小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月26日

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【妖怪温泉】

蒼月「てかさ。思うんだけど」


鏡子「なんでしょうか。

そして私そろそろ帰りたいんですけど」

蒼月「Σぎゃー待って待って!!
こんな独り寂しいでしょ!ぱっぱと話すからっ

あのさ。冬の間俺冬眠しかけてしにかけて繰り返してたでしょ?」

鏡子「ですねえ。
何度か強制解答で炙られてましたね」



蒼月「ぶっちゃけ 冬の間ここでバカンスしてたら良かったんじゃね?とか思うんだけど
蒸気で室内ホッカホカだし。」

鏡子「ここの料金解って言ってます?」

蒼月「そこはほら。ジジイの持ち物なんだし
今日みたいに身内は無料って事でさ」



鏡子(亡き父様母様ごめんなさい。
娘は頭パーの男にしか好かれない体質のようです。) どんより。




蒼月「あれ?鏡子ちゃん?おーい」

鏡子「何でもいいんで 手鏡部屋に置きっぱやめて下さい

嫌な事思い出すんですよ」ため息。


蒼月「いや そこだと声届くじゃん?」



鏡子「嫁入り前の娘が壁越しとは言えお風呂場と会話とか問題があると思いませんか!?」

蒼月「あ。んじゃいっそ嫁に来ちゃう?」へらっ

鏡子「くたばれ。」 


蒼月(あれ?なんで怒るんだろう)うーん。

鏡子「全くやってられません!自力で帰ります!」ぷんすか

蒼月「いや無理でしょ
今近くに鏡ないし」

鏡子「平安幽霊甘く見ないで下さい

こんな所長居したくありません 必殺!ポルターガイスト!!」ガタタッ

蒼月「Σそんなの出来るの!?

ちょい待って待って!! それイメージ的にひゅんひゅん物飛ばしたりするけど小回り利かな




バリンッ




蒼月「・・・へ?

ちょ 鏡子ちゃん?おーい」








間。








挿音「こんの 馬鹿餓鬼があ!!」くわっ

家康「落ち着いて落ち着いて!!今は鏡子ちゃんの確保が先!!」押さえつけっ



シロ「周りに鏡がない。つまり
この手鏡内に居る状況で粉々に砕けた と。」うーん

小太郎「魄哉に伝書鳩飛ばしたから 読んだらすぐ来るとは思うけど」

粋「問題は
どうにかなるのかさえ怪しいって事か。」鏡の破片



蒼月「あー。こんな事なら連れてこなきゃ良かった」どんより

千様「よしよし。鏡子ちゃんお出掛けに飢えてるから気を使ったのよね
きっと どうにかなるわよ」なでなで





白「バカラス拉致って来たぞ」ひょこっ。

彬羽「場合が場合なら仕方ねえ っておい。そこ煙凄えぞ。」


挿音「うっせえな。 こちとら
バケモンの事なんざさっぱ解らねえんだよ
早くどうにかしろや」イライラスパスパ



粋「喫煙所あっちな」指差しっ

挿音「ちっ細けえな。」

粋「心配なのは解ったら大人しく喫煙所で暴れてろ」

家康「そういやお前 この店の警備もやってたね。」納得。





彬羽「さて。

理論的に考えると だ。
鏡からは一度は死んだ身 しか割れたコイツは鏡子が通常とり憑いている鏡じゃねえ
あくまで 一次的なヨリシロだ。」

シロ「つまり鏡子事態が消滅したわけでは無い。
という事で良いのだな?」おそるおそる


彬羽「本体のあのでかい鏡が割れたなら別だが

この場合は 『生きている』と見て問題ねえだろう」


蒼月「はー。良かった。」へたっ

千様「はいはい。よしよし」なでなで



彬羽「いや。良くは無い。」きっぱり

蒼月「へ?」




粋「今の説明だと

中に入ったまんま出口が塞がった。って感じか?」

彬羽「まんまそれだ。
どうするか。」うーん。


蒼月「Σやっぱり大概酷い事になってる!!」ひいいっ

千様「よーしよしよし!蒼月君どうどうどう!!」




蒼月「いやいやムリムリムリ!落ち着けとか無理!!
こんな事になるなら お花見行こうとか詐欺紛いで連れて来んじゃなかったああ!!」


シロ「Σお前そんな事しとったのか!?」

小太郎「そんなだから嫌われるんだぞ!!」

蒼月「だっていきなり温泉行こうとか女の子拒否るだろ!」


シロ・小太郎「Σ当たり前だ!!」




白「ちょっと寝てろ」

ぐさっ。


蒼月「Σあだあ!!」


ばたーん!



