小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月28日

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石燕(与一)「そこになおれ! 鞍馬のカラスッ!!」
弓きりきりっ

飛天「Σなんでちょいちょい忘れた頃にっ!?」ひいいっ




シロ「Σこらああ!やめんか!!」

石燕(与一)「昨日の熱帯夜で昔の悪夢を見たのだっ

おのれらカラス天狗が余計な事をせなんだらっ!」

飛天「Σいや彬羽もカラスなんだけど!?」

石燕(与一)「私が恨んでおるのは『烏天狗の大将』だっ!」

飛天「Σ理不尽っ!!」






千様「やめなさいね。」

石燕(与一)「」きゅうっ


シロ「おい。何で殴った?「魄哉の木魚よ」きっぱり

飛天「あーうん。道理でいい音が
てか 罰当たらないかなそれ」





間。





千様「ごめんなさいねー

見た目が未成年じゃないと殴りやすくってー」にこにこ。

石燕(与一)「Σどんな理由だ!?」たんこぶっ

シロ「そういう理由だ。

体が石燕の物なので問題ないとは思うが 変質者には重々気を付けろ」うむ。



飛天「あれ? んじゃお前ストライクゾーン「かわすのも馴れたわ」ふっ。

千様「えー。喜ぶところでしょ?」
シロ「Σポジティブにも程があるだろ!!」


石燕(与一)「生者は恐ろしい」そそくさっ


鳥天(Σ逃げた!!)







魄哉「おやまあ。鎌倉武士ビビらすとかさすがですねえ」

千様「居たの?
ビビらす気なんて無いわよ失礼ねー」むっ

魄哉「普通ビビりますってあんなもん
てか木魚返して下さい

飛天君大丈夫でしたか?」

飛天「ん?
んーなんとか?
しかし困ったもんだよなあ カラスの頭と言われても俺自体何も悪くないし、父上だって悪気があって義経鍛えたワケ無いし」むう。

シロ「いくらムカつく上司だからと言っても大昔の事だろうに。 八つ当たりが過ぎるな」ふむ。


魄哉「あーそれなんですが」


飛天「ん?」

魄哉「最初にあれ?って思ったんですよね

記録では『那須与一』は『頼朝』の臣下なんです。
つまり義経公の兄上の臣下のはずなんですよね」


飛天「Σえ。んじゃなんで事ある毎に俺狩られかけてんの!?」



千様「えっと、まとめると 飛天君のパパが義経公を鍛えたが故に 義経さんが成り上がってー。
結果 その配下になった与一さんがめちゃめちゃ苦労したから
烏天狗のお頭ってだけで飛天君嫌いって事のはず

だったのよね?」

シロ「ふむ。
義経と頼朝は 晩年兄弟仲最悪だったようだが
若い頃はむしろ仲が良かったと聞いておる
臣下の貸し出しくらいあったのかもな。」ふむ




飛天「あ。その貸し出しの期間とかだけでもトラウマになるようなひっどい奴だったとか?義経

魄哉「そんなので死後数百年恨むレベルになりますかね?」



一同「???」



魄哉「そんなこんなで噛み合わないので ちょっと調べてみたんですが」

シロ「Σちょっと待て。
それはプライバシーの侵害では無いのか?」

魄哉「そこらに普通に転がってる文献見るだけですよ
店頭に並んでる商品見るのと変わりませんて」


千様「全っ然ちがうと思うわ」きっぱり



魄哉「どっちにしてももう調べちゃいましたし。

えーと、幕府秘蔵の資料によると
与一さんは何度か主君頼朝公の命で義経さんの軍に行ってますね

この辺外部には資料無いと思いますが」


シロ(その辺に転がってる資料でも無いな。)ふむ


飛天「あーやっぱ その時苦労してたのか」


魄哉「いえ苦労と言いますか

ほぼ絶壁の崖を馬で駆け降り強要されたり
相手の油断を誘う為 真冬に3日3晩茂みで待機させられたり
また、ある時は生きてればちゃんと第2陣に救助させるからと 少数で特攻やらされたりしてますね」


