろっ

魄哉「大丈夫です。こっちのが片付いたら休みますから」目に隈っ

家康「あーあ。やっぱ被害相当出てんだねえ

あ、ども 天海の親戚のやっさんでーす。」

女中「Σあ。はいっ」びくっ

魄哉「不審なんでやめてください。」

女中「で、では 私は失礼します。」そそくさっ





家康「んで? 他の所の被害はどんなもん? 」

魄哉「それがですねえ
何かおかしいんですよ」

家康「おかしい?」

魄哉「妖怪ってのは 人間から見て意味の解らない事をしたがる生き物じゃないですか
今回はその逆なんです」

家康「と、言うと?」


魄哉「こちらの資料をご覧下さい。

既に今年の分の道の補正、新設した水路等が『子泣き爺』のとばっちりで破損しています
意味が有るとは思いませんか?」

家康「ほうほう。」

魄哉「更に実際現場を見てきましたが、確かに重いものが落ちた跡では有ります

が、それって 石化した子泣き爺という先入観さえ植え付けて置けば
重い何かを叩き付けでもすればそれっぽく見えますよねえ 」じゃらり。

家康「ふむ。つまりー」





魄哉「人間です!」

壁ごしゃあ!!

忍者「Σうぎゃああああっ!!」ひいいっ



魄哉「考えましたねえ
民衆に不安を与えつつ、妖怪となると番所もどう動けばいいか解らない

そして 確実にこの時期の幕府の上層部を疲弊させる事が出来るって事ですか」

家康「あの、お前も普通に城破壊してんだけど「日曜大工で直します」きっぱり



忍者「おおおおのれ バレてしまっては仕方がないっ

天海大僧正その首貰い受け Σぐはあ!!」


家康「Σ顔面にヤーさんキックはやめなさいこら!
僧侶!お前僧侶っ!!」ひいいっ

魄哉「精神が疲労困憊の時は適度な運動が調度いいんです

あ、ちょっと銃貸して下さ
家康「Σアンタら謝って!!早くっ!」ひいいっ




彬羽「いや、謝っても今更遅いんだがな」ばささっ

家康「Σうお!ちょっとお前 窓からって!!羽出しっぱ!」あたふたっ

彬羽「そいつらに隠す必要ねえからな」

家康「へ?」




白「俺らのせいにするとか いい度胸だな。お前ら」ぼぼぼぼぼぼぼぼ

忍者「Σ!!!!」



彬羽「総大将がブチキレやがった。」ため息。

家康「うわ、これどうしよ。」



魄哉「白君やっちゃいなさい。
悪事を人のせいにする等言語道断です。」ふんっ

家康「あ、ダメだ
普段ブレーキかける方がコレだもん」うわあ

魄哉「補修費用また捻出しないといけませんから
あー頭が痛い」ぷんすか。




白「とりあえず お前らのせいでイメージ悪くなった皆に謝って貰うぞ」

忍「Σあああ!いつの間にか ぐるぐる巻きっ!」ひいいっ


彬羽「おい、こっちにも何匹か居たぞ」

忍軍団「」白目っ


白「よし。まとめて皆が届かないギリギリで木から吊るそう」うん。




家康(えげつない妖怪達の宴が始まっちゃう)うわあ。









石燕「Σあれ?蒼月さん!江戸城で何してんすか!!」

蒼月「んー?何って女中ちゃん達の部屋にうっかり入り込んじゃってー」

石燕「絶対わざとっすよね?」


蒼月「いいじゃん。不審者一匹捕まえたし。」


忍者「」※幻術によりメンタル瀕死。



石燕「あー 色々大丈夫そっすね」うん。

蒼月「だね。さっき怖ーいここの忍の人も帰って来てたし

ねー お姉さん達も年末は変なの多いから 気を付けなきゃねえ?」





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