小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月22日

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【割烹 春一】



粋「なんでお前居んの?」

家康「お前達と一緒だと御宅のお兄ちゃんが支払いしてくれるから。」どやっ


白「毎度毎度ツケでって言われてる店が気の毒だからだぞ」むすっ


朱禅(うちの命綱命綱。)南無南無。

シロ「拝むな店長。」


彬羽「この手のタカり体質のさえ寄りつかなきゃ もう少し経営も楽なんだろうがな。」

朱禅「タカりのもう片方が身内なだけになあ。」うーん。


粋「え。蒼月そんなタカってんの?」ひそっ

ひな「夜のお店から保護者さんに請求書行く人が ちゃんと払ってくれるわけも無いんですよねえ」ため息。



白「保護者にチクッとくか。」うん。
彬羽「だな。」うん。


家康「うわー こういう時は意見合うね この大将副官。」

彬羽「ついでに手前も覚悟しとけよ。」

家康「Σぎゃー!軍師にシメられるっ!」ひいいっ



粋「なんつーか 対局だよな
徳川組と妖怪組。」

シロ「言われてみれば確かに。」うむ


粋「だよなー。妖怪組はカラスがメンタルサンドバッグだけど 人間組は大将の家康がどつかれ担当だしよ」


シロ「Σそういう意味か!!」はっ

彬羽「誰がサンドバッグだ。」イラッ

家康「うっわ。否定出来ないねー」あっはっは。


庵「主体性があるのが大将か補佐かって事じゃない?」

粋「あー。成る程」ふむふむ


ひな「白さん我の塊ですもんねえ」

白「我が儘な自覚はあるぞ。」どやっ

彬羽「そりゃ誉め言葉じゃねえ。」げんなり。

朱禅「あー。こりゃ真面目なサポート居るわ」納得。



白「サポートな
口うるさいから脳ミソだけで良いんだけどな。」茶ずずー。

彬羽「そうか じゃあ培養液に浮いてるそれっぽいの副官にしとけ。」けっ

ひな「彬羽さん。流れ的にその脳ミソ彬羽さんです。」

庵「その辺にしとかないと脳ミソ引っこ抜かれるよ?」



朱禅「食い物屋でその手の話やめてくれるかなあ?」必死っ

庵「Σあ。しまった」

ひな「でも。今他にお客さん居ないし」

朱禅「万一奇跡的に入って来て脳ミソトークでお出迎えとか二度と来てくれねーからっ!!」

粋「つまり、まーた売上ヤバイのか。」

シロ「うむ。一人鍋をメニューに入れた途端寒さが和らいだりで 中々に苦戦しておる。」

家康「新規客の獲得が課題かなあ」うーん。


朱禅「いやまずお前がツケ払えや」



白「いくらだ。」懐ごそごそ。

ひな「毎度募金させてるようで申し訳無いです」

白「俺もこの店潰れたら困るし 1、2人前多く食べたくらいに思えばどうって事ないし」小銭ひいふうみい。



家康「お前も早く人気役者になって奢ってね。」肩ぽん

粋「よし。俺からも魄哉にきっちりチクッとくな。」

家康「Σなんでえええ!!」

シロ「当たり前だダメ人間がっ!」くわっ


彬羽「よくこれで天下取れたな。」

ひな「酔っ払った魄哉さんの愚痴によると びっくりするくらい天下取りの才能しか無いそうです。」

朱禅「それもある意味すっげえな。」うわあ






間。







家康「なんだかんだで美味しゅうございました。
御馳走様です。」ふかぶか。


白「丁寧なら丁寧で怖いぞお前。」


ひな「偉く低姿勢になりましたねえ。殿様なのに」

家康「散々言葉で殴られてからの殿様呼びはグッサリ来るねえ」


一同(絶対ワザとだ。)うわあ。


朱禅「まあまあ、肩代わりして貰ったんだから そう怒んな怒んな」どうどう。




粋「つーかよ。 兄貴も毎度毎度昼飯此処だよな
やっぱ知り合いの店の売上貢献?」

白「ん? んーそれもだけどな。」



庵「はいはい。食後のお茶は冷たいのねー
量多目 お代わりこちらね」てきぱきっ

白「常連だとタイミングまで色々覚えられてるから楽なんだ。」


一同(Σ絶対違うそれ!!)


家康「あのいおりん?」

庵「ん? お茶?布巾かな?」

家康「いやあの、そうじゃなくて」


粋(絶対覚えてんの兄貴のだけだこれ。)うわあ




彬羽「あれか、貧乏神体質の皺寄せみたいな物か。」

ひな「さすがの察しですね。
下手に近寄ると 白さんに災いが降りかかると解ってから庵さんなりに色々気を使った結果」

朱禅「結果?」

ひな「極力近寄らないようにって覚悟の反動で 一挙一動ガン見&行動のパターンを暗記するって若干ヤバイ方向に行っちゃったみたいです。」

シロ「Σそれはストーカーではないのか!?」ひいいっ



庵「あ。お茶の水滴気になるんだよねー。 布巾こっち置いとくね

で、いつもなら追加でうどんオーダーだけどどうする?」

白「んー。そうだな じゃ 頼む」

庵「はいはい。今日のは海老と掻き揚げあるけど ここ3日海老、その前は掻き揚げブーム来てたし またそろそろ掻き揚げ?」

家康(Σちょ 把握が怖っ!)ひいいっ




白「接客業って凄いな」しみじみ。

一同(Σ世間一般の接客業はマイブーム込みで行動パターン暗記はしない!!)