千様「あの 白君。」びくびく

白「飛天特製 眠り針だ。」きらーん。


粋「針つか畳針じゃね?」引。

白「魄哉の注文の品らしいし
渡すの忘れてた。」しれっ


千様「また変な暗器増やしたのねあいつ」うわあ

小太郎「細かい事はともかく。躊躇なく畳針刺すなよ」



シロ「ふむ。
で、鏡子を引っ張り出す良い案は浮かんだか?」



彬羽「真横で刃傷沙汰起こされてまともに考えられると思うか。」

家康「よし。被害者廊下に出しとくからマジで頑張って
お前の脳ミソが頼りだよ」蒼月ずーるずる



一同(あの隠蔽慣れした感じよ。)うわあ






彬羽「そもそも鏡媒体ってのは 何処からが鏡なんだ

丸か四角かその辺りにならねえと鏡と見なされない物か。」悩。

粋「いや。破片でも鏡っちゃ鏡なんじゃね?
写るもん=鏡だろ?」


小太郎「でも。鏡子の姿はどの破片にも居ないな」うろちょろ

千様「Σちょ小太郎君!肉球危ないわよっ」だっこ。

小太郎「大丈夫だって 俺もなんか手伝うっ」じたばたっ

千様「それならアニマルセラピーしてて!」くわっ

小太郎「・・千様も冷や汗凄いんだな」






シロ「ふむ。ひょっとして割れたショックで奥に閉じ籠ったのだろうか」破片覗きっ


千様「あー。ありえるわね。
びっくりして引きこもっちゃった?」

小太郎「あー。あり得るな」うんうん




白「よし。粋 ちょっとコレ吹け。」

粋「Σへ?なんで!?」

白「いいから 全力でやれ」












魄哉「石燕さん!ここに人間が来たら危ないですってば!!」

石燕「大丈夫っす! さっき魄哉さんのお札パクったんで」

魄哉「Σさらっと何してんですか!!」



石燕「食われなきゃ後で代金払うっすよ
あっしでも何か手伝えるかもしれないっしょ!」

魄哉「Σそんな性格でしたっけ!?」

石燕(与一)「コイツは結構こんなんだ。」

魄哉「Σえ?まさか普段の猫かぶり


ぶおおおおおぉぉぉお





魄哉「Σ何故に法螺貝!?」

石燕(与一)「戦かっ!!」ギラーン!


魄哉「すみません。やっぱ帰って下さい」















鏡子「Σ今度はいったい何いいい!!」ひいいっ


白「おお。出てきた出てきた」破片覗きっ

千様「鏡子ちゃーん!!」涙目っ

鏡子「あら? 皆さんお揃いで」きょとん。





粋「い、息がっ」ぜーぜー!

小太郎「そりゃ 全力で法螺貝吹いたらなあ」

シロ「見事な音色であった。」うむ。





彬羽「よし居たな
鏡子。帰るまでこっちの鏡に移れるか?」ごととっ


千様「温泉って鏡多いから良かったわよねー」ほっ



鏡子「皆さん わざわざ私を救出に。」じーん。


白「破片だと 鏡子も小さくなるんだな」

小太郎「だな。ネズミくらいかな」うずっ




シロ「すまんが急げ。
小太郎が破片に飛びかかりかねん」

鏡子「Σ粉っごなでザックザクフラグっ!!」ひいいっ


千様「鏡子ちゃん早く早く!」わたわた


鏡子「あの、いえそれが。」

彬羽「ん? 何か問題があるのか?」



鏡子「おそらくこの破片のサイズでは

お尻がつっかえて出られません。」ふっ



彬羽「・・・すまん。」


鏡子「胸じゃなくお尻なんですよ
悲しいですね」ふふふっ

粋「Σ鏡子が壊れた!!」

白「壊れてるって 見るからに割れてるぞ?」







間。







魄哉「では。皆で頑張って鏡を修復しましょうね

あ。小さな欠片も全部元の位置に戻して下さいねー」

家康「Σ難易度たっかあ!!」ひいいっ


粋「パーツを元に戻した所で繋がんのこれ?」

魄哉「床に置いたままで写るようになればいいんです

パーツさえ元に戻ればツナギ目は こちらの新作家具の傷隠しグッズで綺麗にしちゃいましょう」

白「便利グッズが主婦だな。」うん。

小太郎「取り出すアイテムが法螺貝よりはマトモだと思うぞ。」




蒼月「・・・・。」




千様「凄いわ あの蒼月君が一声も発さず作業を!」おおっ

挿音「大声出すな
蛇目発動でミクロの世界の作業してんぞコイツ」




石燕「細かい作業ならお任せあれっすよ。」

シロ「Σおお!こちらもまさかの特技!!」


彬羽「修繕は目の良い奴等に任せるか」ふむ。

粋「いや。お前も少し手伝えよ」

白「バカラス近眼だし無理だ。」きっぱり

彬羽「パズル出来ねえ手前が言うか。」イラッ









蒼月「気が散るから向こうでやってくんない?」




千様「あら 怖い。」

シロ「あの二人に歯向かうか。」うわあ



石燕「鏡子さんが戻れたら おでこに畳の跡がつくくらいの土下座が待ってるっすからねー

南無阿彌陀仏っすよ

よし、この辺OKす」




蒼月「はー なんでいつもこうなるかなあ。」肩おとしっ

魄哉「息を吐くようにセクハラするからでしょうねえ」きっぱり






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