小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月17日

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家康「じめっとして嫌だねえ」ぐてっ

千様「梅雨はねー 仕方無いわよ」




粋「たっだいまー

カラス居るか?」

千様「居ると思うけど?どうしたの?」


粋「ちょっと変なの見つけてよ
あいつなら解るかなーって」

家康「変なの?何々?」




粋「なんか外国の本?
何語か解らない上 なんでかページ開かないんだよな 」


黒皮の表紙ゴゴゴゴゴゴっ


千様「Σあたしには何かコンニチハしようとしてるように見えるんだけど!?」ひいいっ



びすっ!





ぱさっ。



粋「Σうっおう矢!?あっぶねええ」ひいいっ


石燕「危ないのはアンタっす!!
今すっごいやばかったんすよ!?」

粋「へ?」



家康「あのー 私霊感とかゼロだから何が何だか」挙手。


千様「えっとね 一言で言うと


本の隙間から真っ黒い腕がにょっきり生えて 粋君に掴みかかろうと

粋「Σうっぎゃああああぶねえええ!!!」ひいいっ



石燕(与一)「とっさに魄哉の部屋から霊符をパクって矢じりに巻いたので 恐らく動きは封じられたと思うが」どろんっ

家康「Σさらっととんでもない事してる!!」



千様「あら?与一さん御札触れたの?」

石燕「いえ、そこはあっしっす。
お化け慣れてるもんで流れ作業で意識と一緒に弓もポイって感じで」


家康「今の一瞬で流れ作業?」

粋「助かったけど なんだろ。お前も大概怖えよ」




千様「で、この本何なのかしら?
てか触って大丈夫かしら」そーっと

石燕「Σいやいやいや!ダメでしょ!!」ひいいっ





蒼月「何騒いでんのうっさ Σうわあああ!何それ!!気色悪いっ」びくううう



家康「あ、ダメだ
蒼月がおぞましがるって相当だねこれ」

蒼月「Σいやキモいだろ!!つかどういう意味だよ!?」ぞわぞわ


粋「お前大概のおぞましいもん食えるだろ」

蒼月「は?無知だな
見た目が悪い物って意外といけるもんだよ?」


千様「蒼月君ごめんなさい
蛇の食の好みはちょっと
ご飯食べられなくなるからやめてね。」

蒼月「Σえ そんなに?」




石燕「下手に触らないで対処出来る人呼んだほうがいいっすねー」

家康「んじゃやっぱ彬羽かな?
一二三ちゃんは念のため 離れてて貰お」







ーーーーーーーーーーーーー





彬羽「グリモア だな。」怪訝っ


石燕「Σ実在してたんすか!?」ひいいっ



粋「なんだそれ?」

彬羽「西洋の悪魔って奴等を使役する為の

まあ日本で言うなら 陰陽師式神呼び出す為の媒体とでも考えろ」



蒼月「解りやすいような解りにくいようなだね」うーん。




彬羽「で?これを何処から持ってき

Σだああ!! 引っ込め鬱陶しい!!」

ばきいっ!!


