小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月20日

f:id:t00c:20200720091645j:plain





【割烹春一前 大通り】



家康「石燕ちゃんこっちこっち!早くっ」

石燕「ちょ ちょっと待っ」ぜーぜー






ひな「あら?あれって」

庵「ん?何してんだろね」


ひな「・・・」
庵「・・・」



ひな・庵「「じゃんけんポイ!!」」



庵「よっしゃー!」

ひな「くっ!

いってらっしゃい 後で詳しく聞かせてくださいねー」がっくり




朱禅(Σ営業中なんだけど!?)





ーーーーーーーーーーーーーーー




庵「人相書き?」

家康「そうそう。
ほら、悪い事して逃げた奴とかー

その 身元不明の仏様とかね。似顔絵描いて心当たりありませんかー?って貼り出すアレだよ」


庵「あ、そっか。
絵描きだっけ


てかこんなんで描けるの?」

石燕「ぜひゅー」虫の息っ


家康「腕は確かなんだけど 移動で体力限界突破しちゃうのがね。」うーん。



庵「暑いならシロ連れてこようか?今日バイトで店に出てるし」

家康「いや。冷えたら冷えたで手がかじかんで筆持てなくなるからねえ」


石燕「だ、大丈夫っす。
で、仏さんはどこっすか」よろろっ

家康「いや今回生きてるから
てか石燕ちゃんが仏さんになりそうで怖いよ」


庵「ん? んじゃ指名手配の方?
ひょっとして目撃証言から顔復元って奴?」わくっ

家康「残念ハズレー

なんかね。通り魔らしくてねえ
最近多いらしくて こんなのに注意っ!て張り紙したいから 被害状況描いてて貰ってと天海がね。」

庵「ふむ。傷口が独特とかなのかな

体弱いのにそんなん見て倒れない?」ちょっと不安


石燕「あ。大丈夫っす
むしろ傷口見ながら焼き肉食べれるタイプっす」けろっ

庵「Σそれはそれで不健康なんじゃ!?」ひいいっ


家康(若干嗜好がおかしいのは否定しないけどねえ。)うん





石燕「んで、その被害者さんはどこっすか?」きょろっ

家康「ここの店で待ち合わせしてるんだけど

あ。いたいた!
どもー幕府の使いでーす

先日お話ししたとおり ちょっと例の見せて貰いたいんですがー」

庵「あ。えーと付き添いです」ぺこり



被害者「はあ。 その 別に怖いとかは無いんですが
何なんでしょうね これ。」袖めくりっ




人面疽っ

一同「」



家康「きゅうっ」ばたーん。

石燕「Σあああ!いえや じゃないやっさーん!!」ひいいっ



庵「あの、怖く無い んですか?」おそるおそるっ


被害者「慣れました。」きっぱり






間。







白「んー。悪さはする気無いみたいだな。」人面疽つつきっ

粋「いやでもこれはっ」びくびくっ



被害者「あの この人どこかで見たような」

白「何処にでもある顔だしな」しれっ

一同(Σ白髪の時点でそこらに無いわ!!)



