小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月24日

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蒼月「あー。こりゃ偽造だね」証文ぺしっ


挿音「あー。だろうなあ」キセルすぱー



商人「ですよ! 私共が借りたのはその10分の1の金額でっ」

蒼月「オッサンさあ
これ書くとき金額の所 スペース開けちゃったでしょ?
書き足されてんだよ 積めて書かなきゃ駄目じゃん」

商人「Σくっ 確かにっ」

商人の娘「おっとさんは普段お金借りたりとかしないんです!けとお店が立ち行かずっ
それで つい緊張してしまって」



蒼月「あーそりゃ仕方無いねえ
こんな可愛い娘さん居るならそりゃ 慣れない事もしちゃうよねー
うんうん。お父さんの気持ち解るよ」ずいっ

挿音「川に沈めんぞクソ蛇。」




商人の娘「その、 では偽造された物だと 訴え出れば良いのでしょうか?」

蒼月「あー。そりゃ無理かな
お上にも偽物って断言は出来ないよコレ
書き足した分の似せ方のクオリティが無駄に高いんだよねえ
書名も拇印も親父さんのなんだしさ

墨の調子がイマイチだったって言われたら キッツイなあうん。」たんこぶ。



商人「あの、この人はいったい」

挿音「文書偽造のプロだ」キセルすぱー。

商人の娘「Σえ。」

蒼月「その言い方やめてよ。悪用はしてないんだからさあ」むう



商人「親分さんのお友達なら信用しますがね
偽物と証明できないなら一体どうすれば」冷や汗。

挿音「向こうが難癖つけてくれりゃーなあ

そっちでしょっぴかせりゃ お上のイメージも悪くなんだろ。 そうなりゃ勝機はあんだがな」うーん。


蒼月「あの、 親分て?」

挿音「なんか町じゃそう呼ばれてんだよ
徳川忍軍の事はバレてねえはずなんだがなあ」ひそっ


蒼月(絶対忍頭の事じゃ無いと思うんだけどな。)

挿音「?」



商人の娘「おっとさん どうしましょう!
連中今日取り立てに来るって」おろおろっ

商人「親分さん!何とか!何とかなりませんかっ
奴等絶対他にもやってますって 何卒お力をっ」



蒼月「絶対侠客とかそっちと思われてんじゃんコレ。」

挿音「組持った覚えねえんだけどなあ。」うーん。



蒼月「えっとさあ。

何なら2人で逃げちゃう?」キリッ

商人の娘「嫌です」きっぱり。



挿音「悪い 後でキッチリ捨てとくわ。」スマキぎちぎちっ

蒼月「Σぎゃー!冗談冗談!
場を和ませようとしたの!!

ほらほら、鈴虫鳴いてるよねー 風流だねっ」ひいいっ



親子(色々駄目そうだ。)ずーん。








がららっ


取り立て屋A「はいよ ごめんよっ 約束の金用意出来立たかなー?」

取り立て屋B「無いってんなら娘貰うぞコラ とっとと出せやあっ!!」


親子「Σひいいっ」




蒼月「は。何? やっぱあの子狙い? うわー男なら順序守れよ」はあ?

取り立て屋「Σお前何!?」


商人「Σえ?あれっ」



挿音(Σここで幻術かよ!) スマキ座布団ごろんっ



蒼月「あのさー。2度と姑息な真似出来ないようにコイツらシバいたら済む話じゃないの?
何なら俺やるよ?」

取り立て屋コンビ(Σなめられきってる!!)


