小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

4月20日

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【芝居小屋 楽屋】



皐月「で、なんでアンタがウチおんの?」

石燕「ちょっと色々ありやして」むすっ



粋「つーか 職場はお前の家じゃねえよ」雑用てきぱき



皐月「ここの寮よりこっちのが広いんやもーん」ごーろごろ

粋「Σ転がんな! 踏むぞこら!!」



石燕(そもそも皐月さん 芝居小屋スタッフでも何でも無いっすよね)うーん。





つつじ「石燕はん 御札効いてはる?」

石燕「おかげ様で与一さんも大人しいっすよ
感謝感謝」苦笑。

つつじ「良かったわあ
こんな事も有ろうかと魄哉はんからナンボがもろといて正解やな」にこにこ

粋「いやお前 何想定してそんなの貰ったんだよ」繕い物ちくちく。



皐月「なんや あんたにとり憑いてる幽霊かいな

なんか悪さでもしたん?」



石燕「・・話せば長くなるんすがね」ふっ




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【一時間 通称『化け物屋敷』】








挿音「お前ら 同じ体でケンカすんじゃねえよ
端から見ると怖えんだよ あぁ?


石燕「Σぎゃー!ガンつけストップストップ!!そっち系のケンカした事ないんす!!」ひいいっ



千様「あらあらどうしたの?」

家康「ケンカ?ケンカ?」ひょこっ



挿音「なんか石燕と与一が揉めてるみてえなんだけどよ

体共有してっからコロコロ代わって不気味だっつの」


石燕「Σしゃーないっしょ!あっしは実際喋らないと与一さんと話せないんすから!!」

石燕(与一)「体の主導権を乗っとれば言葉を遮れるのだからそりゃ使うだろう」



千様「あー。 こりゃ怖いわ」納得。

家康「多重人格ってこんな感じなんだろね」



べしっ!


石燕「だから喋ってる途中で邪魔すんのやめて欲しいって言ってんすよ!! それストレス貯まるんすよ!!」

石燕(与一)「殴ったな!? お前こそ 頭ぶっ叩いて無理矢理主導権もぎとるのやめろ!
こっちはとっくに死んだとは言え武士だぞ!!」




挿音・家康・千様(同レベル。)うわあ





家康「プライバシーも何も無い状態だからねえ
よく平気なもんだと思ってたけど やっぱキツいのか」うーん。

石燕「いえ。そこら辺は別に」きっぱり
石燕(与一)「男のプライバシーなんぞ心底どうでも良いわ」


挿音「あー。こう言う所は気が合ってんだな」




千様「じゃ、とりあえずアタシは未成年者の味方で」きりっ

石燕(与一)「生きてる内に元服しておるわ。」むかっ



石燕「ならいちいち噛みつかなくてもいいんじゃやいっすか?」ふっ

石燕(与一)「Σなんだその馬鹿にした態度は!!」イラッ




家康「ダメだ ノリのいい一人芝居見てる気分になってきたよ」うーん。


挿音「つーか 煽んな石燕
与一が生身だったらお前一撃であの世行きだっつの」

石燕「Σう!反論できない!」

石燕(与一)「ふっ」勝ち誇りっ





石燕「死人の癖に。」ぼそっ


千様「Σ石燕さん!?ダークサイドダークサイド!!」ひいいっ

家康「Σ罵倒がストレートで怖いんだけど!!」



挿音「つーかよ。与一

なんだかんだで石燕が甘えから言っとくわ」

家康・千様「Σこれで甘いの!?」




挿音「人の家に居候してるような立場であれやこれや文句つけんじゃねえ

何様だ手前は?」ああ?


千様「それ アンタが言うと凄い説得力ね」うわあ。

家康「わ、私はご飯に文句とかつけてないし」冷や汗ダラダラっ

挿音「その辺に汚れた足袋ぽいぽい脱ぎ捨てんな 汚えよ居候」けっ






石燕「あのー。与一さん引きこもったみたいなんすが?」挙手

一同「Σ打たれ弱っ!!」


挿音「おいこら出てこい
言い返せねえからって拗ねてんじゃねえぞこんガキャ」

べっしべし!

石燕「Σあっしの頭が割れるでしょ!!」ひいいっ






シロ「またややこしい事になっとるな」

魄哉「ですねえ 仕方無いと言えば仕方無いんですが」うーん

コマ「カタタッ」





家康「お。調度いい所に

って何してんのお前」

挿音「・・」コマガン見。

コマ「カタカタ?」






挿音「親父よ。

与一の体 普通に作れねえ?」


魄哉「普通の意味が解りません」きっぱり




挿音「コマみてえなの作れるんなら
人の体作るくらい出来んじゃねえの?」

魄哉「無茶いいますねえ

第一それ 論理的にどうなんです?
人がやっていい領域出ちゃってるじゃないですか」



挿音「アンタ人じゃねーだろ。」

魄哉「だから更に抵抗あるんです!!

モルモットがモルモット実験する立場になったらお仕舞いでしょうが!」



シロ「確かに他に体として使える媒体が有れば 石燕にとり憑いてる理由も無くなる か。」ふむ

千様「そうなれば ノーストレスね。」ふむふむ




魄哉「仮に作るとしても
僕の技術だとナマモノ腐るので木製になりますが」



家康「Σああ 石燕ちゃん じゃない!与一さん逃げた!!」




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石燕「―――――と言うようなお話で」



つつじ「んで、与一はん錯乱しとったから御札貼って大人しさせたわ」


粋「思ってた数倍何してんのお前ら」





白「俺は別にいいと思うけどな
木製。」

皐月「おー。出番おつかれー」


つつじ「そりゃあんさんは コマちゃんと仲良しやからなあ

抵抗無いやろけど 一般的にはどうやろなあ」うーん。




石燕「いやそれが木製の見た目とかその辺は結構どうでもいいらしいんすよ」

粋「Σいいの!?」



石燕「んじゃ 与一さん落ち着いたみたいなんでちょい交代」御札やぶきっ




どろんっ




石燕(与一)「木製の指では 弓の照準合わせられる自信がない」 真顔。

一同「それしかないのか。」



粋「え? 弓使いにくいから?そんだけ?」

石燕(与一)「悪いか」きっぱり




皐月「なんやこの戦闘マシーン」

つつじ「室町時代のお人は ホンマ戦闘特化型やったらしいからなあ」うーん。




白「じゃ 魄哉がナマモノで体作れるようになったら作って貰えるといいな。」


石燕(与一)「うむ。その前に石燕の寿命が来そうだがな」

粋「使い倒す気満々かよ」



つつじ「む、室町のお人やからなあ」

皐月「営業スマイルやめえや」







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千様「与一さんは逃げちゃったけど

誰かさんが頑張ればコマちゃんもその内 人と変わらない姿になれるかもねえ」にこにこ


コマ「カタタッ」


魄哉「ですから それやるのは僕のポリシーに反するんですってば

いやでも どうせなら半端な事してないで いやでもうーん。」

家康「親心と道徳心の板挟みだねえ」




コマ「カタタッ」


魄哉「・・へ?」きょとん


シロ「何と言ったのだ?」





魄哉「その新しいボディは『取り替えパーツ 腕・ガトリング銃その他は可能ですか?』と」

千様「Σそっちのがいいの!?」



コマ「カタカタ」筆談。


ささっ

家康「えーと、『今の方が戦力になるなら それで良し』てさ」

シロ「天晴れと言えば天晴れなのだが」うーん。







挿音「アンタやっぱ『娘』育てるの向かねえわ」

魄哉「・・ですね。」どんより








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