千様「Σ彬羽君落ち着いて!! 普通に悪魔殴らないで!!」ひいいっ



石燕「普通 必死に出ようともがいてる悪魔殴らないっすよねえ」うーん。

蒼月「打ち上げられた魚みたいな動きしててキモいしウザかったんじゃない?」


家康「Σうわ 見えなくて良かった!!」

粋「聞くからにこっええええ」びくびくっ





彬羽「で。何処で拾ってきた?」


石燕・千様(悪魔の返り血ついてる。)うわあ



粋「いや。んな犬猫みたいに拾わねーから。

ほら、前に住んでた長屋の前通りがかったらよ
近所のおばちゃんとバッタリ会ってさ」

蒼月「?
何の話してんの?」


粋「いや、だからその本の話。

梅雨時って紙って湿気るだろ?
んで、要らねえの片付けようとしてたら じいさんの集めてた古本の中に埋もれてたとか何とか」


彬羽「その爺はどこのエクソシストだ。」

粋「庄太郎爺さん 至って普通の爺さんなんだけどなあ
ちょっとボケてっけど。」うーん。



蒼月「えっと。つまり

これが普通に民家にあったって事?」

家康「よく家の人平気だったよねえ」うーん。




石燕「あれ?でも確かグリモアって」ふむ


千様「あら、石燕さん外国のも解るの?」

石燕「話に聞いた程度っすけどね

グリモアってのは 悪魔を呼び出し使役する本なんすが、
それには対価を与え契約するのが前提であり
それまでは普通の本とは大差ないって聞いたんすけどねえ」


家康「あのー。どこで聞くの?そんなの」

石燕「企業秘密っす。」きっぱり





彬羽「どっちにしても俺の手には負えねえな

これは魄哉案件だ。 帰るまで触らねえ事だな」

蒼月「思い切り殴っといて手に負えないって何?」


彬羽「やっていいならやるが?
外国のもんなら国際問題になりかね無いだろ?」


千様「あーそっか。人外でも国ごとに派閥とか色々有るのよねえ」ふむ




粋「ん?
そんなら兄貴の管轄じゃねえの?」


蒼月「バカラス なんで思いっきり目そらしたの?」




石燕「いや。今ちょっと白さんは。ねえ?」

家康「うん。軽く行方不明だからねえ」苦笑


粋「Σ俺の留守中に何が!?」






シロ「休みだからと昼まで爆睡こいておった挙げ句
叩き起こされたら起こされたで寝ぼけっぷりが尋常でなく
いつもより派手なガチバトルの末に彬羽ぶん殴ってカウンターで吹っ飛ばされてどこに落ちたか解らん。」うんざり

小太郎「捜索難航してるぞ」わんっ


粋「Σ兄貴いいい!!」ひいいっ



一二三「ほらここ。
ここに正拳突き食らって 彬羽さんぶちーんって。」前髪めくりっ

彬羽「一二三、見せんでいい」青あざっ



千様「あら痛そう」うわあ。

蒼月「お前にダメージ与えるとか やっぱ怖いなあの人」うっわあ



粋「Σ誰1人兄貴の心配してねえし!!」

家康「だって お宅のお兄ちゃんだよ?
無事じゃないワケがないって」あっはっは



石燕「あ。仕事終わったんで探すっすよー」

シロ「すまん。少なくとも裏山には落ちてなかった」ドロッ泥





千様「あの皆?グリモアの事忘れないでねー」






ーーーーーーーーーーーーー






白「へー。これがその

なんだっけ?」はて。

彬羽「グリモアだ。4文字くらい覚えろ」



一同(本っ当に無事なんだもんなあ。)


白「?」



千様「で、何処に落ちてたの?」

石燕「鳥居の所に引っ掛かって二度寝してたったす」

粋「兄貴の睡眠欲すっげえ」うわあ。






家康「なんでも悪魔出かかってるから 下手に開くとダメみたいだよ」

白「ふーん。
ほっといても開けようとしてるけどな。

それより何か頭痛いんだけど何かあったのか?」ずきずき


蒼月「あ。多少はダメージあるんだ」

家康「ひょっとして寝てたんじゃなく失神してた?」




白「ま、いいや。
俺寝相悪いし」うん

小太郎「Σ納得した!?」




白「えーと。とりあえず」ぱらっ


シロ「Σばっ!だから開いてはならんとっ」


ゴゴゴゴゴゴ



千様「Σいっやあああ! 出てきたあっ」ひいいいっ







白「で?

出て来て人の縄張りで 何する気だ?」


悪魔「Σ!?」びくっ









すすすすすすす



ぱたん。





家康「Σお帰りになった!!!」

粋「Σさすが悪魔の万倍えげつねえ!!」



石燕「あー。本能で解るんすねやっぱ」ふむ

彬羽「カラスの俺が言うのも何だが
動物以上に動物だからな。コイツは」

小太郎「縄張り大事だよな」うんうん


シロ「犬が言うなら間違いない か。」うわあ




家康「あの、 脅して帰したけど これは国際問題とかにはなんないの?」

彬羽「問題ねえだろ
むしろ こっちの大将にケンカ売って五体満足で帰したなら感謝されるべきだな」



粋「妖怪の世界 こっえええ」うわあ。

蒼月「いや。アンタもこっち側だからね?」



石燕「じゃ。これはもうただの本って事っすか?」

彬羽「いや。奴等の通路である事には違いない
問題が起きる前に
蒼月 お前でも簡単な封印くらい出来るだろ」

蒼月「えー。俺がやんの?ダルイなあ」


一二三「彬羽さん怒らすと晩御飯のメニュー野菜づくしになるだぞ?」

蒼月「Σう! や、やればいいんだろ!!」


彬羽「Σ俺はどこの短期な主婦だ!!」

家康「ごめん。うちの軍師によくやられたよ それ」ふっ




粋「あれ?封印?

Σえ?ちょ ひょっとして!!」


白「お前が触ったから封印とけたんだろな」うん。


シロ「成る程。こんなでも瑞獣中の瑞獣だったな」納得。








間。









魄哉「あの

誰か僕の部屋入りました?」

千様「あーちょっと悪魔が出たから 色々と御札とか使ってたわよ?」

魄哉「Σえ!ちょっと何が出たんです!?」




家康「ちなみに 損害額いくらくらい?」

魄哉「自家製なのでダメージ少ないですが

・・千両箱三つくらい」どんより。



挿音「あー あの手のもんって高えよなー」




石燕(Σまさかアレ売りもんだったんすか!?)ひいいっ





挿音「ん? なんだこの天井の穴」



彬羽「Σ!!」びくっ

白「あれ?ん?

Σあ。」




千様「あら。思い出したわね」

家康「えーと。事故だから 多目に見てやってねー」





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