小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

5月18日

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がららっ


蒼月「ジジイーいつまで寝てんの?

つか生きてる?」

魄哉「起きてますし生きてます」身支度中っ



蒼月「あれ? 久し振りの式服?
どしたの?」


魄哉「本日『天海大僧正』はお休みです

ので、こちらのお仕事行ってきます」すたすた




バチッ。



蒼月「ので、じゃないだろ

休日は休めよ」


魄哉「Σ襖にこっそり結界やめなさい!!てこれ僕の御札なんですけど!!」

蒼月「そこらにポイポイ置いてるからだよ。」ふっ

魄哉「いや今スリましたよね!?」



蒼月「ちっ バレたか。

何か知らないけど過労で倒れても知らないからね」ふんっ


魄哉「心配御無用です」

御札びりりっ


蒼月(不意打ちじゃないと効かないのムカつくなあ。)むっ




家康「お。準備出来た?

あー久々にその格好見ると 細っこいのがバレバレΣぐはあ!!」


蒼月「Σちょい待て!ひょっとしていつもの袈裟って体型隠し「何のことでしょうかね」けっ




千様「えーとね。
ヒョロイその他は置いといてー

こいつ特技多いじゃない?
それであっちこっちから色々持ち込まれるんどけど
やっぱ政務が一番重要でしょ?」

魄哉「優先順位があるとは言え、ホントに大きな問題の場合 スルーするのも気が引けるじゃないですか」

蒼月「あーまあ。その格好からして 人間に対処できないもんの相談だしね」


魄哉「と、いう事で
休日のみ日雇いバイト感覚でそちらの相談にものってるってわけです」


蒼月「他に言い方無いのかよ」

千様「有り難みが秒で吹っ飛んだわね」



白「ちなみに今回の依頼者俺だ」ひょこっ



蒼月「Σへ!なんで!?」

千様「オバケ絡みなら白君の管轄じゃないの?」


白「それはそうなんだけどな。

ちょっと手に負えない」むう



蒼月「何?妖怪大戦争でも起きそうとか?」


白「ある意味そんなだ。
鋭いな」おおっ

蒼月「Σ冗談だったんだけどっ!?」ひいいっ



白「えーと。


あれ?名前なんだっけ」

粋「大江山酒呑童子っす。兄上
頼むから名前だけでも覚えような」


蒼月「Σめちゃ有名な奴じゃん!」


千様「あら?でも酒呑童子って首はねられて退治されたんじゃないの?」





白「それが最近首くっついたらしい」

千様「Σくっつくの!?」

白「普通はつかないと思う」うーん。


魄哉「伝説クラスで鬼。
それで長寿となると何が起きても不思議じゃないですからねえ

確か大江山の騒ぎがあったのが狐野郎・・失礼。安倍晴明の時期ですので かなり経ってます

ま、生きてれば奇跡の1つ2つ起こすでしょうね」



粋(伝説クラスの年寄りが言うと説得力すげえ。)うわあ。




蒼月「首飛ばされて生きてるのがまず奇跡なんじゃないの?」

魄哉「動物と言うより悪霊に近いタイプだったのかもしれませんね

僕は当時その件ノータッチだったんでよく知りません」


家康「お前さては同じ陰陽寮に居たのに 晴明さんに一任されたとかで拗ね

魄哉「は?」



家康「すみません何でもありません!!」ひいいっ



一同(図星か。)




千様「えっと。つまりその酒呑童子が当時のリベンジやろうとしてるとか?」

白「いや。無い無い

さすがにもう首飛ばされるのは嫌だから 出だ出来るけ穏便にって」

蒼月「穏便って?」



粋「それがよ。
物騒な事に 酒呑童子って首はねられる前に腕も飛んでるらしくてよ

ホントよく生きてるよな」

蒼月「バラっバラじゃん。」うわあ




白「で、腕無いと不便だし 多分その辺でミイラになってるから探して持ってこい

じゃないと代わりに今の人間のトップの腕貰うぞって。」


家康「Σうおおう!まさかの私ピーンチ!!」

千様「Σどの辺が穏便なのよ!!」ひいいっ



白「無差別に人の首とらないだけマシ?」首かしげっ

家康「Σバイオレンス極まりない!!」




粋「で、探してみたら それっぽいの出てくる出てくる

鬼の手のミイラとか見世物でめちゃあんだろ?」

蒼月「あー。確かに」

千様「え?え?でも本物かどうかくらい白君なら解るんじゃ」



白「鬼って結構腕落とされてるんだな。」

粋「昔話で襲ってきたら大概腕斬られてるんだよなあ。」うーん


家康「Σまさかの本物だらけ!?」



白「で、どれか解らないから魄哉なら解るかなって

違うの持っていったらキレて家康の腕ブチってやられそうだし」

家康「ぜぜせ絶体間違えないでよ!?」ひいいっ



魄哉「多分ですが ご本人に会えば気配の色形で見分けがつくとは思いますよ?」

蒼月「アンタ器用すぎだろ」




千様「えっと。
て事は今から日本中の 鬼の腕伝説巡り?」

粋「いや、それだと1日じゃ無理だろ?
魄哉の休みの日しか出来ねえんだし」

家康(Σ私の腕の価値!!!)





白「今日本中の鬼の腕のミイラって言われてるの付喪神軍団がこっちに向かって運んでる」

家康・蒼月「Σどんな百鬼夜行!?」

白「仕方無いだろ 出来るだけ時間短縮しろって言われたんだし」むう。



粋「つー事で 絶対夢に出るから俺はしばらく引きこもるわ

後よろしく!」ダッシュ


魄哉「はーい。おトイレ行けなくなったら言うんですよー」




家康「Σえ。集めるってここ!?」

白「町中はヤバイだろ?」

蒼月「そりゃヤバイけど!えええちょ嫌だそれっ」






家康「あの。仮にも総大将なんだし、白の権力でどうにかなんない?

万一腕が全部ハズレだったらさ そのっ 」あわあわっ


白「んー。
大江山自体が俺の言うことなんて知らないって 荒くれ者の集まりだしな

それこそ妖怪大戦争だ」


魄哉「首まで飛ばされて、腕だけで我慢するってのは充分譲歩してくれてますよ
僕なら全身切り刻みます。」きっぱり


蒼月「ねえ、首飛ばされて生きてる自信あんの?」

千様「大丈夫そうで怖いわね」うわあ。




白「あ。来た来た

ちょっと生臭いけど我慢な」

千様・蒼月(Σ嫌すぎる!!)










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シロ「おい。何か外が偉い事に」ドン引きっ

小太郎「Σぎゃいん!なんだこのにおい!」きゃいいんっ




一二三「石燕さん どうしただ?」

石燕「ちょっと創作意欲がっ」すたすた。




鏡子「そう言えば 石燕さん作の百鬼夜行絵巻
凄い評判みたいですねえ」

九尾「そりゃ。あれもこれも実物見て描いとるからのう」ほほほ






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