小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

3月6日

f:id:t00c:20190916132955j:plain




【割烹 春一】



蒼月「へー。この店女の子も来るんだねー」うきうきっ

朱禅「そりゃーな。
そっち向けのメニューとか色々工夫してるもんよ」皿ふきふき


皐月「なんや あんた冬場動かれへんの違ったん?」丼かっこみ



蒼月「リハビリ。」ふっ

庵「要は寒がり克服だよね?」


蒼月「Σちがっ! ほら変温動物だから仕方無いの!
決して俺が貧弱なんじゃなくて こっちがおかしいの!!」

朱禅「慣れだ。」どやっ

蒼月「Σお前絶対おかしいって!」




皐月「両極端な双子やなー」もぐもぐ

蒼月「俺が普通だと思うけどね
皐月ちゃんも例の女の子向けメニュー?」

朱禅「いやそれ特盛牛丼。」


皐月「女向けなんざ食うた気になるかい」キリッ

庵「その細いちっさい体のどこに入ってんの?」





ひな「女性陣の方が男前ですね」にっこり。

蒼月「Σ寒さくらいでガタガタうっせえ貧弱野郎とか思ってない!?」

ひな「思ってます」きっぱり





玄関がららっ




彬羽「おい。外、急なミゾレ雪だぞ」出前帰り。

蒼月「Σうっそおお!」ひいいっ



ひな「あー。春先あるあるですねえ」

蒼月「火鉢火鉢!寒いと思った もっと火炊いてええ」わたわたっ

彬羽「下手に出ると危険だな。
見ろ 傘に穴が空い
蒼月「それもう雹だろ!! 氷の塊っ!!」

彬羽「どっちでも大差ねえだろ」

庵「普段細かいのにその辺いいの?」
皐月「心底興味ないジャンルなんやな。」かつ丼もぐもぐ



ひな「あら。屋根壊されないといいんですけど。
雹ってたまに瓦割れるんですよね」

朱禅「あー。そりゃ困んな
はやく止まねえかな」空見上げっ


皐月「てか。あっきー 傘穴ぼこまみれになる天気の中で無傷か」もぐもぐ

彬羽「?
これくらいで怪我するわけがねえだろ
お前丼何杯目だ。」頭ふきふき



庵「頑丈さって個人差あるなあ。」じーっ


蒼月「Σ俺は貧弱じゃなーい!!」




ひな「彬羽さんと比べたらダメでしょう
それ基準にしたら一般の人はアリジゴク並の強度になっちゃいますよ?」めっ。

庵「うん。例えが全く解らない」

彬羽「アリジゴクはカゲロウの幼体であり、砂の中にすり鉢状の巣を作り蟻を巣に引きずり込んで体液を吸
朱禅「いや。アリジゴクの説明求めてんじゃねーと思うわ」



皐月「つか食いもん屋で虫の豆知識やめーや。
他の御客ドン引きやろ」げふっ

一同(Σこいつにまともなお叱り受けたっ!!)




蒼月「はー。まあいっか
他にも足止めくらってる人いるし 天気回復するまで待つかなあ」ため息。

朱禅「だな。今無理に帰ろうとしたら雹で血祭り極寒行倒れカチコチコース「やめろ。洒落になんないだろ」



彬羽「俺は帰るがな

今日は午前のみだ」帰り支度っ

蒼月「Σえ!?」


朱禅「居候先同じだろ?これも持ってってくれよ」


彬羽「外の大気に触れたら冬眠するだろこいつ。」


蒼月「Σだああ!俺も家に帰りたーい!!」

ひな「蒼月さん。どうどう」
皐月「ほれ。火鉢やるから落着きや」ずずっ



蒼月「あーやだなやだなー
寒い中 町中にポツンとあるちっさい店に置き去りとか。
心細いなー」ぶつくさ火鉢当たりっ


朱禅「叩き出すぞテメエ」イラッ



蒼月「まあ 女の子いるからいいけどさー
これでムサい野郎ばっかりだったら窒息するよ」ふっ



庵「じゃ。私も今日シフト午前のみだから」

皐月「さーて。
芝居小屋に茶菓子たかりに行くかあ」


蒼月「Σ地獄への片道コース!?」

彬羽「お前ら 頭上は問題ないのか」

庵「あー。大丈夫大丈夫。
2、3発当たってもしなないしなない」

皐月「傘くるくる回してったら弾かれへん?」

朱禅「あー。お前ならやれるわ多分
つか 茶菓子ってお前丼しこたま食って無かったっけ?」
皐月「別腹や。」



彬羽「じゃあ俺は帰るが
・・いいんだな?」

蒼月「なんで気を使ってんだよ!!
無理だって言ったのお前だろ!早く帰れ バーカバーカ!」けっ

皐月「子供か。」




庵「じゃ。お先ー

明日は昼からだっけ?」

ひな「ですねー。この天気ですから今日は夕方には閉店ですし
明日もよろしくお願いしまーす」



皐月「よっしゃいおりん! 芝居小屋まで競争!」だっ

庵「Σ長屋反対方向「今なら表通りの行列のできる店の期間限定のレア菓子が差し入れされとる!!」
庵「よっしゃあああ!!」だだだだっ




朱禅「食い意地の張った男子学生かあいつら。」

ひな「雹ごときじゃ勝てませんねー」



蒼月「あー行っちゃった。

しゃーない 店内の女の子と喋ろっかなー」





ひな「残念。 彬羽さんが帰宅されたので女性客の皆さんも撤退されました。」

蒼月「Σはああ!?なにそれあんなの人気あんの!?」

朱禅「でけぇわ腕は確かだわだからなそりゃ」




蒼月「・・皆見る目無いな。」ずーん。


朱禅「だっから夕方には本日閉店なんだよ。
晴れるまで大人しくしてろ」





蒼月「ひなちゃんだけが癒しだよ
あーもう毒舌すら心地いいっ」

ひな「手握らないで貰えます?」ゴミを見る目っ










がららっ


彬羽「すまん。 伝達忘れだ
流し台の食器だが欠けが






朱禅「手前今鏡の幽霊に御執心じゃねえのかコラアアアアッ!!」しゃああっ

蒼月「うっさい! 手握るくらい挨拶だろ!!
こっちはメンタルヤバイんだよ!!少しくらい許せよ「許すか!出禁だボケエエエエ!!」



彬羽「・・・。」

ひな「流し台ですね。わざわざありがとうございます」手洗いっ








ーーーーーーーーーー


【芝居小屋】






粋「Σえ。大蛇2匹!?」

彬羽「客が居なくて良かったと言うか
お前の仕事だ ちゃっちゃと片付けろ」

白「俺 午後の部あるんだけどな。」むう


粋「あー。俺行こっか?
仲裁出来るかわかんねーけど。」




白・彬羽「シロ連れてけ。」

粋「Σ氷漬け前提!?」



皐月「下手すりゃ丸飲みやもんなー」菓子もぐもぐ


庵「怒りで我を忘れてそうだしねー
あ。これおいしっ」もぐもぐ





>サイトトップに戻る