粋「えっと。 裏稼業って奴です
スペシャリストですんでご安心を」しーっ

被害者「成る程。やはりお役者の方。」ほうほう



庵「てか。どんなのか聞いてなかったの?」

家康「私使いっぱしりだもん

おそらく天海も詳しく知らないんだと思うよ
こんなのだって知ったら本人が出てくるだろしさ

あー アップで見ちゃった」びくびくっ



石燕「どうしやしょ?
とりあえず描いときやす?」


白「だな。こんなのが沢山起きてるならバカラスにも相談した方がいいし」うん。


粋「しっかし 何がどう通り魔されたらこんなになんだろ。」

被害者「えーと。曲がり角で変な人にぶつかられて
何か変な匂いがしたな?と思ったら腕がむずっとして
気がついたらこんな事に?」うーん。


庵「ぶつかられて人面疽

聞いたこと無いな」うーん。



白「じゃ とりあえずコレだけでも取っとくか」

家康「Σえ。取れるの!?」



白「コレ事態はこっち側の物で間違いないし
根性入れれば普通に取れる

ちょっと見た目怖いけどな。よし、粋抑えろ」

粋「Σへ!?」



白「せーの。」ぐぐっ


ぶちぶちぶちぶちいいっ



庵「Σうっきゃー!!」ひいいっ

家康「Σあれ腕大丈夫なの!?」

石燕「あ。大丈夫みたいっす
ほら、よく見たら 腕の皮膚はそのまんま。皮膚にそっくりなのが張り付いてるだけっす」おおっ

庵「Σ冷静過ぎて嫌だああ!!」涙目っ





石燕「あれ?持ってけるなら描いてる意味無くないっすか?」






間。




【割烹春一】




彬羽「ほう。寄生系 か?」ふむ

ひな「あら。気持ち悪い」興味しんしんっ

シロ「よく真顔で見れるな」ドン引き。





朱禅「食いもん屋に食欲無くしそうな物持ち込むなよおおお!!」

粋「いや俺じゃねーし」

朱禅「お前が一番まともそうなんだもんよ!当社比で!!」

粋「Σこのメンツでまとも扱いされても嬉しくねえわ!!」



石燕「失礼っすねー」

家康「もうやだ。ちっさい顔面なんて無視して帰りたい。」ひいいっ




彬羽「不審な奴にぶつかられた後に こいつが生えてきた。という認識で間違い無いんだな?」

白「そう言ってたな
あと変な匂いがしたって」

彬羽「匂い?」

粋「嗅いだ事の無い匂いで 何かに例えるのは難しいんだってよー」

彬羽「ふむ。

しかもこれが多数。
妖怪にしちゃ 思考も何も無さそうだしな
意思を持つ前の何かのエネルギー体とも違う様だ
何なんだこいつは。」人面疽つつきっ



ばくんっ

一同「Σ!!?」

シロ「おい。噛まれとる噛まれとる!!」ひいいっ



ぐしゃっ



彬羽「思考は無いが外部からの刺激で動く。
オジギソウのような物か」ふむ。

一同(Σ殴り潰したーー!!?)ひいいっ



白「ん?それ草なのか?」

彬羽「こんな気色悪い草があってたまるか

こいつはおそらく お前の管轄じゃないな」

白「?」


庵「ん?え? こんななのに妖怪じゃないの!?」



彬羽「よし家康。これを江戸城に持っていけ」ぺたんこ人面疽

家康「Σ嫌です! せめて原形残ってるのにして!私が呪われるでしょ!!」


シロ「もはやホラーだな」うわあ。

庵「いや出だしからホラーだって」






彬羽「なら仕方無い
店長。ちょっと外出いいな?」

朱禅「おう。もう勝手にしてくれ」やさぐれっ


粋「え?え?マジで何?」


石燕「あ 成る程。」手ぽん。





ーーーーーーーーーーーーーーー



【幕府公営診療所】







飛天「えーと。すんませんしたっ!!」土下座っ

粋「Σお前の仕業かよ!!」



家康「え?飛天の作品これ?

・・作品?」うーん。


飛天「それがその どこから話したら良いかな」


白「なんで通り魔なんてしたんだ?」

飛天「Σしてないしてない!!

ほら ここの非常勤頼まれたの最近だろ?
基本空路だったから道いまいち解らないし 町中で羽出せないしで 慌てててぶつかったりとかそんなだって! 」


家康「んじゃ変な匂いってのは?」

飛天「へ?におい?」はて。


彬羽「こいつの趣味の漢方やらなんやらの匂いだろ

通常の薬品に加えこちら側の物が多数。
そりゃ人間には知ってる物に例えるのなんざ不可能だろ」

家康「あー。成る程」

白「んじゃ ぶつかった拍子に 作った変なのが人に寄生しちゃった感じか。」

飛天「だろうなあ。
袖の所にむき出しで放り込んでたし」うーん。

石燕「さすがに気色悪くないっすか?」

飛天「いや。小さな切り傷でもねえと貼り付かねえもん
血の匂い嗅ぎ付けて皮膚に吸着する仕掛けな?」

家康「いや。そうじゃなくてーって 無駄だねうん。」





粋「成る程。飛天の悪趣味の産物かよ

お前 よくそんなの推理出来たな 」ちょっと関心っ


彬羽「こんな変なの作るのが他に居るか

それに何より」

粋「何より?」



彬羽「こいつは昔っから 前見て歩かねえからガンガン人にぶつかり倒してんだ。

荒っぽいのも大概にしやがれ!」


一同(Σこいつに言われた!!)




飛天「いやそこは謝るけどさ

ほらこいつ! こうやって傷口に貼り付けると治りが早くな「んなもん貼り付けたがる患者が居るか!!
せめてデザインどうにかしろ!!」




白「帰るか」ふっ

家康「お前が呆れるって大概だよねー
お疲れさん」苦笑

粋「あれ?でもよー

被害者多数って事は 他にも人面絆創膏に寄生された奴たくさん居るって事だよな?

それ。剥がしてまわらねえと被害者のメンタルやばくねえ?」


一同「Σ!!」




白「俺もう嫌だぞ。
どんだけばりべりやればいいんだ」むう。

飛天「害は無えし ほっとけばケガ治して勝手に剥がれるんだけどなー」

家康「いやあれ心にケガ負うよ?」




彬羽「責任持ってひっぺがして来い」

飛天「Σえええ!どこの誰の所か解らないのに!?」

家康「あ、名簿あるよー。頑張ってね」名簿ずしっ

飛天「Σ名簿重っ!!」ひいっ

粋「どんだけ作ったんだよ アレを。」うわあ




石燕「まあまあまあ。
あのー 飛天さん
なんならあっし手伝うっすよ?」

飛天「ん?」どんより。




石燕「手伝うんで 人面疽絆創膏 ちょっと分けて貰えないっすかね?
あの気色悪さ 癖になりそうなんすよ」うずうずわくわくぞわぞわっ


一同「Σ悪趣味過ぎるっ!!」




白「なんで俺のまわり 変なのばっかなんだろな」

粋「あー。兄貴が言っちゃうんだ
大概だなあ」うわあ。






>サイトトップに戻る