小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

6月8日

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魄哉「ーーー『右を見ろ。』その指示のとおり右を見ると その壁には 今度は『左を見ろ。』とーーー」

小太郎「うおおうそれでそれでっ」びくびくどきどきっ


千様「何真っ昼間から怪談してんのよ生臭坊主。」



蒼月「あれでしょ?
指示に従ってあっちこっち見てたら 前を見ろってなって

あれ?前には確か右見ろって書いてたよなー?なのに上見ろ?

からの怪異ガバッ!の奴。」


小太郎「Σぎゃいいんっ!さらっとオチばらされたっ!」

粋「うわ蒼月ひっでえええ!犬虐めんなよ!」


蒼月「いやアンタは今ホッとしたよね?」

家康「ビビり程怪談聞きたがるんだよねえ」びくびく

千様「殿もね。」うんうん



シロ「して、なぜにいきなり怪談だ?

このように彬羽も元気な事だし 今日はさほど暑くはないと思うが」

彬羽「俺は温度計か。」





魄哉「芝居小屋の厠でこの怪談がガチで起きてるんですよ」あっさり

粋「Σうちの職場ー!!」ひいいっ


家康「漏らすんじゃないよ。最悪近所でかりゃいいから。」肩ぽん

粋「Σうっわ!かっこわるっ!」


魄哉「という事で 本当に怪異なら早めにどうにかしないと色々と問題がですねえ」ちらっ

蒼月「だね。主に一人だけどね」

シロ「あそこのメンツは 多少の怪異素手で殴り倒すと思うのだがな」


彬羽「しかし、妙だな。」ふむ

千様「へ?何が?」



彬羽「解りやすく例えて説明するとだ

その地域にはやたらネズミが出るとしよう。米をかじる迷惑なのがな」

家康「へ?
あーうん。 イメージイメージ」


彬羽「大量のネズミが居れば もちろんネズミの巣もあるだろう

しかし、ネズミも わざわざネズミ狩りの上手い猫の居る家に住み着くわけが


一二三「簡単に言うと 問答無用で怪異ぶっ叩ける白さんの職場で悪さするのが不自然って話だっ」解説っ

千様「あー。確かに
一二三ちゃん賢いわねえ」なでなで。


彬羽「・・・・。」複雑。



シロ「すまん。今のは例えんでも良かったと思う」うむ

粋「お前話長えんだよ」


小太郎「んー?んじゃひょっとして 化け物の類いでは無いかも知れないって事か?」

魄哉「ですねえ、

そもそもさっきの話に激似ではありますが
何か色々とおかしいようで。」

家康「おかしいって?」





魄哉「右を見ろとかの指示が 基本的に繋がらないようです。
しかも書き直しまくってグッダグダとか」

蒼月「ただの阿呆のイタズラじゃんか。」




彬羽「ん?」

一二三「どしただ?」

彬羽「あ、いや。何でもねえ」

家康「?」



千様「とりあえず現場見てみたら?
怪異の類いなら何か感じ取れるでしょ」

魄哉「いえそれが
グッダグダなのにしっかり地味な怪異だけ起きてるんです。

何もなくておかしいなー?と個室から出た途端 スレっスレでつるべ落としがどたっ!と。」

家康「Σこっわあああ!!」ひいいっ

シロ「Σ厠の床にか!?」

小太郎「Σつるべ落とし汚いな!!」ぎゃおんっ



一二三「反応する所が人それぞれだべな」



粋「えー。小妖怪達がなんかの意図があってやってんのかな」うーん。


石燕「あのー さっきから聞いてて思ったんすが。」挙手

粋「ん?」





石燕「んなウルトラ至近距離で妖怪に謎行動取られて白さんはガン無視なんすか?
あの人 そういうの取り締まるのが御役目なんすよね?」


魄哉「あー。気がつきました?」

石燕「あ。やっぱ変っすよね
この手ので白さんでなく魄哉さんが先頭たってんのも違和感だったんすよねー」




