小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月9日

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江戸城



魄哉「おや。」


女中「天海様?どうされました?」




だだだだだだ


侍「申し上げます!
只今城下に賊の一派が侵入!
火の手が上がっております」


魄哉「はー。火ですかあ。」ふむ



侍「警備の者達を向かわせておりますが 何分火の勢いが強く

相手の素性が解らぬ為御用心頂きたくっ」

魄哉「あー。大丈夫です
それより民間の人達の避難優先で」にこにこ

侍「へ?
いやあの 「大丈夫です。アレ 味方ですので」



女中・侍「?」








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一味下っぱA「何なんだこの火! 水かけても消えねえし!」

一味下っぱB「お頭!なんかおかしいっす!
この火まるで俺らを取り囲んでるみたいにっ」


一味頭「なんだ物の怪か?
稼ぎに来て変なのに絡まれちまったな。」舌打ち









粋「どう思うよ?」

彬羽「山賊や押し込み強盗の類、少なくとも幕府転覆狙いとかじゃなさそうな小物だな」ふむ。

蒼月「あー。んじゃ やっちゃお
遊んでたのに呼び出されてムカついてんだよねえ」




一味下っぱB「Σお頭ああ!当たり前みたいになんかまざってるっす!!」

一味頭「なんだお前ら!!」びくっ



家康「あ。どもー 自警団です」ひょこっ

一味下っぱA「Σ自警団!?」





蒼月「なんでアンタが最前線でるかなあ?」蛇眼っ

家康「あだだだだだ!痛い痛い 魂抜かないでえええ」ひいいっ

蒼月「うっさい!万一の事あったら俺らがジジイに怒られるんだよ!!ひっこめハゲ!」

家康「Σハゲてません!!」




一味下っぱC「あの。あれ妖怪の類じゃ」びくびくっ

一味A「うん。今目が爬虫類みたいになあ」



粋「で、お前なんでうちの小屋の被りもんかぶってんの?」

彬羽「Σ馬鹿か!顔が割れたら後々困るだろが!」

蒼月「お前 顔隠しても着物に思いっきり春一のロゴ入ってんじゃん」

家康「バイト抜けてきたんだねえ 分かりやすっ」




族一同(やる気あんのか この自警団。)




粋「つー事で

小物みたいだけど どうするよ兄貴?」

白「フルボッコで。」きっぱり




一味下っぱA「Σうお!あいつは!!」

一味下っぱC「お前知ってんのか!?」




一味下っぱA「うおお!マジもんの桔梗丸さんっ!!はじめましてファンです!」おおおお!


白「やっぱ半ボッコくらいで。」あっさり

彬羽「解りやすく手の平返すな」




一味頭「妖怪だか何だか知らねえが、ガキ共ちっと 大人を舐めすぎじゃねえのか?」イラッ


蒼月「ああ?ガキ?」ぴくっ



白「よく見ろ。いいトシしたの混ざってるぞ」指差しっ

家康「やめてごめんなさい。大人気ない真似してついて来た私が悪かったから」さめざめ。


一味頭「あ。こりゃー舐められてんな」



粋「悪い事言わねえから捕まっといた方がいいぞー
出来るだけ早くな。マジで。」



一味頭「そうかそうか。
ご忠告ありがとよ。

手前ら 全員微塵切りにしてやれっ!!」ぶちーん!


一味下っぱA「Σえええ!」おろおろっ

一味頭「Σ私情挟むな!お前も刻むぞ!!」




白「素直にごめんなさいしたら 少しだけ上の方に口聞いてやってもいいぞ」

粋(兄上 単純過ぎっす。)


一味下っぱA「ほらほらほらほら!!」きらきらっ

一味頭「お前はどっちの味方だ!!

