小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

11月4日

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小太郎「あれ?何だこの絵馬」わおんっ

石燕「あれ? 正月には早すぎるっすね?」はて。

小太郎「くんくん。 んー なんか酒臭い」におい嗅ぎっ


家康「酒?
挿音のかなあ?」

千様「あいつがこんな信心深いもの持ってるワケ無いじゃない」


小太郎「酒乱の魄哉の落とし物かな?」わんっ

家康「いやあいつは一応は僧侶だから
神社じゃなく寺ね」

小太郎「Σえ。神社と寺って違うのか!?」ぎゃいんっ

家康「Σまさかの!?」

石燕「寺は坊さんが数珠でナムアミダー。
神社は神主さんで神のついた棒っきれでパタパタしてて鳥居っすよ」

千様「あー わんわんには宗教とか関係無いわよね」納得。


九尾「わちと同じ犬科なのに解らんと言うのも情けないがの

おや、こりゃだーりんのにおいじゃわ」くんくん

小太郎「え。酒のにおいしかしなかったぞ?」わおんっ

九尾「そこらの犬ころと一緒にするな
わちの愛はふかーいんじゃ
例え大量の血液の海にでも ほんの1滴だーりんの血が混ざっておれば解るわいっ」ほほほほほほほっ


小太郎「うん。解りたくない」きっぱり

家康「例えがいちいちエグいって」引。

石燕「ストーカーって強いっすねえ」



九尾「よし。届けてやるかの
今ならおそらく春一で昼飯じゃ」わくわくっ


家康「ちゃんと人に化けて行くんだよー」

九尾「解っとるわい 大狐では騒ぎになるでの」

小太郎「いや。春一食いもん屋だから動物入れないぞ」わんっ

九尾「Σそっちか!」




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【割烹 春一】



九尾「ほほほほほほほっどうじゃ可愛じゃろ?惚れていいんじゃぞ?
今日はロリータじゃっ」どやっ

白「そうか 飴玉要るか?」

九尾「Σしまった!幼すぎたっ!!」がーん。


朱禅「すっげー見事な切り返し」うわあ。

シロ「毎度毎度いっそ哀れになるな」ふむ

粋「いや、哀れでいて貰わねーと アレが義理の姉ちゃんとか洒落になんねーんだけど」


九尾「なんじゃ童。
ここで見習いやっとると聞いたが大根洗いか
まだまだ下っぱよのう」けっ

シロ「Σ八つ当たるな!」むかっ


彬羽「これがその下っぱの剥いた大根だ。」ぴらっ

九尾「Σうおう!向こうが透けて見える!!」

粋「Σすっげえ 短期間上達っ!!」おおおっ


彬羽「で、何か言ったか 女狐。」

九尾「くっ!なんでコイツがどやっとんじゃい!!」きいいっ

ひな「そりゃ教えたの彬羽さんですからねー」

シロ「Σそう言えば 師なのか!!」はっ

彬羽「Σ今か!?」



白「相変わらず漫才してるなこの店。」うどんずずー。

ひな「えーまあ。
おちゃらけないとやってらんないって言いますか」ちらっ




庵「あれー?なんで仕事の邪魔するのかな このエキノコックスの宿主はー?」いらっ

九尾「しとらんぞえ? お客がおってはいかんのか?
ん?店員?」にやにや

庵「あらお客さーん。そこお席じゃありませんよ
あ、なーるほど。 地べたがお似合いのケダモノなの自覚してるんですね つーか獣が飲食店入んな 保健所案件なんですけどー?」けっ

九尾「おやおや暴言じゃー 躾のなっとらん店員じゃのー
ちょっと店長ー この店はどんな教育をしとるのかのうー?」



一同(Σ女の戦いこっわ!!)


白「あいつら仲悪いよな。」ずずー。

ひな「誰のせいですか。」



粋「え、えーと話変えようっ!