挿音「世の中甘く見すぎだろ
こんなん下っ端の仕事だっつの。
全部考えた親玉が出てこねえ限り 被害者の立場が悪くなるだけなんだよなあ」頭かきかき。


商人「Σだったら煽らんでくださいよっ」ひいいっ

挿音「いやもう手遅れだしよ。
とりあえず暴れるしかねえか」指べきぼきっ



取り立て屋A「お!やんのかっ」

取り立て屋B「泣き入れても知らねえぞ

Σぐはあっ!!」


ばたーん。



商人「へ?」





白「おっと。間違えた。」

彬羽「金物投げんな わざとだろ手前。」



挿音「あれ?お前らなんで居んの?」

彬羽「お前らが何かやってるってんでな。
粋の飼ってるカイコが気になったらしく
さっきまで蒼月の背中にくっついてたの気づいて無かったのか?」

蒼月「Σえ?マジで!?」


白「で、筆談で ややこしい事になってるからヘルプ。って。」

挿音「まーた墨に飛び込んだのかよ あの蝶々」

白「うん。あいつ喋れないし」うんうん。



親子(何の話っ!?)





彬羽「という事でだ。

証文は『偽物では無さそう』だ。

しかし、この親子には 返すアテがねえ。
よって肩替わりだ。文句はねえな?」


取り立て屋A「Σえ。肩替わりって 金額知って言って

白「芸能人なめるなよ」どやっ


取り立て屋A「Σあああ!!!アンタあの芝居小屋のっ!!本物っ!?」ひいいっ


商人「Σえ。ちょっと肩替わりって」オロオロッ


彬羽「さっきぶん投げた中に入ってるので文句ねえはずだ
確認しろ」

取り立て屋A「Σマジで!?

うっおお!すっげ!!」小判じゃらじゃらっ



蒼月「つか相方のびてんのはいいのかよ」

彬羽「小悪党なんざこんなもんだろ」きっぱり



取り立て屋A「かっ返してくれるなら問題ねえっ

礼言っとけよ親父さん!じゃあな わはははっ」相方ずーるずる。




商人の娘「え?え?
肩替わりって」オロオロ





彬羽・白「馬鹿め。」にやっ

商人の娘「Σ!?」びくうっ!!


蒼月「あははっ 嫌な事するねー」ぷーくすくすっ

商人「へ?」


白「こう言う事だ。

九尾。」

九尾「はいさっ 」どろーん。


商人親子「Σうっぎゃああっ!!」ひいいっ



九尾「ほほほ。驚いたかえ?
事前に鈴虫に化けて床下におったのじゃえー」ほほほほほっ

彬羽「そして あの小判はコレだ。」葉っぱ。

九尾「化かすのはわちの仕事じゃからのう」ほほほっ



挿音「そう言う事かよ。
偉く御人好しな真似するからビビっだろがよ」

白「あんなのに小銭の1枚でもくれてやる必要無いし
名演技だったろ?」ふふんっ



商人「あ、あのっ
狐とか その 色々アレですが

それより 今の金が葉っぱなのがバレたらそれこそ私達はっ」オロオロ錯乱っ


彬羽「ああ。それなら問題ない」





どどどどどどど。



がしゃーん!!!


一味「手前らああ!!舐めた真似しくさりやがったなああーーっ!!」ブチギレッ!



彬羽「ほれ見ろ。おそらく総出だこりゃ」

蒼月「成る程 葉っぱが餌だね」




挿音「そんじゃ 遠慮無く行くか。
あ、死なねえ程度にな」にやり。

彬羽「難問だな。」

白「加減下手なのしか居ないから 大人しく捕まった方が利口だぞー」


一味「Σえ」






蒼月「さーて。ごめんね
もう片付きそうだから親子揃って記憶消すねー」

商人の娘「Σえ。 きゃー!」目ぐるぐるっ

商人「Σちょ何を Σあーー!」ばたーん!





九尾「えーっと。
んじゃ わちは


とりあえず 3匹くらい食ってええかの?」

一同「アウト。」



彬羽「命は取るなって言ってんだろ!!」

九尾「だって腹減ったんじゃもん」

彬羽「Σだああ!後で餌やるから少し我慢しろ!!」





一味の頭「え。あのちょっと」後ずさりっ


白「な? 早く捕まっとけ。」







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