手前も何様か知らねえが舐めてんじゃねえぞ!白髪ドチビっ!! 」



一同「・・・・」







彬羽「撤収。」ばささっ

粋「Σ一人だけ逃げんなああ!!」

家康「出来るだけ全力ダッシュっ!」だだだっ

蒼月「あーもう!俺肉体労働向きじゃないのに!!」








江戸城


侍「天海様ああ!! 先程の辺りから火柱がああっー!!」

魄哉「Σあの子何してるんですか!?」ひいいっ




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シロ「全く。」むすっ



そこら一面氷漬けっ



小太郎「シロが待機してて良かったなー」わおんっ

粋「だなあ。
あー。死ぬかと思った」こげっ



シロ「一体何があったの Σあだ!こら何をする!!」

白「うん。よし

コレよりは小さくない。」頭ぐりぐり

シロ「Σはああああ!?」むっかああっ



家康「あーもう やめなさいって
せっかく生きてたんだし」

蒼月「アンタなんで無傷なの?」ぜーぜー




彬羽「さて、賊共も大人しく凍ってる事だ
このまままとめて突き出すか。」

粋「Σえ。まさか氷塊運べと」

彬羽「それが一番手っ取り早いだろ。」真顔。

蒼月「んなもんひょいひょい持ち上げれるのお前くらいだよ」




がらっ


一味頭「こんの 妖怪どもがっ」よろろっ


蒼月「あ。根性あるのまだ居た。」





一味頭「バケモン風情が調子に乗

Σぐはあ!?」


挿音「あーはいはい。
賊風情がうちのお膝元で調子に乗ってんじゃねえっつの」


一同(Σ最凶来ちゃったー!!)




粋「だっから 早く捕まれって言ってやったのによ。」


挿音「それではい捕まりますって馬鹿居ねーだろ。

んじゃコイツらは纏めて徳川忍軍が処理するわ。お疲れー」

ごきっ



彬羽「おい。今の音は」

挿音「逃走防止にゃ 手足の関節外すのがはえーんだよ」

粋「Σこっわ!!」ひいいっ




一味下っぱA「あ、あのっ」ずるっ

シロ「Σうお。まだ動けるのがおったか!」



一味下っぱA「お務め終えて出てきたら今度は真面目になってまた舞台見に行かせて貰います!!」くわっ

白「そうか。
なんでそうなったか解らないけど ちゃんと人生やり直せよ」



シロ「Σどういう状況だ!?」

家康「隠れファンが芸能人に直々に殴られ 燃やされて改心したとかそんなん?」



蒼月「どこをどうしたらそうなんの?」うげえ

家康「さあ? 彼の中では色々とあったんだよきっと。」うんうん



挿音(普通に考えて押し入りなんざ打ち首なんだけどな。

一応親父に口聞いてやるか。)一味縛り上げっ







つつじ「なんや。終わりましたん?」ひょこっ

粋「おう。
いやー 思ったより悲惨な事になったけどなあ」

皐月「八割アンタの兄ちゃんやろ」



つつじ「ま、ええんちゃう?
こん人らのお陰で 昼の部の途中でお客はん避難させなあこんかったしなあ?」




白「な?俺が出て正解だった」

粋「コイツ本気で怒らせたら全員その場で生首だっつの こえーこえー」

家康「Σ元アサシンこっわ!」


皐月「町中で神速の首落としはアカンやろ」うんうん

彬羽「ほぼ地獄だな」



シロ「ふむ。
まあ結果オーライとしてだ

お前ら
ツノやら羽やら紋様やら丸出しなのは良いのか」


白・粋・彬羽「Σあ。」



家康「あーヤバイね
結構な数の野次馬が。」


ざわざわっ





挿音「蒼月、集団催眠。」

蒼月「Σええええ!この数!?」

挿音「四の五の抜かすな。家賃取るぞ居候」

蒼月「Σぐ!」




家康「いやー。一緒に来てくれて良かった良かった
頑張れ『頭脳派』蒼月君」へらへら

蒼月「うっさい!役立たず!!
だああ!絶対眼精疲労になるうう!」ひいいっ






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江戸城

魄哉「あの。ちょっと様子見て来ていいですかね?」不安っ

侍「Σ辛抱ください!! もう少し!おそらく今伝令が!!」


魄哉(伝令も何もかも焼き付くされて無いかが心配なんですけど!!)

女中「天海様!お茶でも飲んで落ち着き下さいませっ!
ほ、ほらお好きな昆布茶ですよっ」おろおろっ








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