小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月21日

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粋「なあ。カイコが居ねえんだけど。」

蒼月「そりゃ家中蚊取り線香臭いもん。」



粋「Σえええ!蚊取り線香って 蚊だけじゃねえの!?」

蒼月「主に蚊だけど 他のも普通にパタパタ落ちちゃうんじゃ無かったかな?」うーん。


家康「あー 昨日の弊害だねえ」

シロ「おい。まずいのでは無いか?
昨日のアレの後だぞ 何処かで冷たくなってるのでは」おそるおそるっ



挿音「そんなら心配ねえわ
騒ぎ起きた時点で親父の伝書鳩らと一緒に逃がしたしよ。」キセルすぱー。

シロ「Σおおお!さすがだ!」おおっ

挿音「細かそうに見えて大雑把な上司持つと 色々となあ」ふっ。

家康「お前も苦労してるよね」




鏡子「あのー お取り込み中すみません。」どろんっ

千様「Σぎゃ びっくりした
どしたの?アタシの鏡に来るなんて珍しい」

鏡子「えーと。ちょっとパニクってまして。
その 私の本体の前で白さんが途方に暮れてるので色々お願いします。」

粋「へ? 兄貴が?」

蒼月「ジジイの部屋の大鏡の前って 何してんのあの人」はて。








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千様「Σげ。白君何事!?」ひいっ

白「こっちが聞きたい。」むう。

シロ「Σ何だその派手な紋様!!」


粋「えっと。落書きでもした とか?」

白「お前が言うのか」むかっ



ぼんっ!


粋「Σぎゃー! 髪っ紋様っ
なんでちょいちょい暴走すんの俺!!」ひいいっ



家康「あれ?まさか お兄ちゃんの気分1つでぽんぽんロック外されたりかけられたりしてるの気付いてない?」

挿音「ぽいな。 ある意味凄えわ」



魄哉「朝起きたらコレだったらしく。洗面所で気がついて相談しに来られたんですが
こんなのどうしたら良いものか。」うーん。

蒼月「成る程 そりゃ鏡の前で困惑だね」

鏡子「というか。始めに気がついたの私なんですよ

暇だったんでその辺の鏡の中お散歩してたら 白さんに変な模様!って」

家康「いや何してんの鏡子ちゃん」


蒼月「ん? そっか。
鏡や物が写る様な何かがあれば、いつどこから見られてるのか解らないのか そういや。」

シロ「中々にキッツイものがあるな。」うーん。




白「それよりコレどうしたら良い?
昼から出なんだけどな。」むう。

千様「あー。お仕事は困るわよね
舞台に穴空けらんないし」

家康「役者なんて大概塗ったくってんじゃないの?
応急処置で何か白粉的なので塗り潰せば?」


粋「いや、兄貴 皮膚呼吸出来なくのるからそれNGなんだよ。」

魄哉「型破りが売りなので もうほぼすっぴんで出てますよねえ」

千様「Σ何その度胸っ!」ひいいっ

白「何で怖がるんだ?」はて。


挿音「あー そいつは厚化粧 Σぶっ!」

千様「デリカシーっ!!」きいいいっ!!


家康「Σ千ちゃん! 脳天肘打ちはやめよう!! ホントやめよう!
周りが被害被るからあああっ!!」ひいいっ




蒼月「あの人堂々とぶん殴れるって凄いよね」うわあ。

粋「いやあの、それより 俺も戻れないんだけど。
コレどうしたら?」

蒼月「アンタ見習いなんだからいいじゃん。
どうせ出番無いだろ」きっぱり

粋「Σざ 雑用って立派な仕事があんだよ!!」


鏡子「えっと。白さんの模様が消えたら戻るんじゃないですかね」チラ見っ

粋「え?そういうもん?」



魄哉(どうにかしてキゲン直さないと 粋君も戻して貰えそうに無いですねえ)うーん。


石燕「おはようさんっす。

だいたい話聞こえてたんすけど。飛天さんに診て貰ったらどうっすか?」よれっ

魄哉「おはようございます。 低血圧満開ですね

飛天君のはいわゆる薬学、医学なので 妖怪の体質系は専門外では無いですかねえ」うーん。



千様「んじゃ、望みが有るとしたらアンタの脳ミソよねえ」

魄哉「ええまあ そうなんですが

今までこんなの無かったという話ですし 何なのやら。」うーん。



石燕「あれ? 朝からご機嫌斜めっすか?」
挿音「うるせえよ とっとと顔洗ってこい」キセルすっぱすぱ。



蒼月「(怖いから本題に戻そう。)
えーと、バイオリズムってやつ?

