小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月3日

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一同「猿の手?」

飛天「うん。
昨日診療所に酷い腹痛のおっさんが来たんだけどさ
ほらあれ庶民向けの施設だろ?

お代は幕府持ちだって言ってるのに 先生への感謝の証とかって押し付けられてさ」うーん。


白「お前ちゃんと医者やってたんだな」おおっ

飛天「Σ驚く所そこ!?」

粋「クレームじゃなく感謝貰うとは思わねえよな」うんうん



千様「あのー あの子達兄弟揃って正直なだけで悪気は無いのよ?」

飛天「Σなお悪いっての!!」



小太郎「で、猿の手ってなんだ?」わおんっ


家康「あれ?なんか聞いたことあるような。
何だっけな」はて。



飛天「そのまんま 猿の手のミイラ」箱かぱっ

粋・家康「Σ前触れ無しに見せんなああ!!」ひいいっ



シロ「何とも面妖な。
煎じて薬にでもするのか?」

飛天「いや。何か解らない物薬として使っちゃダメだろ」きっぱり


蒼月「世間ではミイラの粉末って妙薬扱いだけどね」

千様「飛天君、基本おかしいのに こういう所は常識的なのよねー」




飛天「んー。どうすっかな。

貰っちゃったし診療所に飾る か?」うーん

シロ「Σ患者が怯えるだろ!!」

小太郎「あれ?猿の手って 何か昔話であったぞ
あーこの辺まで出てきてるのに思い出せない」うーん。





彬羽「猿の手は天竺の童話とされてるな
何でも三つ願いを叶えてくれるが、結果として代償無しに願い事は叶わない ってオチの話だ。」


飛天「Σえ! これそんな凄いの!?」

シロ「Σおいなんだそのすり鉢!」

飛天「すり潰して成分分析したら何かにつかえるかなー?って あっぶねー」



粋「コレを真顔ですり潰せる飛天が怖えよ」びくりく

飛天「言ってもミイラだしなあ」

家康「Σだから怖いんでしょ!!」



蒼月「つーか。この流れでなんで誰も願い言わないの?」

千様「代償とか聞いちゃったし
そもそも願い無いんじゃない?」



一同「あるには有る。」

千様「Σ意外と強欲!!」




粋「そうだなー
俺が願っていいなら そろそろ見習い卒業して一人前の役者になりてえなー。とか?」


白「呪いのアイテムに頼ってか?」

粋「Σすんませんでしたあっ!! 稽古に励みますっ!!」ひいいっ



飛天「この場合の代償ってどうなんだろな」がしょんっ

彬羽「ミイラで遊ぶな

そうだな。
昔話のとおりだと 上の奴がが何かでくたばって席が空いて仕方なく一人前と認められる とかか?」ふむ。



粋「願わないっ!絶対願わねえから!!
マジでごめん兄貴!」※見習い役者

白「まだ生きてるぞ。」※芝居小屋トップ



家康「ちなみに強欲そうな蒼月は?大人しいけど」

蒼月「枕詞に悪意無い?

んー。願うとすれば富と名声と力とかそんなのだけど」

シロ(どこの海●王だ)



蒼月「色男 金はあれども力無し。とか言うじゃん?
つまり金と力は同時に持てないもんみたいだしー
名声とか 普通に俺可愛いから持ってるしー

そんなの無くても既に持ってるじゃん?てさ」ふふんっ


シロ「そうだな。その調子で一生ほざいておれ。」ドン引きっ


飛天「俺も特に無いんだよなあ

強いて言うなら 里の財政潤って欲しいけど
彬羽の話からすると 何処かから強奪するはめになりそうだし。」うーん。


千様「つまりめちゃめちゃ使い勝手の悪いアイテム?」

家康「ちなみに千ちゃんは何も無いの?」

千様「欲しいものならいっぱい有るけど 三つじゃ足りないし歯止めきかなくなるからいいわ

魄哉や挿音に普通にタカるし。」

家康「Σ2人共逃げてえええ!」ひいいっ





彬羽「おそらくそれを持ってた親父も 代償が怖くて使えなかったんだろ」

飛天「あー それであんだけのたうってたのに 使わなかったんだな」納得。

小太郎「ちなみにそのオッサンの腹痛の原因は?」

飛天「盲腸。 即効ザクッとな。」ゼスチャーっ


一同(Σこいつのオペとか怖すぎるっ!!)ひいいっ




飛天「まあ、もし願うとしたら


診療所に来る患者が少しでも軽度で来るように。かなー?
皆ホント悪くなってからしか来ねーんだもん」


白「あ、猿の手光った」

粋「受理されてねえ?願い」

飛天「Σえ。」





蒼月「Σちょっ 医療関係ってヤバイんじゃないの?」

家康「彬羽!この場合考えられる代償は!?」

彬羽「そうだな。最悪 軽度でも無視しきれない苦痛を伴う病 とかか?」うーん。





飛天「シロ 介錯頼むわ。」腹切りスタンバイ。

シロ「Σ気持ちは解るが落ち着けえええ!」ひいいっ

白「魄哉に相談するか」

粋「だな。 国がヤバイ」冷や汗っ







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江戸城






魄哉「こういう場合、要は『結果』としてそうなるように 『原因』を作っちゃえば良いんですよ」



挿音「ほれ殿気張れ気張れ

まだまだ刷り終わんねーぞ」

臨時瓦版刷り刷りっ


家康「Σうおう!腕つった!!」ひいいっ





魄哉「調度食中毒やら何やら流行る時期ですし

こんな症状が出たら 診療所へ。と言うお知らせをあちこちに配布しまくりましょう

と言う事でバランス取るのが2つ目の願いです」

白「お、猿の手光った」おおっ

粋「願い受理か。 年寄りの知恵すげー」関心っ





魄哉「そして3つ目。

1つ余ると変な事になり兼ねませんし ミイラはミイラらしく朽ちて下さい
供養はさせて頂きます。」南無。

ざららっ


家康「Σあ。朽ちた。」

挿音「猿の手が気の毒になる言いっぷりだな
合ってるけどよ」



魄哉「はい。以上で片付きました」すっきり

飛天「心底助かりました」げんなり。


魄哉「いえいえ。患者想いの結果ですから気にする事ありませんよー」

家康「ホントこの手のトラブル手慣れてるねえ」ごりごり刷り刷り


魄哉「あ、でも
飛天君には やはり代償は来ちゃいますね おそらく。」ふむ

飛天「Σえ!?何が」びくうっ






魄哉「皆が初期に診療所に押し掛けるので 忙しさ半端ない事になると思われます」にっこり

飛天「Σうおっ!そりゃ心底良かった!!」おおおっ



蒼月「つかさ 俺らにも代償来そうだよね」瓦版ごりごり

粋「あーうん。 コレ 腕絶対筋肉痛なるよな」刷り刷り




魄哉「動くと血液サラサラになりますよ?
普通夏場動きたくないでしょ? いいじゃないですか」

彬羽「猿の手じゃなくても すべての物には代償が必要だからな」ごりごり

白「そういうもんか。あ、紙燃えた」ぼっ



魄哉「Σすみません!代償大き過ぎるんで白君はお手伝いいいです!! 」ひいいっ





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