粋「兄貴いいいい！どこ行ったー！」ひいいっ
蒼月「また目を放した隙に迷子？」
千様「午後から出番だって言うのにねえ」ため息。
小太郎「白は何日か野生でも問題ないだろけど
芝居小屋に迷惑かかるなあ
出番の日は紐着けて柱に繋いどいたらどうだ？」わおんっ
粋「お前じゃねえんだから無理無理
お前返り血まみれ殺意全開の野生の虎に首輪つけれんのかよ」
千様「お兄ちゃんのイメージ凄まじいわね」
一二三「なあなあ
白さんて あの『ちりーん。』てのでお家繋げるんだべ？」袖くいくい
粋「ん？ちりーん？」
千様「マヨイガの事じゃない？」
小太郎「確かに繋がるとちりーん。て鈴の音するな」うんうん
一二三「迷子になったら 何処かの戸からそのマヨイガにちりーん。て繋げればいいんだべ
んで、 そこからうちにちりーん。で帰ってくればいいだよ」
粋「な、成る程」おおっ
千様「確かに 民家があればそれで帰宅できるわね」ほうほう
小太郎「一二三賢いなあっよしよしっ」わんわんっ
一二三「わーい！名案だー！」わーい
粋「けど、今それ伝えるすべがねえんだよなあ」ふっ
蒼月「あと あの人やたら人里じゃない方に行っちゃうんだよね
野生の呼び声なのかなあ」
千様「山小屋でもあればワンチャンあるかしら」うーん。
一二三「わんちゃん？」
小太郎「俺じゃないぞ」わおんっ
粋「よし！
んじゃ今度からそれで帰れる時は帰って来いって言っとこ
兄貴の事だし多分気がついてねえわ。
一二三ありがとなー」
一二三「はーい。」にこにこ
一同(多分この中の誰も気がついて無かったけど。)
蒼月「え、えっと
扉がありゃそれで帰ってこれるけどさ
今現在の居場所が解らないのが問題だよね」
粋「お前何動揺してんの？「は？誰が？幼児以下の脳ミソな癖に 更にボケたの？うわーかわいそっ救い無いじゃん」
粋「Σ確かに思い付かなかったけど！！そこまで言うか！？」
小太郎「蒼月 大人げ無いぞ」わおんっ
一二三「あ。」
千様「あら また何か思い付いた？」
一二三「マヨイガさんは なんで白さんに呼ばれた時に場所が解るんだ？」
粋「へ？
えーと。元から何処かに留まってるもんじゃないってのは聞いたけど
え？何でだろ」うーん。
千様「少なくとも 呼ばれて秒で繋がるって事は
マヨイガからは即座に白君の場所が解る ってことよね？」
一二三「ならマヨイガさんなら 白さんの今いる所解るんでねえだか？」
小太郎「Σおおおお！幼児凄いっ！！」
蒼月(バカラス この子にどんな英才教育してんだろ。)
彬羽「で、
そのマヨイガはどうやって呼び出すんだ？」
一同「Σあ」
千様「あら。彬羽君 もう具合いいの？」
彬羽「氷嚢が溶けた。」
蒼月「何？まーた暑さに負けてたのかよ」
一二三「昨日暑かったからしゃーないべ
シロさんに氷もらってくるだ」たたたっ
粋「一二三将来いい嫁さんになるだろなー」あっはっは
千様「粋君。 ちょっと 保護者様の前でそれは禁句よ」
粋「Σぎゃー 違う違う！！
子供にそんな急起こすかあああ！」ひいいっ
千様「彬羽君落ち着いてー！」
蒼月「まーた暑さでぶっ倒れるよー」
小太郎「なあ。それより白探さなくて良いのか？
時間時間」オロオロっ
一同「Σ忘れてた」
小太郎「皆揃って暑さにやられてるのか？」
蒼月「そうは言ってもさ
あの人の迷子日常的じゃん？もう慣れちゃって焦れないんだよねー
別に俺困らないし」
粋「俺は見つけられなかったら死亡フラグがっ」びくびくっ
彬羽「監督不行届でつつじにぶった斬られるだろな。」
千様「あ。ちょっと待って
さっきの話だけど 粋君はマヨイガ呼べないの？
ほら、マヨイガ=お祖父ちゃんの家でしょ
孫なんだから 行き方くらい
粋「それが全くの蚊帳の外なんだよな。」ふっ
千様「なんか物凄くごめんなさい」
彬羽「そりゃマヨイガがお前の兄貴に従ってるのも あの阿呆が『総大将』だからだしな。
身内とはいえ呼んだところで来ないだろ あの家は」
粋「Σえ？そういうもん？」
蒼月「なんでお前のが詳しいの？」
彬羽「こいつらの爺は 息子は駆け落ちするわ孫は行方不明になるわ嫁に先立たれるわで
ダチの飛天の親父の居るカラス天狗の里に入り浸ってたからな。」
小太郎「下手すりゃ孫より接点多いのか」納得。
粋「・・・なんか、ごめんな？」
彬羽「気にするな。胃炎になったのは数回だ」
蒼月「どんだけウザがられてんだよ。」
千様「仕方ないわねー
彬羽君 具合悪い所ごめんだけど また山のカラス総動員お願い出来る？」
彬羽「それしか無いだろ
呼ぶだけなら特に問題な」ぴく。
蒼月「ん？どしたの？」
焔「なんだお前 爺ちゃん家遊びに来たいなら そう言えば良いのによー」
粋「Σなんか生えたー！！」ひいいっ
だだだ襖ぴしゃーんっ！
小太郎「Σ彬羽逃げた！！」
蒼月「Σどんだけ苦手なの！？」
焔「つーか、お前の兄貴も『来なきゃ燃やす』って脅しかけてるだけだしよ
なめられなきゃ簡単にマヨイガ呼べんだぞ？」
粋「Σえ。マジで！？」
小太郎(なめられちゃうんだろな。)
蒼月(なめられる予感しかしないね)
千様(そもそも本気でお祖父ちゃん家燃やすって脅すのどうなのかしら)うーん。
彬羽「おい。そのマヨイガの持ち主なら孫の居場所解るんじゃ無いのか」襖そっと開け
粋「Σあ！確かに！！」はっ
焔「お前なあ。昔よく遊んでやったろが
なんでそんな逃げんだよ。」
彬羽「Σ来るなあああ！」しゃああっ
千様「あら 凄い威嚇。」
小太郎(引っ込んでれば助かったのに
お人好しだなあ)
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一二三「Σあれえっ！白さん おうちに居たんだか！？」
白「ん？暑いからかき氷食べてたぞ？」しゃくしゃく。
シロ「俺の氷は食用では無いのだが」複雑っ
白「死なない死なない」しゃくしゃく。