飛天「それ苦労以外の何なんだよ」




魄哉「凄いのは全部生きてる所ですかねえ
やはり義経公はかなりのやり手だったようで」


シロ「ん?ちょっと待て
あの恨み方を見るに 与一の死因は義経関連の戦だと思ってたのだが」

魄哉「違うみたいですね

与一さんの生涯についてはあまり記述が無いんですが 本人の記憶にある最後と文献にある最後は一致しません

しかし、前にちょろちょろ話してたのを照らし合わせますと
少なくとも義経公が生存して居た時代はご無事だったと思われますね」


飛天「じゃ少なくとも死因は義経は関係ないと」

魄哉「ですね。
で、おそらく亡くなったのは 本来の主君頼朝公のやらかしのせいですね

本人の記憶が曖昧なので 確定ではないですが」うーん。



千様「えーと。つまりアンタ的には 恨まれるとしたら頼朝さんの方 って言いたいの?」

魄哉「はあ。まあ 半分勘なんですがね」苦笑。

飛天「義経のやり方も普通に恨みそうだけどな」




ちりーん。

がらっ



白「成る程 それだったのか」ふむ

シロ「おい。今何処から「そこの障子とマヨイガ繋げた」

千様「あら。お爺ちゃんの所行ってたの?」


白「うん、話が長いから逃げてきた」

飛天「年寄りって話長いよなあ」うんうん。



魄哉「で、何がそれだったんですか?」


白「あ、そうそう
与一の話だ」

シロ「ん?聞いておったのか」


白「細かい事気にするな

あいつ元々じじいのコレクションの弓だったけど 石燕に押し付けられただろ?」

千様「そうねえ
波長が合ったのよねえ」うんうん。


白「で、じじいが俺らの誰かに押し付けようって思ったのが
弓の癖に完全に呪われてて毎晩ぎゃーぎゃー煩かったからなんだけど」

魄哉「さらっと言いますが 凄い状況ですよねそれ。」



白「その騒ぎ方が普通じゃなくって
弓なのに弓を使わせろだけじゃなく

『死なないって言ったくせに』とか喚いてたらしいぞ」


一同「!」



千様「えっと それってー」



飛天「まあ それだけ奇跡みたいなもん見てりゃ
本人が討ち取られたりするわきゃ無いって思いもするか」納得。

シロ「つまり、与一は義経を恨んでおるのではなく
その逆か?」



魄哉「与一さん 年齢 正確には享年ですが子供と言っていい歳ですからねえ

破天荒な乱世のヒーローだったんでしょうね」ふむ。




シロ「しかし何故に俺らにそんなのを預けようと?」

白「この家お節介と煩いのと無茶苦茶なの集まってるから トラウマくらい吹っ飛びそうだなって思ったらしいぞ」

魄哉「Σお節介て僕ですか!?」

白「煩いのと無茶苦茶もだと思う」

魄哉「Σ一人でフルコンプ!!」がーん。




飛天「Σあれっ 流れ的にしんみりする所じゃ?」

シロ「こやつらに常識は通用せんわ」うんざり。




千様「よっし!与一さんかもーん!

お姉さんがその心を溶かしてあげるわよー!!」ずんずんっ


一同「Σ他のトラウマがっ!」ひいいっ



白「ある意味じじい正解だな」うん。






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石燕「あのー。与一さんがしばらく表に出てきたく無いんだそうっす」

千様「Σえー!なんで!?」


石燕「つか。与一さんが体使ってる時もあっしの意識はあるんで 色々とほんとやめて欲しいんすけど」


家康「千ちゃん 一体何したの?」ドン引きっ

千様「中身が多感な青少年だと思えば ガワが三十路男でも結構平気なもんだわ」ふっ



挿音「一度そのスッカスカの頭カチ割っとくか?」

千様「Σいやああ!木魚やめてえええ!!」ひいいっ


魄哉「Σそれ鈍器じゃありませんからっやめてくださいっ」




蒼月「良く解んないけどいいなー」

小太郎「与一 立ち直れるかな」わおんっ

粋「あいつ結構ボケてるし その内忘れるんじゃね?」




飛天「で、結局俺は八つ当たりで狩られるんだろうなあ」ため息。





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