ほら 月夜に狼男が狼に戻る的な」



小太郎「わおんっ?」ひょこっ

蒼月「あー。うちの犬は もう月夜でも何でもコレだけどね」けっ

小太郎「あれ? 白 顔どうしたんだ?
粋とお揃いだな。」あははっ



ぼんっ


粋「Σあ。戻った」ほっ

一同(Σそんな嫌なのか!!)



白「困ったな。
いっそ模様つきで出るか」むう。

魄哉「役柄によってはそれでも良いかもしれませんがね。

今って演目何をしてるんです?」




白「いつものに 年末のバカラス台本のややこしいやつの稽古。」むすっ

彬羽「中身濃いの書けと頼まれたんだ 仕方ねえだろ。」

家康「ホント器用だねお前。」




シロ「ん?ちょっと待て。
つまり 今は結構ハードワークなのか?」

白「かなりな。」うん

粋「そりゃ兄貴がバテるくらいだもんよ
役者業エグいぞー」


魄哉「Σはっ まさか。」

千様「え!何々!?」



魄哉「季節の変わり目有る有るの 疲労マックス時に出る謎のじんましん的な物では!!」

白「出るのかお前。」

魄哉「年末はちょいちょい出ます。」きっぱり

彬羽「疲労困憊が限界越えてんじゃねえのか。」


白「俺の蕁麻疹 変わってるなあ」ため息。


シロ「いや、俺が言いたかったのは
お前は人間の血混じりである事だし

疲労によってその辺のバランスが崩れて 弟の妖怪体の時と似たような模様が浮き出てしまったのでは。と」

彬羽「有るとすればそっちだろうな。」うん



魄哉「Σ確かに!
しまった。実体験に引きずられてしまいましたっ」ガーン。

千様「アンタ 頭良いはずなのにちょいちょい頼りになんないわよねー」



白「じゃ。疲れがとれれば消えるのかコレ。」ふむ。

シロ「いや 断言は出来んのだが

おいちょっと代わってくれ。責任持てん」オロオロっ

彬羽「紋様からして 弟と同じように妖怪度が下がれば消えるだろ
最悪 背中にでも魄哉の魔封じ札貼っとけ。」

蒼月「あー。それで行けそうだね」うんうん。



家康「しっかし 怖いよねー。

役者業ってこの野生動物がそんな疲弊しちゃうものんなんだ。」うへえ

白「ここまでなったの始めてだしな。
言われてみたら何か今日体重いし」

千様「Σえ。そんなに!?」

蒼月「何?ひょっとして単に具合悪いとかじゃないの?」





石燕「あのー。すんません

ちょっと良いっすか?」ちょいちょい

挿音「ん?何だよ」


石燕「謎解けたっす。」

手乗りカイコっ


粋「Σおおお!お前どこ居たんだよ!!」



コマ『家に入ろうとしたら殺虫成分が中々きっつい上、飼い主様見つから無いんで
応急処置で寝てる兄上の生体エネルギー吸いました。
食べ過ぎました ごめんなさい。との事です』筆談べろんっ


一同「お前か。」





彬羽「成る程。 アレの食欲で食いすぎとなるとな。」引。

白「俺よくミイラにならなかったな。」うん

家康「え?あの子あの図体でそんな食べるの?」

魄哉「粋君が1日五回吸われて生きてるのが不思議なレベルですよ。
見えなくて正解です。」苦笑。


千様「で、カイコちゃん うっかり食べ過ぎて出ずらくなって隠れてたとか?」

石燕「いやそれが。白さんの猫に狩られてくわえられてたんで救出して来たんすよ」




白「よし。これでおあいこな。」きりっ

粋「いや。猫どうにかしてくれ つか兄貴ヨレヨレだけどあいこで良いのかよ。」



魄哉「じゃあ、解決ですねー
吸われた体力回復したら紋様消えるはずですし

飛天君に貰った 年末用特製栄養ドリンクのサンプル飲みます?」

しゅばっ


家康「Σ弱ってるのに逃げ足はやあっ!!」

蒼月「絶対激マズだろそれ!!」ひいいっ


魄哉「舌が痺れる程不味いですが、効き目は保証しますがねえ。」うーん。

彬羽「少しは警戒しろ。この前スッポンの生き血ストレートで飲まされただろが」

魄哉「地獄でしたが効く事は効きましたよ?」





粋「兄貴ー。 回復するまで絶対帰ってくんなよー」






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【割烹 春一】



朱禅「・・なんか。いつもより凄くね?」

ひな「ねえ。
普段から食べる量おかしいけど。」うーん。


庵「あの、それより何その模様。舞台メイク?」



白「食べて治す。」がっつがつっ


一同「へ?」






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