小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

10月3日

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〔割烹 春一〕

がららっ



粋「・・ちーす。」

朱禅「らっしゃい。 どうした
まーた兄貴に虐められたのかよ?」包丁研ぎ研ぎ


粋「いやー 虐められたつか これからって言うか」どんより。


庵「これから?」


粋「えーっとな。1から説明すると

昼間だってのに 兄貴まーた引摺り出されてんだよ」


ひな「夜は墓場で運動会ですか。
つまり 妖怪の集まりですね。」

粋「おうよ。
んで、今面倒臭いのに絡まれてて手が離せないから 届け物してくれって使いが来たんだけどな 」

朱禅「面倒臭いの? あいつが絡まれるってどんなんだよ」



粋「既にベロンベロンのヤマタノオロチ。」

庵「Σそれ物理的に絡まれてない!?」ひいいっ


粋「そんならとっくに蒲焼きにしてんだろ。

何だかんだでヤマタノオロチと張り合って 飲み比べになってるから酒の追加持ってこーいて事なんどけどよ」

ひな「白さんザルの中のザルですよね?」

粋「おう。ヤマタノオロチ また酒で完敗だな」

朱禅「昼から酒盛りかよ あの野郎」



庵「そんなら速く届けた方がよくない?

オロチが酒持ってこーいて暴れてそうな」

粋「いやいや それは解ってんだけどよ。
ちょっとコレ見てみろ」ため息


ひな「何ですかコレ 名簿?」




粋「本日の出席者リスト。」

朱禅「Σうげ、見事にゲテモノ揃いだな」リストぺらっ


庵「Σ名前で解るの!?」おおおっ

朱禅「Σ忘れがちだけど俺妖怪な! 常識常識っ」

粋「言っとくけど兄貴は見ても解んねえぞ」

ひな「確か大将ですよね?」




庵「えー。 つまりは」



粋「怖いから行きたくねえ。」 きっぱり

朱禅「化けもんが化けもん怖がるな」



粋「だってほら! 見ろよこれっ
土蜘蛛がしゃどくろ青行灯泥田坊フスマ百々目鬼飛頭蛮

あ、件も居る。」


ひな「Σ最後のダメじゃないですか!?」ひいいいっ

粋「いやー元気に酒盛りしてるって事は 件ってより人面獣じゃね?
どっちにしても嫌だっての」



※件・・天変地異の直前に生まれる人の顔をした家畜。
生まれてすぐに予言をして寿命を迎える





庵「どんな宴会だそれ。」

粋「て、事でその

バイト中なのは解ってたんだけどさ
彬羽の奴に頼みたいんだけど 」きょろっ




朱禅「残念。あいつは出前に出てる。」

粋「Σあんの仏頂面が出前!? 大丈夫なのかよっ」


ひな「量が多かったもので」苦笑。

庵「お客泣いてないといいなあ。」うんうん

朱禅「デケえから威圧感も半端ねえもんなあ」うーん。


粋「Σ大丈夫なのかこの店!!」ひいいっ



朱禅「そういう事だ

あいつに出前届けられる客に比べたら お化け屋敷に届けもんぐらいどうって事無いだろ」

粋「従業員を魑魅魍魎扱いかよ。」
朱禅「元から俺もあいつも魑魅魍魎だからいいんだよ。」

庵「すっごい会話。」



ひな「それより急いだ方がよくありません?

他の方々もですけど、お兄さん怒らせるのも怖いと思いますよー?」

粋「Σだああ! そっちのがこっええええ!!
行ってくら!!」


庵「Σちょっと届ける酒忘れてる忘れてる!」

粋「Σうぎゃーっ!!」あたふたっ


朱禅「どんだけ実の兄貴に怯えてんだよ」







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白「遅い。」ムスッ


地獄太夫ヤマタノオロチはん つぶれはったわ」つんつん。


白「まさかの全部飲み干すから がしゃどくろが五月蠅い五月蠅い」むう。

地獄太夫「呑んだのぜーんぶ骨の間から流れるとおっせえすのに。」にこにこ





白(こいつが追加で来たの言っとけば飛んで来てたな。)


地獄太夫「?」





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