小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

2月29日

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石燕「うーん。」むう

小太郎「ん?どしたー

あ。中身与一か?」

石燕(与一)「ほう。よく解ったな」

小太郎「そりゃ、顔に気合い入ってるからな」わんっ

石燕(与一)「石燕の奴は犬に気の抜けた顔と思われてるのか」困惑。




小太郎「で、どうしたどうした?」

石燕(与一)「いやな。
見ろ。このなまっ白いガリガリの腕を」袖まくりっ

小太郎「そりゃ石燕だし」きっぱり


石燕(与一)「こんなヒョロい体だとこちらは唯一無二の趣味さえ録に出来ん!
それで少し筋トレしたら商売道具の右手が動かし辛いと文句を言われ
小太郎「借り物の体にあんま文句言っちゃ駄目だぞ」わおんっ


石燕(与一)「・・正論だな。」うむ。

小太郎「どうせばんばん弓打ちまくったんだろ?
そりゃ指も痺れるって
程ほどにな」






蒼月「よくまあ犬に説教されて真面目に受け取れるよね」

千様「そりゃ小太郎君 この家じゃ比較的まともだもの」

家康「うん。少なくとも私よりはマトモだねー」うんうん


粋「あれ?ツッコミ入れねえの?」

シロ「やる気も失せるわ」ため息。




千様「しっかし筋トレねえ。
石燕さんは確かに少し鍛えた方がいいかもね

軽い運動したら職業病のあれやこれやも軽減されると思うしー」

石燕「Σちょ!あんま焚き付けないで欲しいんすけど!!」

粋「Σうっお!いきなり戻んな!!」びくっ

石燕「だってほら!!この指っ」

家康「Σうっわあ すっごい傷だらけ」

石燕「弓の弦で傷付きまくって仕事に差し支えるんすよ!!
依頼の品が赤く染まったらヤバイっしょ!」

シロ「成る程。 それは問題だな」ふむ




白「石燕の血が混ざったのなら凄いの呼び出しそうだよな。」ほう

石燕「あの。誤解されてるみたいっすが あっしの仕事は妖怪絵師であって 妖怪を生み出す絵師じゃないっす。」


白「あれ?九十九神作ってるんじゃ無かったのか?」きょとん

石燕「Σどこに需要があるんすかそれ!」



粋「兄貴、ちょっと考えてみようか
それだと兄貴の下僕ら石燕の子供って事になんだろ?」

白「嫌だな。」うん

粋「うん。だから石燕は妖怪作ってない OK?」



シロ「おい。せめて理屈の筋道を通せ」

粋「うちの兄貴納得させるには 何となくでこうフワッとさせとくのが一番なんだよ」ふっ






飛天「話は聞いた

要は体力が無さすぎて取り憑いてる幽霊から苦情が出てるって事だな。」ばささっ

蒼月「うっわ。また来たよ」げんなり


飛天「て、事で
新作の筋肉増強剤モニターする気は

石燕「結構っす。」きっぱり



千様「飛天君 まーた新しいお薬作ったの?」

飛天「人の世界じゃ運動不足で基礎体力が落ちがちって聞いたもんで

解決になったら一石二鳥かなーと。」

家康「ありがたいけど何だろう 物凄い嫌な予感がするんだけど」



蒼月「で、それ飲んだら筋肉つくの?」


飛天「ただの筋肉増強剤じゃつまらないから 細胞を再構築して肉襦袢来てる感じのムッキムキに。」

石燕「Σほんとに結構っす!!」ひいいっ




白「薬に頼りすぎるの良くないぞ」きっぱり

飛天「Σ俺の特技全否定!?」

シロ「すまん。 今回ばかりはその阿呆に同意だ」



蒼月「それって薬なの?」

千様「どっちかと言うとバイオテクノロジーとかそっちよね」うーん。


小太郎「もう少し効果をマイルドにしたらどうかな?
いきなり筋肉爆発じゃ 使うのもためらうだろ?」わおんっ

一同(ほんとまともだ アドバイザー犬。)ほっ






飛天「いやその。リスクについては使用の前に説明しようかと その」しどろもどろ

蒼月「山に帰れ マッドカラス」きっぱり




飛天「Σこ、今回は確かにちょっとはしゃいだけど!!
今帰るとヤバイ!ヤバイからホントごめんっ!
一日!一日だけ匿って!!」ひいいっ

家康「あ。また見合いから逃げてきたんだね」

シロ「成る程。 ストレスから逃げるために薬作りに没頭したか。」

飛天「まだ身を固めたくないいいーーっ!!」頭かかえっ



小太郎「あのな。飛天

自分がストレスためてるからって人にストレス与えちゃ駄目だぞ」わおんっ

蒼月「Σ今度は説教犬?」

小太郎「いや。説教とかじゃなくてな」

飛天「?」



小太郎「家人に害有りとみなすと 飛天の真後ろの池のヌシが食って良しってなっちゃうんだ」



ざばーん!!

ばくんっ。


シロ「Σうおおまたでかくなっとる!!」

千様「Σうきゃああ!!飛天くーん!!」ひいいっ


小太郎「俺は何もしてなくても引摺りこまれるし食われかけるんだけどな」ぷるぷるっ

石燕「えっと。よしよし」なでなで


白「あ、駄目だ 潜られた。」

粋「Σやべ。呼吸出来ないとさすがにまずくねえ?」





魄哉「ハウス。」


ヌシざばばっ

ぺっ!

飛天「Σあだあっ!!」


一同(Σ躾済みーーっ!!)



魄哉「いやー ご飯前なので苛立ってたみたいですね
ホントすみません」魚の餌ぱらぱら

飛天「いや。今回は俺のせいだから
うう。なまぐさっ」よれっ


魄哉「?
何があったんですか?」

石燕「えーっと。 始まりはあっしの筋トレっすかね?」

魄哉「筋トレ ですか。」ふむ


シロ「まか何だ 与一との摩擦を生まん為にも毎日少しずつ鍛えるしかあるまいな」

石燕「うーん、まともな筋トレなんてした事ないっすからねえ」

魄哉「ではコレをあげましょう

片手サイズなので使いやすいと思いますよ」いそいそっ


蒼月「ジジイはなんでダンベルそんなに持ってんの?」

家康「しーっ!」



魄哉「肩凝りほぐしにも効果大ですし 調度いいのあげますよ
少し試してみて下さい」にこにこ

石燕「肩凝りに効くんすか!」おおっ


粋「相当こってんだな。」

飛天「あ、置き薬に湿布多目に入れとくわ 普通の奴。」すたすた。




千様「ん。ちょと待って

石燕さんストップ。
殿、ちょっとそのダンベル受け取って」

家康「へ?私?」

千様「そうよ いいからっ」

魄哉「? 殿に渡せばいいんですか?

とりあえず はい。どうぞ」




ずんっ


家康「Σ腕がああああ!!」うぎゃあああ!!

シロ「Σ家康ううう!!」ひいいっ

千様「あ。やっぱり
アンタの愛用品とか 何十キロレベルじゃないわよね」

魄哉「Σはっ!人間規格で考えるの忘れてました!!」


粋「えっと。商売道具潰れなくて良かったな?」冷や汗

石燕「Σいいんすか!?」



白「家康なら大丈夫だろ
痛いの慣れてるし

あ。」

ばくんっ



魄哉「Σこらあああ! ヌシさんご飯食べたばっかりでしょう!!」

シロ「Σおいい!カナヅチ引摺り込まれたぞ!!」ひいっ







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