で、兄貴 何で絵馬なんか持ってたんだよ」目そらしっ

シロ「絵馬?
お前 信心等とは無縁だろうが。」


白「まあ。俺自信が神だしな。」うどんずぞぞー。

朱禅「あながち間違ってねえけどよ」

ひな「水神様 なんですよねえ 」うーん。

粋・シロ(カナヅチだけどな。)うん。



彬羽「ん?ひょっとしてこりゃ先月のアレか?」

白「そうそう。お前も一緒に行ったんだったな」


シロ「む?ひょっとして 先月の出雲か?」

朱禅「出雲?」


彬羽「この国中の神が集まってどんちゃん騒ぎするアレだ」思いだしげんなり。

朱禅「いやお前ただの妖怪
白「迷子対策にだ。 けんぞく?とか下僕って言ったら すんなり入れたぞ」

ひな「神様としてどうなんですそれ。」



彬羽「神も何もただの酔っぱらいの集団だなあれは。
飛天に持たされた二日酔いの薬が見事に無くなった」ふっ

シロ「それはお前が無理に飲まされたのか それとも見かねるレベルの二日酔いがその辺にゴロゴロおったのか」

朱禅「どっちにしても酷えなあ」うわあ

粋「俺行かなくて良かった」ほっ



白「じじいめ。ちょっと顔出すだけでいいって言ったのに
捕まってなかなか離してくれなくて大変だった」むすっ

ひな「あー成る程。お爺さんのお友達がいっぱいですよね」苦笑


彬羽「コイツが酒樽抱えて一気飲みしたらあっさり解放されたがな
毎度何処に入ってんだ」

白「一発芸やらなきゃ帰さないって言うし。」しれっ

朱禅「Σ奉納酒一気飲み!?」ひいいっ

ひな「ありがた味ゼロですねえ」うわあ。


白「で、そこで 自分も出来るぞーって変なのが来て
ちょっと絡まれて 更に飲み比べになって勝ったらコレくれたんだよな」絵馬っ

粋「うわー兄貴に飲み比べ挑むとか 知らねえって強いな」

ひな「びっくりする程ザルですからねえ」うんうん。

彬羽「ん?ちょっと待て。
貰ったのはあいつにか?」冷や汗っ

白「ん?そうだぞ」

朱禅「あれ?なんかヤバイ奴?」


彬羽「ここじゃ言えねえ!!詳しくは後で教えてやるからそれちょっと寄越せ
蒼月「絵馬って事は ムスビノカミの縁結びの絵馬じゃないの?それ。」


一同「Σえ」絵馬注目っ



粋「お前何で居んの?!」

蒼月「頑張ればまだ外出出来るかなー?ってチャレンジしたら 寒さで行き倒れたんだよ」けっ

ひな「大通りに落ちてたので回収してうちのコタツに突っ込んでました」

蒼月「いやーおかげで助かったよ
さっすがひなちゃん 気が利くね」へらっ

シロ「いや。喜ぶ所で良いのか?」



彬羽「んな事はどうでもいい。
余計な事べらべらべらべら喋んじゃねえ」

蒼月「Σえ。ちょっ 何でカラス怒ってんの!?」びくっ


シロ「あちらを見ろ」指差しっ

蒼月「へ? Σあ」


ひな「絵馬のくだりで意識戻ったんですね」納得。

朱禅「いっちょ噛みばっかするから この馬鹿。」あーあ。




九尾「カラス ちょっとその絵馬 貸してくれんかの?
ちょっと ちょっとでいいからの?」じりっ

彬羽「おい。お前 目がヤバ「いいから。喰われたくはなかろ?」じりじりっ



蒼月「うわやばっ! ちょっとちょっと九尾ちゃんて伝説のあの狐でしょ!?
バカラスまずいんじゃない?」ひいいっ

朱禅「うん。ヤバイな お前のせいで。」

蒼月「Σぐ!」



シロ「おい。助けてやらんか
止められるのはお前しかおらんぞ。」

白「なあ。なんで皆あんな絵馬で大騒ぎしてるんだ?」はて。

粋「Σ今から説明しろと!?」




庵「こら狐!! それは女として恥ずかしいだろ!」くわっ

一同「Σお!」


九尾「ふん 腰抜けは黙っておれ
他人がどう思おうと 欲しい物を手に入れる為には手段を選ばぬのがわちのやり方よ」ふんっ

庵「いや、それ使っても結局ガワだけで本質的に手に入れて無いでしょ」ズバッ

九尾「Σぐ!!」




シロ「おお。庵やりおるな」おおっ

朱禅「女の戦いこえー。
つか庵の奴 九尾に諦めさせて絵馬使う気じゃないだろなあ」ひそっ

