小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月14日

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彬羽「おい。ちょっと聞きたい事がある」真顔っ

白「ん?」ごろーん。



彬羽「・・・・・・・・・・やっぱいい。」くるり







白「言いかけたなら話せ 気になる」

彬羽「Σ手前えええ! 本気で足払いしやがったな!!」


白「でかいと足元見えなくて不便だな」ふっ

彬羽「Σさっきの小競合い引き摺ってやがんのか!!しつこいっ!」




小太郎「どんな喧嘩してたか だいたい解るなあ」

シロ「まあ身長ネタなら あとを引いても仕方あるまい」

小太郎「・・うん。そうだな。」目そらしっ




白「で、なんだなんだ。

お前が質問とか珍しい」わくわく

彬羽「だから屈辱なんだ。」



蒼月「切羽詰まってるね

何?まさかの女絡み?

Σあだだだ!痛い痛い 折れる折れるっ!」

彬羽「冬眠すんだろが、こたつから出てくるな」
押し込みっ



シロ「ふむ。荒ぶっておるな」


白「なんか知らないけど言わないなら知らないぞ

昼から出だしお前と遊んでる暇無い。」

彬羽「今思い切りゴロゴロしてたのは誰だ。」

白「ゴロゴロするのに忙しい
のんびりしてないと体持たないんだぞ」


小太郎「年末の役者はなあ。」うんうん


彬羽「なら仕方ねえか。

その、なんだ。
お前と同じ仕事関係なんだが」しどろもどろ

白「?」


彬羽「実は店で冬の目玉にアンコウを出すことになったんだが」



白「丸ごと鍋にぶちこめ」

彬羽「誰が手前に調理法聞くか

そもそもアンコウの見た目のグロさなめるな
客が逃げる」




白「ん?捌くの難しいとかじゃないのか?」

彬羽「そこは問題ねえ」きっぱり


小太郎「無いのか。」うわあ

シロ「かなり難しいと聞いておったが こやつには愚問か。」



彬羽「それでだ。
ただ貼り紙でアンコウ鍋やってると書いても客寄せとしては弱いって事になり」






シロ「つまりは店の前での解体ショーか。」


彬羽「そういう事で あがらない方法を教えろ!」くわっ

白「あがるのかお前。」


彬羽「Σ違う! 人に注目されるのが嫌いなだけだ!!」

白「遅い遅い」




小太郎「その辺しっかり自覚あるんだな。」

シロ「というか、既にパニック起こしとるな」



彬羽「何でもいい!
人が恥を忍んで聞いてんだ
手前は人前に立つのが仕事だろ コツを教えろっ」


白「なんでそんな偉そうなんだお前。」むう

シロ「察してやれ。
これが精一杯なのだ」




白「んー。いいけどな


別に見られてようが何だろうがいいやって気分でやればいいんじゃないのか?」

彬羽「そんな心構えで役者やってんのかお前。」



白「ぶっちゃけ深く考えてない。」さらり。


シロ「ふむ。参考にならんな」

小太郎「一般的な感性の持ち主に聞くべきだと思うぞ?」


彬羽「人選を誤ったか」がっくり。







家康「はーい そんなお困りにうちの副官いかがー?

人前に出るのがお仕事だよ」ノリノリっ


魄哉「疲れてるんで大声やめてください」げんなり。


シロ「おお!確かにこいつよりは一般的な感性かもしれん!!」おおっ



家康「Σう!昨日やらかした腰がっ」

魄哉「はしゃぐからです。
大人しく寝てなさい」きっぱり



小太郎「腰いわしてる主に辛辣なの。一般的かなあ」うーん。




魄哉「で、あがらない方法ですよね?
そうですねー」うーん。

彬羽「ちょっと待て。いつから聞いてた。」

魄哉「年よりは地獄耳なんです。

んー。 一言で言うと慣れですねやっぱ」


シロ「いや、慣れるには時間がなかろう」



魄哉「じゃあ。軽い自己暗示とか」

彬羽「暗示?」ふむ。






魄哉「手のひらに三回人人人と書いてそれを飲む混むようなしぐさを

小太郎「それおまじないだよな。」



白「へー。
粋の奴にやらせてみよう」

家康「お宅の弟さん まーだ上がり性なおらないの?」

白「役者目指す前にメンタル鍛えないとな」ため息。




彬羽「すまん。効く気がしない」

魄哉「おや。おまじないは簡単な呪いなんですがね

カラス天狗向きでは無いですか」ふむ


シロ「Σさらっと恐ろしい事を!」

魄哉「いえマジです。
呪術だから多用してはいけないんですよ」

家康「てか お前そんなのやってたの?」






魄哉「ノーコメントで。」

白「バレッバレだぞ。」






小太郎「んー。 ダメだな
なんかこう 変な脳ミソや変なまじないじゃ参考にならないよな」うーん

シロ「他にも聞いてみるか?」


彬羽「これ以上恥の上塗りしろってのか」


白「恥ずかしい事と思うから恥ずかしいんだぞ」

魄哉「真理ですね。」うんうん






蒼月「あのさあ。そんなら比較的感覚は普通で人前に立ってる人 あと1人だけ当たってみたら?」
もぞぞっ


魄哉「あれ?居たんですか」

蒼月「こたつに捩じ込まれたよっ」ふっ


一同(存在忘れてた。)




シロ「して、その後1人とは?」








間。









つつじ「気合いや。」きっぱり


小太郎「Σまさかの根性論!!」ぎゃいいんっ




つつじ「メンタル鍛えればどうって事あらへん

人に見られて恥ずかしいんは 恥ずかし真似しと?からや。
恥ずかし無い仕事関係なんだが見せたれば何も恥ずかしい事ないんどす。」


彬羽「成る程。」ほう



白「あー それでお前はあがるのか。」納得。

粋「未熟ですんません」どんより。



彬羽「成る程。 そう言われてみれば確かに
助かった。どうにかなるかもしれねえ」

つつじ「どういたしましてー

ええ仕事したってや」にこにこ。



白「お前 ほんと真面目な奴には愛想いいな」

つつじ「同僚が不真面目で苦労しとるからなあ」ふっ









ーーーーーー








千様「で、彬羽君は結局大丈夫だったの?」

シロ「その、本人はどうだったかは解らんが」

千様「?」




家康「気合い入りすぎちゃって 通りすがりの幼児達がギャン泣きする地獄絵図にね」

千様「アンコウ相手に何してるのあの子。」






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