蒼月「バカラス、なんか知ってんじゃないの?」ちらっ

彬羽「Σは!?」びくっ


蒼月「さっきから変だよねお前。
何?なんか心当たりあんじゃないの?」にやにや


千様「あら。言われてみれば」

一二三「へ?なんだべなんだべ?」




彬羽「いや、それが
直接は解らねえんだがっ


偶然だと思うんだが その
さっきのあの怪談、三日ほど前にあの阿呆に教えた所なんで関係あるのか無いのかは」しどろもどろっ


家康「お前達ホントどんな会話してんの?」



彬羽「暇だから何か面白い話しろと無茶振りうざかったんだ!!仕方無えだろ!!」


蒼月「いや だからって何?お前 仏頂面で怪談したの?」

千様「彬羽君いちいち真面目に相手してくれるものねえ」うんうん




粋「あれ?と、なると
ひょっとして犯人って」






魄哉「はい。何処に行くんですか?」

じゃらん


白「逃げないから暗器やめてくれ」鎖ぐるぐる巻きっ




ーーーーーーーーーーーー







焔「ーーー んで?なんでこんな真似したよ」ため息


白「えーとだな。」御札まみれスマキごろーん。





千様(なんでお爺ちゃん?)ひそっ

家康(白あんなんでも妖怪のトップだからね
思いっきり怒れる人が他に居ないの)ひそひそっ

蒼月(あー。身内なら遠慮無く怒れるよね)ひそひそなっとく

彬羽(あの孫馬鹿ジジイに 説教なんざ出来るのか?)うーん。




粋「まあまあまあ、ジジイも落ち着けよ
兄貴だって何か考えあってかもしれねえし」

焔「あのなあ。
トラブル解決しなきゃいけない方がトラブル起こしてちゃ示しがつかねえだろが

理由はどうあれダメなもんはダメだ」


魄哉「で、なんであんなマネしたんです?」




白「つつじと喧嘩してムカついたから嫌がらせに。」きっぱり

一同(Σ思ってた数倍阿呆だったーっ!!)




白「厠使えなくて困ればいいのにって思ってやった。
言い訳はしない。」どうどうっ

粋「Σいやいや!ここは少し言い訳欲しい!!そのまんまは弁護出来ねえよ!!」



焔「悪い。説教は頼んだ」くるっ

魄哉「Σお宅のお孫さんです 諦めないで下さい!!」


家康「このまま孫のイタズラ放置して帰ったら
亡き奥さん悲しむんじゃないの?
てか、化けて出て 三くだり半突き付けられかねなくない?」

焔「Σう! あいつならやりかねねえ!!」びくっ

蒼月「どんな奥さんだよ」




焔「よし。んじゃ 二度とアホなマネ出来ないようにビシッと行くか。」

粋「Σあ、ちょっと 出来るだけ穏便にっ」





焔「お前の苦手なあの忍

今日任務終わって帰って来んぞ。」ボソッ

白「Σ!!!!」びくっ



魄哉「Σお仕置きってうちの長男ですか!?」




焔「おうよ。さっき小鬼に調べさせたから間違いねえって

せいぜいビビる事だな。」にやにや

白「くそじじいっ」むかっ


焔「じーちゃんは何もしてねーぞ?
むしろ怖えのが居ないからってハメ外したお前が悪い」ふふんっ



石燕「白さんはしゃいでたんすか?」

家康「表情無いから解んないねー」


千様「てか挿音って そんな怖がられてるの?」

シロ「あの歳で既に昔ながらの雷親父の貫禄があるからな。」うむ







挿音「うおーい 帰ったぞー
だあくそ 毎度面倒な仕事押し付けやがってっ」


魄哉「はいはい。お疲れ様です

お疲れついでにもう一仕事お願いしまーす」ずーるずるっ


白「Σ!!」じたばたがしゃがしゃ!





粋「兄貴 南無。」合掌




蒼月「あれ?結局お爺ちゃんなんもしてなくない?」

焔「気のせいだ」どやっ




石燕「この祖父あってあの孫ありっすねえ。」





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