小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

12月7日

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一二三「うわ!もうしめ飾り売ってるだ!!」

彬羽「商売人はイベント1ヶ月前に店先に並べるも 待て。買わねえぞ」

一二三「ええええー!」


彬羽「Σそんな小さいのどうする気だ!
ほっといても年末になりゃ神社レベルの飾る奴等がいるからやめとけ!」




粋「町中で瘰ぶっらぶ親子デートかよ」うわあ。


彬羽「白けた目で見るな
仕事中じゃねえのか見習い」


粋「ちょっとスケジュールの問題でよ
半日暇になったんだよ
んで、年越し間際休めねえからのんびりしとけって帰らされた」

彬羽「ちっ」


粋「あーはいはい。愛娘とのデート邪魔して悪かったよ」けっ



一二三「で、しめ飾りってなんだべ?
頭につけるんだか?」

彬羽「そうなら神社レベルのしめ飾りの時点でおかしいだろ」


粋(Σ愛娘とデート否定しねえし!!)




一二三「粋さんどしただ?」

粋「あーうん。
晴天の霹靂って言うか
本人納得済みって言うか

ま、いいや。怒られるし急ぐわ」



一二三「あれ? お休みになったでねえのか?」








間。





にゃーにゃーにゃーにゃー







白「あれ? お前らも来たのか」

彬羽「Σなんだこりゃ!」

白「猫のたまり場」





粋「なんか近所のおばはん達が餌やってるみたいなんだけどよ

兄貴が異常に馴染んじまって」

彬羽「馴染んでると言うか 埋まってないか?」


白「寒いからな。」埋ずもれっ

彬羽「それはお前がか?猫がか?」





一二三「猫さんいっぱいだー!」きらきらっ


彬羽「全く せっかく諦めさせたってのに」ため息。

粋「何お前 ねだられてたの?」

彬羽「いや、拾ってきてギャン泣きされた」

白「もう動物増やさないって言われてるもんなあ」うんうん

彬羽「待てこら なんで俺見て言った。」


粋「兄貴、猫まみれで言っても説得力ねえよ」






白「出来るなら全員連れて帰りたいんだけどな

居候は辛い」ふう。

彬羽「これ全部か」

にゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃー



粋「うっわ。兄貴が生活力無くて良かった」冷や汗っ




一二三「駄目だぞ! 連れて帰るだけでなくちゃんと世話出来ねえなら買っちゃ駄目だ!

ご飯やその他 全員なんてとても無理だ!
おらも一匹でもきっちり出来るのか?言われて諦めただよっ」

粋「兄上
幼児に論破されて途方に暮れねーで下さい」




彬羽「よし。 理解しているなら安心した」

一二三「いつまでも拗ねてらんねえべ」どやっ


白「えーと。

躾がきっちりしてるのは解った

その拾った猫はどうなったんだ?」


粋「あー確かに お前友達居ねえし貰い手どうやって探し「黙れ。」




一二三「そこはちゃんと

彬羽さんがお店でお客さんに聞いてくれただっ」にこにこ

白「庵がボヤいてた 人●しそうなオーラでお客に質問してたのそれか。」



粋「うっわ想像つくから怖っ」


彬羽「仕方ねえだろ 変なのに渡すわけにも行かねえし」

白「いいけど、年末に客減らすな。」

粋「うっわ まさかの正論。」




彬羽「減る程やってねえ
ちゃんと飼い方解らねえ奴にはこんな冊子を


粋「いや何作ってんのお前。」

白「なんでそんな常に全力なんだ。」





一二三「ほらほら これ凄いんだっ
目次まであるだよっ」


白「ホント徹底してるな」

粋「うっわ これもう売れるんじゃね?」






彬羽「同じ事言って石燕が出版屋に持っていったのがソレだ。」

粋「Σがっつり製品かよ!!」



白「お前。 才能は色々てんこ盛りなのにな。」むう

粋「あー ・・ 性格がなあ」

彬羽「手前らと違って自分から目立つ事なんざする気がしねえ」ふんっ




白・粋(目立つの苦手なだけの癖に。)






一二三「へっくしゅ!」


粋「あ、冷えるもんな
そろそろ帰るか」

白「だな。 お前ら降りろ」

にゃーにゃーにゃーにゃーわらわらわらわらわら


彬羽「お前だけは微塵も寒くないだろ。」




粋「あ、そうだ。
はいよ。頼まれもん」


一二三「?そういや何をお届けしてるんだ?
猫さん達のご飯だべか?」

粋「あー。違う違う
つか 野良には半端に餌やっちゃダメなんだよ。

片っ端から人に頼るようになっちゃ 自分で餌探さなくなるだろ?」

一二三「んー。難しいだな。」ふむ。




彬羽「・・良し。」

白「いちいち躾チェックするな 鬱陶しいぞ」ごそごそ



一二三「ご飯じゃないならなんだべ?なんだべ?」






白「飛天特製強力消臭剤。」

粋「家の猫にバレたらしばらく拗ねられるからなあ」ふう。




白「一言で言うと 浮気の証拠隠滅だ。」

粋「きっちり匂い消しとかねえと。
あ、毛とか大丈夫か?」

白「多分な
毛とか匂いとか細かいよな」ふう

粋「なんかこうやってると 他のもん隠してるみたいだよなー」あっはっは






彬羽「手前らが一番教育に悪い!!」くわっ



白「現実も見ないと後が辛いぞ?」

彬羽「いい!まだ知らんでいい!!」

粋「前から思ってたけど お前過保護過ぎんだろ!」




一二三「お前ら もて遊ばれたんだなあ」しみじみ

にゃーにゃーにゃーにゃー


粋「Σあ。思ってたより駄目だ!」




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