蒼月「あー。このまんまだと望み無さすぎだしね。」

シロ「Σえ。そっちか」

蒼月「女の子ってのは 時折無茶するもんだよ」ふっ

ひな「いえ。ドヤってますが蒼月さんハズレです
皆さん解ってませんね」ふう。

蒼月「Σうわ恥ずかしっ!」


朱禅「違うって?」

ひな「前にね 庵さんから聞いたんですよ

ぶっちゃけ望み無くていいんだそうです。あんなの相手に何望めばいいんだ そもそもゴールが見えない
望むだけ無駄って話だそうで」

一同(Σ好かれてるはずのに凄っげえ言われ様!)



ひな「けど、他のとくっつかれるとそれはそれでムカつくから
高望みはしない。けど他の女の邪魔は全力でやる 叩き潰す。
見えるフラグは片っ端からへし折り、根本から掘り返し根絶してやる!と」


シロ「Σやっぱりえげつないではないか!!」ひいいっ

ひな「ええ。男の想像する万倍エグいのが女です」きっぱり



朱禅「あいつらそれどころじゃなくて良かったなー」しみじみ



彬羽「えーつまりだ
コレはいわゆるマインドコントロール と言って良いのか
いやそこまで悪質では無いんだが、使い方を間違えるとその 何だ」うーん。

白「何言ってるか解らないぞ」むう。

粋(本人達に配慮して色恋抜きで説明 って
コレ無理じゃね?)うーん。





ひな「そもそもそれ どうやって使うんです?」

白「ん?

えーと確かムスビノカミは


これと同じのをもう一枚使ってた かな?」

一同「Σえ。」


白「確かそれで紐を結んでたな」うん。


シロ「な、成る程。」

蒼月「始めから1枚じゃ使えない奴じゃん」

彬羽「道理で気軽に渡すはずだ。」ほっ




九尾「なんじゃそりゃああ!!」きいいいっ

庵「とりあえず 割っていい?」

白「何でだ?」


ひな(庵さん。僅かでもリスクは根絶したいんですね)ほろり。




シロ「やれやれ人騒がせな」ため息。

粋「だよなー

あ。なんかムカついてきた
兄貴 そいつまだ出雲に居んの?」

白「ん? あー呑兵衛だからいつも年末まで居るとか言ってたな」ふむ。

粋「クレーム入れついでに絵馬返して来る」ずいっ

シロ「Σ出雲までか!?」

粋「考えてもみろよ! こんなもん説明無く人に渡して 何か事故起きたらどうすんだよ!」

シロ「Σまさかのこやつが一番まともな事言っとる!!」




蒼月「出雲行くの? 俺も行く行く
ちょっと待ってね 厚着するから」ごそごそ

朱禅「Σこら待てそれ俺の他所行き!!」

蒼月「いーじゃん 身内なんだしさ
よっしゃ!行こ行こっ」ほくほくっ

彬羽「お前絶対絵馬目当てだろ」ジト目。



庵「アンタは行かないの?」じろっ

九尾「いや わちが出雲行ったら総攻撃受けるじゃろ?」

シロ「ゴリッゴリの大妖怪だしな。」うむ。





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石燕「で、ムスビノカミさんが粋さんの好みドンピシャの綺麗な御姉さんだったんで 大して文句言えなかったと。」うっわあ

粋「Σうっせえよ!!」


彬羽「女だと言って無かったな そういや。」ふむ



粋「あの姉ちゃんが兄貴と飲み比べって 嘘だろっ
確かに酒抱えてたけど!!」頭かかえっ

家康「あー。男前系美人ね いいよねー」うんうん



小太郎「で、蒼月はなんで二日酔いだ?」

粋「会って三秒で口説いたんだよ
で、飲み比べに勝ったら考えてやるってよ」

千様「蒼月君。ほんと見境無いわねー」


蒼月「うう。気持ち悪いし視線が痛い」うぷっ

粋「無謀過ぎんだよ。あの姉ちゃん 飲み比べで負けたの兄貴が初とか言ってただろー」


一同(Σまたフラグが立ってる!?)




シロ「出雲に酒瓶持った刺客が行かんと良いがな」うーん。

彬羽「いや大丈夫だろ。庵は酒飲めねえ

・・はずだ。」冷や汗。






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