粋「うちの兄貴 モテんのに何で皆ストーカー系しか寄って来ねえのかなあ」ふっ

ひな「え。女なんて結構あんなもんですよ?」


シロ「Σんなっ!そうなのか!?」ガーン。

朱禅「あんま子供脅かすなよ

あ、そういやアレとかアレどうしたっけ?」

ひな「町内会の回覧板なら読んで判押しといたからちゃぶ台の上。
で、カニの方はいつもの魚屋さんに相談済みで
新しい足袋は箪笥の一番上の右端」すらすらっ


シロ「Σおおっなんと!」驚愕っ

彬羽「いやこいつらのは長年連れ添った夫婦の会話だろ。」



家康「うわー。まさかのいおりんヤンデレ化かあ。
貧乏神体質恐るべしだね。」うわあ



庵「あ。ちょっとちょっと」

粋「Σえ。何だよ」びくっ


庵「御宅の兄ちゃん 最近ツメ伸びるの早いから多分年末に向けて細かい稽古してるんだと思うけど
あの回復力で摩擦の跡が消えてない辺り結構疲れてるから 見習い兼マネージャーとしてちょっと気をつけ
粋「Σマジで怖えよ! 確かに小道具の扱い苦戦してるよ!!気を付ける!気を付けるからっ!」ひいいっ



彬羽「お前な 病むくらいなら普通にしとけ。
あのアホの頑丈さなら多少の不運どうって事ねえだろ」

庵「Σえ。何の事!?」ぎくっ

家康「あの、ごめん。色々とモロバレだからね?」

シロ「その何だ お前の不運は所謂物理である事だし。致命傷にはならん と思うぞ?多分だが」



朱禅「Σおいちょい待て!皆してオープンに話来てるけど本人そこ居


庵「食後高確率で3分くらい居眠りするから大丈夫。」即答。

朱禅「Σあ。ホントだ」

粋「見ないで答えるなよ。」うわあ



庵「・・そっか。色々モロバレか うんそんな気してたからいいけど

いやあの、露骨に避けたら前に怒られたし
そんなら気にしなくていいかって思わなくも無かったんだけど。」

家康「? だけど?」




庵「この店出て明らかにホッとした途端
遥か上空でうっかりトンビか何かが落とした 正月の鯛レベルの見事な魚が脳天にビターン! ての見たらね」遠い目。

ひな「確率低すぎてもはや幸運じゃ無いですか?それ。」



粋「殺気も何もねえから 兄貴も避けらんねえでモロに当たったんだよなあ」あーうんうん。

シロ「あらゆる意味でショッキングだな」引。

粋「うん。すっげえグキッて音した。」

家康「あ。首傷めたね」うわあ。



庵「んで、露骨に避けるの無しで被害を抑える為にはー事で
出来るだけ効率よく パターンを見極めてスムーズにごくごく自然にサービス業してます!で行こうかと」

シロ(解らなくはないが、絶対趣味入っておるよな。)うーん。



朱禅「店的には助かるけどよ。
よくそんな目に合うの解ってて通うよな。いや有り難いけど。」

家康「だよね。私なら遠巻きにしちゃうかもねえ」うーん。




ひな「ひょっとして その飛来魚ダイレクトアタックで 記憶ポロッとその辺落としたんじゃ無いですか?」

粋「Σうちの兄貴のイメージよ!!」



一同(成る程!!)はっ

粋「Σ誰か一人くらい否定してくれよ!!」



家康「そっか。元々脳ミソ上等じゃないもんね。
何かある度記憶落っことしてたら 本人にとっちゃそんな問題では無いよねえ」うんうん。

シロ「記憶とはそんな曖昧な物なのかと言いたくなるが あやつだしな」うむ


朱禅「ちなみに副官 その辺どうよ?」

彬羽「あのアホなら充分あり得る」きっぱり

粋「Σあり得んの!?」




庵「えっと。
ご迷惑かけるけど 副官殿、色々サポートよろしくね
いやホントごめん。」深々お辞儀

彬羽「成る程 他所に脳ミソが要るはずだ」複雑。






白「あ。寝てた。
早く戻らないと 遅れたらつつじに怒られるぞ

ん?どうした?」目擦り擦りっ


粋「いや。知らない方がいいんだきっと。
何も知らない方がいい」どんより

白「?」





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