小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月27日

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【割烹 春一】



シロ「どうだ!」どやっ

彬羽「皮が厚い」きっぱり

シロ「Σこれでもか!」がーん






ひな「やってますねえ 新人教育」

庵「芋の皮剥きの時点でスパルタだ」うわあ



主禅「出来るようになればそりゃありがたいけどよ

あんましごいて辞められんなよ?
店内が灼熱地獄になんぞ」


彬羽「こいつの場合何かに集中させておいた方が冷気が漏れて調度いい」きっぱり

ひな「あの。ひょっとして 暑さから逃れる為にわざとキツく当たってません?」




庵「最悪用心棒でもいいんだし気軽に気軽に」

シロ「いや。この店に用心棒いらんだろ」皮剥き皮剥きっ




がららっ


粋「カラス居るか!!ちょいヘルプ!お前文鳥とか詳しいよな!?」カゴごとっ

彬羽「Σ食い物屋に動物を持ち込むな!!」



白「お前はいいのか?」

彬羽「Σう」



朱禅「いや、人型だしセーフだろ 負けんな頼むから」



庵「で、どしたのこの文鳥
飼うの?」


白・粋「あの家で動物なんか飼えるか」


シロ「お前の猫はどうなのだ」

白「あれは危険察知して逃げるから大丈夫だ。
文鳥逃げられないだろ?」


ひな「そういう問題なんですね」ああうん。


庵「あれ?小太郎は?」

粋「あの、あいつペットじゃなくて妖怪だかんな?」

庵「Σあ。そっか 忘れてた!!」はっ


彬羽「小太郎か
そう言えば人型あるとか聞いたが見た事ねえな。」ふむ

シロ(見た事あるのに 見事に犬認識になっておった。)うーん。


朱禅「そもそも犬じゃなくて狼だろ」まかないじゅおおお



白「ん?卵か?」ぴく

朱禅「おう。今日のまかないは親子丼ーってな」じゅわわ




粋・白「Σ!!」

朱禅「Σ文鳥ガードすんな!!食わねえから!!」


白「蛇って確か 鳥とか卵丸のみにするんだろ?」

朱禅「Σ出来るけどやんねーよ!!」

粋「あの、兄貴?その知識は何処から」

彬羽「Σあ」

シロ「やはりお前の豆知識か。」





ひな「で、その文鳥がどうかしたんですか?」

白「うん、実はな」ちらっ

朱禅「警戒すんな!食わねえっての!!」








間。









庵「へー。 お得意さんのペットかあ」

シロ「なんでまたお前らが預かっとるのだ?」



白「えっとな。

まず、その文鳥元々つがいだったんだけどな」

ひな「あら? 元々て事は」


粋「雄の方がポックリ逝っちまって
メスだけ残ったんだってさ

んで、それからなんか元気ねえと」


彬羽「成る程 鳥類あるあるか」ふむ。

庵「あるあるなの?」


彬羽「人が思ってる数倍 鳥は頭使ってる生き物だからな
一度つがいになると一生他の奴には目もくれない種類もいるくらいだ」

シロ「ふむ、オシドリが有名だな」うむ。




彬羽「いや。あいつらは雄が皆同じ模様で見分けつかねえだけで 毎年相手変わってるらしい」

シロ「Σそ そうか」



白「オシドリの妖怪とか居たら修羅場になりそうだな。」うん。

粋「あ。よかった 少なくとも今居ねえんだ」ほっ



庵「えーと。つまり
この未亡人文鳥が元気無いのどうにかなんないって話?」


白「だな。

何処かの誰かが 鳥に詳しい奴居るから聞いてみようって安請け合いするから」ちらっ

粋「Σだだだだって! 鳥とは言え可哀想だろ!!」


白「知らない奴に そういう問題こねくり回される方が可哀想だろ。」
粋「Σぐ!!」



ひな「お兄さんが正論ですね。」うんうん

粋「・・返す言葉もねえわ」ずーん。


シロ「そういう問題は解らんが
時が経てば元に戻る物のではないのか?」

ひな「いえ。どうでしょう」

庵「ん?ひな 文鳥詳しいの?」

ひな「いえ。

単に自分に置き換えて考えて居るだけです」きりっ



白「お前がくたばったら立ち直れ無いって言ってるぞ」

朱禅「言われなくても知ってらあ」ぐつぐつごぽぽっ

粋「おい。ダシ煮詰まってる煮詰まってる」



シロ「Σ落ち着け火事になる!!」

朱禅「いやいやいやこれくらい大丈夫大丈夫Σあぢいっ!!」


ひな「やっぱさっきの無しで」ふっ
朱禅「Σええええええ!?」


彬羽「夫婦漫才は他所でやれ」


粋「けど、困ったな
結局ほっとくのが1番って事かよ?」文鳥ちょいちょい

彬羽「言いながらちょっかい出すな

鳥ってのは案外しぶと

シロ!冷却やめろ 室温上げろ!!」

シロ「Σは!? 今日は真夏並の暑さだぞ!?」
彬羽「いいから上げろ!!」くわっ


庵「Σへ?何 この子病気か何か!?」

ひな「えっと じゃあ文鳥さんには飲み水ですかね」おろおろ



白「室温上げればいいんだな」ぼぼぼっ

粋「Σ兄貴ストップ!!兄貴がやると焼き鳥になる!!」ひいいっ






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千様「で、卵詰まりだった と。」あらまあ

粋「うん。そりゃー元気もねえわって話だよな」うんうん


家康「つまりは亡くなった旦那鳥の忘れ形見かあ
元気に育つといいねえ」あははっ

魄哉(無精卵の可能性は
言わない方が良さそうですね)うん。





石燕「で、店内の室温上げて文鳥さんの出産優先にした所 彬羽さんが暑さにやられた。と」


一二三「お疲れさんだなあ」冷やし手拭いべちゃ

彬羽「一二三。せめて絞れ」ぐったり


白「飼い主喜んでたぞ
お前にも礼言っといてくれって

ほら。菓子折り
たまご饅頭」

彬羽「Σその飼い主一発殴っとけ!!」


シロ「ブラックジョーク なのか?」うーん。

小太郎「そもそも彬羽甘いの駄目だけどな。」わおんっ


千様「けど良かったわねー

彬羽君が鳥のスペシャリストで
卵詰まりって命にかかわるんでしょ?」

彬羽「スペシャリストと言うか 鳥だがな」頭冷やしっ




鏡子「あれ?
蒼月さんどうかしたんですか? 珍しく真顔なんですが。」


蒼月「・・ねえ。前から気になってたんだけどさ


烏天狗って卵から生まれるの?」


一同「」





彬羽「青白いヌルッとした卵から生まれてそうな蛇が何言ってやがる。」

蒼月「Σそりゃ俺はそうかもしれないけどさ!!
記憶無いし多分そうだけど!!」



小太郎「否定はしないんだな。」うわあ

石燕「まあ妖怪っすからね。
何から生まれても不思議じゃないっす」



白「俺達どうだったっけ?」はて。

粋「母ちゃん人間だし 普通に胎生じゃねえ?

た、多分っ」






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